世界の米生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）の発表によると、2003年の米生産量において、中国が160,655,600トンで世界一位、次いでインドが132,789,000トンで二位の位置を占めています。これらの二大生産国が全体の米生産を大きく支えており、アジア地域が全体的に非常に高い生産量を誇ります。一方、日本は9,740,000トンで10位にランクインしており、アジア内でも上位を占める国々の一つとなっています。米生産は世界中の食糧保障において重要な役割を果たしており、その分布は気候条件、農業技術、地政学的要因などの影響を強く受けています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	中国	アジア	160,655,600
2	インド	アジア	132,789,000
3	インドネシア	アジア	52,137,600
4	バングラデシュ	アジア	38,361,420
5	ベトナム	アジア	34,568,800
6	タイ	アジア	29,820,271
7	ミャンマー	アジア	23,135,461
8	フィリピン	アジア	13,499,884
9	ブラジル	南アメリカ	10,334,603
10	日本	アジア	9,740,000
11	アメリカ合衆国	北アメリカ	9,067,180
12	パキスタン	アジア	7,271,400
13	エジプト	アフリカ	6,176,266
14	大韓民国	アジア	6,151,202
15	カンボジア	アジア	4,710,957
16	ネパール	アジア	4,455,722
17	ナイジェリア	アフリカ	3,116,000
18	スリランカ	アジア	3,071,200
19	イラン（イスラム共和国）	アジア	2,931,138
20	マダガスカル	アフリカ	2,800,000
21	コロンビア	南アメリカ	2,417,190
22	ラオス人民民主共和国	アジア	2,375,100
23	マレーシア	アジア	2,257,000
24	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	2,244,000
25	ペルー	南アメリカ	2,132,405
26	中国、台湾 中国省	アジア	1,648,280
27	イタリア	ヨーロッパ	1,402,350
28	エクアドル	南アメリカ	1,384,715
29	ギニア	アフリカ	1,146,763
30	タンザニア連合共和国	アフリカ	1,096,923
31	マリ	アフリカ	938,217
32	ウルグアイ	南アメリカ	905,700
33	スペイン	ヨーロッパ	855,000
34	アルゼンチン	南アメリカ	717,630
35	キューバ	南アメリカ	715,800
36	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	678,890
37	コートジボワール	アフリカ	659,824
38	ドミニカ共和国	南アメリカ	608,329
39	ガイアナ	南アメリカ	546,183
40	ロシア連邦	ヨーロッパ	448,116
41	シエラレオネ	アフリカ	445,633
42	オーストラリア	オセアニア	438,111
43	アフガニスタン	アジア	434,000
44	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	423,278
45	パナマ	南アメリカ	402,461
46	トルコ	アジア	372,000
47	ウズベキスタン	アジア	350,800
48	コンゴ民主共和国	アフリカ	314,780
49	ニカラグア	南アメリカ	297,530
50	カザフスタン	アジア	273,340
51	メキシコ	南アメリカ	273,300
52	ガーナ	アフリカ	238,810
53	セネガル	アフリカ	231,805
54	スリナム	南アメリカ	193,685
55	コスタリカ	南アメリカ	183,637
56	ギリシャ	ヨーロッパ	162,443
57	ポルトガル	ヨーロッパ	147,802
58	チリ	南アメリカ	140,849
59	ウガンダ	アフリカ	132,000
60	チャド	アフリカ	126,024
61	モザンビーク	アフリカ	117,491
62	パラグアイ	南アメリカ	110,250
63	トルクメニスタン	アジア	109,500
64	ハイチ	南アメリカ	108,500
65	フランス	ヨーロッパ	106,723
66	リベリア	アフリカ	100,000
67	ブルキナファソ	アフリカ	95,494
68	イラク	アジア	90,000
69	ギニアビサウ	アフリカ	88,380
70	マラウイ	アフリカ	88,184
71	ウクライナ	ヨーロッパ	84,000
72	モーリタニア	アフリカ	79,000
73	東ティモール	アジア	65,433
74	トーゴ	アフリカ	62,048
75	ブルンジ	アフリカ	61,256
76	タジキスタン	アジア	59,415
77	ニジェール	アフリカ	58,080
78	ベナン	アフリカ	54,183
79	カメルーン	アフリカ	47,175
80	ブータン	アジア	44,902
81	ケニア	アフリカ	40,502
82	中央アフリカ共和国	アフリカ	29,700
83	ルワンダ	アフリカ	27,891
84	ホンジュラス	南アメリカ	26,736
85	ブルガリア	ヨーロッパ	23,659
86	フランス領ギアナ	南アメリカ	23,461
87	エルサルバドル	南アメリカ	22,515
88	ガンビア	アフリカ	20,500
89	グアテマラ	南アメリカ	19,754
90	キルギスタン	アジア	18,342
91	モロッコ	アフリカ	16,900
92	アゼルバイジャン	アジア	15,651
93	フィジー	オセアニア	15,504
94	北マケドニア	ヨーロッパ	13,042
95	エチオピア	アフリカ	13,000
96	ベリーズ	南アメリカ	12,752
97	ソマリア	アフリカ	12,000
98	ハンガリー	ヨーロッパ	11,194
99	アンゴラ	アフリカ	10,831
100	ザンビア	アフリカ	10,744
101	南アフリカ	アフリカ	3,200
102	ソロモン諸島	オセアニア	1,947
103	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	1,720
104	コンゴ	アフリカ	1,200
105	ガボン	アフリカ	1,075
106	コモロ	アフリカ	940
107	パプアニューギニア	オセアニア	800
108	ブルネイ ダルサラーム	アジア	689
109	ジンバブエ	アフリカ	640
110	アルジェリア	アフリカ	425
111	エスワティニ	アフリカ	344
112	ルーマニア	ヨーロッパ	253
113	レユニオン	アフリカ	148
114	ミクロネシア連邦	オセアニア	104
115	ジャマイカ	南アメリカ	14
116	中国、香港特別行政区	アジア	0
+ すべての国を見る

