世界の牛飼養数ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1968年度における世界の牛飼養数ランキングでは、インドが約1億7,673万頭と他国を大きく引き離しトップに立っています。次いで、アメリカ合衆国（約1億937万頭）、ブラジル（約7,057万頭）がそれに続きます。これらの上位3カ国で世界の牛頭数の大部分を占めており、特にインドはその宗教的背景や食文化により、牛が重要な役割を果たしています。一方、日本の飼養頭数は約318万頭で、世界全体では46位という結果になっています。

順位	国名	地域	飼養数(頭)
1	インド	アジア	176,731,008
2	アメリカ合衆国	北アメリカ	109,371,008
3	ブラジル	南アメリカ	70,566,608
4	中国	アジア	56,860,000
5	アルゼンチン	南アメリカ	51,465,008
6	バングラデシュ	アジア	24,500,000
7	フランス	ヨーロッパ	21,679,008
8	メキシコ	南アメリカ	21,348,000
9	オーストラリア	オセアニア	19,218,000
10	ドイツ	ヨーロッパ	18,999,696
11	コロンビア	南アメリカ	18,830,000
12	パキスタン	アジア	14,494,000
13	トルコ	アジア	14,165,000
14	イギリス	ヨーロッパ	12,195,367
15	カナダ	北アメリカ	11,677,000
16	ポーランド	ヨーロッパ	10,940,000
17	南アフリカ	アフリカ	10,697,654
18	マダガスカル	アフリカ	9,780,000
19	タンザニア連合共和国	アフリカ	9,698,000
20	イタリア	ヨーロッパ	9,538,900
21	ウルグアイ	南アメリカ	8,622,000
22	ニュージーランド	オセアニア	8,247,163
23	ナイジェリア	アフリカ	8,190,000
24	インドネシア	アジア	7,873,000
25	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	7,852,169
26	ケニア	アフリカ	7,750,000
27	キューバ	南アメリカ	6,876,700
28	ミャンマー	アジア	6,557,891
29	ネパール	アジア	6,105,000
30	ルーマニア	ヨーロッパ	5,127,200
31	アイルランド	ヨーロッパ	5,030,300
32	イラン（イスラム共和国）	アジア	4,971,000
33	マリ	アフリカ	4,752,000
34	チャド	アフリカ	4,630,000
35	ニジェール	アフリカ	4,450,000
36	パラグアイ	南アメリカ	4,300,000
37	タイ	アジア	4,290,256
38	オランダ	ヨーロッパ	4,116,287
39	ジンバブエ	アフリカ	4,071,000
40	スペイン	ヨーロッパ	4,000,000
41	ペルー	南アメリカ	3,811,000
42	ウガンダ	アフリカ	3,682,325
43	ソマリア	アフリカ	3,650,000
44	アフガニスタン	アジア	3,633,000
45	モロッコ	アフリカ	3,315,000
46	日本	アジア	3,183,000
47	デンマーク	ヨーロッパ	3,140,861
48	チリ	南アメリカ	2,876,280
49	セネガル	アフリカ	2,527,000
50	モーリタニア	アフリカ	2,500,000
51	オーストリア	ヨーロッパ	2,479,997
52	ブルキナファソ	アフリカ	2,425,000
53	ナミビア	アフリカ	2,400,000
54	エクアドル	南アメリカ	2,353,300
55	カンボジア	アジア	2,268,000
56	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	2,183,658
57	ニカラグア	南アメリカ	2,154,500
58	ハンガリー	ヨーロッパ	2,096,256
59	アンゴラ	アフリカ	2,095,222
60	フィンランド	ヨーロッパ	2,070,500
61	スウェーデン	ヨーロッパ	2,061,631
62	エジプト	アフリカ	2,058,000
63	モンゴル	アジア	2,031,000
64	カメルーン	アフリカ	1,900,000
65	スイス	ヨーロッパ	1,854,990
66	ベトナム	アジア	1,699,300
67	スリランカ	アジア	1,659,603
68	イラク	アジア	1,650,000
69	フィリピン	アジア	1,643,800
70	ホンジュラス	南アメリカ	1,539,593
71	ザンビア	アフリカ	1,433,000
72	ボツワナ	アフリカ	1,400,000
73	グアテマラ	南アメリカ	1,370,814
74	ブルガリア	ヨーロッパ	1,362,706
75	コスタリカ	南アメリカ	1,354,958
76	ギニア	アフリカ	1,350,000
77	エルサルバドル	南アメリカ	1,217,000
78	大韓民国	アジア	1,210,518
79	モザンビーク	アフリカ	1,184,154
80	ポルトガル	ヨーロッパ	1,130,264
81	パナマ	南アメリカ	1,118,600
82	ギリシャ	ヨーロッパ	1,093,712
