世界の鶏飼養数ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）のデータによると、2004年度の鶏飼養数ランキングにおいて、1位は中国（4,100,000万羽）、2位はアメリカ合衆国（1,457,000万羽）、3位はインドネシア（1,149,374万羽）でした。日本はランキング内で11位（279,500万羽）に位置しています。このデータは、世界の家禽産業における地域ごとの養鶏の規模と集中度を示しています。

順位	国名	地域	飼養数(羽)
1	中国	アジア	4,100,000,000
2	アメリカ合衆国	北アメリカ	1,457,000,000
3	インドネシア	アジア	1,149,374,000
4	ブラジル	南アメリカ	944,298,000
5	イラン（イスラム共和国）	アジア	590,000,000
6	インド	アジア	493,076,000
7	メキシコ	南アメリカ	432,084,000
8	パキスタン	アジア	359,800,000
9	ロシア連邦	ヨーロッパ	332,662,000
10	トルコ	アジア	296,876,000
11	日本	アジア	279,500,000
12	タイ	アジア	250,955,000
13	フランス	ヨーロッパ	197,361,000
14	マレーシア	アジア	191,656,000
15	スペイン	ヨーロッパ	173,670,000
16	バングラデシュ	アジア	172,630,000
17	イギリス	ヨーロッパ	165,931,000
18	カナダ	北アメリカ	160,000,000
19	ベトナム	アジア	152,706,000
20	コロンビア	南アメリカ	145,000,000
21	南アフリカ	アフリカ	145,000,000
22	ナイジェリア	アフリカ	143,500,000
23	エクアドル	南アメリカ	140,630,000
24	ドミニカ共和国	南アメリカ	137,894,000
25	モロッコ	アフリカ	137,000,000
26	サウジアラビア	アジア	137,000,000
27	アルジェリア	アフリカ	125,000,000
28	ウクライナ	ヨーロッパ	122,100,000
29	フィリピン	アジア	122,010,000
30	ポーランド	ヨーロッパ	119,811,000
31	中国、台湾 中国省	アジア	113,048,000
32	ドイツ	ヨーロッパ	110,000,000
33	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	110,000,000
34	大韓民国	アジア	106,736,000
35	イタリア	ヨーロッパ	100,000,000
36	ペルー	南アメリカ	98,165,000
37	アルゼンチン	南アメリカ	95,000,000
38	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	91,118,000
39	オランダ	ヨーロッパ	85,816,000
40	オーストラリア	オセアニア	83,404,000
41	ルーマニア	ヨーロッパ	76,616,000
42	エジプト	アフリカ	74,316,000
43	ミャンマー	アジア	71,274,000
44	チュニジア	アフリカ	66,000,000
45	イエメン	アジア	46,600,000
46	チリ	南アメリカ	37,655,000
47	ハンガリー	ヨーロッパ	37,502,000
48	レバノン	アジア	37,500,000
49	ベルギー	ヨーロッパ	36,506,000
50	ポルトガル	ヨーロッパ	35,846,000
51	エチオピア	アフリカ	35,656,000
52	グアテマラ	南アメリカ	32,700,000
53	ホンジュラス	南アメリカ	32,100,000
54	タンザニア連合共和国	アフリカ	32,000,000
55	ウガンダ	アフリカ	31,622,000
56	ザンビア	アフリカ	31,500,000
57	カメルーン	アフリカ	31,000,000
58	イスラエル	アジア	30,060,000
59	マリ	アフリカ	30,000,000
60	イラク	アジア	30,000,000
61	コートジボワール	アフリカ	29,817,000
62	ヨルダン	アジア	29,500,000
63	ガーナ	アフリカ	29,500,000
64	クウェート	アジア	29,036,000
65	ギリシャ	ヨーロッパ	28,939,000
66	シリア・アラブ共和国	アジア	28,861,000
67	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	28,200,000
68	セネガル	アフリカ	26,245,000
69	ジンバブエ	アフリカ	26,000,000
70	ケニア	アフリカ	25,906,000
71	ベナン	アフリカ	25,736,000
72	ブルキナファソ	アフリカ	25,052,000
73	キューバ	南アメリカ	25,033,000
74	リビア	アフリカ	25,000,000
75	カザフスタン	アジア	24,770,000
76	チェコ	ヨーロッパ	24,366,000
77	マダガスカル	アフリカ	24,000,000
78	ネパール	アジア	23,024,000
79	ベラルーシ	ヨーロッパ	23,000,000
80	ガイアナ	南アメリカ	20,600,000
81	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	20,309,000
82	コンゴ民主共和国	アフリカ	19,710,000
83	ラオス人民民主共和国	アジア	19,591,000
84	スウェーデン	ヨーロッパ	19,524,000
85	コスタリカ	南アメリカ	19,500,000
86	ブルガリア	ヨーロッパ	18,736,000
87	ニュージーランド	オセアニア	18,677,000
88	パラグアイ	南アメリカ	17,857,000
89	ウズベキスタン	アジア	17,200,000
90	アゼルバイジャン	アジア	16,900,000
91	ニカラグア	南アメリカ	16,500,000
92	デンマーク	ヨーロッパ	16,136,000
93	カンボジア	アジア	16,034,000
94	アラブ首長国連邦	アジア	16,000,000
95	モザンビーク	アフリカ	15,932,000
96	モルドバ共和国	ヨーロッパ	15,700,000
