ギニアビサウ
Guinea-Bissau
ギニアビサウ共和国(Guinea-Bissau)は、西アフリカに位置する小さな国で、北はセネガル、南はギニアと隣接し、西側は大西洋に面しています。国土面積はおよそ36,125平方キロメートルで、人口は約200万人です。首都はビサウで、国の経済、文化、政治の中心地となっています。 ギニアビサウは1973年にポルトガルから独立し、長い間、政治的不安定さと内戦に苦しんできました。独立後...もっと見る
「ギニアビサウ」直近20年間人口推移
「ギニアビサウ」の年齢層別人口
ギニアビサウの豆知識?
MAP「ギニアビサウの首都 - ビサウ」
ギニアビサウはどんな国?
ギニアビサウ共和国(Guinea-Bissau)は、西アフリカに位置する小さな国で、北はセネガル、南はギニアと隣接し、西側は大西洋に面しています。国土面積はおよそ36,125平方キロメートルで、人口は約200万人です。首都はビサウで、国の経済、文化、政治の中心地となっています。
ギニアビサウは1973年にポルトガルから独立し、長い間、政治的不安定さと内戦に苦しんできました。独立後の数十年にわたり、クーデターや政権交代が頻繁に起こり、安定した政府が機能しない時期も多かったです。しかし、国際社会の支援や国内の努力により、近年では徐々に政治的安定が訪れつつあります。
国の歴史的背景として、ギニアビサウはもともといくつかの先住民の部族が住んでいた地域であり、ポルトガルによる植民地支配が始まったのは15世紀です。植民地時代には、奴隷貿易が行われ、多くの人々が強制的に国外へ連れ去られました。独立運動は1960年代に活発化し、特にアミルカル・カブラルが指導した民族解放運動が有名です。
ギニアビサウの文化は非常に多様で、主にポルトガルの影響を受けたものですが、様々な民族グループの伝統や習慣が融合しています。主要な民族には、インクリ、バホイント、フラニなどがあり、それぞれ独自の言語や風習を持っています。また、ポルトガル語が公用語とされており、教育や行政の場で広く使用されていますが、クレオール語も日常的に使われています。
農業はギニアビサウの経済の基盤であり、特にカシューナッツの生産が主要な産業となっています。カシューナッツは輸出の重要な品目であり、国の経済にとって欠かせない収入源です。その他にも、米やトウモロコシ、マンゴーなどの農作物が生産されています。しかし、経済は依然として脆弱で、貧困や失業率の高さ、インフラの不足といった課題に直面しています。
また、自然環境もギニアビサウの重要な特徴です。国は豊かな生態系を誇り、湿地やマングローブの森林が広がっています。特に、ギニアビサウ国立公園は、バードウォッチングなど観光資源としても知られ、国内外からの訪問者を引き付けています。国家の生物多様性を保護するため、いくつかの自然保護区が設けられており、環境保護が重要な課題となっています。
教育面では、ギニアビサウには様々な教育機関が存在しますが、教育の質やアクセスには地域によって差があります。特に、農村部では教育機会が限られているケースが多く、識字率の向上が課題です。国際機関や非政府組織の支援により教育環境の改善が進められていますが、なお多くの労力が必要です。
ギニアビサウは、豊かな文化と自然環境を持ち合わせた国ですが、政治的安定や経済発展、教育の普及など、さまざまな課題を抱えています。地域の安定性と国際社会からの支援が、今後の発展に向けて重要な要素となるでしょう。これからのギニアビサウに期待されるのは、持続可能な開発と生活水準の向上を目指す取り組みです。