シエラレオネ

Sierra Leone

「シエラレオネ」基本情報

正式名称	シエラレオネ共和国
英語名	Sierra Leone
首都	フリータウン（Freetown）
公用語	英語（イギリス英語）、メンデ語、他
地域	アフリカ /西アフリカ
通貨	レオン（Le）
パスポート
総人口	846万人
平均年齢	19.270歳
国内総生産(GDP)	34億8,137万2,665ドル
国民総所得(GNI)	34億4,916万1,939ドル
一人当たりGDP	405 ドル
一人当たりGNI	401 ドル
面積	72,180 ㎢
人口密度	117.933人/㎢

「シエラレオネ」直近20年間人口推移

「シエラレオネ」の年齢層別人口

「シエラレオネ」人口統計情報

総人口	846万人
男性人口	421万人
女性人口	424万人
人口変化	+184,786人
人口増加率	+2.184%	-
出生数	258,903人
平均出産年齢	28.573歳
平均寿命	61.786歳
男性平均寿命	60.065歳
女性平均寿命	63.502歳
総死亡者数	70,116人
純移民数	-4,000人

シエラレオネの豆知識？

「シエラレオネ」という名称は、15世紀にポルトガル人探検家ペドロ・デ・シントラが沿岸部の山々を「ライオン山脈」に例えたことから、「ライオンの山」（ポルトガル語でSerra Lyoa）と呼んだのが由来とされています。

フリータウンは、18世紀末から19世紀初めにかけて解放された奴隷たちが移住し、自由の地として築いた都市です。その歴史的背景から「自由の町」を意味するフリータウン（Freetown）と名づけられました。

公用語は英語ですが、ケリオ語（Krio）というクレオール言語が国内で広く話されています。ケリオ語は、解放奴隷たちの言語やヨーロッパ諸言語などが混ざってできました。

シエラレオネは1961年4月27日にイギリスから独立を果たし、同日を独立記念日として祝います。

海岸部は白い砂浜が続き、内陸部には比較的低い山地や熱帯雨林が存在します。熱帯性気候のため、雨季と乾季がはっきりと分かれているのが特徴です。

「コットン・ツリー」は街のランドマーク的存在の巨大な綿の木で、解放奴隷たちが到着した際にこの木の下で感謝の祈りを捧げたと伝わる歴史的シンボルです。

フーラ・ベイ大学（Fourah Bay College）は1827年に創立され、西アフリカで最も古い大学の一つとして知られています。シエラレオネにおける高等教育の歴史を担ってきた重要な教育機関です。

天然ダイヤモンドや金、鉄鉱石などの鉱物資源が豊富で、特にダイヤモンドは経済を支える主要な輸出品の一つです。

シエラレオネのサッカー代表チームである「レオネスターズ（Leone Stars）」が有名です。国民の間でもサッカー人気が非常に高く、試合があると大いに盛り上がります。

シエラレオネの通貨は「レオネ（Leone）」と呼ばれます。1964年に導入され、独自の貨幣制度を確立しました。

シエラレオネでは1991年から2002年まで激しい内戦が続き、多くの犠牲者が出ました。この内戦は国内の政治や経済、社会に深刻な影響を及ぼしましたが、2002年に正式な終結が宣言されました。

国土の一部が熱帯雨林に覆われており、チンパンジーやムササビ、カラフルな鳥類など多様な野生生物が生息しています。保護活動も行われています。

大西洋岸にある「バンス・アイランド（Bunce Island）」の遺跡が知られています。ここはかつて奴隷貿易の拠点として利用されており、悲しい歴史を伝える場所となっています。

シエラレオネ最高峰は約1,945メートルのビントゥマニ山（Mount Bintumani）です。周辺には貴重な自然環境が残されており、登山客にも人気があります。

2014年から2016年にかけてのエボラ出血熱の大流行により国内の医療体制が大きく打撃を受けました。現在は感染症対策や地域医療の充実に力を入れており、世界保健機関（WHO）などの国際機関とも連携して改善に取り組んでいます。

MAP「シエラレオネの首都 - フリータウン」

シエラレオネってどんなところ？

シエラレオネ共和国は、西アフリカに位置する国家で、周囲はギニア、リベリア、そして大西洋に面しています。国土は約7万平方キロメートルで、人口は約800万人（2023年現在）と推定されています。シエラレオネは、豊かな自然と多様な文化を誇る国ですが、過去にはさまざまな困難に直面してきました。

シエラレオネの歴史は、古代から多様な民族と文化が共存してきた背景を持っています。特に、クライ、ティンバ、そしてマリンケなどの民族が形成した独自の文化が根付いています。また、15世紀にはポルトガル人がこの地域に到達し、以降はイギリス、フランス、オランダの交易が盛んになりました。19世紀には、シエラレオネがイギリスの植民地となり、アフリカやカリブ海の奴隷の解放者が移住するための拠点となりました。1961年に独立を果たすものの、その後の数十年間は政治的混乱と内戦に悩まされました。1991年から2002年にかけて続いた内戦は、多くの人命を奪い、国土やインフラを破壊しました。

現在のシエラレオネは、内戦からの復興を果たしつつありますが、経済的には依然として多くの課題を抱えています。主な経済活動は農業で、カカオ、コーヒー、米などが生産されています。鉱業も重要な産業で、特にダイヤモンドの採掘は国の外貨獲得に寄与していますが、「ブラッドダイヤモンド」と呼ばれる問題も抱えています。この用語は、内戦の資金源とされるダイヤモンドを指し、それが引き起こした悲劇を象徴しています。

シエラレオネの文化は非常に多様であり、各民族の伝統や祭りが豊富です。音楽やダンスは、国民の生活に深く根ざしており、特に「パフォーマンスダンス」は、コミュニティの行事で重要な役割を果たします。文化的なイベントとしては、ウィンギ祭や、宗教的な祝祭などがあります。

教育分野においては、シエラレオネは過去の内戦によって大きな打撃を受けましたが、現在は教育改革が進められています。特に、男女平等を促進するための取り組みが行われ、女子教育の重要性が強調されています。政府や国際機関は、教育の普及に向けた具体的なプログラムを導入し、識字率の向上を目指しています。

シエラレオネの自然環境は、熱帯雨林とサバンナの生態系を特徴としています。国立公園や保護区には多様な動植物が生息しており、特にチンパンジーや希少な鳥類が見られます。また、国の海岸線は美しいビーチが広がり、豊かな海洋資源も持っています。この周辺の自然は、観光業の発展にも寄与していますが、持続可能な開発が求められています。

多くの課題を抱えつつも、シエラレオネはその独自の文化と自然の美しさ、そして国民の強い復興の意志によって、未来への希望を持っています。国際社会との連携を深め、持続可能な開発を進めることで、シエラレオネはより良い明日へと歩みを進めています。