世界の鶏飼養数ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2007年度のデータによると、世界の鶏飼養数は中国が圧倒的なトップで、4,600万羽でした。2位のアメリカ合衆国が約1,484万羽、3位のインドネシアが約1,275万羽と続きます。日本は288万羽で10位にランクインしており、東アジアでは中国に次ぐ規模となっています。本データから、家禽産業が国ごとの消費需要や経済発展に密接に関係していることが読み取れます。

順位	国名	地域	飼養数(羽)
1	中国	アジア	4,600,000,000
2	アメリカ合衆国	北アメリカ	1,484,000,000
3	インドネシア	アジア	1,275,400,000
4	ブラジル	南アメリカ	1,127,658,000
5	イラン（イスラム共和国）	アジア	650,000,000
6	インド	アジア	617,734,000
7	メキシコ	南アメリカ	487,250,000
8	パキスタン	アジア	486,700,000
9	ロシア連邦	ヨーロッパ	340,834,000
10	日本	アジア	288,531,000
11	トルコ	アジア	269,369,000
12	タイ	アジア	209,105,000
13	バングラデシュ	アジア	206,900,000
14	フランス	ヨーロッパ	191,724,000
15	マレーシア	アジア	188,384,000
16	ドミニカ共和国	南アメリカ	186,259,000
17	スペイン	ヨーロッパ	174,215,000
18	ナイジェリア	アフリカ	166,127,000
19	カナダ	北アメリカ	165,000,000
20	ベトナム	アジア	158,200,000
21	イギリス	ヨーロッパ	157,513,000
22	モロッコ	アフリカ	150,000,000
23	コロンビア	南アメリカ	150,000,000
24	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	147,501,000
25	ウクライナ	ヨーロッパ	145,600,000
26	サウジアラビア	アジア	145,000,000
27	南アフリカ	アフリカ	141,000,000
28	フィリピン	アジア	135,640,000
29	アルジェリア	アフリカ	125,000,000
30	ポーランド	ヨーロッパ	123,682,000
31	ペルー	南アメリカ	120,228,000
32	大韓民国	アジア	119,365,000
33	ドイツ	ヨーロッパ	114,625,000
34	中国、台湾 中国省	アジア	109,603,000
35	ミャンマー	アジア	107,771,000
36	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	103,577,000
37	エクアドル	南アメリカ	101,460,000
38	イタリア	ヨーロッパ	100,000,000
39	オーストラリア	オセアニア	97,386,000
40	アルゼンチン	南アメリカ	96,000,000
41	オランダ	ヨーロッパ	92,763,000
42	エジプト	アフリカ	89,578,000
43	ルーマニア	ヨーロッパ	84,991,000
44	チュニジア	アフリカ	68,000,000
45	イエメン	アジア	54,000,000
46	チリ	南アメリカ	46,285,000
47	イラク	アジア	45,000,000
48	カメルーン	アフリカ	42,500,000
49	ホンジュラス	南アメリカ	41,237,000
50	エチオピア	アフリカ	39,508,000
51	レバノン	アジア	39,000,000
52	イスラエル	アジア	37,066,000
53	ガーナ	アフリカ	37,038,000
54	ポルトガル	ヨーロッパ	35,864,000
55	ベラルーシ	ヨーロッパ	35,000,000
56	セネガル	アフリカ	34,928,000
57	コートジボワール	アフリカ	34,760,000
58	ベルギー	ヨーロッパ	32,750,000
59	クウェート	アジア	32,324,000
60	タンザニア連合共和国	アフリカ	32,000,000
61	ブルキナファソ	アフリカ	32,000,000
62	グアテマラ	南アメリカ	31,430,000
63	ギリシャ	ヨーロッパ	31,424,000
64	ケニア	アフリカ	30,625,000
65	リビア	アフリカ	30,600,000
66	ハンガリー	ヨーロッパ	30,303,000
67	マリ	アフリカ	30,000,000
68	ザンビア	アフリカ	30,000,000
69	ジンバブエ	アフリカ	30,000,000
70	キューバ	南アメリカ	29,413,000
71	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	28,500,000
72	カザフスタン	アジア	28,100,000
73	ウガンダ	アフリカ	26,950,000
74	ベナン	アフリカ	26,519,000
75	シリア・アラブ共和国	アジア	26,096,000
76	コスタリカ	南アメリカ	25,200,000
77	マダガスカル	アフリカ	25,000,000
78	ヨルダン	アジア	25,000,000
79	ネパール	アジア	23,925,000
80	ウズベキスタン	アジア	23,700,000
81	チェコ	ヨーロッパ	23,599,000
82	モルドバ共和国	ヨーロッパ	22,400,000
83	スウェーデン	ヨーロッパ	21,916,000
84	ガイアナ	南アメリカ	21,700,000
85	ラオス人民民主共和国	アジア	20,453,000
86	パラグアイ	南アメリカ	20,000,000
87	コンゴ民主共和国	アフリカ	19,888,000
88	ニュージーランド	オセアニア	19,660,000
89	ニカラグア	南アメリカ	18,000,000
90	アゼルバイジャン	アジア	18,000,000
91	ブルガリア	ヨーロッパ	17,959,000
92	モザンビーク	アフリカ	17,503,000
93	デンマーク	ヨーロッパ	15,967,000
94	カンボジア	アジア	15,825,000
95	セルビア	ヨーロッパ	15,708,000
96	トーゴ	アフリカ	15,646,000
