世界の鶏飼養数ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

Food and Agriculture Organization（国際連合食糧農業機関）のデータによると、1979年の鶏飼養数ランキングで1位の国はアメリカ合衆国で1,060,000羽、2位が中国で805,000羽、3位がブラジルで387,657羽という結果となりました。このランキングでは、日本は世界第4位の282,488羽を記録しており、この年における主要な鶏飼養国として位置づけられていました。上位10位を見ると、アジア、北米、ヨーロッパ、ラテンアメリカといった多地域に分布しており、鶏飼養の世界的分布を反映しています。

順位	国名	地域	飼養数(羽)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	1,060,000,000
2	中国	アジア	805,000,000
3	ブラジル	南アメリカ	387,657,000
4	日本	アジア	282,488,000
5	インド	アジア	177,100,000
6	フランス	ヨーロッパ	169,190,000
7	メキシコ	南アメリカ	167,484,000
8	ドイツ	ヨーロッパ	137,868,000
9	イタリア	ヨーロッパ	137,000,000
10	イギリス	ヨーロッパ	122,000,000
11	インドネシア	アジア	121,358,000
12	スペイン	ヨーロッパ	106,000,000
13	カナダ	北アメリカ	98,688,000
14	ルーマニア	ヨーロッパ	90,224,000
15	イラン（イスラム共和国）	アジア	90,000,000
16	オランダ	ヨーロッパ	78,069,000
17	ナイジェリア	アフリカ	76,340,000
18	ポーランド	ヨーロッパ	75,526,000
19	バングラデシュ	アジア	70,158,000
20	ハンガリー	ヨーロッパ	62,857,000
21	タイ	アジア	60,540,000
22	トルコ	アジア	52,121,000
23	フィリピン	アジア	49,320,000
24	マレーシア	アジア	49,200,000
25	オーストラリア	オセアニア	43,214,000
26	ベトナム	アジア	41,400,000
27	大韓民国	アジア	41,121,000
28	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	40,877,000
29	中国、台湾 中国省	アジア	38,360,000
30	ブルガリア	ヨーロッパ	38,331,000
31	パキスタン	アジア	38,000,000
32	ペルー	南アメリカ	37,577,000
33	アルゼンチン	南アメリカ	35,400,000
34	ギリシャ	ヨーロッパ	29,661,000
35	南アフリカ	アフリカ	29,000,000
36	エクアドル	南アメリカ	27,497,000
37	エジプト	アフリカ	27,292,000
38	コロンビア	南アメリカ	27,086,000
39	イスラエル	アジア	24,350,000
40	チュニジア	アフリカ	23,300,000
41	モロッコ	アフリカ	23,000,000
42	キューバ	南アメリカ	22,376,000
43	イラク	アジア	22,000,000
44	チリ	南アメリカ	21,000,000
45	ミャンマー	アジア	20,195,000
46	ザンビア	アフリカ	18,593,000
47	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	18,400,000
48	ポルトガル	ヨーロッパ	18,000,000
49	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	17,850,000
50	アルジェリア	アフリカ	17,711,000
51	ドミニカ共和国	南アメリカ	17,000,000
52	ケニア	アフリカ	16,760,000
53	シリア・アラブ共和国	アジア	16,096,000
54	コートジボワール	アフリカ	16,000,000
55	モザンビーク	アフリカ	16,000,000
56	タンザニア連合共和国	アフリカ	16,000,000
57	デンマーク	ヨーロッパ	15,016,000
58	サウジアラビア	アジア	15,000,000
59	オーストリア	ヨーロッパ	14,938,000
60	マダガスカル	アフリカ	14,200,000
61	ヨルダン	アジア	14,000,000
62	グアテマラ	南アメリカ	13,800,000
63	ウガンダ	アフリカ	13,100,000
64	コンゴ民主共和国	アフリカ	13,000,000
65	レバノン	アジア	13,000,000
66	スウェーデン	ヨーロッパ	12,679,000
67	パラグアイ	南アメリカ	12,471,000
68	ガーナ	アフリカ	12,384,000
69	マリ	アフリカ	12,000,000
70	ブルキナファソ	アフリカ	10,824,000
71	ベナン	アフリカ	10,400,000
72	カメルーン	アフリカ	10,000,000
73	ガイアナ	南アメリカ	9,500,000
74	フィンランド	ヨーロッパ	9,227,000
75	ニジェール	アフリカ	8,717,000
76	アイルランド	ヨーロッパ	8,434,000
77	ジンバブエ	アフリカ	8,400,000
78	マラウイ	アフリカ	8,300,000
79	セネガル	アフリカ	7,900,000
80	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	7,200,000
81	クウェート	アジア	7,000,000
