世界の鶏飼養数ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2011年度の世界の鶏飼養数ランキングによると、1位は中国（4,610,000千羽）、2位はインドネシア（1,566,967千羽）、3位はアメリカ合衆国（1,435,000千羽）となっています。これらの国は、世界的な食料供給や鶏肉、卵の需要において大きな役割を果たしています。一方、日本は178,546千羽で19位、韓国は149,511千羽で29位とアジア地域の中では比較的低い順位に位置しています。

順位	国名	地域	飼養数(羽)
1	中国	アジア	4,610,000,000
2	インドネシア	アジア	1,566,967,000
3	アメリカ合衆国	北アメリカ	1,435,000,000
4	ブラジル	南アメリカ	1,268,209,000
5	イラン（イスラム共和国）	アジア	900,000,000
6	インド	アジア	679,000,000
7	パキスタン	アジア	676,500,000
8	メキシコ	南アメリカ	510,133,000
9	ロシア連邦	ヨーロッパ	406,007,000
10	タイ	アジア	240,712,000
11	トルコ	アジア	237,873,000
12	バングラデシュ	アジア	234,686,000
13	フランス	ヨーロッパ	232,910,000
14	マレーシア	アジア	232,870,000
15	ベトナム	アジア	225,820,000
16	南アフリカ	アフリカ	200,000,000
17	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	195,027,000
18	ウクライナ	ヨーロッパ	183,600,000
19	日本	アジア	178,546,000
20	スペイン	ヨーロッパ	178,335,000
21	ミャンマー	アジア	176,839,000
22	サウジアラビア	アジア	175,900,000
23	モロッコ	アフリカ	175,000,000
24	ドミニカ共和国	南アメリカ	174,791,000
25	カナダ	北アメリカ	164,600,000
26	フィリピン	アジア	162,813,000
27	コロンビア	南アメリカ	160,000,000
28	イギリス	ヨーロッパ	151,000,000
29	大韓民国	アジア	149,511,000
30	ナイジェリア	アフリカ	148,893,000
31	ポーランド	ヨーロッパ	139,964,000
32	イタリア	ヨーロッパ	138,000,000
33	エクアドル	南アメリカ	134,490,000
34	ペルー	南アメリカ	128,943,000
35	アルジェリア	アフリカ	127,000,000
36	ドイツ	ヨーロッパ	118,640,000
37	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	118,000,000
38	エジプト	アフリカ	112,378,000
39	アルゼンチン	南アメリカ	100,000,000
40	中国、台湾 中国省	アジア	98,988,000
41	オランダ	ヨーロッパ	96,919,000
42	オーストラリア	オセアニア	90,744,000
43	ルーマニア	ヨーロッパ	80,845,000
44	チュニジア	アフリカ	77,000,000
45	ベラルーシ	ヨーロッパ	64,691,000
46	レバノン	アジア	63,500,000
47	イエメン	アジア	60,000,000
48	ガーナ	アフリカ	52,575,000
49	チリ	南アメリカ	47,819,000
50	カメルーン	アフリカ	46,000,000
51	エチオピア	アフリカ	44,893,000
52	セネガル	アフリカ	44,171,000
53	コートジボワール	アフリカ	43,133,000
54	ホンジュラス	南アメリカ	42,650,000
55	クウェート	アジア	40,840,000
56	イスラエル	アジア	40,717,000
57	ブルキナファソ	アフリカ	40,000,000
58	ネパール	アジア	39,531,000
59	イラク	アジア	38,000,000
60	ウズベキスタン	アジア	37,233,000
61	マリ	アフリカ	36,750,000
62	ザンビア	アフリカ	36,000,000
63	ベルギー	ヨーロッパ	35,376,000
64	ウガンダ	アフリカ	34,660,000
65	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	34,000,000
66	モルドバ共和国	ヨーロッパ	34,000,000
67	タンザニア連合共和国	アフリカ	34,000,000
68	リビア	アフリカ	34,000,000
69	グアテマラ	南アメリカ	34,000,000
70	キューバ	南アメリカ	33,663,000
71	ハンガリー	ヨーロッパ	31,848,000
72	ケニア	アフリカ	30,966,000
73	カザフスタン	アジア	30,765,000
74	ポルトガル	ヨーロッパ	30,171,000
75	ヨルダン	アジア	30,000,000
76	ギリシャ	ヨーロッパ	29,000,000
77	マダガスカル	アフリカ	27,000,000
78	ラオス人民民主共和国	アジア	26,852,000
79	シリア・アラブ共和国	アジア	26,203,000
80	スウェーデン	ヨーロッパ	24,667,000
81	トーゴ	アフリカ	23,000,000
82	コスタリカ	南アメリカ	22,900,000
83	ギニア	アフリカ	22,504,000
84	モザンビーク	アフリカ	22,000,000
85	ガイアナ	南アメリカ	22,000,000
86	アゼルバイジャン	アジア	21,520,000
87	アラブ首長国連邦	アジア	21,000,000
88	ジンバブエ	アフリカ	20,951,000
89	チェコ	ヨーロッパ	20,577,000
90	コンゴ民主共和国	アフリカ	20,128,000
91	アンゴラ	アフリカ	19,977,000
92	ニカラグア	南アメリカ	19,800,000
93	セルビア	ヨーロッパ	18,726,000
94	パナマ	南アメリカ	18,719,000
95	ニュージーランド	オセアニア	18,622,000
