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世界の米生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

2010年、国際連合食糧農業機関(FAO)のデータによると、世界の米生産量ランキングで最も多く米を生産した国は中国で、約1億9722万トンに達しました。次にインドが約1億4396万トンでこれに続きました。これらのアジアの大国が生産した米は、世界の総生産量の大部分を占めています。他にもインドネシア、バングラデシュ、ベトナムが上位に名を連ね、特に東アジア、南アジア、東南アジア地域の重要性が際立っています。日本は11位で、約1,069万トンを生産しています。一方で、アメリカやブラジルといった地域外の国々も上位に位置付けられ、世界全体での米の生産は特定地域だけではなく多様化が進んでいます。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 中国国旗 中国 アジア 197,225,700
2 インド国旗 インド アジア 143,963,008
3 インドネシア国旗 インドネシア アジア 59,283,000
4 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 50,061,200
5 ベトナム国旗 ベトナム アジア 40,005,600
6 タイ国旗 タイ アジア 35,702,946
7 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 32,580,000
8 フィリピン国旗 フィリピン アジア 15,772,319
9 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 11,235,986
10 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 11,027,010
11 日本国旗 日本 アジア 10,692,000
12 カンボジア国旗 カンボジア アジア 8,245,320
13 パキスタン国旗 パキスタン アジア 7,234,950
14 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 5,810,817
15 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 4,737,965
16 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 4,472,520
17 ネパール国旗 ネパール アジア 4,460,278
18 エジプト国旗 エジプト アフリカ 4,329,503
19 スリランカ国旗 スリランカ アジア 4,300,620
20 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 3,070,640
21 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 2,831,374
22 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 2,650,120
23 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 2,489,999
24 マレーシア国旗 マレーシア アジア 2,464,830
25 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 2,426,000
26 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 1,988,191
27 ギニア国旗 ギニア アフリカ 1,613,730
28 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 1,516,400
29 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 1,451,011
30 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 1,369,100
31 マリ国旗 マリ アフリカ 1,296,154
32 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 1,243,259
33 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 1,206,153
34 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 1,148,738
35 ロシア連邦国旗 ロシア連邦 ヨーロッパ 1,060,658
36 シエラレオネ国旗 シエラレオネ アフリカ 1,026,671
37 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 927,817
38 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 899,584
39 トルコ国旗 トルコ アジア 860,000
40 ドミニカ共和国国旗 ドミニカ共和国 南アメリカ 850,228
41 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 754,872
42 アフガニスタン国旗 アフガニスタン アジア 672,000
43 セネガル国旗 セネガル アフリカ 604,043
44 ガイアナ国旗 ガイアナ 南アメリカ 556,193
45 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 491,603
46 キューバ国旗 キューバ 南アメリカ 454,400
47 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 453,990
48 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 442,017
49 カザフスタン国旗 カザフスタン アジア 373,150
50 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 315,213
51 リベリア国旗 リベリア アフリカ 296,090
52 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 275,025
53 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 270,658
54 コスタリカ国旗 コスタリカ 南アメリカ 267,772
55 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 258,000
56 ウズベキスタン国旗 ウズベキスタン アジア 249,800
57 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 226,686
58 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 218,111
59 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 216,676
60 ギニアビサウ国旗 ギニアビサウ アフリカ 209,240
61 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 208,210
62 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 196,684
63 チャド国旗 チャド アフリカ 186,118
64 ポルトガル国旗 ポルトガル ヨーロッパ 170,216
65 イラク国旗 イラク アジア 155,829
66 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 153,078
67 ウクライナ国旗 ウクライナ ヨーロッパ 148,000
68 ハイチ国旗 ハイチ 南アメリカ 141,000
69 モーリタニア国旗 モーリタニア アフリカ 134,447
70 ベナン国旗 ベナン アフリカ 124,975
71 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 120,170
72 東ティモール国旗 東ティモール アジア 112,925
73 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 110,109
74 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 110,106
75 ニジェール国旗 ニジェール アフリカ 102,820
76 ガンビア国旗 ガンビア アフリカ 99,890
77 チリ国旗 チリ 南アメリカ 94,673
78 エチオピア国旗 エチオピア アフリカ 90,412
79 ケニア国旗 ケニア アフリカ 85,536
80 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 83,019
81 タジキスタン国旗 タジキスタン アジア 76,854
82 ブータン国旗 ブータン アジア 71,637
83 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 67,253
84 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 61,588
85 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 57,432
86 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 51,656
87 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 50,520
88 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 42,186
89 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 34,479
90 トルクメニスタン国旗 トルクメニスタン アジア 30,600
91 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 29,624
92 北マケドニア国旗 北マケドニア ヨーロッパ 25,700
93 キルギスタン国旗 キルギスタン アジア 20,861
94 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 20,523
95 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 17,697
96 中央アフリカ共和国国旗 中央アフリカ共和国 アフリカ 14,102
97 ソマリア国旗 ソマリア アフリカ 8,580
98 フィジー国旗 フィジー オセアニア 7,664
99 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 5,893
100 アゼルバイジャン国旗 アゼルバイジャン アジア 3,930
101 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 3,064
102 ソロモン諸島国旗 ソロモン諸島 オセアニア 2,617
103 トリニダード・トバゴ国旗 トリニダード・トバゴ 南アメリカ 2,259
104 ブルネイ ダルサラーム国旗 ブルネイ ダルサラーム アジア 1,600
105 コンゴ国旗 コンゴ アフリカ 1,495
106 ガボン国旗 ガボン アフリカ 1,421
107 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 993
108 パプアニューギニア国旗 パプアニューギニア オセアニア 822
109 エスワティニ国旗 エスワティニ アフリカ 689
110 アルジェリア国旗 アルジェリア アフリカ 312
111 ジャマイカ国旗 ジャマイカ 南アメリカ 264
112 ミクロネシア連邦国旗 ミクロネシア連邦 オセアニア 137
113 コモロ国旗 コモロ アフリカ 2
114 中国、香港特別行政区国旗 中国、香港特別行政区 アジア 0
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2010年のデータを分析すると、米生産は地理的に特定の地域に集中していることがわかります。中国とインドが世界の米生産トップ2を占め、この2カ国だけで全体の約50%を占めています。これは米がこれらの国々で主要な作物であり、広範な農地と膨大な人口による需要によって支えられているためです。しかしながら、米の生産量だけでなく効率や質の面でも注目するべき点があります。

