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ジンバブエ

Zimbabwe

ジンバブエ共和国(Zimbabwe)は、南部アフリカに位置する内陸国で、北はザンビア、東はモザンビーク、南は南アフリカ、 西はボツワナに接しています。約390,000平方キロメートルの国土を擁し、人口は約1500万人です。ジンバブエは独特の自然景観と豊かな文化遺産で知られていますが、国の経済や政治の歴史にはさまざまな課題があります。 ジンバブエは、もともと先住民であるシャン...もっと見る

ジンバブエ」基本情報

正式名称 ジンバブエ共和国
英語名 Zimbabwe
首都 ハラレ(Harare)
公用語 英語(イギリス英語)、ショナ語、ンデベレ語
地域 アフリカ /東アフリカ
通貨 ジンバブエ・ゴールド(ZiG)
パスポート
総人口  1,634万人
平均年齢  17.808歳
国内総生産(GDP)  264億1,859万2,961ドル
国民総所得(GNI)  258億413万7,188ドル
一人当たりGDP  1,619 ドル
一人当たりGNI  1,581 ドル
面積 386,850 ㎢
人口密度 42.241人/㎢

ジンバブエ」の年齢層別人口

ジンバブエ」人口統計情報

総人口 1,634万人
男性人口 778万人
女性人口 855万人
人口変化 +275,125人
人口増加率 +1.684% -
出生数 496,917人
平均出産年齢 28.062歳
平均寿命 62.775歳
男性平均寿命 60.226歳
女性平均寿命 65.013歳
総死亡者数 124,412人
純移民数 -97,380人

ジンバブエの豆知識?

ジンバブエの国名は、同国にある世界遺産「グレート・ジンバブエ遺跡」に由来し、ショナ語で「石の家」を意味する「Dzimba-dza-mabwe」からきています。

ジンバブエの国旗には「ジンバブエ・バード」という彫刻をモチーフとした鳥が描かれています。この鳥は「グレート・ジンバブエ遺跡」から発掘された石造彫刻をもとにしており、同国の歴史と文化を象徴する存在です。

ジンバブエの首都ハラレは、1982年まで植民地時代の名称「ソールズベリー(Salisbury)」と呼ばれていました。その後、現地の言葉に由来する「ハラレ」に改称されました。

2000年代後半、ジンバブエでは極度のハイパーインフレーションが発生し、数兆ジンバブエ・ドルの高額紙幣が市中に出回る事態になりました。最終的に他国通貨が公認され、自国通貨は一時流通を停止しています。

英語やショナ語、ンデベレ語を含む合計16の言語が公用語として定められており、ジンバブエは多言語国家としての特色を持っています。

「ビクトリアの滝」がジンバブエを代表する観光地です。現地では「モシ・オ・トゥニャ(Mosi-oa-Tunya, 轟音を立てる煙)」と呼ばれ、世界三大瀑布の一つに数えられています。

11世紀頃から15世紀頃にかけて築かれた石造建築群で、サハラ以南のアフリカ最大級の遺跡とされています。国名の由来にもなっており、ジンバブエの歴史と誇りを体現する重要な文化遺産です。

ムビラは金属のキーを親指などで弾いて奏でるアフリカの伝統楽器です。リズミカルで神秘的な音色が特徴で、ジンバブエの宗教儀式や音楽文化の中心的存在となっています。

マナ・プールズ国立公園は世界遺産に登録されており、ゾウ、カバ、ライオンなど多様な野生生物の生息地として知られています。狩猟の制限により自然環境が保護され、手つかずのサファリ体験が楽しめる場所です。

農業や鉱業、工業、観光業が主要産業です。とくに鉱業では金、プラチナ、ダイヤモンドなど豊かな鉱物資源が知られ、経済を支えています。

2009年にハイパーインフレーションによる通貨危機を受け、米ドルや南アフリカ・ランドなどが併用されていました。2019年に新たなジンバブエ・ドルが再導入されましたが、米ドルなど外貨も依然流通しています。

ジンバブエの人口はおよそ1,600万人を超えると推定されており、近年は都市部への人口集中が見られます。

アフリカの中でも比較的高い識字率を誇り、ユネスコのデータによれば成人の識字率は90%以上とされています。教育への投資が比較的しっかり行われていることが背景にあります。

サッカーが最も人気で、国民の注目度が高いスポーツです。イギリスの影響もあり、クリケットも盛んに行われています。

トウモロコシ粉を練った主食の「サザ(Sadza)」が代表的で、シチューや肉料理とともに食べられます。その他にもショナ族の伝統料理や各地域の食文化が融合した多彩な料理が楽しめます。

MAP「ジンバブエの首都 - ハラレ」

ジンバブエってどんなところ?

ジンバブエ共和国(Zimbabwe)は、南部アフリカに位置する内陸国で、北はザンビア、東はモザンビーク、南は南アフリカ、 西はボツワナに接しています。約390,000平方キロメートルの国土を擁し、人口は約1500万人です。ジンバブエは独特の自然景観と豊かな文化遺産で知られていますが、国の経済や政治の歴史にはさまざまな課題があります。

ジンバブエは、もともと先住民であるシャンガニ族などが住んでいた地域で、19世紀にはヨーロッパの探検者や入植者が訪れました。1890年代にはイギリスの植民地となり、ローデシアと呼ばれるようになりました。1965年に白人政権が一方的に独立を宣言し、長い間内戦を経て、1980年に正式に独立を果たしました。この際、ロバート・ムガベ氏が初代大統領に就任し、長期の支配が始まりました。

ジンバブエの文化は多様で、主な民族グループにはショナ族とンドベレ族が含まれます。それぞれの民族には独自の音楽、舞踊、工芸品があります。音楽においては、特にマールンバと呼ばれる楽器と、その演奏スタイルが親しまれています。また、ジンバブエの伝統的な祭りや行事も、地域ごとに異なる特色を持っており、民族文化の保存が重要視されています。

観光面では、ジンバブエにはいくつかの世界的に有名な観光地があります。特にビクトリアの滝(Victoria Falls)は、世界三大瀑布の一つとして知られており、その美しさは圧倒的です。毎年多くの観光客が訪れ、この自然の驚異を楽しんでいます。また、ハワイ水域(Hwange National Park)やマナポールズ国立公園(Mana Pools National Park)では、豊富な野生動物が観察でき、サファリ体験も人気です。

しかし、政治経済の面では、ジンバブエは多くの困難に直面しています。2000年代には、土地改革政策による急速な経済混乱が発生し、何十万もの農民が土地を失いました。この結果、農業生産が大幅に減少し、ハイパーインフレに伴う経済崩壊が起こりました。2000年代後半には、数百万%のインフレ率が報告され、通貨が無価値化しました。これは、国民の生活だけでなく、国際的な信頼性にも悪影響を及ぼしました。

政治的には、ロバート・ムガベの長期政権は、権威主義的な姿勢や人権侵害の報告から国内外で批判を受けました。しかし、2017年に彼が辞任した後、新たなリーダーシップの下で状況は改善される期待が寄せられています。現在の大統領エメソン・ムナンガグワ氏は、経済の再建や国際関係の修復を目指しています。

ジンバブエは、自然環境が豊かで、多文化的な側面を持つ国ですが、依然として経済と政治の課題は大きいです。今後の発展には、国民の支持のもと、持続可能な政策の実施が求められています。