イラン

Iran (Islamic Republic of)

「イラン」基本情報

正式名称	イラン・イスラム共和国
英語名	Iran (Islamic Republic of)
首都	テヘラン（Tehran）
公用語	ペルシャ語、トルコ語、クルド語
国歌	イラン・イスラム共和国国歌（Sorude Melliye Jomhuriye Eslāmiye Irān）
地域	アジア /南アジア
通貨	イラン・リアル（﷼）
パスポート
総人口	9,060万人
平均年齢	32.866歳
国内総生産(GDP)	3,980億4,782万7,909ドル
国民総所得(GNI)	3,991億7,890万7,715ドル
一人当たりGDP	4,495 ドル
一人当たりGNI	4,508 ドル
面積	1,622,500 ㎢
人口密度	55.631人/㎢
CO2総排出量	1,034,558,130トン
一人当たりCO2排出量	11.85トン

「イラン」直近20年間人口推移

「イラン」の年齢層別人口

「イラン」人口統計情報

総人口	9,060万人
男性人口	4,606万人
女性人口	4,454万人
人口変化	+1,012,140人
人口増加率	+1.117%	-
出生数	1,173,463人
平均出産年齢	28.779歳
平均寿命	77.654歳
男性平均寿命	75.786歳
女性平均寿命	79.628歳
総死亡者数	423,367人
純移民数	262,044人

イランの豆知識？

はい。1935年までは国際的に「ペルシャ」として知られていましたが、それ以降、住民の呼称に由来する「イラン」が正式名称として使われるようになりました。

イランは世界のサフラン生産量の約9割を占めるといわれています。華やかな赤色と香りが特徴の高品質なサフランは、料理や伝統菓子だけでなく医薬分野にも利用されています。

イラン暦の春分の日に始まる祝祭で、家族が集まって食事し、新しい始まりを祝います。世界無形文化遺産にも登録され、多くの関連儀式が行われる伝統的なお祝いです。

テヘランは約800万人が暮らすイラン最大の都市で、政治・文化・経済の中心地です。標高の高い地域に位置し、冬には雪を抱くアルボルズ山脈を背景にした美しい景観が楽しめます。

ペルシア語はインド・ヨーロッパ語族に属す言語で、アラビア文字をもとにした独自の文字で書かれます。古来から多くの詩人や学者がペルシア語で作品を残しており、豊かな文学伝統を誇ります。

紀元前6世紀から4世紀にかけて繁栄したアケメネス朝の都であり、ペルシャ建築の代表例です。広大な宮殿群や彫刻が残されており、世界遺産にも登録されています。

ペルシャ絨毯は手織り技術の高さと芸術的な文様の美しさで知られています。熟練した職人が時間をかけて緻密に織り上げるため、耐久性にも優れ、世界的に評価されています。

イラン各地には温泉が存在し、古くから治癒やリラクゼーション目的で利用されてきました。タブリーズやサルアインなど、多くの都市で温泉リゾートが発展しています。

代表的な菓子には、バクラヴァやガズ（ナッツの入ったヌガー）が挙げられます。サフランやバラ水、ピスタチオなどをふんだんに使い、芳醇な香りと甘さを楽しめるのが特徴です。

伝統的に詩人は非常に崇敬される存在で、ラブレターから人生の指針にまでその詩が引き合いに出されます。ハーフェズやルーミ、サアディなどの詩人は特に人気が高く、日常生活の中でも親しまれています。

イランのモスクはイスラーム建築の最高傑作の一つとみなされ、特にイスファハーンやシーラーズにあるモスクは、色彩豊かなタイル装飾や精巧な幾何学模様が人気を集めています。

イランには広大な砂漠地帯がある一方、カスピ海沿岸の緑豊かな森林や険しい山脈など多様な地形が広がります。登山やスキー、ビーチリゾートまで楽しめる多彩な自然が魅力です。

社会問題や人間模様を丁寧に描く作風や、高い演出力が評価され、世界各地の映画祭で受賞を重ねています。アスガー・ファルハーディー監督などが特に高い評価を受けています。

イランの主食はパンか米が中心ですが、ホレシュという煮込み料理やケバブがよく食卓に上がります。ザクロやハーブ類、スパイスを多用し、肉と野菜をバランスよく楽しむのが特徴です。

ペルセポリスやエスファハーンのイマーム広場など、有形文化遺産だけでも20件以上が世界遺産に登録されています。古代から受け継がれる芸術や建築、庭園文化などが高く評価されています。

MAP「イランの首都 - テヘラン」

イランってどんなところ？

イラン・イスラム共和国は、中東の戦略的な位置に位置する国で、北はアルメニアとアゼルバイジャン、南はペルシャ湾、東はアフガニスタンとパキスタン、西はトルコおよびイラクと国境を接しています。面積は約1,648,195平方キロメートルで、これは世界で18番目に大きな国であり、人口は約8500万人（2023年時点）とされています。

イランは、その長い歴史と豊かな文化で知られています。古代ペルシャ帝国の中心地であり、多くの偉大な文明が栄えました。イランの首都テヘランは、政治、経済、文化の中心地であり、現代的な都市と伝統的な文化が共存する場所です。イラン国内には、ペルセポリスやシーラーズのバザールといった世界遺産も多数存在し、歴史的な遺産を楽しむ観光客に人気があります。

イランの政治体系は、1979年のイラン革命以降に確立されたイスラム共和制を採用しています。最高指導者が国政を監督し、実質的な権力を握る一方、大統領は行政の責任者として機能します。イランは法的にはイスラム法（シャリーア）に基づく社会を形成しており、宗教的要素が政治に強く影響を与えています。

言語はペルシャ語（ファールシー）が公用語として使用されており、多様な文化的背景を持つ少数民族も共存しています。特にクルド人、アラブ人、アフガン人、バルーチ人などがその例です。宗教は主にシーア派イスラム教が支配的で、イランはシーア派の主要な拠点と見なされていますが、スンニ派や他の宗教の信者も存在しています。

イランは、その豊富な資源、特に石油と天然ガスの埋蔵量で経済が成り立っています。世界で4番目の石油埋蔵量を有し、中東のエネルギー供給において重要な役割を果たしています。しかし、国際制裁や経済問題が影響を及ぼしており、経済成長は困難な状況に直面しています。

イランの社会は、伝統と現代が交錯する複雑な顔を持っています。特に、若い世代の間では、より自由で開かれた社会を求める声が強まっています。しかし、政府の厳しい規制や監視は、国民の日常生活に影響を与えています。このような状況に対して、国際社会との関係も揺れ動いており、核問題や人権問題などさまざまな論争が続いています。

教育は重要視されており、特に女性の教育水準は向上しています。多くの女性が大学教育を受け、さまざまな分野で活躍しています。文化面では、映画や文学、音楽も重要な要素であり、多くのクレバーな作家や映画監督が国際的に評価されています。

イラン・イスラム共和国は、豊かな歴史と文化、そして未来に向けた課題を抱える国として、地域の重要なプレイヤーであり続けています。国際社会との関わりや国内の動向に注目しながら、その成り行きを見守りたい国の一つです。