97	ギニア	アフリカ	15,600,000
98	マラウイ	アフリカ	15,300,000
99	パナマ	南アメリカ	15,141,000
100	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	15,000,000
101	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	14,900,000
102	エルサルバドル	南アメリカ	14,748,000
103	ジャマイカ	南アメリカ	14,100,000
104	ブルネイ ダルサラーム	アジア	14,049,000
105	トルクメニスタン	アジア	14,000,000
106	ウルグアイ	南アメリカ	14,000,000
107	スリランカ	アジア	13,779,000
108	オーストリア	ヨーロッパ	13,570,000
109	アイルランド	ヨーロッパ	13,000,000
110	モーリシャス	アフリカ	12,750,000
111	ノルウェー	ヨーロッパ	12,606,000
112	スロバキア	ヨーロッパ	12,602,000
113	アラブ首長国連邦	アジア	12,000,000
114	ニジェール	アフリカ	11,120,000
115	プエルトリコ	南アメリカ	11,112,000
116	アンゴラ	アフリカ	9,895,000
117	リトアニア	ヨーロッパ	9,234,000
118	アフガニスタン	アジア	9,035,000
119	フィンランド	ヨーロッパ	8,559,000
120	スイス	ヨーロッパ	8,101,000
121	パレスチナ国	アジア	7,200,000
122	クロアチア	ヨーロッパ	6,816,000
123	スリナム	南アメリカ	6,387,000
124	リベリア	アフリカ	5,920,000
125	中央アフリカ共和国	アフリカ	5,595,000
126	ハイチ	南アメリカ	5,500,000
127	チャド	アフリカ	5,400,000
128	シエラレオネ	アフリカ	5,202,000
129	カタール	アジア	5,200,000
130	グルジア	アジア	5,050,000
131	ナミビア	アフリカ	4,900,000
132	アルバニア	ヨーロッパ	4,712,000
133	ラトビア	ヨーロッパ	4,488,000
134	フィジー	オセアニア	4,300,000
135	モーリタニア	アフリカ	4,300,000
136	オマーン	アジア	4,200,000
137	キルギスタン	アジア	4,088,000
138	パプアニューギニア	オセアニア	4,000,000
139	アルメニア	アジア	3,870,000
140	バルバドス	南アメリカ	3,600,000
141	ソマリア	アフリカ	3,400,000
142	エスワティニ	アフリカ	3,200,000
143	ガボン	アフリカ	3,100,000
144	シンガポール	アジア	3,000,000
145	バハマ	南アメリカ	3,000,000
146	キプロス	アジア	2,800,000
147	タジキスタン	アジア	2,580,000
148	コンゴ	アフリカ	2,400,000
149	北マケドニア	ヨーロッパ	2,264,000
150	ルワンダ	アフリカ	1,868,000
151	エストニア	ヨーロッパ	1,617,000
152	スロベニア	ヨーロッパ	1,567,000
153	ベリーズ	南アメリカ	1,520,000
154	ボツワナ	アフリカ	1,404,000
155	ブルンジ	アフリカ	1,316,000
156	ギニアビサウ	アフリカ	1,276,000
157	中国、香港特別行政区	アジア	1,200,000
158	エリトリア	アフリカ	1,192,000
159	マルタ	ヨーロッパ	1,114,000
160	レソト	アフリカ	893,000
161	中国、マカオ特別行政区	アジア	780,000
162	東ティモール	アジア	741,000
163	バーレーン	アジア	723,000
164	ガンビア	アフリカ	718,000
165	バヌアツ	オセアニア	600,000
166	ニューカレドニア	オセアニア	600,000
167	キリバス	オセアニア	520,000
168	コモロ	アフリカ	520,000
169	モンテネグロ	ヨーロッパ	505,000
170	セントルシア	南アメリカ	500,000
171	サモア	オセアニア	466,000
172	セーシェル	アフリカ	465,000
173	サントメ・プリンシペ	アフリカ	420,000
174	トンガ	オセアニア	330,000
175	赤道ギニア	アフリカ	330,000
176	モンゴル	アジア	295,000
177	フランス領ポリネシア	オセアニア	270,000
178	グレナダ	南アメリカ	270,000
179	カーボベルデ	アフリカ	244,000
180	ソロモン諸島	オセアニア	235,000
181	ブータン	アジア	230,000
182	アイスランド	ヨーロッパ	209,000
183	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	200,000
184	ドミニカ	南アメリカ	190,000
185	ミクロネシア連邦	オセアニア	190,000
186	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	150,000
187	ルクセンブルク	ヨーロッパ	82,000
188	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	70,000
189	ツバル	オセアニア	45,000
190	クック諸島	オセアニア	20,000
191	ニウエ	オセアニア	15,000
192	ナウル	オセアニア	5,000
193	トケラウ	オセアニア	5,000
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2007年度の鶏飼養数ランキングでは、中国が4,600万羽という圧倒的な数値で首位を占めています。これは、中国の広大な国土と膨大な人口に伴う食品需要の高さを反映しており、特に廉価でタンパク源を供給できる家禽が重要な役割を果たしている結果と言えます。輸出も含めた生産規模の大きさは、中国が世界的な食品供給の主要な担い手であることを示しています。

