世界の米生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

2005年度の世界の米生産量データによると、中国（約1億8千万トン）、インド（約1億3千7百万トン）、インドネシア（約5400万トン）が生産量のトップ3を占めました。この3カ国は、全世界の米生産量の大部分を占めており、米が主食として重要視されるアジア地域の圧倒的な生産規模を反映しています。一方、日本は11,342,000トンで10位に位置し、世界的には中規模といえる生産量を記録しました。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	中国	アジア	180,588,400
2	インド	アジア	137,690,096
3	インドネシア	アジア	54,151,096
4	バングラデシュ	アジア	39,795,616
5	ベトナム	アジア	35,832,900
6	タイ	アジア	30,648,248
7	ミャンマー	アジア	27,683,296
8	フィリピン	アジア	14,603,005
9	ブラジル	南アメリカ	13,192,863
10	日本	アジア	11,342,000
11	アメリカ合衆国	北アメリカ	10,107,540
12	パキスタン	アジア	8,320,800
13	大韓民国	アジア	6,434,972
14	エジプト	アフリカ	6,125,300
15	カンボジア	アジア	5,986,200
16	ネパール	アジア	4,209,279
17	ナイジェリア	アフリカ	3,567,000
18	マダガスカル	アフリカ	3,392,459
19	スリランカ	アジア	3,246,000
20	イラン（イスラム共和国）	アジア	2,736,843
21	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	2,583,400
22	ラオス人民民主共和国	アジア	2,568,000
23	ペルー	南アメリカ	2,468,357
24	マレーシア	アジア	2,314,000
25	コロンビア	南アメリカ	2,206,512
26	エクアドル	南アメリカ	1,471,064
27	中国、台湾 中国省	アジア	1,467,138
28	イタリア	ヨーロッパ	1,412,957
29	ギニア	アフリカ	1,272,415
30	ウルグアイ	南アメリカ	1,214,500
31	タンザニア連合共和国	アフリカ	1,167,692
32	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	1,004,518
33	アルゼンチン	南アメリカ	956,253
34	マリ	アフリカ	945,823
35	スペイン	ヨーロッパ	824,114
36	シエラレオネ	アフリカ	738,000
37	コートジボワール	アフリカ	703,931
38	ドミニカ共和国	南アメリカ	644,940
39	トルコ	アジア	600,000
40	ロシア連邦	ヨーロッパ	570,816
41	アフガニスタン	アジア	485,000
42	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	479,246
43	ガイアナ	南アメリカ	420,365
44	キューバ	南アメリカ	367,600
45	オーストラリア	オセアニア	338,885
46	ニカラグア	南アメリカ	316,713
47	コンゴ民主共和国	アフリカ	315,480
48	イラク	アジア	309,000
49	メキシコ	南アメリカ	291,149
50	パナマ	南アメリカ	289,197
51	ガーナ	アフリカ	287,000
52	カザフスタン	アジア	284,570
53	セネガル	アフリカ	279,080
54	コスタリカ	南アメリカ	183,254
55	ウズベキスタン	アジア	171,700
56	ギリシャ	ヨーロッパ	164,966
57	スリナム	南アメリカ	163,955
58	リベリア	アフリカ	154,800
59	ウガンダ	アフリカ	153,000
60	チャド	アフリカ	145,667
61	ポルトガル	ヨーロッパ	125,947
62	トルクメニスタン	アジア	120,000
63	チリ	南アメリカ	116,832
64	ハイチ	南アメリカ	105,000
65	フランス	ヨーロッパ	102,306
66	パラグアイ	南アメリカ	102,000
67	ギニアビサウ	アフリカ	98,340
68	ブルキナファソ	アフリカ	93,516
69	ウクライナ	ヨーロッパ	93,000
70	ベナン	アフリカ	78,329
71	トーゴ	アフリカ	72,858
72	モーリタニア	アフリカ	72,000
73	ブータン	アジア	67,982
74	ブルンジ	アフリカ	67,947
75	モザンビーク	アフリカ	64,634
76	ケニア	アフリカ	62,677
77	タジキスタン	アジア	62,404
78	ルワンダ	アフリカ	62,194
79	東ティモール	アジア	58,887
80	カメルーン	アフリカ	58,369
81	ニジェール	アフリカ	56,221
82	中央アフリカ共和国	アフリカ	46,200
83	モロッコ	アフリカ	42,840
84	マラウイ	アフリカ	41,270
85	エルサルバドル	南アメリカ	25,984
86	グアテマラ	南アメリカ	24,952
87	ホンジュラス	南アメリカ	21,077
88	ブルガリア	ヨーロッパ	20,163
89	ガンビア	アフリカ	17,934
90	フランス領ギアナ	南アメリカ	17,774
91	ベリーズ	南アメリカ	17,760
92	キルギスタン	アジア	17,067
93	フィジー	オセアニア	15,189
94	ソマリア	アフリカ	14,509
95	ルーマニア	ヨーロッパ	14,251
96	ザンビア	アフリカ	13,337
97	北マケドニア	ヨーロッパ	12,570
98	エチオピア	アフリカ	11,244
99	ハンガリー	ヨーロッパ	9,441
100	アンゴラ	アフリカ	8,650
101	アゼルバイジャン	アジア	8,308
102	南アフリカ	アフリカ	3,119
103	ソロモン諸島	オセアニア	3,000
104	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	2,082
105	ガボン	アフリカ	1,139
106	コンゴ	アフリカ	1,100
107	ブルネイ ダルサラーム	アジア	975
108	パプアニューギニア	オセアニア	800
109	コモロ	アフリカ	746
110	ジンバブエ	アフリカ	738
111	エスワティニ	アフリカ	451
112	アルジェリア	アフリカ	390
113	レユニオン	アフリカ	173
114	ミクロネシア連邦	オセアニア	107
115	ジャマイカ	南アメリカ	3
116	中国、香港特別行政区	アジア	0
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国際連合食糧農業機関（FAO）の最新データによれば、2005年度の米生産量は中国、インド、そしてインドネシアが大部分を占めており、特に中国は約1億8千万トンと、単独で他国を大きく引き離しています。これは、中国が自国の人口を支えるために膨大な農業生産を行っていることに起因します。一方でインドは約1億3千7百万トンと2位で、急速な経済成長とともに農業技術の進歩も米生産の増加に寄与しています。インドネシアが次いで約5400万トンを生産しており、同国の広大な水田面積と米への依存度の高さが特徴的と言えます。

