ハイチ

Haiti

「ハイチ」基本情報

正式名称	ハイチ共和国
英語名	Haiti
首都	ポルトープランス（Port-au-Prince）
公用語	フランス語、クレオール語
地域	南アメリカ /カリブ海
通貨	グールド（G）
パスポート
総人口	1,163万人
平均年齢	23.511歳
国内総生産(GDP)	187億5,127万946ドル
国民総所得(GNI)	187億7,321万4,119ドル
一人当たりGDP	1,619 ドル
一人当たりGNI	1,620 ドル
面積	27,560 ㎢
人口密度	422.119人/㎢
CO2総排出量	15,830,554トン
一人当たりCO2排出量	1.40トン

「ハイチ」直近20年間人口推移

「ハイチ」の年齢層別人口

「ハイチ」人口統計情報

総人口	1,163万人
男性人口	576万人
女性人口	587万人
人口変化	+135,593人
人口増加率	+1.165%	-
出生数	258,348人
平均出産年齢	29.559歳
平均寿命	64.936歳
男性平均寿命	61.729歳
女性平均寿命	68.300歳
総死亡者数	90,966人
純移民数	-31,786人

ハイチの豆知識？

「ハイチ」という名称は、先住民タイノ族の言葉で「山の多い土地」を意味しています。その由来のとおり、国土の大部分が山岳地帯です。

1791年に始まったハイチ革命は、奴隷として連れてこられた人々の大規模な反乱に端を発し、1804年にフランスから独立を勝ち取りました。奴隷反乱を経て独立を果たした国家はハイチが初めてといわれています。

フランス語は行政や教育など公式の場面で使われる一方、ハイチ・クレオール語は日常生活や家庭内で広く使われています。クレオール語はフランス語やアフリカの言語などが混ざってできた独特の言語として定着しています。

独立の際、フランスの三色旗(青・白・赤)から白を取り除き、残った青と赤を縫い合わせたと伝えられています。これは、植民地支配の象徴であった「白」を排除することで、独立の意思を表したというエピソードです。

ヴードゥーは西アフリカの伝統宗教の要素とカトリックが融合して発展したとされ、祖先や精霊への崇拝を重視します。2003年にはハイチ政府により正式な宗教として承認され、社会や文化に深く根付いています。

ハイチはカリブ海に浮かぶイスパニョーラ島の西側約3分の1を占めています。島の東側はドミニカ共和国で、西側がハイチという二国で一つの島を共有するユニークな地理構造です。

はい。フランス植民地時代の18世紀、ハイチ(当時のサン＝ドマング)はコーヒーや砂糖の大規模生産地として国際市場を賑わせ、ヨーロッパに向けた主要な輸出国として繁栄していました。

シタデル・ラフェリエールは19世紀初頭に建てられた要塞で、標高900m以上の山頂にそびえています。ハイチの独立を守る重要な軍事拠点として築かれ、今では壮大な景観から世界遺産に登録されています。

ハイチのカーニバルは、色鮮やかな衣装やパレード、音楽グループの競演が見所です。民族舞踊や伝統的なリズムが盛り込まれ、国中が熱気に包まれる大規模な祝祭として知られています。

ハイチの通貨単位はグールド(Gourde)で、英語表記では「G」や「HTG」と書かれます。国内では、実質的に米ドルが日常的に使われる場面も多く、二重通貨的な状況が見られます。

歴史的には政治的混乱や自然災害、経済的困難などの要因から多くの人々が国外へ移住しました。米国やフランス、カナダなどには大規模なハイチ系コミュニティが形成され、国際的なつながりを持っています。

ハイチの独立記念日は1月1日です。1804年1月1日にフランスから独立を宣言した歴史を記念し、パレードや式典、音楽イベントなどが各地で行われ、国民全体で祝福します。

国土の大部分が標高の高い山岳地帯で、海岸から急激に山が立ち上がるような地形が特徴です。この険しい地形は防衛上の利点になった一方、交通やインフラ整備の面では課題にもなっています。

代表的な料理には、味付けした豚肉を揚げた「グリオ」や、ピーマンや唐辛子を使った辛味調味料「ピクリーズ」があります。フランスやアフリカの影響にカリブの食材を組み合わせた、風味豊かな料理が特徴です。

サッカーは最も人気のスポーツで、1974年にはワールドカップに出場した実績があります。また、バスケットボールや陸上競技なども盛んで、若い世代を中心にスポーツを通じた地域活性化の動きが続いています。

MAP「ハイチの首都 - ポルトープランス」

ハイチってどんなところ？

ハイチ共和国（Haiti）は、カリブ海に位置する島国で、イスパニョーラ島の西側を占めています。東側にはドミニカ共和国があり、ハイチはその隣国と共にこの島をシェアしています。首都はポルトープランスで、ハイチの経済や文化の中心となっています。ハイチは、豊かな歴史を持つ国であり、特に世界で最初に奴隷革命によって独立を果たした国として知られています。

ハイチは1492年にクリストファー・コロンブスによって発見されました。その後、西インド諸島の植民地としてフランスの支配下に置かれ、多くのアフリカの奴隷が労働力として連れてこられました。ハイチの奴隷たちは、1804年にフランスの植民地支配からの独立を求めて立ち上がり、見事に成功を収めました。この出来事は、歴史において重要なマイルストーンとされています。ハイチは、世界初の黒人による独立国家となり、自由を勝ち取ったことから、他の地域の解放運動にも影響を与えました。

言語は、官公庁の言語であるフランス語と、多くの国民によって話されているハイチ・クレオール語（クレオール語）の2つがあります。この二言語の使用は、ハイチの文化的多様性を反映しています。コーヒーやカカオ、マンゴーなどの農業生産が経済の基幹であり、特にハイチ産のコーヒーは高く評価されています。

しかし、ハイチは様々な課題を抱えています。特に経済的な不安定さや政治的な腐敗、治安の悪化などが大きな問題です。2010年には大地震が発生し、その影響で数十万人の命が奪われ、数百万人が家を失う事態が起こりました。この震災は、国のインフラを壊滅的に損ね、長期的な復興が求められる課題となりました。

教育と保健医療の改善、貧困の削減は、ハイチ政府や国際社会の重要な目標です。特に教育は、若者の未来を切り開くために不可欠であり、ハイチの発展の鍵となっています。しかし、教育制度は資金不足やインフラの不足によって困難な状況にあります。また、政治の不安定さも、国全体の発展を妨げる要因とされています。

ハイチの文化は、アフリカ文明、フランス文化、先住民族の影響を受けており、非常に多彩です。音楽やダンスは特に重要で、コンパやラコンパなどの音楽スタイルが有名です。伝統的な祭りや行事も多く、ハイチ人の間で強く受け継がれています。宗教も重要な役割を果たしており、キリスト教の他に、ヴードゥー教やアフリカ系信仰も広く信奉されています。

ハイチは、独自の歴史と文化を持つ国であり、国民の誇りを感じさせる場所でもあります。今後の課題に直面しながらも、独立以来の精神を受け継ぎ、未来を築いていくために努力を続けています。国際社会との連携を強化することによって、持続可能な発展を目指す努力が続けられています。ハイチの人々は、希望を持ち続け、互いに助け合いながら未来を切り拓いていくでしょう。