96	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	18,560,000
97	デンマーク	ヨーロッパ	18,207,000
98	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	17,500,000
99	ウルグアイ	南アメリカ	17,500,000
100	ニジェール	アフリカ	17,323,000
101	ベナン	アフリカ	17,087,000
102	パラグアイ	南アメリカ	16,546,000
103	マラウイ	アフリカ	16,500,000
104	トルクメニスタン	アジア	16,396,000
105	カンボジア	アジア	16,341,000
106	オーストリア	ヨーロッパ	16,000,000
107	エルサルバドル	南アメリカ	15,500,000
108	ブルネイ ダルサラーム	アジア	14,447,000
109	モーリシャス	アフリカ	14,300,000
110	スリランカ	アジア	14,199,000
111	ブルガリア	ヨーロッパ	14,063,000
112	アイルランド	ヨーロッパ	14,000,000
113	アフガニスタン	アジア	13,378,000
114	ジャマイカ	南アメリカ	13,000,000
115	スロバキア	ヨーロッパ	12,664,000
116	ノルウェー	ヨーロッパ	11,782,000
117	プエルトリコ	南アメリカ	10,518,000
118	シエラレオネ	アフリカ	10,406,000
119	スイス	ヨーロッパ	9,391,000
120	リトアニア	ヨーロッパ	9,195,000
121	フィンランド	ヨーロッパ	9,146,000
122	パレスチナ国	アジア	8,744,000
123	カタール	アジア	8,000,000
124	リベリア	アフリカ	7,100,000
125	中央アフリカ共和国	アフリカ	6,604,000
126	アルバニア	ヨーロッパ	6,558,000
127	グルジア	アジア	6,050,000
128	スリナム	南アメリカ	5,694,000
129	ハイチ	南アメリカ	5,650,000
130	チャド	アフリカ	5,600,000
131	ナミビア	アフリカ	5,250,000
132	ラトビア	ヨーロッパ	4,949,000
133	フィジー	オセアニア	4,800,000
134	キルギスタン	アジア	4,490,000
135	オマーン	アジア	4,450,000
136	ルワンダ	アフリカ	4,421,000
137	タジキスタン	アジア	4,403,000
138	モーリタニア	アフリカ	4,400,000
139	クロアチア	ヨーロッパ	4,222,000
140	パプアニューギニア	オセアニア	4,200,000
141	バルバドス	南アメリカ	3,600,000
142	エスワティニ	アフリカ	3,600,000
143	ソマリア	アフリカ	3,400,000
144	シンガポール	アジア	3,300,000
145	アルメニア	アジア	3,274,000
146	ガボン	アフリカ	3,100,000
147	バハマ	南アメリカ	3,000,000
148	キプロス	アジア	2,890,000
149	コンゴ	アフリカ	2,700,000
150	ブルンジ	アフリカ	2,552,000
151	スロベニア	ヨーロッパ	2,529,000
152	エストニア	ヨーロッパ	2,006,000
153	北マケドニア	ヨーロッパ	1,944,000
154	ギニアビサウ	アフリカ	1,721,000
155	ベリーズ	南アメリカ	1,540,000
156	ボツワナ	アフリカ	1,499,000
157	中国、香港特別行政区	アジア	1,300,000
158	エリトリア	アフリカ	1,300,000
159	ガンビア	アフリカ	1,000,000
160	マルタ	ヨーロッパ	920,000
161	カーボベルデ	アフリカ	891,000
162	バーレーン	アジア	865,000
163	東ティモール	アジア	740,000
164	中国、マカオ特別行政区	アジア	700,000
165	バヌアツ	オセアニア	700,000
166	キリバス	オセアニア	600,000
167	モンゴル	アジア	597,000
168	コモロ	アフリカ	560,000
169	ニューカレドニア	オセアニア	500,000
170	レソト	アフリカ	485,000
171	モンテネグロ	ヨーロッパ	480,000
172	サモア	オセアニア	467,000
173	セントルシア	南アメリカ	450,000
174	ブータン	アジア	435,000
175	アイスランド	ヨーロッパ	370,000
176	セーシェル	アフリカ	350,000
177	赤道ギニア	アフリカ	350,000
178	トンガ	オセアニア	325,000
179	フランス領ポリネシア	オセアニア	300,000
180	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	270,000
181	グレナダ	南アメリカ	270,000
182	ソロモン諸島	オセアニア	240,000
183	サントメ・プリンシペ	アフリカ	195,000
184	ドミニカ	南アメリカ	190,000
185	ミクロネシア連邦	オセアニア	188,000
186	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	160,000
187	ルクセンブルク	ヨーロッパ	102,000
188	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	80,000
189	ツバル	オセアニア	50,000
190	クック諸島	オセアニア	20,000
191	ニウエ	オセアニア	17,000
192	ナウル	オセアニア	5,000
193	トケラウ	オセアニア	5,000
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2011年度のデータを見ると、中国が圧倒的な鶏飼養数を誇っていることがわかります。中国は世界最大の人口国であり、国内市場の大きさが鶏肉や卵の需要を引き上げています。また、中国国内では都市化が進むにつれて食生活が多様化し、家庭消費のみならず加工食品産業や外食産業の拡大もこの数値に貢献していると考えられます。

