世界のジャガイモ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表したデータによると、2003年のジャガイモ生産量の世界ランキングの1位は中国（68,094,500トン）、2位はロシア連邦（29,358,474トン）、3位はインド（23,161,400トン）でした。また、日本は19位（2,939,000トン）にランクインしており、主要な生産国に比べて規模は小さいものの自国消費を支える量を生産しています。一方で、アフリカ諸国や中東地域の多くの国では生産量が極めて低く、食料供給面での格差が顕著です。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	中国	アジア	68,094,500
2	ロシア連邦	ヨーロッパ	29,358,474
3	インド	アジア	23,161,400
4	アメリカ合衆国	北アメリカ	20,783,556
5	ウクライナ	ヨーロッパ	18,453,000
6	ポーランド	ヨーロッパ	13,731,500
7	ドイツ	ヨーロッパ	9,915,679
8	ベラルーシ	ヨーロッパ	8,649,583
9	オランダ	ヨーロッパ	6,468,762
10	フランス	ヨーロッパ	6,355,131
11	イギリス	ヨーロッパ	5,918,000
12	トルコ	アジア	5,300,000
13	カナダ	北アメリカ	5,293,545
14	イラン（イスラム共和国）	アジア	4,210,637
15	ルーマニア	ヨーロッパ	3,947,177
16	バングラデシュ	アジア	3,385,910
17	ペルー	南アメリカ	3,143,874
18	ブラジル	南アメリカ	3,089,016
19	日本	アジア	2,939,000
20	スペイン	ヨーロッパ	2,664,955
21	ベルギー	ヨーロッパ	2,522,095
22	カザフスタン	アジア	2,308,340
23	コロンビア	南アメリカ	2,144,161
24	アルゼンチン	南アメリカ	2,094,520
25	エジプト	アフリカ	2,039,351
26	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	2,023,000
27	パキスタン	アジア	1,946,300
28	マラウイ	アフリカ	1,884,197
29	アルジェリア	アフリカ	1,879,918
30	メキシコ	南アメリカ	1,661,779
31	南アフリカ	アフリカ	1,649,820
32	イタリア	ヨーロッパ	1,610,436
33	ネパール	アジア	1,531,315
34	リトアニア	ヨーロッパ	1,445,200
35	デンマーク	ヨーロッパ	1,412,200
36	モロッコ	アフリカ	1,401,470
37	キルギスタン	アジア	1,308,200
38	オーストラリア	オセアニア	1,247,268
39	ケニア	アフリカ	1,223,531
40	ルワンダ	アフリカ	1,099,549
41	チリ	南アメリカ	1,093,728
42	インドネシア	アジア	1,009,979
43	ギリシャ	ヨーロッパ	953,998
44	イラク	アジア	872,000
45	スウェーデン	ヨーロッパ	857,100
46	ウズベキスタン	アジア	834,400
47	アゼルバイジャン	アジア	769,047
48	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	745,343
49	ラトビア	ヨーロッパ	739,000
50	ポルトガル	ヨーロッパ	737,570
51	タンザニア連合共和国	アフリカ	684,420
52	チェコ	ヨーロッパ	682,511
53	ナイジェリア	アフリカ	678,000
54	フィンランド	ヨーロッパ	617,400
55	ハンガリー	ヨーロッパ	582,346
56	オーストリア	ヨーロッパ	560,340
57	ウガンダ	アフリカ	557,000
58	エチオピア	アフリカ	509,715
59	アルメニア	アジア	507,518
60	ニュージーランド	オセアニア	500,000
61	大韓民国	アジア	498,401
62	アイルランド	ヨーロッパ	488,200
63	シリア・アラブ共和国	アジア	486,600
64	タジキスタン	アジア	473,331
65	スイス	ヨーロッパ	458,000
66	ブルガリア	ヨーロッパ	450,214
67	イスラエル	アジア	440,140
68	グルジア	アジア	425,246
69	レバノン	アジア	416,400
70	ミャンマー	アジア	396,600
71	スロバキア	ヨーロッパ	392,426
72	エクアドル	南アメリカ	381,748
73	クロアチア	ヨーロッパ	375,050
74	ノルウェー	ヨーロッパ	366,800
75	グアテマラ	南アメリカ	363,137
76	ベトナム	アジア	362,371
77	アフガニスタン	アジア	350,000
78	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	321,599
79	サウジアラビア	アジア	317,939
80	チュニジア	アフリカ	310,000
81	キューバ	南アメリカ	304,600
82	モルドバ共和国	ヨーロッパ	302,800
83	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	302,225
84	アンゴラ	アフリカ	269,204
85	マダガスカル	アフリカ	255,000
86	エストニア	ヨーロッパ	244,383
87	イエメン	アジア	213,324
88	リビア	アフリカ	208,985
89	トルクメニスタン	アジア	180,583
90	北マケドニア	ヨーロッパ	174,511
91	ウルグアイ	南アメリカ	173,812
92	アルバニア	ヨーロッパ	158,200
93	カメルーン	アフリカ	139,341
94	キプロス	アジア	127,500
95	ヨルダン	アジア	122,396
96	スロベニア	ヨーロッパ	107,610
97	コンゴ民主共和国	アフリカ	91,890
98	レソト	アフリカ	90,970
99	タイ	アジア	86,732
100	コスタリカ	南アメリカ	80,806
101	モンゴル	アジア	78,673
102	スリランカ	アジア	71,750
103	フィリピン	アジア	68,050
104	モザンビーク	アフリカ	66,759
105	マリ	アフリカ	65,817
106	パレスチナ国	アジア	56,572
107	ドミニカ共和国	南アメリカ	49,285
108	中国、台湾 中国省	アジア	44,264
109	ブータン	アジア	40,599
110	ラオス人民民主共和国	アジア	36,000
111	チャド	アフリカ	34,162
112	ニカラグア	南アメリカ	29,000
113	ブルンジ	アフリカ	26,330
114	ジンバブエ	アフリカ	25,100
115	パナマ	南アメリカ	24,076
116	マルタ	ヨーロッパ	23,308
117	クウェート	アジア	20,711
118	ホンジュラス	南アメリカ	20,700
119	ルクセンブルク	ヨーロッパ	18,329
120	オマーン	アジア	15,454
121	ザンビア	アフリカ	14,000
122	エルサルバドル	南アメリカ	12,727
123	モーリシャス	アフリカ	12,359
124	エリトリア	アフリカ	10,850
125	ギニア	アフリカ	10,773
126	ハイチ	南アメリカ	10,500
127	アラブ首長国連邦	アジア	7,094
128	アイスランド	ヨーロッパ	7,090
129	ジャマイカ	南アメリカ	6,710
130	エスワティニ	アフリカ	6,500
131	セネガル	アフリカ	6,280
132	ニジェール	アフリカ	5,960
133	レユニオン	アフリカ	4,037
134	ナミビア	アフリカ	4,000
135	コンゴ	アフリカ	3,751
136	カーボベルデ	アフリカ	3,500
137	モーリタニア	アフリカ	2,038
138	フェロー諸島	ヨーロッパ	1,452
139	ブルキナファソ	アフリカ	1,200
140	ニューカレドニア	オセアニア	1,062
141	中央アフリカ共和国	アフリカ	1,055
142	東ティモール	アジア	1,000
143	パラグアイ	南アメリカ	864
144	パプアニューギニア	オセアニア	800
145	フランス領ポリネシア	オセアニア	750
146	ベリーズ	南アメリカ	479
147	コモロ	アフリカ	272
148	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	164
149	ドミニカ	南アメリカ	128
150	フィジー	オセアニア	77
151	バーレーン	アジア	18
152	ベナン	アフリカ	17
153	カタール	アジア	16
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2003年、世界のジャガイモ生産を牽引したのは中国、ロシア連邦、そしてインドでした。この三か国だけで総生産量の約40％を占めています。特に中国は、同時期の世界的な食料需給問題を背景に、国内の食料安全保障強化のためにジャガイモ生産を拡大しました。また、気候条件の多様性と広大な農地を最大限に活用して高い生産量を維持しました。

