基本情報
遺跡名称 | セリミエ・モスクと複合施設群 |
遺跡名称(英語) | Selimiye Mosque and its Social Complex |
国名 | トルコ |
登録区分 | 文化遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (i)(iv) |
世界遺産登録年 | 2011年 |
資産面積 | 2.5ha |
世界遺産「セリミエ・モスクと複合施設群」の登録理由や特徴について
セリミエモスクとその社会複合体は、トルコのエディルネに位置し、かつてのオスマン帝国の首都としての歴史を背負っています。このモスクは、壮大なドームと四本の細いミナレットを有する正方形の建物であり、その美しいシルエットはエディルネの空を支配しています。この建築物は、16世紀のオスマン帝国で最も著名な建築家、ミマール・スィナンによって設計されました。彼はこのモスクを自身の最高傑作と見なしており、世界遺産にも登録されています。
セリミエモスクは単なる礼拝の場ではなく、周囲にはマドラサ(イスラム教育機関)、屋内市場、時計台、および図書館が含まれる複合施設として機能しています。これらの建物は一つの大きな機関として管理されており、オスマン時代の「キュリーヤ」としての最も調和のとれた表現を示しています。キュリーヤはモスクを中心に様々な公共施設を組み合わせたもので、社会全体を支える役割を果たしていました。
内部装飾には、イズニクタイル(Iznik tiles)と呼ばれる美しいタイルが使用されており、これらは生産のピーク期を反映したもので、オスマン時代の芸術の頂点を示すものです。このタイルは、セリミエモスクの内部を彩り、その美しさと精緻さは他に類を見ないものとして評価されています。これらの装飾は、オスマン建築特有の技術と美的感覚が融合した結果であり、訪れる人々に強い印象を与えます。
また、セリミエモスクの周辺には、歴史的な雰囲気を漂わせる公園や広場も広がっており、観光客だけでなく地元の人々にとっても憩いの場となっています。訪れる人々は、モスクの壮大さだけでなく、その周辺の豊かな歴史や文化にも触れることができるのです。
セリミエモスクとその社会複合体は、オスマン帝国の建築技術や文化的遺産の賜物であり、世界的に重要な歴史的意義を持つ場所です。多くの観光客がこの地を訪れ、ユネスコの世界遺産に指定されたこの名所を目にし、その美しさと歴史的背景に感銘を受けることは間違いありません。エディルネを訪れた際には、是非この壮大なモスクを見学し、その魅力に触れてみてください。
「セリミエ・モスクと複合施設群」はどこにある?