世界の米生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が提供した1969年度の米生産量ランキングでは、中国が最も多い生産量を記録し、約9,506万トンを達成しました。次にインドが6,064万トン、日本が1,820万トンで3位に位置しています。このデータは世界各地の米の生産状況を反映したもので、アジアが世界の米生産を圧倒的にリードしている現状が明らかです。また、生産量が上位の国々には中国やインドのような人口大国が並び、地域間差や米の生産が経済や食糧政策に及ぼす影響を読み取ることができます。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	中国	アジア	95,065,008
2	インド	アジア	60,644,544
3	日本	アジア	18,200,000
4	インドネシア	アジア	18,020,200
5	バングラデシュ	アジア	18,007,296
6	タイ	アジア	13,410,000
7	ベトナム	アジア	8,815,000
8	ミャンマー	アジア	7,984,700
9	ブラジル	南アメリカ	6,394,285
10	大韓民国	アジア	5,688,000
11	フィリピン	アジア	5,464,075
12	アメリカ合衆国	北アメリカ	4,168,674
13	パキスタン	アジア	3,601,000
14	中国、台湾 中国省	アジア	2,914,411
15	エジプト	アフリカ	2,561,000
16	カンボジア	アジア	2,503,000
17	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	2,343,400
18	ネパール	アジア	2,241,233
19	マダガスカル	アフリカ	1,844,000
20	マレーシア	アジア	1,590,596
21	スリランカ	アジア	1,375,959
22	イラン（イスラム共和国）	アジア	1,020,000
23	ラオス人民民主共和国	アジア	895,503
24	イタリア	ヨーロッパ	861,900
25	コロンビア	南アメリカ	694,485
26	シエラレオネ	アフリカ	507,000
27	ペルー	南アメリカ	444,432
28	スペイン	ヨーロッパ	410,500
29	アフガニスタン	アジア	407,000
30	メキシコ	南アメリカ	394,938
31	アルゼンチン	南アメリカ	345,000
32	ナイジェリア	アフリカ	325,000
33	イラク	アジア	318,000
34	コートジボワール	アフリカ	303,000
35	ギニア	アフリカ	298,215
36	エクアドル	南アメリカ	274,340
37	オーストラリア	オセアニア	267,000
38	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	243,874
39	キューバ	南アメリカ	224,615
40	トルコ	アジア	211,300
41	ドミニカ共和国	南アメリカ	195,000
42	ガイアナ	南アメリカ	191,106
43	ポルトガル	ヨーロッパ	175,805
44	コンゴ民主共和国	アフリカ	170,000
45	パナマ	南アメリカ	165,243
46	リベリア	アフリカ	163,000
47	マリ	アフリカ	156,500
48	セネガル	アフリカ	155,900
49	ウルグアイ	南アメリカ	134,496
50	タンザニア連合共和国	アフリカ	126,000
51	スリナム	南アメリカ	113,328
52	ギリシャ	ヨーロッパ	101,404
53	フランス	ヨーロッパ	95,390
54	コスタリカ	南アメリカ	93,800
55	モザンビーク	アフリカ	88,500
56	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	83,375
57	ハイチ	南アメリカ	83,000
58	ルーマニア	ヨーロッパ	68,372
59	ニカラグア	南アメリカ	67,483
60	ガーナ	アフリカ	60,963
61	ブルガリア	ヨーロッパ	58,157
62	モロッコ	アフリカ	51,000
63	ハンガリー	ヨーロッパ	50,058
64	ブータン	アジア	45,000
65	ブルキナファソ	アフリカ	39,068
66	ニジェール	アフリカ	38,000
67	チリ	南アメリカ	36,719
68	チャド	アフリカ	36,650
69	ガンビア	アフリカ	36,578
70	エルサルバドル	南アメリカ	35,682
71	ギニアビサウ	アフリカ	27,500
72	パラグアイ	南アメリカ	27,157
73	ケニア	アフリカ	22,700
74	中国、香港特別行政区	アジア	19,082
75	フィジー	オセアニア	17,273
76	マラウイ	アフリカ	17,200
77	アンゴラ	アフリカ	15,945
78	トーゴ	アフリカ	15,000
79	グアテマラ	南アメリカ	14,505
80	アルバニア	ヨーロッパ	14,276
81	ホンジュラス	南アメリカ	13,678
82	東ティモール	アジア	12,767
83	中央アフリカ共和国	アフリカ	12,320
84	カメルーン	アフリカ	12,129
85	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	10,224
86	コモロ	アフリカ	10,000
87	エスワティニ	アフリカ	7,983
88	ブルネイ ダルサラーム	アジア	6,782
89	アルジェリア	アフリカ	6,711
90	コンゴ	アフリカ	6,000
91	ウガンダ	アフリカ	4,767
92	プエルトリコ	南アメリカ	4,500
93	ジンバブエ	アフリカ	4,000
94	ベリーズ	南アメリカ	3,470
95	ブルンジ	アフリカ	3,446
96	サウジアラビア	アジア	3,000
97	ベナン	アフリカ	2,605
98	シリア・アラブ共和国	アジア	2,426
99	南アフリカ	アフリカ	2,000
100	パプアニューギニア	オセアニア	1,793
101	ソロモン諸島	オセアニア	1,422
102	ルワンダ	アフリカ	1,144
103	モーリシャス	アフリカ	813
104	ジャマイカ	南アメリカ	711
105	モーリタニア	アフリカ	497
106	ザンビア	アフリカ	417
107	ガボン	アフリカ	258
108	フランス領ギアナ	南アメリカ	60
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1969年度の米生産量ランキングは、世界各国がどの程度の米を生産しているかを定量的に示しており、特にアジア諸国がこの分野を牽引していることが明確に示されています。中国が約9,506万トンという記録を達成し、生産量全体の大きな割合を占めています。一方でインドが約6,064万トンを実現しており、これら2国だけで世界の米生産の多くを担っている状況が見られます。米は多くのアジア諸国で主食として消費されており、この高水準な生産量は国内需要の多さと密接に関連しています。

