ベナン

Benin

「ベナン」基本情報

正式名称	ベナン共和国
英語名	Benin
首都	ポルトノボ（Porto-Novo）
公用語	フランス語
地域	アフリカ /西アフリカ
通貨	CFAフラン (BCEAO)（Fr）
パスポート
総人口	1,411万人
平均年齢	17.772歳
国内総生産(GDP)	173億9,677万9,760ドル
国民総所得(GNI)	172億1,507万4,467ドル
一人当たりGDP	1,303 ドル
一人当たりGNI	1,289 ドル
面積	112,760 ㎢
人口密度	125.142人/㎢
CO2総排出量	18,083,496トン
一人当たりCO2排出量	1.43トン

「ベナン」直近20年間人口推移

「ベナン」の年齢層別人口

「ベナン」人口統計情報

総人口	1,411万人
男性人口	707万人
女性人口	703万人
人口変化	+353,737人
人口増加率	+2.507%	-
出生数	478,062人
平均出産年齢	29.079歳
平均寿命	60.774歳
男性平均寿命	59.347歳
女性平均寿命	62.208歳
総死亡者数	124,132人
純移民数	-192人

ベナンの豆知識？

現在の国名「ベナン」は、1975年に旧国名「ダホメ（Dahomey）」から改称されたもので、「ベニン湾（Bight of Benin）」に由来しています。この改称は、歴史的・地理的つながりをより広く包括するために行われました。

ベナンの正式な首都はポルトノボ（Porto-Novo）ですが、最大の都市であり行政・経済の中心地はコトヌー（Cotonou）です。ポルトノボは憲法上の首都として位置づけられていますが、実質的な政府機関はコトヌーに集約されているため、行政やビジネスの拠点としてコトヌーが機能しています。

ベナンの一部地域は、かつて強大な西アフリカの王国「ダホメー王国」として知られていました。17世紀頃に成立したこの王国は、軍事力や貿易で繁栄し、現在のベナン文化にも大きな影響を残しています。

ブードゥー教の起源は、西アフリカの民族宗教にさかのぼるとされ、現在のベナンの地がその中心地の一つと考えられています。オイダ（ウィダー）などではブードゥー祭が毎年開催され、多くの信者や観光客が集まります。

ベナンの人口は約1,200万人（2020年代前半時点）と推計されています。国土は比較的コンパクトですが、人口は多文化・多民族で構成されているのが特徴です。

ベナンの公用語はフランス語です。ただし、国内ではフォン語やヨルバ語など、多数の民族言語も日常的に使われています。

独立当初（1960年）から1975年までは「ダホメー」という国名でした。1975年に国名をベナンに変更し、より広域的な歴史や地理を意識した名称になりました。

代表的なのが毎年1月10日に開催される「ブードゥー祭（ヴォドゥン祭）」です。オイダ（ウィダー）など国内各地で儀式やパレードが行われ、多くの観光客や信者が集い賑わいます。

「ダホメーのアマゾン」とは、かつてのダホメー王国（現在のベナン南部付近）に存在した女性だけで構成された精鋭部隊の通称です。彼女たちは高い戦闘能力を持ち、王国の軍事力を支える重要な存在でした。

ベナンは熱帯気候に属し、南部は年間を通して高温多湿になりがちです。一方、北部はやや乾燥しており、雨季と乾季がはっきりしています。地域によっては気温や降雨量に大きな差が見られます。

ベナンでは「CFAフラン（西アフリカCFAフラン）」が使用されています。フランス語圏の西アフリカ諸国で広く用いられている共通通貨です。

農業が経済の柱の一つで、特に綿花の生産と輸出が盛んです。また、港湾都市コトヌーを中心に貿易やサービス業も重要な産業となっています。

オイダはブードゥー教の聖地のひとつとして知られ、毎年盛大なブードゥー祭が行われます。また、奴隷貿易の歴史を偲ばせる「奴隷の門（Gate of No Return）」などがあり、歴史的にも重要な観光地です。

ベナンは1970年代から社会主義路線を取りましたが、1990年に行われた国民会議をきっかけに民主化が始まり、1991年には複数政党制にもとづく選挙が実施されました。以降、比較的安定した民主主義体制が続いています。

伝統音楽では太鼓や木琴などを用いたリズムが重視され、儀式や行事で演奏されます。また、国際的に活躍するミュージシャンとしては、グラミー賞受賞歴のあるアンジェリーク・キジョーなどがおり、西アフリカ特有の豊かな音楽性を世界に発信しています。

MAP「ベナンの首都 - ポルトノボ」

ベナンってどんなところ？

ベナン共和国（Benin）は西アフリカに位置する国で、北はブルキナファソとニジェール、南は大西洋、西はトーゴ、東はナイジェリアと隣接しています。首都はポルトノボですが、経済の中心地はコトヌーです。この国は、多様な文化と歴史を持つ国であり、アフリカの歴史の中で重要な役割を果たしてきました。

ベナンは約1,160万人の人口を抱え、民族的にはフォン族、アダ族、ヨルバ族などが住んでいます。言語はフランス語が公用語ですが、約十数種類の民族言語も話されています。フォン族は特に政治的および文化的に重要な存在で、ベナンの伝統的な宗教と文化に大きな影響を与えています。

ベナンの歴史は非常に豊かで、かつては王国が栄え、特にダホメ王国が著名です。この王国は17世紀から19世紀にかけて繁栄し、奴隷貿易に深く関与していました。ダホメ王国は強力な軍事力を持ち、その支配下に多くの地域を抱えていましたが、19世紀後半になるとフランスの植民地支配を受けることになります。

1960年にフランスから独立を果たしたベナンは、その後も政治的な混乱を経験しましたが、1990年代に民主化が進み、現在では安定した民主主義国家として知られています。また、地理的な特徴としては、南部に広がる大西洋の海岸線や北部の草原地帯があり、これらは農業や漁業、観光業に重要な役割を果たしています。

経済的には、ベナンは主に農業に依存しており、キャッサバ、トウモロコシ、コーヒー、カカオなどが主要な作物です。また、綿花の生産も盛んで、ベナンの輸出の大部分を占めています。ベナンの港湾都市であるコトヌーは、周辺国への貿易の重要なハブとなっており、地域経済の発展にも貢献しています。

観光面では、ベナンには豊かな文化遺産が多く残っており、特にアボメイにあるダホメ王国の遺跡や、ワ国立公園は観光客の人気スポットとなっています。また、ベナンはヴードゥーの発祥の地でもあり、伝統的な儀式や祭りが行われており、これらは観光資源としても注目されています。

教育制度も徐々に整備されてきており、識字率を向上させるための取り組みが続けられています。しかし、依然として課題が多く、特に都市部と地方部の教育格差や、基礎的な教育機会の不足が問題視されています。

さらに、ベナンは環境問題にも直面しており、特に森林伐採や気候変動の影響が農業や生態系に悪影響を与える恐れがあります。国際社会との連携を強化し、持続可能な開発を目指していくことが今後の課題です。

総じて、ベナンは文化、歴史、経済の多様性に満ちた国であり、地域内外からの注目を集めています。豊かな伝統とともに、現代的な発展を目指すベナンの未来に期待が寄せられています。