2003年の米生産量ランキングでは、上位をアジア諸国がほぼ独占しており、中国、インド、インドネシアなどがその代表です。この地域は、稲作に適したモンスーン気候や肥沃な土地に恵まれていることが高い生産性の背景として挙げられます。特に中国の生産量は圧倒的で、全体の25%以上を占めています。このことから、中国は国内需要の対応のみならず、国際市場においても米の供給国としての役割を果たしていることがわかります。

一方、インドは中国に次ぐ生産量を誇り、特に国内での需要が高いことが輸出量を制限する要因となっています。インドネシアやバングラデシュ、ベトナムなども上位に位置しており、これらの国々は主に国内消費向けに米を生産しています。アジア以外ではブラジルやアメリカ合衆国が目立つ役割を果たしており、それぞれの地域での食糧基地としての役割を担っています。

日本は、9,740,000トンの生産量で10位にランクインしています。特に日本の場合、農地面積が限られている中で稲作は高い効率性を維持しており、品質の良いコメが栽培されています。しかし、その一方で、農業従事者の高齢化や国内需要の減少といった課題にも直面しています。

地政学的リスクも米生産に大きく影響を与える要因です。たとえば、紛争が続く地域や不安定な政治情勢の影響で、アフリカや中東地域の多くの国々では生産が停滞しています。加えて、気候変動も大きなリスク要因であり、モンスーンの変動や干ばつ、洪水の頻発が特にアジア地域における生産性に影響を与える可能性があります。

これらの分析から、いくつかの課題と対策が導き出されます。まず、安定した生産を維持するための気候変動対策が急務です。旱魃や洪水への対策として、水資源管理の効率化や耐干ばつ性のある品種の開発が検討されています。さらに、米の輸送網の効率化や保存技術の向上は、生産国と消費国間の供給のバランスを保つために必要です。

また、国内生産の持続性を確保するためには、農業従事者の育成と支援、若年層への農業参入促進が欠かせません。特に日本では、米市場の縮小への対応策として、高付加価値の輸出品種の開発や食文化の輸出を進めることが有益と考えられます。

結論として、2003年の米生産量ランキングからは、アジアがいかに世界の食糧供給を支えているかが浮き彫りになります。ただし、異常気象や地政学的リスクへの備えがなければ、米供給における重要なバランスが崩れる可能性があります。今後、各国や国際機関が協力して食糧保障と生産安定化のための取り組みを進めることが必要です。