世界のトウモロコシ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1990年度のトウモロコシ生産量データによると、1位はアメリカ合衆国で201,532,000トン、2位は中国で96,819,008トン、3位はブラジルで21,347,770トンとなっています。これら3カ国が世界のトウモロコシ生産を大きくリードしており、特にアメリカは他国を圧倒する規模の生産量を記録しています。一方で、日本の生産量は807トンで122位と低調であり、国内での生産が少ないことが確認できます。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	201,532,000
2	中国	アジア	96,819,008
3	ブラジル	南アメリカ	21,347,770
4	メキシコ	南アメリカ	14,635,439
5	フランス	ヨーロッパ	9,400,500
6	南アフリカ	アフリカ	9,180,000
7	インド	アジア	8,961,700
8	カナダ	北アメリカ	7,066,000
9	ルーマニア	ヨーロッパ	6,809,604
10	インドネシア	アジア	6,734,028
11	イタリア	ヨーロッパ	5,863,900
12	ナイジェリア	アフリカ	5,768,000
13	アルゼンチン	南アメリカ	5,400,000
14	フィリピン	アジア	5,102,000
15	エジプト	アフリカ	4,798,635
16	ハンガリー	ヨーロッパ	4,500,144
17	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	4,000,000
18	タイ	アジア	3,722,266
19	スペイン	ヨーロッパ	3,041,900
20	タンザニア連合共和国	アフリカ	2,445,000
21	ケニア	アフリカ	2,289,600
22	トルコ	アジア	2,100,000
23	ギリシャ	ヨーロッパ	2,013,000
24	ジンバブエ	アフリカ	1,971,542
25	オーストリア	ヨーロッパ	1,620,237
26	ドイツ	ヨーロッパ	1,551,758
27	マラウイ	アフリカ	1,342,809
28	グアテマラ	南アメリカ	1,272,240
29	ネパール	アジア	1,230,950
30	ブルガリア	ヨーロッパ	1,221,139
31	コロンビア	南アメリカ	1,213,300
32	パキスタン	アジア	1,184,500
33	ザンビア	アフリカ	1,092,671
34	コンゴ民主共和国	アフリカ	1,008,000
35	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	1,002,485
36	チリ	南アメリカ	823,150
37	ベトナム	アジア	671,000
38	ポルトガル	ヨーロッパ	665,560
39	ペルー	南アメリカ	631,815
40	エルサルバドル	南アメリカ	602,609
41	ウガンダ	アフリカ	602,000
42	ホンジュラス	南アメリカ	557,969
43	ガーナ	アフリカ	552,600
44	コートジボワール	アフリカ	484,000
45	アフガニスタン	アジア	480,000
46	エクアドル	南アメリカ	465,399
47	モザンビーク	アフリカ	452,911
48	モロッコ	アフリカ	435,620
49	パラグアイ	南アメリカ	420,019
50	ベナン	アフリカ	409,994
51	中国、台湾 中国省	アジア	394,875
52	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	390,952
53	カメルーン	アフリカ	369,000
54	ニカラグア	南アメリカ	293,030
55	ポーランド	ヨーロッパ	289,949
56	トーゴ	アフリカ	285,448
57	ブルキナファソ	アフリカ	257,900
58	スイス	ヨーロッパ	232,900
59	アルバニア	ヨーロッパ	227,000
60	オーストラリア	オセアニア	218,730
61	マリ	アフリカ	196,579
62	ミャンマー	アジア	187,024
63	アンゴラ	アフリカ	180,000
64	シリア・アラブ共和国	アジア	180,000
65	イラク	アジア	171,900
66	レソト	アフリカ	171,579
67	ブルンジ	アフリカ	167,900
68	ハイチ	南アメリカ	163,000
69	ニュージーランド	オセアニア	161,651
70	マダガスカル	アフリカ	155,000
71	セネガル	アフリカ	133,147
72	イラン（イスラム共和国）	アジア	130,000
73	大韓民国	アジア	119,868
74	ウルグアイ	南アメリカ	112,313
75	ギニア	アフリカ	111,175
76	エスワティニ	アフリカ	104,232
77	ルワンダ	アフリカ	101,000
78	パナマ	南アメリカ	99,284
79	イスラエル	アジア	95,630
80	カンボジア	アジア	88,000
81	東ティモール	アジア	86,090
82	ソマリア	アフリカ	78,727
83	ラオス人民民主共和国	アジア	66,566
84	コスタリカ	南アメリカ	66,499
85	イエメン	アジア	65,639
86	キューバ	南アメリカ	65,045
87	中央アフリカ共和国	アフリカ	51,100
88	ブータン	アジア	40,000
89	ドミニカ共和国	南アメリカ	39,694
90	マレーシア	アジア	35,000
91	スリランカ	アジア	33,390
92	オランダ	ヨーロッパ	30,000
93	チャド	アフリカ	28,823
94	ナミビア	アフリカ	28,523
95	ガボン	アフリカ	22,864
96	ベリーズ	南アメリカ	18,671
97	ギニアビサウ	アフリカ	13,675
98	ガンビア	アフリカ	13,630
99	シエラレオネ	アフリカ	12,300
100	ボツワナ	アフリカ	11,800
101	カーボベルデ	アフリカ	11,418
102	レユニオン	アフリカ	10,430
103	コンゴ	アフリカ	4,627
104	サウジアラビア	アジア	4,257
105	ヨルダン	アジア	3,734
106	コモロ	アフリカ	3,570
107	アラブ首長国連邦	アジア	3,551
108	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,381
109	バングラデシュ	アジア	3,350
110	ガイアナ	南アメリカ	3,000
111	レバノン	アジア	2,900
112	サントメ・プリンシペ	アフリカ	2,700
113	パプアニューギニア	オセアニア	2,500
114	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	2,500
115	モーリタニア	アフリカ	2,408
116	バルバドス	南アメリカ	2,300
117	モーリシャス	アフリカ	2,265
118	ジャマイカ	南アメリカ	2,161
119	フィジー	オセアニア	1,950
120	ニジェール	アフリカ	1,758
121	ニューカレドニア	オセアニア	1,064
122	日本	アジア	807
123	バハマ	南アメリカ	750
124	バヌアツ	オセアニア	700
125	クウェート	アジア	580
126	プエルトリコ	南アメリカ	540
127	リビア	アフリカ	400
128	スリナム	南アメリカ	274
129	グレナダ	南アメリカ	258
130	アルジェリア	アフリカ	231
131	ドミニカ	南アメリカ	150
132	カタール	アジア	108
133	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	50
134	ジブチ	アフリカ	10
135	モルディブ	アジア	4
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トウモロコシは世界中で最も重要な穀物の一つであり、主食だけでなく家畜飼料やバイオ燃料の原料として幅広い用途を持っています。この1990年度のデータを見ると、アメリカ合衆国が圧倒的な生産量を持ち、全世界のトウモロコシ生産の大きな部分を担っていることが分かります。当時、アメリカはその肥沃な土地、先進的な農業技術、効率的な生産体制、そして国内外の需要の高さによって、他国との差を大きく広げていました。2位の中国は、広大な耕地面積を有し、高い人口に基づく国内需要により、約97万トンという多大な生産量を記録しています。