3位の日本は約1,820万トンを生産し、当時としては非常に高い水準を維持していました。隣国の韓国（18位）は5,688,000トンで、同じ地域内においても経済規模や土地面積の違いが米の生産量に反映されています。一方、アメリカ合衆国は4,168,674トンで12位に位置しており、総生産量ではアジア各国に大きく遅れを取っていますが、これでも輸出競争の中で重要なプレーヤーです。

興味深い点は、アジア以外の一部国々がランクインしていることでしょう。ブラジル、エジプト、アメリカなどが米生産に寄与しており、特にブラジルは南米における最大の米生産国で、6,394,285トンを記録しています。しかし、それでもアジアの上位国との間には大きな差が見られ、他地域が米の生産においてアジアと競争するのは難しい現状が浮き彫りとなっています。

しかし、このデータを分析するにあたりいくつかの課題も指摘されます。一つは、食糧安全保障の課題です。上位数カ国の生産量が圧倒的であることは、特定地域で大規模な自然災害や疫病が発生した場合、世界の米供給が大幅に影響を受ける可能性があることを意味します。特に1969年度のデータは、多くの国の農業が未だ機械化されていないか、天候変動への適応力が低い時代背景があります。このため、国際的な農業技術の共有や、灌漑（かんがい）インフラの開発が求められます。

また、人口拡大を続ける国々では、これだけの米生産量でも将来的に食糧不安が生じる可能性があります。例えばインドは、60,644,544トンと多量の生産を誇りながらも、膨大な人口を抱えており、国内需要を完全に賄いきれるかは慎重な検証が必要です。同様に中国でも、都市化や食生活の多様化による影響が見込まれ、将来的に生産と需給バランスに課題が出てくる可能性があります。

日本の場合、離島的な地理特性と限られた耕地面積の中で効率的な農業生産を達成しています。しかし、過疎化や高齢化による労働力不足といった課題が初期の段階でも存在していた点は注目すべきです。これに対して、農業の機械化や、地域間での共同農業プログラムなどが長期的に有効といえるでしょう。

さらに地政学的な観点では、米の生産量が一国の食糧安全だけでなく、産業や貿易政策、地域間の協力体制にも大きな影響を及ぼします。特に紛争地域や経済が不安定な国々において、食糧不足が背景にある場合も多いため、農業技術の共有や補助金の提供を通じた国際協力が重要になるでしょう。

まとめると、1969年度の米生産量データは、アジア地域が世界の食糧供給を支えている現状を明確に示しています。同時に、自然災害や気候変動、農業技術の後進性といった課題を克服するためには、個別国家の農業政策の改善や国際協力が欠かせません。これに加え、将来的に人口成長への対策、効率的な生産技術の普及、サステナブルな農業手法の推進が課題解決の鍵となるでしょう。