エスワティニ

Eswatini

「エスワティニ」基本情報

正式名称	エスワティニ王国
英語名	Eswatini
首都	ムババーネ（Mbabane）
公用語	英語（イギリス英語）、スワジ語
地域	アフリカ /南アフリカ
通貨	リランゲニ（L）
パスポート
総人口	123万人
平均年齢	21.995歳
国内総生産(GDP)	43億2,677万6,852ドル
国民総所得(GNI)	39億8,063万9,987ドル
一人当たりGDP	3,601 ドル
一人当たりGNI	3,313 ドル
面積	17,200 ㎢
人口密度	70.869人/㎢

「エスワティニ」直近20年間人口推移

「エスワティニ」の年齢層別人口

「エスワティニ」人口統計情報

総人口	123万人
男性人口	60万人
女性人口	62万人
人口変化	+11,600人
人口増加率	+0.943%	-
出生数	29,622人
平均出産年齢	27.891歳
平均寿命	64.123歳
男性平均寿命	61.187歳
女性平均寿命	66.953歳
総死亡者数	9,475人
純移民数	-8,549人

エスワティニの豆知識？

エスワティニ王国は、2018年4月19日に旧名スワジランドから改称されました。これは国王ムスワティ3世が「スワジランド」という英語由来の名称を、現地の言語に近い名称「エスワティニ（スワジ人の土地）」に変えようと提案したためです。

行政上の首都はムババーネ、王宮や国会のあるロバンバは王都・立法首都として機能しています。国は2つの主要都市を首都として運営しています。

公用語はスワジ語（シスワティ）と英語です。一般的な行政文書などには英語が使われる一方、日常会話ではスワジ語が広く用いられています。

エスワティニ王国はアフリカ南部にあり、南アフリカ共和国とモザンビークに挟まれた内陸国です。面積は約17,000平方キロメートルほどで、世界的にも比較的小さな国の一つです。

エスワティニはアフリカに残る数少ない絶対君主制国家の一つで、国王ムスワティ3世は国政に強い影響力を持っています。王室行事や伝統的儀式が現代でも色濃く残っています。

代表的なのは「ウンフランガ（Reed Dance）」という祭りです。若い女性が葦（アシ）を手に国王や王母に敬意を表す華やかな踊りで、毎年8月から9月ごろに開催されます。

およそ100万人強とされ、アフリカ諸国の中でも比較的小規模な人口です。多くの人々は農村地域に住み、地域コミュニティを中心に生活を営んでいます。

国土は山岳地帯から平野まで多様な地形があり、高地は比較的涼しく、低地は暑い亜熱帯気候です。季節によっては激しい雷雨が見られる地域もあります。

主にリランゲニ（Lilangeni）を使用していますが、南アフリカのランド（Rand）も同時に法定通貨として流通しています。1リランゲニは1ランドと等価として扱われます。

イギリスの保護領だったエスワティニは、1968年9月6日に独立しました。独立後も王制を維持しながら、自国の伝統を守り続けています。

スワジ語で「スワジ人の土地」という意味があります。古い英語名のSwazilandから、より自国の言語を反映した名称へ変えられたのがエスワティニです。

砂糖をはじめとする農業や、石炭などの鉱業が重要です。他にも観光産業の拡大を目指して、伝統文化や自然を生かした観光開発も行われています。

主食にはトウモロコシの粉を使った「シマ」などがよく食べられます。伝統料理には豆類や野菜を煮込んだシチューも多く、地域コミュニティごとの味わいが楽しめます。

例年12月から1月頃にかけて行われる「インクワラ（Incwala）」という国王を中心とした重要な儀式があります。国王の権威や国民の団結を象徴する行事として大切にされています。

サッカーが最も人気が高く、国内にはプロリーグも存在します。また、ラグビーやバスケットボールなども若年層を中心に熱心にプレーされています。

MAP「エスワティニの首都 - ムババーネ」

エスワティニってどんなところ？

エスワティニ王国（Eswatini）、かつてのスワジランド（Swaziland）は、南部アフリカに位置する内陸の国家で、南アフリカ共和国とモザンビークに隣接しています。国の名前は、スワジ族の言葉であるシスワジ語に由来し、「スワジ人の国」を意味します。エスワティニは歴史、文化、そして自然の美しさが融合した魅力的な国であり、その特徴は多様で特異です。

エスワティニの歴史は、スワジ族の伝統とイギリスの植民地支配が交錯してきた背景を持っています。19世紀後半には、スワジ族はイギリスと戦ってその土地の統治権を確保し、1906年にはイギリスの保護領となりました。1968年にエスワティニは正式に独立を達成し、その後は国王のもとで君主制が続いています。現在の国王はムスワティ3世（King Mswati III）であり、彼は1972年から統治を行っています。彼の治世下で、エスワティニは伝統的な文化を尊重しつつも、経済的な発展に向けた取り組みを行っています。

エスワティニの政治体制は絶対君主制で、国王は立法、行政、司法の権限を持っています。国王の権力は非常に強力であり、国家の重要な決定はほとんど彼の意思に基づいて行われます。国民の政治参加は制限されており、政党の活動も禁止されているため、国民の意見やニーズが反映されにくいという問題があります。

エスワティニは文化的に豊かな国であり、伝統的な儀式や祭りが今もなお重要視されています。特に、国王の母を称える「インカブ（Incwala）」という祭りや、若い女性たちが国王に見初められる可能性のある「ウムシト（Umhlanga）」と呼ばれる儀式は、国の重要な文化的行事です。これらのイベントには多くの観光客も訪れ、エスワティニの伝統的な衣装や舞踊、美しい風景を楽しむ機会を提供しています。

経済的には、エスワティニは農業、製造業、観光業に依存しています。主な農作物には、甘蔗、トウモロコシ、カカオなどがあります。また、エスワティニの製造業は主に食品加工や繊維産業に焦点を当てています。観光業は美しい自然や文化的な遺産を背景に成長しており、特にエスワティニ国内にある国立公園や自然保護区は観光客に人気のスポットです。

自然環境において、エスワティニは多様な生態系を持ち、山々や川、森林、サバンナなどが広がっています。動植物の多様性は非常に豊かであり、特にアフリカ特有の野生動物の生息地としても知られています。そうした環境の中で、エコツーリズムの重要性も高まってきており、持続可能な観光への注目が集まっています。

しかし、エスワティニはさまざまな課題にも直面しています。特にHIV/AIDSの影響は深刻で、国民の健康問題や経済発展に悪影響を及ぼしています。また、貧困や失業率の高さも問題となっており、これらの課題に対処するための努力が求められています。

エスワティニ王国は、歴史的な背景や文化、自然環境のすべてが調和した独自の国です。未来に向けた持続可能な発展を目指しつつ、豊かな伝統と現代の変化を融合させる挑戦が続いています。エスワティニを訪れる旅行者は、ただ美しい風景を楽しむだけでなく、その国の深い文化や歴史にも触れることができるでしょう。