82	プエルトリコ	南アメリカ	6,783,000
83	ニュージーランド	オセアニア	6,416,000
84	アフガニスタン	アジア	6,400,000
85	スイス	ヨーロッパ	6,337,000
86	ギニア	アフリカ	6,050,000
87	中国、香港特別行政区	アジア	5,883,000
88	スリランカ	アジア	5,882,000
89	ウルグアイ	南アメリカ	5,800,000
90	ネパール	アジア	5,600,000
91	エルサルバドル	南アメリカ	5,303,000
92	ジャマイカ	南アメリカ	5,300,000
93	アンゴラ	アフリカ	5,300,000
94	リビア	アフリカ	5,099,000
95	パナマ	南アメリカ	4,914,000
96	ハイチ	南アメリカ	4,700,000
97	シンガポール	アジア	4,700,000
98	ラオス人民民主共和国	アジア	4,633,000
99	スリナム	南アメリカ	4,500,000
100	コスタリカ	南アメリカ	4,500,000
101	ホンジュラス	南アメリカ	4,445,000
102	ノルウェー	ヨーロッパ	4,034,000
103	イエメン	アジア	3,963,000
104	ニカラグア	南アメリカ	3,900,000
105	シエラレオネ	アフリカ	3,880,000
106	カンボジア	アジア	3,600,000
107	アルバニア	ヨーロッパ	3,300,000
108	レユニオン	アフリカ	3,229,000
109	チャド	アフリカ	3,100,000
110	ブルンジ	アフリカ	3,000,000
111	モーリタニア	アフリカ	3,000,000
112	ソマリア	アフリカ	2,800,000
113	トーゴ	アフリカ	2,334,000
114	リベリア	アフリカ	2,300,000
115	キプロス	アジア	2,000,000
116	バルバドス	南アメリカ	1,650,000
117	ガボン	アフリカ	1,600,000
118	中央アフリカ共和国	アフリカ	1,490,000
119	モーリシャス	アフリカ	1,400,000
120	マルタ	ヨーロッパ	1,394,000
121	パプアニューギニア	オセアニア	1,250,000
122	ナミビア	アフリカ	1,150,000
123	コンゴ	アフリカ	1,050,000
124	ルワンダ	アフリカ	1,049,000
125	バハマ	南アメリカ	1,000,000
126	フィジー	オセアニア	900,000
127	レソト	アフリカ	826,000
128	ボツワナ	アフリカ	740,000
129	アラブ首長国連邦	アジア	736,000
130	ブルネイ ダルサラーム	アジア	701,000
131	東ティモール	アジア	670,000
132	エスワティニ	アフリカ	590,000
133	サモア	オセアニア	460,000
134	中国、マカオ特別行政区	アジア	450,000
135	マルティニーク	南アメリカ	450,000
136	オマーン	アジア	395,000
137	ギニアビサウ	アフリカ	390,000
138	アイスランド	ヨーロッパ	369,000
139	バーレーン	アジア	360,000
140	ベリーズ	南アメリカ	350,000
141	カタール	アジア	350,000
142	モンゴル	アジア	300,000
143	グレナダ	南アメリカ	285,000
144	コモロ	アフリカ	270,000
145	バヌアツ	オセアニア	260,000
146	ガンビア	アフリカ	260,000
147	ニューカレドニア	オセアニア	220,000
148	カーボベルデ	アフリカ	200,000
149	セントルシア	南アメリカ	173,000
150	キリバス	オセアニア	163,000
151	セーシェル	アフリカ	157,000
152	トンガ	オセアニア	153,000
153	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	148,000
154	ブータン	アジア	145,000
155	ソロモン諸島	オセアニア	140,000
156	フランス領ギアナ	南アメリカ	140,000
157	赤道ギニア	アフリカ	130,000
158	ドミニカ	南アメリカ	105,000
159	フランス領ポリネシア	オセアニア	100,000
160	グアドループ	南アメリカ	100,000
161	サントメ・プリンシペ	アフリカ	85,000
162	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	77,000
163	クック諸島	オセアニア	65,000
164	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	65,000
165	ニウエ	オセアニア	18,000
166	ツバル	オセアニア	12,000
167	トケラウ	オセアニア	4,000
168	ナウル	オセアニア	2,000
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1979年のデータから、世界の鶏飼養数における上位3か国であるアメリカ合衆国、中国、ブラジルが、それぞれ非常に大きな規模で養鶏を行っていたことが明らかです。アメリカ合衆国が1,060,000羽という圧倒的な数を飼養していた点は、同国の農業および食糧産業の発展が鶏肉および卵の需要拡大と密接に関連していることを象徴します。これに次ぐ中国（805,000羽）では、農村部を中心とした伝統的な鶏の飼養が都市化に伴う食糧需要と結びついて増加していたと考えられます。ブラジル（387,657羽）は、養鶏に有利な気候条件と広大な土地を活かして、今日に続く主要な鶏肉輸出国への道筋を1979年時点で築いていたことがうかがえます。