2位のインドネシアは東南アジアにおける重要な市場です。鶏肉は比較的安価で、宗教上の理由で豚肉を消費しないムスリムが多いため、豊富に生産されていると考えられます。これは、中所得層の増加と食料安全保障の高まりとも関連しています。アメリカ合衆国は3位にランクインしており、国内需要のみならず輸出市場での影響力も非常に大きい国です。

一方、日本は19位に位置しています。これは、国内の耕作可能な土地の限界や農業輸入依存に関連している可能性があります。日本の鶏飼養数は、他のアジア諸国、例えばインド（6位）やパキスタン（7位）と比較しても低めです。ただし、国内農業を保護し、高品質な鶏肉や卵を提供するシステムが構築されていることも特筆すべき点です。韓国は29位で、順位は日本と同様に高くありませんが、国内需要に特化し、効率性を重視した生産体制を備えています。

これらのデータを元に考えると、各国の鶏飼養数は国内の食文化、経済発展、地理的条件などによって大きく影響を受けています。特に中国とインドネシアでは、人口増加に伴う鶏肉や卵の需要増加が投資を促進していると考えられます。一方で、一部の国では、家禽産業の発展に伴う環境負荷や疫病対策が課題として挙げられています。たとえば過密な飼養環境の改善や家禽の健康管理向上が必要です。さらに、鳥インフルエンザなどの家禽疾患の広がりは、グローバルな家禽産業と公衆衛生への重大なリスクをもたらすため、国際協力の強化が求められます。

未来を見据えた対策として、鶏飼養数の効率化と持続可能な生産方法の推進が重要です。飼料の使用効率向上や低炭素技術の導入、さらに抗生物質の使用削減などが具体的な施策として挙げられます。また、アジア諸国間での技術協力や国際機関を通じた情報共有を強化することが、地域の食料安全保障を確立する上で効果的と考えられます。日本では農業の高齢化や土地問題が家禽生産にも影響しているため、若年層の参入を促進する政策やスマート農業技術の導入が進むことで、さらなる発展が期待できます。

結論として、このランキングは各国の食料供給能力や産業構造の現状を映し出しています。世界全体の人口増加や食料需要の変化に対応するため、各国は効率的かつ持続可能な飼養方法を採用し、疫病や環境問題などの課題に取り組む必要があります。国際社会での協力が、地球規模での安全かつ安定的な家禽産業を支える一助となるでしょう。