世界の米生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が提供する2019年の世界の米生産量データによると、中国が209,614,000トンで第1位、インドが178,305,480トンで第2位となり、アジア地域が世界の米生産を主導していることが明らかになりました。日本は10,540,100トンで11位に位置しています。生産量は主にアジア地域に集中しており、中国とインドが全体の約50%以上を占める圧倒的なシェアを持っています。このデータは世界的な食料安定や農業政策の基盤となる重要な指標です。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	中国	アジア	209,614,000
2	インド	アジア	178,305,480
3	インドネシア	アジア	54,604,033
4	バングラデシュ	アジア	54,586,344
5	ベトナム	アジア	43,495,488
6	タイ	アジア	28,617,948
7	ミャンマー	アジア	26,691,400
8	フィリピン	アジア	18,814,827
9	パキスタン	アジア	11,120,483
10	カンボジア	アジア	10,885,700
11	日本	アジア	10,540,100
12	ブラジル	南アメリカ	10,368,639
13	ナイジェリア	アフリカ	8,435,510
14	アメリカ合衆国	北アメリカ	8,396,180
15	ネパール	アジア	5,550,878
16	大韓民国	アジア	5,016,083
17	エジプト	アフリカ	4,804,296
18	スリランカ	アジア	4,592,056
19	マダガスカル	アフリカ	3,910,629
20	ラオス人民民主共和国	アジア	3,534,500
21	タンザニア連合共和国	アフリカ	3,474,766
22	マリ	アフリカ	3,196,336
23	ペルー	南アメリカ	3,190,969
24	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	2,803,713
25	コロンビア	南アメリカ	2,639,200
26	イラン（イスラム共和国）	アジア	2,473,519
27	ギニア	アフリカ	2,385,929
28	マレーシア	アジア	2,352,870
29	コートジボワール	アフリカ	1,883,956
30	中国、台湾 中国省	アジア	1,791,211
31	イタリア	ヨーロッパ	1,492,620
32	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,378,846
33	ウルグアイ	南アメリカ	1,200,000
34	アルゼンチン	南アメリカ	1,189,866
35	セネガル	アフリカ	1,155,730
36	ロシア連邦	ヨーロッパ	1,098,660
37	パラグアイ	南アメリカ	1,069,200
38	ガイアナ	南アメリカ	1,049,900
39	ドミニカ共和国	南アメリカ	1,010,100
40	トルコ	アジア	1,000,000
41	シエラレオネ	アフリカ	947,464
42	ガーナ	アフリカ	925,000
43	エクアドル	南アメリカ	882,400
44	スペイン	ヨーロッパ	778,780
45	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	600,044
46	イラク	アジア	574,705
47	アフガニスタン	アジア	570,900
48	カザフスタン	アジア	560,668
49	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	516,752
50	ニカラグア	南アメリカ	468,319
51	ベナン	アフリカ	406,083
52	キューバ	南アメリカ	391,842
53	ブルキナファソ	アフリカ	376,527
54	パナマ	南アメリカ	372,245
55	モザンビーク	アフリカ	341,000
56	ウズベキスタン	アジア	314,659
57	カメルーン	アフリカ	292,850
58	チャド	アフリカ	290,563
59	リベリア	アフリカ	276,400
60	スリナム	南アメリカ	274,266
61	モーリタニア	アフリカ	255,500
62	メキシコ	南アメリカ	245,217
63	ブルンジ	アフリカ	241,211
64	ギリシャ	ヨーロッパ	220,930
65	ギニアビサウ	アフリカ	187,000
66	ハイチ	南アメリカ	186,087
67	チリ	南アメリカ	174,897
68	エチオピア	アフリカ	170,630
69	ウガンダ	アフリカ	166,000
70	ポルトガル	ヨーロッパ	161,500
71	ケニア	アフリカ	160,585
72	コスタリカ	南アメリカ	157,016
73	トーゴ	アフリカ	147,053
74	マラウイ	アフリカ	132,728
75	ルワンダ	アフリカ	131,577
76	ニジェール	アフリカ	121,760
77	タジキスタン	アジア	106,442
78	トルクメニスタン	アジア	85,070
79	フランス	ヨーロッパ	82,570
80	ブルガリア	ヨーロッパ	70,920
81	オーストラリア	オセアニア	66,835
82	モロッコ	アフリカ	64,598
83	ホンジュラス	南アメリカ	56,523
84	ウクライナ	ヨーロッパ	54,570
85	ブータン	アジア	49,948
86	スーダン	アフリカ	48,000
87	東ティモール	アジア	47,822
88	キルギスタン	アジア	41,219
89	ルーマニア	ヨーロッパ	39,530
90	ガンビア	アフリカ	31,900
91	ザンビア	アフリカ	29,584
92	エルサルバドル	南アメリカ	27,603
93	南スーダン	アフリカ	24,555
94	グアテマラ	南アメリカ	22,776
95	北マケドニア	ヨーロッパ	21,278
96	ベリーズ	南アメリカ	13,900
97	中央アフリカ共和国	アフリカ	12,552
98	アゼルバイジャン	アジア	11,070
99	ハンガリー	ヨーロッパ	11,030
100	アンゴラ	アフリカ	10,102
101	フィジー	オセアニア	6,589
102	南アフリカ	アフリカ	3,080
103	ソロモン諸島	オセアニア	2,754
104	ブルネイ ダルサラーム	アジア	2,300
105	ガボン	アフリカ	1,727
106	ソマリア	アフリカ	1,538
107	ジンバブエ	アフリカ	1,134
108	コンゴ	アフリカ	1,114
109	エスワティニ	アフリカ	1,000
110	パプアニューギニア	オセアニア	876
111	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	575
112	サウジアラビア	アジア	400
113	アルジェリア	アフリカ	308
114	ミクロネシア連邦	オセアニア	177
115	プエルトリコ	南アメリカ	151
116	モーリシャス	アフリカ	21
117	コモロ	アフリカ	5
118	ジャマイカ	南アメリカ	1
119	中国、香港特別行政区	アジア	0
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2019年度の米生産量ランキングは、世界の農業生産の地域的集中性と、それに伴う経済的および地政学的影響を示しています。首位の中国は209,614,000トン、2位のインドは178,305,480トンで、この2カ国だけで全世界の米生産のほぼ半分以上を占めます。両国は豊富な農地資源や人口の要因、さらには米を主食とする文化的背景から、このような高い生産量を維持しています。

