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コロンビアのジャガイモ生産量推移(1961-2022)

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した2024年最新データによると、コロンビアのジャガイモ生産量は、1961年の約55万トンから始まり、2022年には約252万トンへと成長しています。この期間中、生産量は大きな増減を繰り返しながらも全体として増加傾向を示していました。しかし2016年から2017年にかけての生産ピーク(約370万トン)以降、減少傾向にあることが見受けられます。特に2020年以降はコロナ禍やその他の背景要因により、持続的な成長を阻害する要因が増えています。

年度 生産量(トン)
2022年 2,526,330
2021年 2,596,518
2020年 2,625,272
2019年 3,123,804
2018年 3,018,999
2017年 3,706,563
2016年 3,034,031
2015年 2,582,147
2014年 2,157,568
2013年 2,129,319
2012年 1,847,145
2011年 1,709,950
2010年 1,867,899
2009年 2,272,772
2008年 2,372,862
2007年 2,823,362
2006年 2,208,068
2005年 1,832,918
2004年 2,035,929
2003年 2,144,161
2002年 1,761,057
2001年 1,764,505
2000年 1,404,102
1999年 2,775,230
1998年 2,547,213
1997年 2,716,997
1996年 2,801,027
1995年 2,891,240
1994年 2,938,631
1993年 2,860,328
1992年 2,281,400
1991年 2,371,948
1990年 2,464,400
1989年 2,696,700
1988年 2,519,800
1987年 2,242,605
1986年 2,091,050
1985年 1,910,360
1984年 2,462,960
1983年 2,186,700
1982年 2,149,000
1981年 2,100,400
1980年 1,726,700
1979年 1,966,100
1978年 1,995,600
1977年 1,608,600
1976年 1,515,800
1975年 1,320,000
1974年 1,012,000
1973年 1,030,500
1972年 823,400
1971年 868,900
1970年 913,100
1969年 831,300
1968年 850,000
1967年 800,000
1966年 760,000
1965年 762,290
1964年 866,700
1963年 572,500
1962年 871,500
1961年 551,300

コロンビアのジャガイモ生産は、長年にわたる主要な農業活動の一部としてその地位を占めてきました。FAOのデータを見ると、1961年における生産量は55万トンでしたが、それ以降、農業技術の改善や農地拡大に伴い1973年には初めて100万トンを突破しました。その後、年々着実に増加し、特に1981年から1989年の間に見られる200万トン台への移行は、国内農政改善や天候条件の好転と関連していると考えられます。

1990年代以降、生産量はおおよそ200万トンから300万トンの間で推移しましたが、2000年に一時的に140万トン台まで急落しました。この減少は天候異常や国内経済の混乱が影響した可能性が高いとされています。しかし、その後は回復基調を見せ、2007年には280万トンを超える生産を記録しました。さらに近年では、2016年から2017年にかけて国内記録の頂点となる370万トンを達成しました。

一方で、2017年以降のデータを分析すると、減少基調に転じていることがはっきりと分かります。この減少の背景には複数の要因が考えられます。第一に、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の大流行が生産および流通に悪影響を及ぼした点です。農業資材の輸送や労働力の確保が難航し、生産効率が低下しました。さらに、地球温暖化による気候変動リスクや、不安定な降水量が収穫量に及ぼす影響も無視できません。これらの影響により、2022年の生産量は252万トンにとどまり、2018年の300万トン台から明らかに減少しています。

こうした状況は、食糧確保と経済の安定にとっての課題を浮き彫りにしています。コロンビアはジャガイモ生産が国内消費の主軸となっているだけでなく、輸出市場でも一定の存在感を持っていますが、現在のような生産量の減少が続けば、国内需給バランスが崩れ、経済や社会に広範な影響を与える可能性があります。特に地政学的リスクや地域衝突の影響で農業用地が縮小するシナリオは回避する必要があります。

これを解決するためには、いくつかの具体的な対策が考えられます。まず、農業技術のさらなる革新と持続可能な農業手法の導入が重要です。具体例としては、気候に強いジャガイモ品種の導入や、灌漑設備の近代化を挙げることができます。また、農業従事者に対する教育と支援を充実させることで、効率的な農地管理が可能になります。さらに、市場の多様化を促進し、輸出先の確保や新興市場へのアクセスも重視するべきです。このような政策に対応するためには、地元政府だけでなく国際機関や民間セクターの協力も欠かせません。

結論として、コロンビアのジャガイモ生産は長期的には成長を遂げてきたものの、近年の減少傾向は深刻な課題を提起しています。気候変動やパンデミック対応といった現在の課題に適切に取り組むことで、今後も国内生産の安定を維持し、さらなる成長の機会をつかむことが期待されます。特に、持続可能性への強固なコミットメントが、国際市場での競争力を高める鍵となるでしょう。