世界の鶏飼養数ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

2009年度の鶏飼養数ランキングデータによると、中国が圧倒的な数で首位に立ち、飼養数は5億1,200万羽と記録されています。2位はアメリカ合衆国で1億4,250万羽、3位はインドネシアで1億3,877.6万羽と続きます。一方で、日本はランキング第10位であり、飼養数は2,853,490羽となっています。このデータは国ごとの食料生産や鶏肉需要、食文化の違いなどに関連する情報を提供しており、世界の畜産業の動向を読み解く上で重要です。

順位	国名	地域	飼養数(羽)
1	中国	アジア	5,120,000,000
2	アメリカ合衆国	北アメリカ	1,425,000,000
3	インドネシア	アジア	1,387,760,000
4	ブラジル	南アメリカ	1,230,087,000
5	イラン（イスラム共和国）	アジア	873,704,000
6	インド	アジア	647,740,000
7	パキスタン	アジア	573,500,000
8	メキシコ	南アメリカ	500,703,000
9	ロシア連邦	ヨーロッパ	366,282,000
10	日本	アジア	285,349,000
11	トルコ	アジア	229,969,000
12	タイ	アジア	228,207,000
13	バングラデシュ	アジア	221,394,000
14	マレーシア	アジア	201,968,000
15	ベトナム	アジア	200,000,000
16	フランス	ヨーロッパ	196,608,000
17	南アフリカ	アフリカ	185,000,000
18	ナイジェリア	アフリカ	183,156,000
19	スペイン	ヨーロッパ	180,000,000
20	ドミニカ共和国	南アメリカ	173,759,000
21	モロッコ	アフリカ	165,000,000
22	カナダ	北アメリカ	165,000,000
23	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	161,269,000
24	イギリス	ヨーロッパ	159,288,000
25	ウクライナ	ヨーロッパ	158,800,000
26	フィリピン	アジア	158,663,000
27	コロンビア	南アメリカ	157,000,000
28	エクアドル	南アメリカ	149,870,000
29	サウジアラビア	アジア	146,000,000
30	ミャンマー	アジア	138,938,000
31	大韓民国	アジア	138,768,000
32	ペルー	南アメリカ	137,838,000
33	アルジェリア	アフリカ	125,000,000
34	イタリア	ヨーロッパ	120,000,000
35	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	116,000,000
36	ポーランド	ヨーロッパ	114,540,000
37	ドイツ	ヨーロッパ	114,500,000
38	中国、台湾 中国省	アジア	100,298,000
39	エジプト	アフリカ	97,775,000
40	オランダ	ヨーロッパ	96,860,000
41	アルゼンチン	南アメリカ	96,000,000
42	オーストラリア	オセアニア	95,409,000
43	ルーマニア	ヨーロッパ	84,373,000
44	チュニジア	アフリカ	70,000,000
45	イエメン	アジア	58,000,000
46	レバノン	アジア	45,000,000
47	ベラルーシ	ヨーロッパ	45,000,000
48	カメルーン	アフリカ	44,754,000
49	ガーナ	アフリカ	43,320,000
50	チリ	南アメリカ	43,210,000
51	ホンジュラス	南アメリカ	42,252,000
52	エチオピア	アフリカ	42,053,000
53	コートジボワール	アフリカ	41,533,000
54	イスラエル	アジア	41,095,000
55	クウェート	アジア	40,902,000
56	ブルキナファソ	アフリカ	37,000,000
57	セネガル	アフリカ	35,472,000
58	マリ	アフリカ	35,000,000
59	ポルトガル	ヨーロッパ	34,012,000
60	ベルギー	ヨーロッパ	33,240,000
61	ザンビア	アフリカ	33,000,000
62	タンザニア連合共和国	アフリカ	33,000,000
63	グアテマラ	南アメリカ	32,100,000
64	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	32,000,000
65	リビア	アフリカ	32,000,000
66	ケニア	アフリカ	31,828,000
67	ウガンダ	アフリカ	31,500,000
68	ハンガリー	ヨーロッパ	31,165,000
69	カザフスタン	アジア	31,021,000
70	キューバ	南アメリカ	30,817,000
71	ジンバブエ	アフリカ	29,095,000
72	ウズベキスタン	アジア	29,000,000
73	ギリシャ	ヨーロッパ	28,960,000
74	ヨルダン	アジア	27,000,000
75	イラク	アジア	27,000,000
76	マダガスカル	アフリカ	26,000,000
77	チェコ	ヨーロッパ	25,487,000
78	シリア・アラブ共和国	アジア	24,490,000
79	ネパール	アジア	24,481,000
80	モザンビーク	アフリカ	23,922,000
81	ガイアナ	南アメリカ	23,300,000
82	スウェーデン	ヨーロッパ	23,078,000
83	ラオス人民民主共和国	アジア	22,529,000
84	セルビア	ヨーロッパ	22,400,000
85	コスタリカ	南アメリカ	22,100,000
86	アゼルバイジャン	アジア	21,450,000
87	カンボジア	アジア	20,193,000
88	コンゴ民主共和国	アフリカ	20,007,000
89	トーゴ	アフリカ	19,800,000
90	デンマーク	ヨーロッパ	19,224,000
91	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	18,600,000
92	ニカラグア	南アメリカ	18,500,000
93	モルドバ共和国	ヨーロッパ	18,220,000
94	ニュージーランド	オセアニア	18,065,000
95	アラブ首長国連邦	アジア	18,000,000
96	ウルグアイ	南アメリカ	17,000,000