97	ギニア	アフリカ	14,967,000
98	マラウイ	アフリカ	14,700,000
99	パナマ	南アメリカ	14,488,000
100	スロバキア	ヨーロッパ	13,767,000
101	ウルグアイ	南アメリカ	13,500,000
102	エルサルバドル	南アメリカ	13,209,000
103	アフガニスタン	アジア	13,022,000
104	レユニオン	アフリカ	13,000,000
105	ブルネイ ダルサラーム	アジア	12,812,000
106	ジャマイカ	南アメリカ	12,800,000
107	アイルランド	ヨーロッパ	12,500,000
108	トーゴ	アフリカ	12,420,000
109	オーストリア	ヨーロッパ	12,354,000
110	ニジェール	アフリカ	12,040,000
111	スリランカ	アジア	11,042,000
112	モーリシャス	アフリカ	10,000,000
113	プエルトリコ	南アメリカ	9,578,000
114	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	9,100,000
115	パレスチナ国	アジア	9,036,000
116	フィンランド	ヨーロッパ	8,930,000
117	グルジア	アジア	8,700,000
118	ノルウェー	ヨーロッパ	8,040,000
119	トルクメニスタン	アジア	8,000,000
120	スイス	ヨーロッパ	7,913,000
121	リトアニア	ヨーロッパ	7,868,000
122	クロアチア	ヨーロッパ	7,492,000
123	アンゴラ	アフリカ	7,000,000
124	ハイチ	南アメリカ	5,500,000
125	チャド	アフリカ	5,200,000
126	リベリア	アフリカ	5,000,000
127	中央アフリカ共和国	アフリカ	4,900,000
128	アルメニア	アジア	4,740,000
129	スリナム	南アメリカ	4,696,000
130	アルバニア	ヨーロッパ	4,517,000
131	カタール	アジア	4,500,000
132	ナミビア	アフリカ	4,500,000
133	フィジー	オセアニア	4,200,000
134	モーリタニア	アフリカ	4,200,000
135	ラトビア	ヨーロッパ	4,003,000
136	オマーン	アジア	4,000,000
137	キルギスタン	アジア	3,949,000
138	パプアニューギニア	オセアニア	3,900,000
139	エスワティニ	アフリカ	3,500,000
140	ソマリア	アフリカ	3,400,000
141	バルバドス	南アメリカ	3,370,000
142	ガボン	アフリカ	3,100,000
143	キプロス	アジア	3,068,000
144	バハマ	南アメリカ	3,000,000
145	北マケドニア	ヨーロッパ	2,725,000
146	シンガポール	アジア	2,700,000
147	シエラレオネ	アフリカ	2,664,000
148	スロベニア	ヨーロッパ	2,524,000
149	コンゴ	アフリカ	2,300,000
150	ルワンダ	アフリカ	2,042,000
151	エストニア	ヨーロッパ	1,930,000
152	タジキスタン	アジア	1,888,000
153	ブルンジ	アフリカ	1,627,000
154	ギニアビサウ	アフリカ	1,550,000
155	ベリーズ	南アメリカ	1,540,000
156	ボツワナ	アフリカ	1,479,000
157	エリトリア	アフリカ	1,370,000
158	マルタ	ヨーロッパ	1,000,000
159	中国、香港特別行政区	アジア	1,000,000
160	レソト	アフリカ	800,000
161	バーレーン	アジア	701,000
162	ガンビア	アフリカ	682,000
163	東ティモール	アジア	659,000
164	中国、マカオ特別行政区	アジア	600,000
165	ニューカレドニア	オセアニア	600,000
166	サモア	オセアニア	530,000
167	コモロ	アフリカ	500,000
168	キリバス	オセアニア	460,000
169	グアドループ	南アメリカ	440,000
170	セーシェル	アフリカ	420,000
171	サントメ・プリンシペ	アフリカ	410,000
172	セントルシア	南アメリカ	400,000
173	バヌアツ	オセアニア	380,000
174	カーボベルデ	アフリカ	343,000
175	マルティニーク	南アメリカ	340,000
176	赤道ギニア	アフリカ	320,000
177	トンガ	オセアニア	300,000
178	フランス領ポリネシア	オセアニア	270,000
179	ブータン	アジア	230,000
180	ソロモン諸島	オセアニア	230,000
181	グレナダ	南アメリカ	215,000
182	アイスランド	ヨーロッパ	192,000
183	ドミニカ	南アメリカ	190,000
184	ミクロネシア連邦	オセアニア	185,000
185	モンゴル	アジア	140,000
186	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	130,000
187	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	125,000
188	フランス領ギアナ	南アメリカ	120,000
189	ルクセンブルク	ヨーロッパ	73,000
190	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	60,000
191	ツバル	オセアニア	45,000
192	クック諸島	オセアニア	15,000
193	ニウエ	オセアニア	15,000
194	ナウル	オセアニア	5,000
195	トケラウ	オセアニア	5,000
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鶏の飼養数における中国の圧倒的な首位は、同国の規模の大きな農村人口と広範囲な天然資源、そして高い国内の鶏肉および卵の需要を象徴しています。中国一国で、世界全体の飼養数の大部分を占め、養鶏が国内消費向けのみならず、輸出産業の柱にもなっている現状を伺うことができます。また、このデータは農業基盤と経済規模が養鶏数に直結していることを示しています。

