世界のトウモロコシ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関が2024年7月に発表したデータによると、1971年の世界のトウモロコシ生産量ランキングで1位はアメリカ合衆国（143,420,656トン）、2位は中国（35,850,000トン）、3位はブラジル（14,129,749トン）でした。アメリカ合衆国が圧倒的な生産量を占め、世界の供給の中心であることが際立っています。一方、日本の生産量は25,000トンでランキング84位にとどまり、国内需要を自国生産で満たすことが困難であることが示されています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	143,420,656
2	中国	アジア	35,850,000
3	ブラジル	南アメリカ	14,129,749
4	アルゼンチン	南アメリカ	9,930,000
5	メキシコ	南アメリカ	9,785,734
6	フランス	ヨーロッパ	8,962,000
7	南アフリカ	アフリカ	8,644,000
8	ルーマニア	ヨーロッパ	7,850,300
9	インド	アジア	5,100,500
10	ハンガリー	ヨーロッパ	4,731,905
11	イタリア	ヨーロッパ	4,528,400
12	カナダ	北アメリカ	2,945,932
13	インドネシア	アジア	2,606,490
14	ブルガリア	ヨーロッパ	2,517,970
15	エジプト	アフリカ	2,344,000
16	タイ	アジア	2,300,000
17	スペイン	ヨーロッパ	2,056,300
18	フィリピン	アジア	2,024,220
19	ジンバブエ	アフリカ	1,855,499
20	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	1,670,000
21	ケニア	アフリカ	1,400,000
22	ナイジェリア	アフリカ	1,274,000
23	マラウイ	アフリカ	1,239,200
24	トルコ	アジア	1,135,000
25	ザンビア	アフリカ	927,938
26	コロンビア	南アメリカ	818,500
27	ネパール	アジア	758,727
28	グアテマラ	南アメリカ	747,364
29	オーストリア	ヨーロッパ	721,498
30	タンザニア連合共和国	アフリカ	719,000
31	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	713,486
32	パキスタン	アジア	705,100
33	アフガニスタン	アジア	670,000
34	ペルー	南アメリカ	616,368
35	ドイツ	ヨーロッパ	602,993
36	ギリシャ	ヨーロッパ	570,715
37	ポルトガル	ヨーロッパ	570,396
38	ガーナ	アフリカ	465,400
39	カメルーン	アフリカ	445,000
40	コンゴ民主共和国	アフリカ	435,800
41	ウガンダ	アフリカ	421,000
42	アンゴラ	アフリカ	404,355
43	モロッコ	アフリカ	389,900
44	エルサルバドル	南アメリカ	377,200
45	ホンジュラス	南アメリカ	339,576
46	モザンビーク	アフリカ	310,000
47	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	296,600
48	コートジボワール	アフリカ	280,000
49	チリ	南アメリカ	258,300
50	ハイチ	南アメリカ	252,000
51	エクアドル	南アメリカ	249,683
52	ニカラグア	南アメリカ	242,700
53	ベトナム	アジア	237,000
54	パラグアイ	南アメリカ	230,500
55	アルバニア	ヨーロッパ	224,230
56	オーストラリア	オセアニア	212,000
57	トーゴ	アフリカ	182,000
58	ベナン	アフリカ	174,800
59	ウルグアイ	南アメリカ	166,015
60	ブルンジ	アフリカ	132,860
61	カンボジア	アジア	121,700
62	マダガスカル	アフリカ	113,490
63	エスワティニ	アフリカ	104,695
64	ニュージーランド	オセアニア	101,178
65	ソマリア	アフリカ	101,000
66	スイス	ヨーロッパ	90,300
67	キューバ	南アメリカ	88,000
68	レソト	アフリカ	74,000
69	マリ	アフリカ	71,942
70	コスタリカ	南アメリカ	70,073
71	ギニア	アフリカ	68,000
72	ブルキナファソ	アフリカ	66,394
73	大韓民国	アジア	64,140
74	ブータン	アジア	64,000
75	ミャンマー	アジア	57,442
76	中国、台湾 中国省	アジア	56,819
77	ルワンダ	アフリカ	56,388
78	パナマ	南アメリカ	54,078
79	ドミニカ共和国	南アメリカ	49,000
80	中央アフリカ共和国	アフリカ	43,397
81	セネガル	アフリカ	38,503
82	イラン（イスラム共和国）	アジア	35,000
83	ラオス人民民主共和国	アジア	26,000
84	日本	アジア	25,000
85	イエメン	アジア	23,000
86	ナミビア	アフリカ	23,000
87	ボツワナ	アフリカ	16,600
88	イラク	アジア	15,919
89	ベリーズ	南アメリカ	15,876
90	チャド	アフリカ	13,000
91	ポーランド	ヨーロッパ	13,000
92	スリランカ	アジア	12,680
93	マレーシア	アジア	12,083
94	東ティモール	アジア	11,429
95	オランダ	ヨーロッパ	11,000
96	レユニオン	アフリカ	11,000
97	シエラレオネ	アフリカ	10,200
98	シリア・アラブ共和国	アジア	8,465
99	ガボン	アフリカ	8,000
100	イスラエル	アジア	7,600
101	ジャマイカ	南アメリカ	5,098
102	サウジアラビア	アジア	5,093
103	アルジェリア	アフリカ	5,052
104	コンゴ	アフリカ	5,000
105	イギリス	ヨーロッパ	5,000
106	ガンビア	アフリカ	4,500
107	モーリタニア	アフリカ	3,800
108	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,620
109	コモロ	アフリカ	3,500
110	ガイアナ	南アメリカ	2,409
111	バングラデシュ	アジア	2,000
112	ニジェール	アフリカ	1,920
113	ギニアビサウ	アフリカ	1,650
114	バルバドス	南アメリカ	1,400
115	レバノン	アジア	1,245
116	プエルトリコ	南アメリカ	1,134
117	ニューカレドニア	オセアニア	1,000
118	フランス領ギアナ	南アメリカ	1,000
119	グアドループ	南アメリカ	1,000
120	カーボベルデ	アフリカ	910
121	ヨルダン	アジア	838
122	リビア	アフリカ	829
123	バハマ	南アメリカ	530
124	モーリシャス	アフリカ	504
125	グレナダ	南アメリカ	500
126	サントメ・プリンシペ	アフリカ	480
127	バヌアツ	オセアニア	450
128	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	440
129	フィジー	オセアニア	406
130	スリナム	南アメリカ	319
131	ドミニカ	南アメリカ	170
132	パプアニューギニア	オセアニア	100
133	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	80
134	セントルシア	南アメリカ	25
135	モルディブ	アジア	1
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1971年の世界のトウモロコシ生産量データを詳しく見ていくと、アメリカ合衆国が世界生産の主導的な位置を占めており、その生産量は約1億4千3百万トンと、2位の中国（約3千5百8十二万トン）の約4倍に達しています。この大差は、アメリカの地理的条件、技術革新、および農業政策が他国をしのぐ成果を生んでいることを象徴しています。温暖な気候と広大な農地に加えて、肥沃な土壌と高度に発展した農業機械システムが生産効率を大幅に向上させ、同国をトウモロコシ輸出の中心地に押し上げています。

