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パラグアイ

Paraguay

パラグアイ共和国(Paraguay)は、南アメリカに位置する内陸国で、北はパラグアイ川を挟んでブラジル、西はボリビア、南と南東はアルゼンチンと接しています。面積は約40万平方キロメートルで、人口は約700万人(2021年時点)です。首都はアスンシオンで、ここは国の政治、経済、文化の中心地となっています。 パラグアイは、主に二つの地域に分かれています。一つは東部の「オリエン...もっと見る

パラグアイ」基本情報

正式名称 パラグアイ共和国
英語名 Paraguay
首都 アスンシオン(Asuncion)
公用語 スペイン語、グアラニー語
地域 南アメリカ /南アメリカ
通貨 グアラニー(₲)
パスポート
総人口  684万人
平均年齢  26.341歳
国内総生産(GDP)  417億2,229万5,362ドル
国民総所得(GNI)  403億8,575万5,281ドル
一人当たりGDP  6,153 ドル
一人当たりGNI  5,956 ドル
面積 397,300 ㎢
人口密度 16.922人/㎢
CO2総排出量  44,312,801トン
一人当たりCO2排出量  6.70トン

パラグアイ」の年齢層別人口

パラグアイ」人口統計情報

総人口 684万人
男性人口 343万人
女性人口 341万人
人口変化 +85,240人
人口増加率 +1.245% -
出生数 136,778人
平均出産年齢 27.668歳
平均寿命 73.844歳
男性平均寿命 70.886歳
女性平均寿命 76.953歳
総死亡者数 39,034人
純移民数 -12,500人

パラグアイの豆知識?

「パラグアイ」は一説によると、先住民グアラニー語で「海に流れゆく川」や「パヤグア族の川」を意味する言葉に由来するとされています。パラグアイ川が国を南北に貫いていることにちなんで名付けられたといわれています。

パラグアイには古くからグアラニー族という先住民が暮らしており、スペイン植民地時代の影響も受けつつも、グアラニー語は長く地域社会で使われ続けてきました。現在はスペイン語と並んで正式に公用語とされ、日常会話でも二言語が混在して使われています。

国の中央を流れるパラグアイ川を境に、東部は森林や農地が広がり、西部のグラン・チャコ地方は乾燥したサバンナ地帯となっています。海に面していない内陸国ですが、大河の恵みを受けて農業が盛んなのが特徴です。

アスンシオンは1537年にスペイン人が創建した南米で最も古い都市のひとつです。政治や経済の中心地で、植民地時代の面影を残す建築や博物館、水辺の風景などが見どころとなっています。

「ニャンドゥティ(Ñandutí)」はくもの巣のように繊細な模様が特徴的な手編みレースです。グアラニー語で「くもの巣」を意味し、鮮やかな色彩と繊細な模様で世界的にも知られています。

「テレレ(Tereré)」はマテ茶葉を水や氷水で淹れて飲む冷たい飲み物で、暑い気候のパラグアイでは欠かせない国民的ドリンクです。専用の容器とストロー(ボンビージャ)を用いて飲みます。

ブラジルとの国境に建設されたイタイプダムは、世界最大規模の発電量を誇る水力発電所のひとつとして知られています。パラグアイの電力を大きく支えているほか、観光スポットとしても人気があります。

教育環境や家庭内の習慣によって、子どもの頃からスペイン語とグアラニー語の両方に触れるためです。テレビやラジオ、日常生活でも二言語が混ざり合う文化が根付いており、多くの国民が自然とバイリンガルになります。

民族楽器として「アルパ(ハープ)」やギターを用いるフォルクローレ音楽が有名です。また、パラグアイ出身のギタリストであるアグスティン・バリオス・マンゴレは、クラシックギターの名手として国際的に高い評価を得ています。

トウモロコシやキャッサバ(マンディオカ)、牛肉などがよく使われます。特にキャッサバを使った「ソーパ・パラグアージャ」や、凝乳とトウモロコシ粉を蒸し焼きにする「チパ・グアス」などが代表的な郷土料理です。