3位以下には、インドネシア、バングラデシュ、ベトナム、タイ、ミャンマーなどの東南アジア諸国が続いています。これらの地域は温暖な気候と豊かな水資源を活かし、稲作に適した条件を持つことが多いのが主因です。一方、日本は11位で10,540,100トンを生産しており、国内の安定した需要を満たす規模とともに一定の品質を誇っています。しかし、日本の生産量は中国やインドと比べて大きく劣っています。この背景には、農地の狭小化や高齢化する農業人口といった国内農業の構造的課題が影響しています。

アメリカ合衆国は8,396,180トンで14位にランクインしており、多国籍輸出を伴う商業的な大規模農業が特徴です。しかしアメリカにおける米の消費量は比較的低いため、生産の大部分は海外市場向けに供給されています。一方、ブラジルは10,368,639トンで12位となっており、南アメリカにおける米生産の主要国といえます。

地域別に見ると、アジアは圧倒的な生産量を誇る一方、アフリカではいくつかの国（ナイジェリア、エジプトなど）が割拠していますが、全体的には米の生産が少ない傾向にあります。また、ヨーロッパにおける主な生産国はイタリア（1,492,620トン）ですが、地域全体で見ると生産は小規模です。

米は世界中で消費される基幹的な食料であり、特にアジアやアフリカでは主食としての依存度が極めて高いです。しかしながら、天候の変動や地政学的な問題、さらに農業用水の不足といったリスクが今後の生産に影響を及ぼす可能性があります。例えば、インドやパキスタンでは水資源が急速に枯渇しつつあり、長期的な生産に大きな課題を抱えています。また、中国では都市化の進展により、農地の減少や労働人口の変動が懸念されています。このような課題は世界の食料供給安定に重大な影響を及ぼす可能性があります。

将来的な対策としては、まず生産効率を向上させるための技術革新が重要です。例えば、耐乾燥性や病害抵抗性を持つ新品種の開発、また精密農業の普及が推奨されます。同時に、地域間での協力体制を強化し、生産過剰地域から不足地域へのスムーズな流通を可能にする仕組み作りも鍵となります。さらに、気候変動の影響を抑えるため、持続可能な農業技術の導入や、灌漑システム改善への投資が求められます。

国際的な枠組みとして、FAOや世界銀行などの機関が中心となり、貧弱な基盤を持つ地域での農業支援を強化するべきです。同時に、農業従事者へ適切な教育やトレーニングを提供し、若年層の参入を促すことで労働力不足の問題を解消することができます。

このランキングデータは、米の供給状況を理解し、将来の食料安全保障に向けた効果的な戦略を立てるための基盤情報といえるでしょう。特にアジア諸国の重要性を認識しつつ、より広範な国際協力が必要不可欠であると考えられます。