次いで、中国、ブラジル、アルゼンチン、メキシコがランクインしており、これらの国々は自国の巨大な国内需要を背景に生産を拡大しています。特に中国では、農業集団化政策の進展が生産効率を向上させた要因の一つとされています。一方で、地域によっては気候変動の影響や灌漑設備の未整備が障害となっている例も見受けられます。アジアでは、中国やインドネシアなどが頭角を現していますが、インドや日本といった国々の生産量は比較的少なく、国内需要の多くを輸入に頼る構造となっています。

日本の1971年におけるトウモロコシ生産量は25,000トンであり、ランキングでは84位です。日本では農地面積の制約、トウモロコシ栽培に適した気候条件が十分でないこと、米を中心とした作物優先方針が影響し、生産量が抑えられています。一方で、家畜飼料用や食品加工用のトウモロコシの需要は拡大傾向にあり、これが多量の輸入を続ける根拠となっています。このため、貿易問題や輸入先の多様性の確保が大きな課題であるといえます。

南半球のブラジルとアルゼンチンは、トウモロコシの国際市場における主要な輸出国としてその地位を確立しています。これらの国々では広大な農地と比較的均等な気候条件が継続的な生産量増加を支えています。ただし、森林開発の進行が環境面での懸念を呼び起こしており、持続可能な農業技術の導入が肝要です。

一方でアフリカ大陸では、南アフリカ（8,644,000トン）やルーマニア（7,850,300トン）が比較的高い生産量を記録しています。ただし、これらの国々でも、灌漑設備の不足や不安定な降雨パターンが収穫量を左右している状況が続いています。アフリカの多くの国では農業インフラが未成熟なままであり、外部からの技術支援が効果を発揮する余地があります。

未来の課題の一つとして、トウモロコシ生産地が限られた地域に集中しすぎることが挙げられます。これは、自然災害や疫病、地政学的リスクが発生した際に、世界全体の供給に甚大な影響を及ぼす可能性があることを意味します。たとえば、アメリカ合衆国が大規模な干ばつに見舞われた場合、国際的なトウモロコシ価格が急騰し、多くの輸入国が経済的に打撃を受けることが懸念されます。このリスクを軽減するためには、生産国間の貿易強化や気候変動への対応策が重要です。また、新しい生産地域の開発や、高収量品種の普及にも力を入れる必要があります。

さらに、環境負荷を抑えるための対策も重要な課題です。持続可能な農業技術の導入や、農業インフラの整備が世界的に必要とされています。具体的には、灌漑システムの改良や、気候変動に対応した品種改良技術の開発が挙げられます。また、途上国では国際的な技術移転や融資の拡大が欠かせません。

このデータが示す重要な教訓は、トウモロコシのような主要農作物は単なる国内の産業としてではなく、国際的な安定性に多大な影響を及ぼす要素であるという点です。今後、各国政府や国際機関には、持続可能で効率的な農業の発展に向け、協調した政策を進める姿勢が求められます。