これら上位3カ国を含むアジア地域全体で、世界の米の主要な供給源となっています。この背景には、アジアでの米が主食として不可欠な役割を果たしている点が挙げられます。バングラデシュ（約3980万トン）、ベトナム（約3580万トン）、タイ（約3060万トン）なども高順位に位置しています。特にタイやベトナムは、生産だけでなく世界市場への輸出大国としての地位も確立しており、国際貿易において農産物供給源としての存在感を示しています。

日本は、世界的なデータの中では10位にランクインし、11,342,000トンの米を生産しています。日本では生産量自体は10位と中規模に見えますが、高品質なブランド米の生産に注力しており、食味や品種改良において国際的に高い評価を得ています。また、日本の米生産は国内消費が主であり、自給率を確保するための政策が強調されています。大韓民国（韓国）は6,434,972トンで日本より下位に位置していますが、両国とも豊かな農業技術を有し、農地面積の制約を効率的な農法で補っています。

一方でアメリカ合衆国は、10,107,540トンと第11位となっていますが、こちらは輸出国としての役割が色濃い特徴があります。アジア諸国との比較では生産量は少ないものの、米の生産が集中するカリフォルニア州をはじめ、質の高い品種開発と国際マーケットでの競争力強化に注力している点が際立っています。

課題として、気候変動の影響が各国の生産量に大きなリスクを与えることが指摘されています。水資源への依存度が高い米の生産は、干ばつ、異常気象、洪水の影響を直接受けやすく、特にアジア地域では近年これらの現象が深刻化しています。また、都市化や人口増加による農地面積の減少も長期的な課題です。この状況を踏まえると、各国が農業技術の革新、耐性のある品種の開発を行い、より効率的な生産体系に移行することが重要です。

さらに、米需給の国際的なバランスを保つため、地域間の協力も必要です。疑念を伴う農産物貿易制限や供給不足による市場の不安定が緩和されるよう、国際的な枠組みを通じて、協力体制を整備することも課題とされています。特に、輸出に依存しているタイやベトナム、輸入に頼る国々との共生が鍵となります。

今後は、地政学的な要因を考慮し、特に南アジアや東アジアでの地域紛争や国家間の緊張が米生産・供給に与える影響を注視する必要があります。また、災害や新型疾患の影響で物流が滞る事態に備え、食料安全保障の観点から備蓄体制を含む計画的な政策の構築が急務となります。これらの提案を踏まえ、効率的な生産技術の推進、農水政策の再構築、そして国際協力の促進を通じて、米生産を安定化し、世界の食料事情を支える必要があります。