97	ニジェール	アフリカ	16,882,000
98	パナマ	南アメリカ	16,483,000
99	パラグアイ	南アメリカ	16,213,000
100	ベナン	アフリカ	15,999,000
101	ブルガリア	ヨーロッパ	15,765,000
102	マラウイ	アフリカ	15,700,000
103	ギニア	アフリカ	15,400,000
104	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	15,214,000
105	トルクメニスタン	アジア	15,073,000
106	アイルランド	ヨーロッパ	15,000,000
107	オーストリア	ヨーロッパ	14,400,000
108	アンゴラ	アフリカ	14,260,000
109	ブルネイ ダルサラーム	アジア	14,071,000
110	ジャマイカ	南アメリカ	13,750,000
111	モーリシャス	アフリカ	13,650,000
112	スリランカ	アジア	13,615,000
113	エルサルバドル	南アメリカ	13,520,000
114	ノルウェー	ヨーロッパ	13,159,000
115	スロバキア	ヨーロッパ	10,879,000
116	プエルトリコ	南アメリカ	10,748,000
117	アフガニスタン	アジア	10,193,000
118	リトアニア	ヨーロッパ	8,841,000
119	スイス	ヨーロッパ	8,741,000
120	シエラレオネ	アフリカ	8,600,000
121	フィンランド	ヨーロッパ	8,173,000
122	パレスチナ国	アジア	8,000,000
123	カタール	アジア	6,800,000
124	クロアチア	ヨーロッパ	6,707,000
125	リベリア	アフリカ	6,500,000
126	グルジア	アジア	6,200,000
127	中央アフリカ共和国	アフリカ	6,117,000
128	スリナム	南アメリカ	5,910,000
129	ハイチ	南アメリカ	5,600,000
130	チャド	アフリカ	5,500,000
131	アルバニア	ヨーロッパ	5,138,000
132	ナミビア	アフリカ	4,900,000
133	ラトビア	ヨーロッパ	4,621,000
134	フィジー	オセアニア	4,450,000
135	モーリタニア	アフリカ	4,300,000
136	オマーン	アジア	4,300,000
137	キルギスタン	アジア	4,238,000
138	パプアニューギニア	オセアニア	4,200,000
139	アルメニア	アジア	3,950,000
140	タジキスタン	アジア	3,683,000
141	バルバドス	南アメリカ	3,600,000
142	ソマリア	アフリカ	3,400,000
143	ルワンダ	アフリカ	3,273,000
144	シンガポール	アジア	3,200,000
145	エスワティニ	アフリカ	3,200,000
146	ガボン	アフリカ	3,100,000
147	バハマ	南アメリカ	3,000,000
148	キプロス	アジア	2,960,000
149	コンゴ	アフリカ	2,500,000
150	スロベニア	ヨーロッパ	2,393,000
151	北マケドニア	ヨーロッパ	2,118,000
152	エストニア	ヨーロッパ	1,734,000
153	ブルンジ	アフリカ	1,590,000
154	ベリーズ	南アメリカ	1,500,000
155	ギニアビサウ	アフリカ	1,482,000
156	ボツワナ	アフリカ	1,367,000
157	エリトリア	アフリカ	1,204,000
158	中国、香港特別行政区	アジア	1,200,000
159	マルタ	ヨーロッパ	1,075,000
160	東ティモール	アジア	801,000
161	バヌアツ	オセアニア	800,000
162	ガンビア	アフリカ	800,000
163	レソト	アフリカ	771,000
164	バーレーン	アジア	700,000
165	中国、マカオ特別行政区	アジア	700,000
166	カーボベルデ	アフリカ	588,000
167	キリバス	オセアニア	570,000
168	コモロ	アフリカ	520,000
169	ニューカレドニア	オセアニア	500,000
170	セントルシア	南アメリカ	450,000
171	モンテネグロ	ヨーロッパ	417,000
172	モンゴル	アジア	399,000
173	セーシェル	アフリカ	340,000
174	赤道ギニア	アフリカ	340,000
175	トンガ	オセアニア	330,000
176	サモア	オセアニア	307,000
177	サントメ・プリンシペ	アフリカ	300,000
178	グレナダ	南アメリカ	280,000
179	フランス領ポリネシア	オセアニア	270,000
180	アイスランド	ヨーロッパ	261,000
181	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	250,000
182	ブータン	アジア	248,000
183	ソロモン諸島	オセアニア	240,000
184	ドミニカ	南アメリカ	190,000
185	ミクロネシア連邦	オセアニア	190,000
186	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	150,000
187	ルクセンブルク	ヨーロッパ	97,000
188	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	80,000
189	ツバル	オセアニア	49,000
190	クック諸島	オセアニア	20,000
191	ニウエ	オセアニア	16,000
192	ナウル	オセアニア	5,000
193	トケラウ	オセアニア	5,000
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このランキングデータは、国際連合食糧農業機関（FAO）が発表したもので、各国における鶏の飼養数の実態を示したものです。ここでいう鶏飼養数は、鶏卵や鶏肉の生産、さらには農業生産活動全体に関わる重要な指標です。2009年度の世界データを見ると、中国が圧倒的な1位で、他国を大きく引き離しています。5億1,200万羽という規模は、中国の膨大な人口や食品需要の増加に加え、家禽（かきん：鶏やアヒルなど）の生産基盤が極めて強固であることを示しています。一方で、アメリカは約1億4,250万羽で2位、インドネシアが約1億3,877万羽で3位となっており、いずれも国内の食料需要を背景に鶏肉の生産が活発です。

