国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した1965年度の世界の米生産量ランキングによると、1位の中国は87,720,000トン、2位のインドは45,883,504トン、3位の日本は16,126,060トンの生産量を記録しました。これらの国々が、世界の主要な米生産地域であることが分かります。また、バングラデシュ、インドネシア、タイ、ベトナムといったアジア地域が上位を占め、米の生産がアジア地域に大きく集中していることが明らかです。一方、上位以外の国々では、アメリカやブラジルなどの非アジア圏でも一定の生産量が見られます。
| 順位 | 国名 | 地域 | 生産量(トン) |
|---|---|---|---|
| 1 |
|
アジア | 87,720,000 |
| 2 |
|
アジア | 45,883,504 |
| 3 |
|
アジア | 16,126,060 |
| 4 |
|
アジア | 15,750,540 |
| 5 |
|
アジア | 12,975,000 |
| 6 |
|
アジア | 11,164,000 |
| 7 |
|
アジア | 9,369,700 |
| 8 |
|
アジア | 8,055,100 |
| 9 |
|
南アメリカ | 7,579,649 |
| 10 |
|
アジア | 4,867,000 |
| 11 |
|
アジア | 4,072,636 |
| 12 |
|
北アメリカ | 3,460,000 |
| 13 |
|
アジア | 2,964,828 |
| 14 |
|
アジア | 2,500,000 |
| 15 |
|
アジア | 2,207,000 |
| 16 |
|
アジア | 1,975,000 |
| 17 |
|
アジア | 1,905,000 |
| 18 |
|
アフリカ | 1,789,000 |
| 19 |
|
アフリカ | 1,589,345 |
| 20 |
|
アジア | 1,255,608 |
| 21 |
|
アジア | 1,022,000 |
| 22 |
|
アジア | 764,158 |
| 23 |
|
アジア | 740,000 |
| 24 |
|
南アメリカ | 672,000 |
| 25 |
|
ヨーロッパ | 508,900 |
| 26 |
|
アフリカ | 399,000 |
| 27 |
|
アジア | 380,000 |
| 28 |
|
南アメリカ | 377,531 |
| 29 |
|
ヨーロッパ | 349,634 |
| 30 |
|
南アメリカ | 290,520 |
| 31 |
|
南アメリカ | 267,600 |
| 32 |
|
南アメリカ | 265,545 |
| 33 |
|
アフリカ | 250,810 |
| 34 |
|
アフリカ | 250,000 |
| 35 |
|
南アメリカ | 246,046 |
| 36 |
|
アフリカ | 231,000 |
| 37 |
|
アジア | 216,700 |
| 38 |
|
南アメリカ | 199,900 |
| 39 |
|
アジア | 178,434 |
| 40 |
|
南アメリカ | 167,446 |
| 41 |
|
アフリカ | 162,000 |
| 42 |
|
オセアニア | 158,000 |
| 43 |
|
南アメリカ | 151,472 |
| 44 |
|
ヨーロッパ | 136,557 |
| 45 |
|
アフリカ | 135,000 |
| 46 |
|
アフリカ | 122,275 |
| 47 |
|
ヨーロッパ | 104,461 |
| 48 |
|
南アメリカ | 100,605 |
| 49 |
|
ヨーロッパ | 97,830 |
| 50 |
|
アフリカ | 93,000 |
| 51 |
|
南アメリカ | 90,042 |
| 52 |
|
南アメリカ | 85,300 |
| 53 |
|
南アメリカ | 79,956 |
| 54 |
|
アフリカ | 72,954 |
| 55 |
|
南アメリカ | 72,000 |
| 56 |
|
南アメリカ | 54,970 |
| 57 |
|
南アメリカ | 53,500 |
| 58 |
|
南アメリカ | 51,286 |
| 59 |
|
アフリカ | 48,880 |
| 60 |
|
アフリカ | 47,000 |
| 61 |
|
ヨーロッパ | 45,816 |
| 62 |
|
アジア | 41,000 |
| 63 |
|
アフリカ | 36,883 |
| 64 |
|
南アメリカ | 34,875 |
| 65 |
|
ヨーロッパ | 33,490 |
| 66 |
|
アフリカ | 32,615 |
| 67 |
|
アフリカ | 32,000 |
| 68 |
|
アフリカ | 25,000 |
| 69 |
|
アフリカ | 24,700 |
| 70 |
|
南アメリカ | 21,600 |
| 71 |
|
ヨーロッパ | 21,423 |
| 72 |
|
アフリカ | 21,000 |
| 73 |
|
アジア | 20,800 |
| 74 |
|
アフリカ | 15,678 |
| 75 |
|
オセアニア | 14,326 |
| 76 |
|