1864年から1870年にかけての三国同盟戦争(War of the Triple Alliance)や、1932年から1935年にかけてのチャコ戦争(Chaco War)など、大きな国際紛争を経験しました。とくに三国同盟戦争は南米史上もっとも犠牲者が多い戦争とされ、国の人口にも深刻な影響を与えました。

国内各地に国立公園や自然保護区があり、珍しい動植物や絶景を楽しめます。例えばイグアス国立公園周辺を訪れてブラジル側やアルゼンチン側のイグアスの滝を観光する人も多いです(パラグアイ国境からも近いため)。

農牧業が経済の中心で、大豆の栽培と牛肉の生産・輸出が盛んです。肥沃な土壌と豊富な水資源により、高品質な農畜産物を輸出しています。また、水力発電による電力も重要な収入源です。

色とりどりの糸で作る「アンポイ(ampo’i)」と呼ばれる手刺繍のブラウスや、革製品、陶芸などさまざまです。特にニャンドゥティと並んで手作りの伝統が受け継がれています。

「コシード(cocido)」という焙煎したマテ茶葉を煮出した飲み物があります。砂糖や牛乳を加えて飲むこともあり、ほんのり苦みと甘みがある独特の風味が楽しめます。テレレやマテとはまた違ったおいしさが味わえます。

MAP「パラグアイの首都 - アスンシオン」

パラグアイってどんなところ?

パラグアイ共和国(Paraguay)は、南アメリカに位置する内陸国で、北はパラグアイ川を挟んでブラジル、西はボリビア、南と南東はアルゼンチンと接しています。面積は約40万平方キロメートルで、人口は約700万人(2021年時点)です。首都はアスンシオンで、ここは国の政治、経済、文化の中心地となっています。

パラグアイは、主に二つの地域に分かれています。一つは東部の「オリエンテ」と呼ばれる地域で、ここには最も人口が多く、農業が盛んです。もう一つは「ウェスト」と呼ばれる地域で、パンパ草原が広がり、農業や牧畜が行われています。国全体として、農業は経済の基盤であり、大豆やトウモロコシ、綿花などの生産が特に重要です。

パラグアイの多くの地域は、湿潤熱帯気候に属しており、雨季と乾季がはっきりとしています。国内には広大な森林や川があり、特にパラグアイ川は国の主要な交通路の一つです。生物多様性が豊かで、国立公園や保護された自然区域も多く、エコツーリズムが注目されています。特にイグアスの滝やパンタナル湿地帯は、多くの観光客を惹きつけています。

歴史的には、パラグアイはスペインの植民地として始まりました。1537年に初めてヨーロッパ人がこの地に到達し、以降約300年にわたりスペインの支配下にありました。独立は1811年に達成され、その後数十年間は内戦や軍事政権の影響を受けました。特に1864年から1870年にかけてのパラグアイ戦争(グラン・パラグアイ戦争)では、隣国のアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイに対して戦争を行い、国土や人口に大きな打撃を受けました。この戦争を通じて、パラグアイは国家のアイデンティティを強めることとなりました。

言語に関して、パラグアイは非常にユニークな国で、スペイン語とグアラニ語の二つの言語が公用語とされています。大部分の人々は、この二つの言語を流暢に話すことができ、グアラニ語は先住民族の文化や伝統と深い結びつきを持っています。これはアメリカ大陸において珍しい事例であり、パラグアイの文化の重要な要素となっています。

文化面では、パラグアイは独自の音楽やダンスで知られています。特に「パラグアイ音楽」は、民族楽器であるアコーディオンやハープを用いた演奏が特徴的で、祭りや祝典で多くの人々に愛されています。また、巨大なアスンシオンのカーニバルは、色とりどりの衣装や華やかなパフォーマンスで国内外の観光客を魅了しています。

政治制度は、民主主義を基本としており、三権分立が確立されていますが、時折政治的な混乱や腐敗が問題視されることもあります。経済は農業に依存していますが、最近では製造業やサービス産業も発展してきています。

パラグアイは、豊かな自然と多様な文化を持つ国であり、旅行者にとって魅力的なディスティネーションです。安全で豊かな食文化やフレンドリーな人々が訪れる者を迎え入れ、探検や探求の場を提供しています。どこか南米の中でも手つかずの感覚を残すこの国は、益々注目される存在となっています。