2位のアメリカ合衆国は、鶏の飼養が高度に機械化・効率化されており、一羽あたりの経済価値が他国に比べて高い特徴があります。同時に、アメリカ市場においては鶏肉が主要なタンパク源であり、国内需要と輸出需要の双方から支えられています。

日本の11位という結果は、土地の制約と農業従事者の減少など、他国と比較して高密度な農業生産に依存していることを反映しています。また、日本国内での鶏肉消費量の高まりにより、輸入への依存度が増加している現状が浮き彫りとなります。

途上国の中で上位にランクインしているインドネシア（3位）やブラジル（4位）は、気候が収益性の高い養鶏に適していること、加えて比較的低コストで大規模な生産が可能なことから、主要輸出拠点としても成長している点です。特にブラジルは飼料の栽培環境にも恵まれており、鶏肉輸出で世界一を達成している背景があります。

一方で、アフリカ諸国など飼養数が低い地域については、資本投資の不足やインフラの未整備が主な制約となっています。このような地域では、養鶏の拡大が貧困削減や栄養改善の手段として期待されていますが、政策支援や技術支援の不足が顕著です。

養鶏業はグローバルな経済や食料供給における重要な要素である一方で、課題も多く残されています。感染症の拡大リスク、例えば鳥インフルエンザは、輸送網が発達した現在では抑制が困難となる傾向が強まっています。幸い、日本を含め多くの国では、バイオセキュリティ対策が進化し、感染症拡大への初期対応が改善されています。しかし、これらの取り組みをさらに地域間で共有し、国際的な監視体制を強化する必要性があります。

気候変動の影響による飼料コストの高騰は、将来の家禽生産にとって大きな懸念材料です。特に、中国やインドなどの大規模生産国では、さらなる生産効率化のための技術革新が求められます。日本のように土地制約が大きい国では、小規模で高効率な養鶏やICTを活用した生産管理の導入が一層進むべきです。

今後、国や国際機関が取り組むべき課題として、地政学的対立による輸出入の制限への対応策も挙げられます。特に、ロシアやウクライナのような輸出に関与する国々にかかわる問題は、グローバルな供給網全体を脅かしています。また、地域間での協力枠組みを作り、家禽の飼育技術や疫病管理に関わる知識を共有することが、持続可能な生産に寄与すると考えられます。

世界的に需要が増加し続ける家禽生産ですが、その持続可能性を確保するためには、効率だけでなく、安全性や倫理的側面も重視する必要があります。どの国も、飼養数の増減だけにとどまらず、強固なシステム構築に向けた努力が求められるでしょう。このランキングは、単なる数値としてでなく、グローバルな課題解決の指針となりえる重要な資料であると言えます。