日本が4位で282,488羽の飼養数を記録している点は、日本がこの時代においても重要な養鶏国であったことを示しています。日本では、都市化が進む中で効率的な家禽産業と高度に管理された農業技術が確立され、需要を満たすための高密度養鶏が行われていたものと推察されます。しかし地理的制約や畜産資源の限界を踏まえると、日本の養鶏業の発展には技術革新だけでなく、輸入飼料への依存度の管理という課題が存在していたことが推測されます。

上位10位の国々を見ると、インド、フランス、メキシコ、ドイツ、イギリスなども高順位に位置しています。これらの国々では、それぞれが抱える経済的、地理的背景が鶏飼養の規模を決定する要素となっています。特にインドは人口規模の大きさと共に、多様な農村社会がこの数値を支えていたと推定されます。一方、ヨーロッパ諸国（フランス、ドイツ、イギリス）は効率的な畜産業と技術的進歩によって高い鶏飼養数を維持していたと考えられます。

一方で、データには地域ごとの課題も含まれていると考えられます。例えば、アフリカの多くの国では低い鶏飼養数が見られることから、この地域では鶏肉および卵の供給が限られていた可能性が高いです。地政学的には、飼料作物の生産や国際貿易、あるいは地域紛争の影響が鶏飼養の数値に反映されている可能性もあります。特に食料自給率を向上させるには、インフラ整備や現地の養鶏技術の普及が重要です。

1979年当時から現在に至るまで、疫病や自然災害の影響が家禽生産に与えるリスクが高まっています。このことから、将来に向けては、疫病管理の強化や遺伝学的多様性の拡大、さらに気候変動に強い畜産システムの確立が求められると言えるでしょう。また、局所的な飼料生産の確保や物流網の整備、国際協力を通じた技術移転も、効果的な対策となり得ます。

結論として、1979年のデータは当時の世界的な養鶏業の分布と規模を示すだけでなく、現在および未来の食料安全保障や持続可能な鶏肉・卵生産の重要性を見直す良い指標となります。各国が直面する課題を特定し、適切な政策や技術的手段を講じることで、世界的な飼養業の持続可能な発展を促進することが期待されます。国際的な協調と地域ごとの独自性を反映した取り組みが、今後ますます重要性を増していくでしょう。