83	ドミニカ共和国	南アメリカ	1,082,000
84	イエメン	アジア	1,042,000
85	ノルウェー	ヨーロッパ	1,008,353
86	ハイチ	南アメリカ	850,000
87	ガーナ	アフリカ	850,000
88	アルジェリア	アフリカ	841,000
89	コンゴ民主共和国	アフリカ	830,585
90	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	700,000
91	チュニジア	アフリカ	630,000
92	ルワンダ	アフリカ	625,152
93	中央アフリカ共和国	アフリカ	600,000
94	ブルンジ	アフリカ	596,488
95	ベナン	アフリカ	524,554
96	エスワティニ	アフリカ	514,964
97	シリア・アラブ共和国	アジア	497,210
98	プエルトリコ	南アメリカ	497,000
99	マラウイ	アフリカ	464,006
100	レソト	アフリカ	442,582
101	アルバニア	ヨーロッパ	420,000
102	ラオス人民民主共和国	アジア	390,000
103	コートジボワール	アフリカ	358,000
104	マレーシア	アジア	306,337
105	ガイアナ	南アメリカ	305,500
106	シエラレオネ	アフリカ	287,000
107	ジャマイカ	南アメリカ	240,000
108	ギニアビサウ	アフリカ	230,000
109	ブータン	アジア	225,000
110	イスラエル	アジア	224,700
111	ガンビア	アフリカ	221,227
112	トーゴ	アフリカ	176,868
113	フィジー	オセアニア	140,447
114	サウジアラビア	アジア	135,000
115	リビア	アフリカ	118,557
116	ニューカレドニア	オセアニア	118,000
117	中国、台湾 中国省	アジア	104,420
118	レバノン	アジア	86,379
119	グアドループ	南アメリカ	75,630
120	バヌアツ	オセアニア	68,900
121	オマーン	アジア	66,500
122	コモロ	アフリカ	63,000
123	パプアニューギニア	オセアニア	59,314
124	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	59,000
125	アイスランド	ヨーロッパ	52,289
126	東ティモール	アジア	48,917
127	スリナム	南アメリカ	47,200
128	モーリシャス	アフリカ	46,000
129	マルティニーク	南アメリカ	45,000
130	ヨルダン	アジア	39,800
131	キプロス	アジア	37,000
132	ベリーズ	南アメリカ	33,000
133	コンゴ	アフリカ	29,000
134	レユニオン	アフリカ	28,000
135	リベリア	アフリカ	26,000
136	ジブチ	アフリカ	20,000
137	サモア	オセアニア	19,429
138	バルバドス	南アメリカ	17,000
139	カーボベルデ	アフリカ	14,000
140	中国、香港特別行政区	アジア	10,880
141	フランス領ポリネシア	オセアニア	10,604
142	セントルシア	南アメリカ	10,500
143	アラブ首長国連邦	アジア	10,000
144	ソロモン諸島	オセアニア	9,969
145	マルタ	ヨーロッパ	9,850
146	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	7,350
147	シンガポール	アジア	7,144
148	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	7,000
149	グレナダ	南アメリカ	6,700
150	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	5,700
151	カタール	アジア	5,000
152	クウェート	アジア	4,600
153	ガボン	アフリカ	4,000
154	バーレーン	アジア	3,800
155	ドミニカ	南アメリカ	3,600
156	サントメ・プリンシペ	アフリカ	3,296
157	赤道ギニア	アフリカ	3,000
158	バハマ	南アメリカ	3,000
159	フェロー諸島	ヨーロッパ	2,486
160	フランス領ギアナ	南アメリカ	2,300
161	トンガ	オセアニア	2,217
162	ブルネイ ダルサラーム	アジア	2,145
163	セーシェル	アフリカ	1,600
164	ニウエ	オセアニア	240
165	クック諸島	オセアニア	170
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1968年度の牛飼養数ランキングは、国ごとの農業や畜産業の発展状況、文化的背景、地理的条件の違いを反映する貴重なデータです。この期間、世界で最も多くの牛を飼養していた国はインドで、約1億7,673万頭という圧倒的な規模を誇っています。インドにおける牛の重要性は、農地での労働力としての利用のほか、宗教的な要素が深く関係しています。ヒンドゥー教の影響で牛が神聖視されるため、食肉用途というよりは主に乳の生産を目的とした飼養が行われていたのです。