アメリカ合衆国は1,484万羽で2位につけており、家禽業は同国において畜産業の中核を担います。特に効率的な飼育システムや大規模な生産技術が発展している点が特徴的で、国内消費と輸出の双方で存在感を持つ産業分野となっています。一方、インドネシア、ブラジル、イランなど、鶏飼養数上位には新興経済国が多い点も注目に値します。これらの国々では、急速な人口増加と経済発展に伴い、食肉需要が伸びていることが伺えます。

日本は288万羽で10位に入っています。日本の家禽業は、主に国内市場向けの供給を目的としており、消費者の衛生基準への配慮やブランド戦略が発展しているのが特徴です。しかし、中国やブラジルと比べて国内生産は制約が多く、飼料の大部分を海外から輸入していることが課題として挙げられます。

全体のデータを見てみると、鶏の飼養数は国の経済状況や消費傾向に密接しています。例えば、人口が膨大でありながらランキングがそれほど高くない南アジアやアフリカ諸国では、インフラ整備や技術導入の遅れが一因となっていると考えられます。このような国々では、家禽業への投資や安定したサプライチェーンの構築が求められます。また、アフリカ地域ではしばしば感染症や気候変動の影響を受けやすく、家禽の生産が安定しない傾向があります。

地政学的背景も考慮する必要があります。例えば、多くの家禽業が集中する東アジアでは、鳥インフルエンザの流行や貿易摩擦による供給網への影響が懸念されています。一方で、ブラジルやインドネシアのような新興経済国では、環境保全と生産拡大の両立が課題です。特に、ブラジルのような熱帯地域では、大規模生産が森林破壊や生物多様性の喪失につながるリスクもあります。

将来的には、世界的な人口増加によって家禽需要はさらに増加することが予測されます。そのため、養鶏の効率化と持続可能性を両立させる研究開発が急務です。一例として、飼料となる穀物の生産性を向上させる科学技術の導入や、代替タンパク源の活用などが挙げられます。また、感染症や疫病への対策を強化し、生体センサーやバイオテクノロジーを活用した健康管理システムを推進することが不可欠です。

国や国際機関には、技術支援や資金提供を通じて、地域間格差を解消する役割が求められます。例えば、アフリカや南アジアの低所得国に対して家禽業に関する技術移転やインフラ整備を支援することで、これらの地域における食料安全保障の強化を図ることができます。

結論として、2007年度のデータは、家禽業が単なる食品供給手段にとどまらず、経済成長や国際貿易、さらには持続可能な開発目標（SDGs）の達成においても重要であることを示しています。今後は、各国が協力し、持続可能かつ効率的な家禽産業の拡大を目指す必要があります。