これに対し、ロシア連邦やインドでは、国内農業政策や人口増加が生産促進に影響を与えました。ジャガイモはこれらの国々にとって、米や小麦に匹敵する重要なカロリー供給源であり、特に農村部の家庭における主要な食物となっています。一方、アメリカ合衆国は農産物の輸出国としての地位を背景に高い生産量を記録しており、収益性の面でもジャガイモは重要な農産物です。

一方、欧州ではウクライナやポーランドが上位にランクインし、ドイツ、フランス、イギリスなど、他の西欧諸国もその後に続いています。これらの国々はジャガイモを食文化に根付いた主食や加工食品として活用するとともに、輸出品としても重視しています。ただし、ヨーロッパでは耕作地の効率的な利用や生産方法の高度化が進む一方で、農地減少や生産資材費の高騰が課題です。

アフリカ大陸や中南米、東南アジアの国々では、ジャガイモ生産は発展途上であるのが現状です。特にアフリカでは、農業インフラの未整備、気候変動、そして紛争や地域衝突が生産性に大きく影響しています。例として、エチオピアやマラウイなどでは農地利用が制限されやすくなり、生産量の向上が課題となっています。

日本は19位に位置し、比較的小規模な生産国に属していますが、国内需要を主に北海道などの生産地で支えています。しかし、人口減少や高齢化が進む中、農業の担い手不足や労働力削減が今後の農業政策における課題として浮上しています。特に、効率的な農地利用の推進や農業技術の自動化が早急に求められる状況です。

ジャガイモは耐寒性が強く、不毛地でも生育するため、環境変化や異常気象にも比較的対応可能な作物ですが、生産量の格差や地域的な問題が解消されなければ、特に経済的に脆弱な国々で食料不足が深刻化する可能性があります。加えて、地政学的リスク、例えばウクライナの紛争や中東地域の不安定な情勢は、その地域における農業活動全体に悪影響を及ぼすでしょう。

より安定した世界的なジャガイモ生産を確保するためには、各国間での技術移転や国際協力の枠組みが必要です。たとえば、アジアとアフリカの生産地においては、灌漑設備の整備や品種改良技術の導入が重要です。また、耕作支援プログラムやインフラ向上のための国際的な資金協力も鍵となるでしょう。同時に、気候変動に備えた効果的な栽培方法の研究を進めることで、ジャガイモ生産をより持続可能なものにする必要があります。

結論として、2003年のデータは世界各地域でのジャガイモに対する需要と生産の分布を示した興味深い結果です。このデータは今後の食料安定供給や農業政策の方向性を考える際の重要な基盤となるでしょう。政府や国際機関は、地球規模の視点からこれを活用し、ジャガイモを含む主要農産物の安定供給に向けた包括的な政策の策定を進めていく必要があります。