アジア地域は全体的に鶏飼養の数が多い傾向にあり、特に中国、インド、インドネシアといった人口が多く、農業が経済の中心を占める国のランキング上位への影響が顕著です。こうした国々では、鶏肉がタンパク質供給の主要な役割を果たしていることが背景にあります。一方でランキングトップ10には、アメリカ合衆国、ブラジル、メキシコなど鶏肉の輸出市場で大きな役割を果たす国も多く含まれています。これらの国では、国内消費に加えて、輸出需要が畜産業の動向を大きく支えています。

日本はランキング10位と比較的高順位にあり、飼養数は約2,854万羽という結果です。しかし、これは国内の食料供給のみに限定されており、国際的な輸出にはほとんど依存していない状況です。また、日本では鶏卵の消費が非常に高く、一人当たりの卵の年間消費量は世界トップクラスです。これが鶏の需要を押し上げており、飼養数の一因と考えられます。ただし、国内の畜産業は土地面積などの制約に直面しており、可動的に規模を拡大するにはさらなる工夫が必要です。

地域別に見ると、アフリカや中東の国々は全体的に飼養数が特に少ないことがわかります。例えば、ナイジェリアやエジプトなど鶏の生産規模が比較的大きな国も存在していますが、それでも農業基盤の整備不足や技術的課題が障壁となっています。また、農村部では依然として家族経営が中心であり、生産量の拡大が困難な状況です。

注目すべき課題としては、気候変動や伝染病の影響です。最近の高病原性鳥インフルエンザの発生は、鶏の生産に重大な影響を及ぼすリスク要因となっています。一部の地域ではこれにより大量の鶏が淘汰され、産業そのものが大きな打撃を受けました。このような状況を踏まえると、各国はバイオセキュリティの強化やワクチン開発への投資が求められます。

今後の対策としては、特に以下の点が重要です。国内消費を支える基盤作りだけでなく、輸出競争力を高めるためのインフラ整備が求められます。また、気候変動への対応として、持続可能な農業技術の導入や水資源の効率的な利用も重要です。さらに、高病原性鳥インフルエンザのリスクを軽減するための国際的な協調も不可欠です。こうした課題への取り組みにより、鶏飼養産業の安全性と競争力を確保できると考えます。

このランキングから明らかなように、鶏の生産規模とその供給のあり方は、国の人口や経済力、さらに農業政策によって大きく左右されます。グローバルな食品需要の高まりと環境変動の中で、各国が持続可能な鶏生産システムを構築することが不可欠です。