ブラジル、メキシコ、フランスなどはそれに続き、各国ともに地域特有の地理条件や農業政策を活かしながら、生産を行っています。これらの国々では、トウモロコシの生産は重要な農業産物として経済に不可欠な役割を果たしてきました。一方で、アフリカや東南アジア、南アメリカの多くの国では、依然として生産規模は小さく、地域の需要を満たすために輸入に頼らざるを得ない状況が見受けられます。

しかしながら、このランキングからは、いくつかの課題も浮き彫りになっています。その一つは、生産量の地域的な偏りです。北アメリカや中国、南アメリカの一部に生産が集中しており、特にアフリカや一部のアジア諸国では生産量が限られています。このような状況は、国際市場における価格変動や供給不足の際に、輸入国が深刻な影響を受ける可能性が高いことを示唆しています。

地政学的な背景も見逃せません。アフリカや中東の一部では、紛争や政治的な不安定さが農業生産を抑える要因となっています。同様に、インフラの未発達や気候変動の影響により、これらの地域では持続的な生産が難しい状況があります。例えば、サハラ以南のアフリカ諸国では、生産量が全体的に低迷しており、このことが地域の食糧安全保障や輸入依存の増大に繋がっています。

また、今後の課題として、世界的な気候変動がトウモロコシ生産に与える影響を考慮する必要があります。トウモロコシは高温や干ばつに敏感であり、異常気象の増加は主要生産国にもリスクをもたらす可能性があります。そのため、世界各国は耐性のある品種の開発や、効率的な灌漑システムの導入、地元生産の促進を進めるべきです。

日本においては、1990年度当時、トウモロコシの年間生産量は807トンと極めて少なく、ほぼすべてが輸入に依存していました。この低い生産量の背景には、限られた農地面積や気候条件、そしてトウモロコシを主食としない食文化があります。しかしながら、輸入に大きく依存することは、国際的な価格の変動や供給不足に対する脆弱性を伴います。この点を鑑みると、多少でも国内生産を増やし、備蓄を拡充する努力が求められるでしょう。

将来的に、世界全体でトウモロコシの生産と流通システムを強化するために、国際機関や各国政府は地域間での協力を促進すべきです。具体的には、技術移転を推進し、生産国を多極化させることで、供給の安定性を高めることができます。また、農業の教育や資金援助、インフラ整備を通じて、低生産国の能力を向上させることも鍵となるでしょう。気候変動という長期的な課題にも対応するために、共同研究と作物改良に重点を置いた政策が必要です。これらの具体的な取り組みによって、全世界のトウモロコシ供給はより持続可能かつ安定的なものになるでしょう。