中国では、政府の農業支援政策が米の生産量を支える柱となってきました。一方で、都市化や工業化、そして近年の水資源の不足が農業用地や生産に影響を及ぼす可能性が指摘されています。インドにおいても同様に、多くの地域でモンスーンの降水量が安定しているため米生産が支えられていますが、気候変動や農業インフラの未整備という課題が存在しています。これらの問題が顕在化すると、食料安全保障や価格安定に影響を与える大きな要因となります。

日本は、約1,069万トンで世界11位となっています。日本の米は国内市場向けの高品質な品種の栽培が主体となっており、国内消費を主とした安定供給が確立されています。ただし、人口減少や農業従事者の高齢化が深刻化しており、長期的な生産量維持への取り組みが求められます。他の東アジア諸国と比較して、日本の農業は機械化が進んでおり生産性で高い評価を得ていますが、経済的効率性や輸出競争力の向上も重要な課題です。

一方で、アメリカ合衆国やブラジルのような非アジア地域がランクインしていることも注目に値します。アメリカは約1,102万トンで10位に位置し、主に輸出向けの品種生産で国際市場の需要に対応しています。しかしながら、米の輸出に依存する形態は、国際市場価格や需給バランスの影響を受けやすいのが特徴です。ブラジルの農業分野も増産に取り組んでいますが、競争力や生産インフラの整備が生産拡大のカギを握ります。

未来の課題としては、まず気候変動が挙げられます。特に水資源不足や土壌劣化が、主要生産国に与える影響は計り知れません。また、世界の人口増加に伴う米需要の増大も考慮する必要があります。これに対応するには、長期的な視点で革新技術の導入や生産効率の向上が求められます。例えば、耐乾燥性や病害虫耐性の高い品種の開発や、栄養素の強化された品種の普及が一案として考えられます。

さらに、地政学的リスクも重要な要素です。米の輸出入を取り巻く情勢は、国家間の貿易戦争や紛争に左右されやすいため、これらも生産地や消費者市場に影響します。特にインドやインドネシア、フィリピンなどの南アジア・東南アジア地域の安定は、生産のみならず輸入国の食糧安全保障にも直結しています。このため、国際協力や地域間のパートナーシップ強化が欠かせません。

結論として、2010年のデータは世界の米生産がアジア地域を中心に成り立っている現状を反映しています。しかし、人口増加や地球環境問題により未来の米生産は挑戦に直面し続けるでしょう。各国政府や国際機関は、持続可能な農業の推進や輸送ネットワークの整備、さらに気候変動に対する適応策を加速することが必要です。これには資源の効率利用や国際的な研究開発の促進が重要な役割を果たします。

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