アフリカ | 14,100 |
| 77 |
|
アフリカ | 13,250 |
| 78 |
|
南アメリカ | 13,151 |
| 79 |
|
アフリカ | 12,000 |
| 80 |
|
アフリカ | 11,704 |
| 81 |
|
南アメリカ | 10,474 |
| 82 |
|
ヨーロッパ | 10,225 |
| 83 |
|
南アメリカ | 10,200 |
| 84 |
|
アジア | 9,536 |
| 85 |
|
アフリカ | 6,500 |
| 86 |
|
アフリカ | 5,942 |
| 87 |
|
アフリカ | 5,530 |
| 88 |
|
アフリカ | 5,443 |
| 89 |
|
アフリカ | 5,000 |
| 90 |
|
アフリカ | 4,750 |
| 91 |
|
アジア | 4,200 |
| 92 |
|
南アメリカ | 3,300 |
| 93 |
|
アジア | 2,946 |
| 94 |
|
アフリカ | 2,600 |
| 95 |
|
南アメリカ | 2,439 |
| 96 |
|
南アメリカ | 2,372 |
| 97 |
|
アフリカ | 2,178 |
| 98 |
|
アジア | 2,100 |
| 99 |
|
アフリカ | 2,000 |
| 100 |
|
オセアニア | 1,500 |
| 101 |
|
アフリカ | 1,479 |
| 102 |
|
アフリカ | 1,017 |
| 103 |
|
アフリカ | 650 |
| 104 |
|
オセアニア | 280 |
| 105 |
|
南アメリカ | 75 |
| 106 |
|
アフリカ | 8 |
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1965年の世界の米生産量データは、世界的な主食である米の供給状況を示す重要な指標となっています。この年、1位の中国は87,720,000トンと圧倒的な生産量を記録し、全体の約35%を占める形となりました。これは、中国が広大な農地と豊富な水資源を活用し、生産効率の高い農業技術を取り入れていたことを示しています。同様に2位のインドが記録した45,883,504トンも総生産量の大きな部分を担い、アジア地域が米の生産において主要な役割を果たしていたことが伺えます。
日本は16,126,060トンと3位にランクインしています。日本はその地理的条件を考慮しながらも、効率的な生産体制を整えることで、世界有数の米生産国としての地位を確立していました。特に品種改良や水管理技術の向上が生産性を支える重要な要素となっています。一方で、同じアジア地域のバングラデシュやインドネシアもそれぞれ15,750,540トン、12,975,000トンと4位、5位に入り、気候や文化、消費需要の観点から米が広く生産・消費されていることを示しています。
非アジア地域では、アメリカが約3,460,000トンを生産し、12位にランクインしています。これは、アメリカが大規模農業を展開し、効率的な機械化を進めていた背景が影響しています。また、ブラジルは7,579,649トンで9位に入るなど、南米でも一定の存在感を示しています。こうした非アジア地域での生産量は、アジアから輸入に頼らず、自国での供給体制を整える一環としての農業政策の一端と言えます。
これらのデータをさらに分析すると、米の生産量に地理的条件が大きな影響を及ぼすことが分かります。例えば、生産上位の国々は基本的に熱帯気候または温暖湿潤気候に位置しており、水稲栽培に適した気候条件を有しています。一方で、アフリカのような乾燥地帯や中東地域では、十分な灌漑が必要であるため、生産量が制限されています。こうした地域でも持続可能な灌漑技術や品種改良技術の導入が進めば、生産量が改善する可能性はあります。
しかしながら、将来的には地球温暖化による気候の変動や水資源の枯渇が、米の生産に大きなリスクをもたらすと予想されます。特にアジア地域では、これらの環境変化が洪水や干ばつの頻発を招き、安定した供給を脅かす可能性が指摘されています。そのため、国際的な協力による気候変動への適応策や、水稲栽培技術の改良がこれまで以上に重要とされます。
具体的な対策としては、耐性品種の開発や効率的な水管理の推進が挙げられます。例えば、高温や乾燥への耐性を持つ稲の品種を開発することで、不適切な気候条件下でも一定の生産量を期待できます。また、洪水対策としては、稲地域に適切な排水システムを整備することが考えられます。
さらに、地政学的リスクとしては、農地争奪や地域的な紛争が米の市場供給に悪影響を及ぼす可能性もあります。特に生産量が集中するアジア地域での安定的な生産を確保するためには、地域間協力の枠組みを構築し、輸出入のバランスを図る政策が求められます。一例として、農業技術の共有や生産データの統一的な管理による透明性の確保が挙げられるでしょう。
結論として、1965年度の米生産量データは、アジアを中心とした米生産国の分布とその重要性を示しており、地理的条件や文化的背景が米の生産動態に大きく影響を与えていることが分かります。将来的には気候変動や地政学的リスクを考慮しつつ、持続可能な生産と公平な供給体制を確保するための具体的な対策が求められます。国際社会が一丸となって協力を進めることが、安定した米供給を実現する鍵となるでしょう。