アメリカ合衆国は約1億937万頭で第2位に位置し、主に広大な牧草地を利用した大規模な牛の飼養が特徴です。同国の牛肉産業は、国内外ともに重要な経済基盤の一つとなっており、1968年当時からすでに輸出産業として大きな役割を果たしていました。ブラジルが第3位に続き、約7,057万頭が飼育されていましたが、この背景には広大な草原地帯と国内の高い需要が影響していると言えます。

これらの上位諸国に続く中国やアルゼンチンも食材としての需要や農業用としての使用が主な要因で順位を占めています。一方で、日本の牛飼養数は約318万頭で46位にとどまっており、世界のトップ国と比較すると非常に小規模です。これは日本の国土面積が比較的狭いうえに、山林が多く牛の大規模な飼養に適した土地が限られているためです。また、日本では豚肉や鶏肉に比べて牛肉の消費量が相対的に少ないことも影響しています。

地域ごとの特性や課題を見ると、アジア地域では牛の飼養が農作業や乳製品に大きく依存している一方で、アメリカやオーストラリアでは食肉用途が中心です。この多様性が各国の経済や文化背景を色濃く反映しているのが興味深いポイントです。また、アフリカなどの地理的条件が厳しい地域では、牛の飼養数そのものが少なく、牛の利用は主に生存目的に限定されていることも見逃せません。

将来的な課題としては、家畜による環境負荷や持続可能性の問題が挙げられます。特に、牛の飼養は温室効果ガス（メタン）の排出量が多いことが知られており、気候変動への影響も懸念されています。この課題に対して、効率的な飼養方法の開発や、農地利用法の改善、代替たんぱく源の開発が必要となるでしょう。また、牛肉需要が高騰している国々では、食肉生産と環境負荷をバランスよく管理する農政改革が急務です。

一方で、環境負荷を低減するイノベーションとして、飼料改善やメタン排出抑制技術の普及が期待されています。国際機関や各国政府は、これらの研究開発を支援する政策を推進し、地域間の協力体制を強化すべきです。また、文化的背景や地政学的リスクを考慮しつつ、農業支援政策を通じた地域の経済成長にも注力する必要があります。

結論として、1968年度の牛飼養数ランキングは、各国の経済や社会、文化の特徴をよく表しており、その分布を通じて多様性と課題の所在が明示されています。将来的には、環境負荷の抑制と食料安全保障の確保という二重の目標を達成するため、持続可能な畜産業の実践が求められるでしょう。このデータはそのための基盤として活用されるべきです。