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カンボジアのトウモロコシ生産量推移(1961年~2023年)

Food and Agriculture Organization(国際連合食糧農業機関)の最新データによると、カンボジアのトウモロコシ生産量は、過去数十年にわたって増減を繰り返してきましたが、2000年以降劇的な増加を経験しています。近年では、2017年と2018年に1,231,500トンというピークを記録し、その後は減少と回復を繰り返し、2022年には再び1,163,000トンへと回復を見せています。この動向は国内の農業開発政策や海外市場への依存度の影響を受けており、今後の政策と国際市場の変化が影響を与えることが予測されます。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 1,480,000
27.26% ↑
2022年 1,163,000
66.38% ↑
2021年 699,000
-22.33% ↓
2020年 900,000
0.56% ↑
2019年 895,000
-27.32% ↓
2018年 1,231,500 -
2017年 1,231,500
127.09% ↑
2016年 542,300
62.8% ↑
2015年 333,100
-29.73% ↓
2014年 474,000
-44.13% ↓
2013年 848,400
-10.78% ↓
2012年 950,909
32.62% ↑
2011年 717,000
-7.28% ↓
2010年 773,269
-16.32% ↓
2009年 924,026
51.02% ↑
2008年 611,865
16.99% ↑
2007年 523,000
38.75% ↑
2006年 376,938
52.14% ↑
2005年 247,760
-3.47% ↓
2004年 256,665
-18.41% ↓
2003年 314,591
111.28% ↑
2002年 148,897
-19.77% ↓
2001年 185,589
18.23% ↑
2000年 156,972
64.76% ↑
1999年 95,274
96.4% ↑
1998年 48,510
14.35% ↑
1997年 42,423
-34.29% ↓
1996年 64,563
17.6% ↑
1995年 54,900
22% ↑
1994年 45,000
-0.91% ↓
1993年 45,414
-24.31% ↓
1992年 60,000 -
1991年 60,000
-31.82% ↓
1990年 88,000
62.96% ↑
1989年 54,000
31.71% ↑
1988年 41,000
7.89% ↑
1987年 38,000
-25.49% ↓
1986年 51,000
21.43% ↑
1985年 42,000
-12.5% ↓
1984年 48,000
11.63% ↑
1983年 43,000
-15.69% ↓
1982年 51,000
-40% ↓
1981年 85,000
-15.84% ↓
1980年 101,000
44.29% ↑
1979年 70,000
-12.5% ↓
1978年 80,000 -
1977年 80,000
6.67% ↑
1976年 75,000
15.38% ↑
1975年 65,000
-7.14% ↓
1974年 70,000
-3.71% ↓
1973年 72,700
-8.67% ↓
1972年 79,600
-34.59% ↓
1971年 121,700
-11.17% ↓
1970年 137,000
16.5% ↑
1969年 117,600
-23.64% ↓
1968年 154,000
2.74% ↑
1967年 149,900
10.38% ↑
1966年 135,800
-2.3% ↓
1965年 139,000
-31.83% ↓
1964年 203,900
11.3% ↑
1963年 183,200
20.69% ↑
1962年 151,800
-12.91% ↓
1961年 174,300 -

カンボジアにおけるトウモロコシ生産量の推移を見ると、1960年代から1980年代にかけての生産量は10万トン前後にとどまり、不安定な時期を経ていました。この間、地域紛争や内戦、経済的混乱が続き、農業全般が低迷していたため、生産量も限られていました。1980年代後半に再び安定を取り戻したものの、大きな飛躍は1990年代以降となり、2000年代に入ってからは急速に生産量が増加しています。とくに2007年から2012年にかけては毎年50万トン以上を記録し、2017年と2018年には過去最高の1,231,500トンに達しました。

このような急成長の背景には、いくつかの要因が考えられます。まず、国内外の需要増加が挙げられます。トウモロコシは、食糧用だけでなく飼料用や産業用途でも利用され、経済成長国である中国やベトナムへの輸出需要が高まったことで、カンボジアの農家にとって魅力的な作物となりました。さらに、農業技術の進展や肥料・農薬使用の普及、政府による農業支援プロジェクトの効果も生産性向上に寄与しています。

一方で、近年のデータを見ると、生産量には再び変動が見られることが特徴です。2018年にピークを記録した後は、2019年から2021年にかけて減少し、2022年に再び増加しています。この変動には複数の要因が関与していると考えられます。まず、カンボジアの農業部門は、気候変動の影響を受けやすく、異常気象や干ばつが直接的に収穫量に影響を与えることが報告されています。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大が農業労働力や物流網に一時的な混乱を引き起こし、生産と輸出に影響を与えた可能性もあります。さらに、輸出市場の需要変動や価格競争も、生産量や農業経営に影響を及ぼしています。

未来に向けて、カンボジアがトウモロコシ生産の持続可能性を確保し、さらに安定した成長を遂げるためには、いくつかの課題に取り組むべきです。第一に、気候変動への適応策が必要です。具体的には、干ばつ耐性の高いトウモロコシ品種の導入や灌漑設備の普及、農業気象情報の提供といった対策が重要です。第二に、輸出市場での競争力を高めるために、品質管理体制の強化や高付加価値製品(有機作物やトレーサビリティ対応の作物)の開発が推奨されます。第三に、国内の農業労働環境を改善することで、農家の意欲を高め、若年層の農業参入を促進させることも持続的な発展に寄与します。

このように、カンボジアのトウモロコシ生産量は、国内外の需要、地政学的影響、自然環境など多様な要因に影響を受けています。その一方で、適切な政策と技術導入により、その成長を加速させ持続可能性を高めていく余地が十分にあります。特に、近隣国や国際機関との連携を深めることで、貿易の安定化や技術支援の恩恵を享受し、さらなる発展が期待されます。