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世界のジャガイモ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した1987年度のジャガイモ生産量ランキングでは、世界第1位はポーランドで約3625万トン、続いて中国が約2667万トン、ドイツが約1958万トンを記録しました。一方、日本は395万トンで12位に位置し、同じアジア地域では中国、インドに次ぐ規模でした。このデータからは、欧州を中心とした生産量の高さや、アジアの台頭とともに、国ごとの生産の多様性が浮き彫りとなっています。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 ポーランド国旗 ポーランド ヨーロッパ 36,252,208
2 中国国旗 中国 アジア 26,675,008
3 ドイツ国旗 ドイツ ヨーロッパ 19,581,920
4 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 17,659,200
5 インド国旗 インド アジア 12,740,300
6 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 7,500,000
7 オランダ国旗 オランダ ヨーロッパ 7,477,528
8 イギリス国旗 イギリス ヨーロッパ 6,760,000
9 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 5,552,000
10 トルコ国旗 トルコ アジア 4,300,000
11 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 4,141,500
12 日本国旗 日本 アジア 3,955,100
13 カナダ国旗 カナダ 北アメリカ 3,032,810
14 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 2,453,800
15 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 2,347,751
16 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 2,342,018
17 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 2,242,605
18 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 2,103,500
19 エジプト国旗 エジプト アフリカ 1,800,748
20 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 1,707,129
21 ポルトガル国旗 ポルトガル ヨーロッパ 1,641,198
22 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 1,076,843
23 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 1,069,295
24 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 1,016,520
25 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 1,016,000
26 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 1,015,200
27 スウェーデン国旗 スウェーデン ヨーロッパ 957,690
28 デンマーク国旗 デンマーク ヨーロッパ 957,442
29 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 928,633
30 アルジェリア国旗 アルジェリア アフリカ 904,610
31 オーストリア国旗 オーストリア ヨーロッパ 879,497
32 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 814,882
33 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 780,000
34 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 770,860
35 チリ国旗 チリ 南アメリカ 726,934
36 アイルランド国旗 アイルランド ヨーロッパ 697,000
37 スイス国旗 スイス ヨーロッパ 657,700
38 パキスタン国旗 パキスタン アジア 594,272
39 ベトナム国旗 ベトナム アジア 498,300
40 フィンランド国旗 フィンランド ヨーロッパ 490,500
41 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 450,252
42 ネパール国旗 ネパール アジア 395,110
43 ノルウェー国旗 ノルウェー ヨーロッパ 370,300
44 インドネシア国旗 インドネシア アジア 368,961
45 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 360,161
46 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 353,920
47 シリア・アラブ共和国国旗 シリア・アラブ共和国 アジア 334,100
48 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 320,000
49 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 315,727
50 ニュージーランド国旗 ニュージーランド オセアニア 281,470
51 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 267,120
52 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 266,640
53 キューバ国旗 キューバ 南アメリカ 249,663
54 イスラエル国旗 イスラエル アジア 218,300
55 アフガニスタン国旗 アフガニスタン アジア 217,000
56 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 215,849
57 ケニア国旗 ケニア アフリカ 198,410
58 レバノン国旗 レバノン アジア 189,600
59 チュニジア国旗 チュニジア アフリカ 188,000
60 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 185,000
61 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 181,010
62 イラク国旗 イラク アジア 168,200
63 キプロス国旗 キプロス アジア 150,000
64 モンゴル国旗 モンゴル アジア 147,588
65 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 126,465
66 リビア国旗 リビア アフリカ 122,000
67 イエメン国旗 イエメン アジア 119,253
68 アルバニア国旗 アルバニア ヨーロッパ 89,000
69 スリランカ国旗 スリランカ アジア 81,042
70 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 72,000
71 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 68,477
72 ヨルダン国旗 ヨルダン アジア 61,741
73 フィリピン国旗 フィリピン アジア 60,738
74 ブータン国旗 ブータン アジア 50,000
75 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 46,374
76 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 45,000
77 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 42,900
78 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 40,000
79 コスタリカ国旗 コスタリカ 南アメリカ 40,000
80 サウジアラビア国旗 サウジアラビア アジア 35,700
81 レソト国旗 レソト アフリカ 35,000
82 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 31,160
83 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 29,000
84 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 28,000
85 ドミニカ共和国国旗 ドミニカ共和国 南アメリカ 27,415
86 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 22,410
87 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 22,300
88 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 19,136
89 アイスランド国旗 アイスランド ヨーロッパ 18,093
90 モーリシャス国旗 モーリシャス アフリカ 16,615
91 チャド国旗 チャド アフリカ 15,000
92 マルタ国旗 マルタ ヨーロッパ 15,000
93 タイ国旗 タイ アジア 13,267
94 セネガル国旗 セネガル アフリカ 13,000
95 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 12,000
96 レユニオン国旗 レユニオン アフリカ 10,824
97 ハイチ国旗 ハイチ 南アメリカ 10,000
98 ジャマイカ国旗 ジャマイカ 南アメリカ 9,443
99 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 7,876
100 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 7,000
101 エスワティニ国旗 エスワティニ アフリカ 6,500
102 カーボベルデ国旗 カーボベルデ アフリカ 3,000
103 オマーン国旗 オマーン アジア 3,000
104 アラブ首長国連邦国旗 アラブ首長国連邦 アジア 2,871
105 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 2,375
106 ニューカレドニア国旗 ニューカレドニア オセアニア 2,200
107 コンゴ国旗 コンゴ アフリカ 1,847
108 ニジェール国旗 ニジェール アフリカ 1,800
109 クウェート国旗 クウェート アジア 1,670
110 フェロー諸島国旗 フェロー諸島 ヨーロッパ 1,400
111 フランス領ポリネシア国旗 フランス領ポリネシア オセアニア 1,000
112 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 783
113 中央アフリカ共和国国旗 中央アフリカ共和国 アフリカ 700
114 モーリタニア国旗 モーリタニア アフリカ 620
115 パプアニューギニア国旗 パプアニューギニア オセアニア 547
116 東ティモール国旗 東ティモール アジア 512
117 ベナン国旗 ベナン アフリカ 360
118 セントクリストファー・ネイビス国旗 セントクリストファー・ネイビス 南アメリカ 270
119 フィジー国旗 フィジー オセアニア 150
120 バーレーン国旗 バーレーン アジア 85
121 ドミニカ国旗 ドミニカ 南アメリカ 62
122 カタール国旗 カタール アジア 40
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1987年のジャガイモ生産量データを見ると、ポーランドがトップに立ち、ヨーロッパの寒冷な気候がジャガイモ栽培に適していることを示しています。ポーランドは3625万トンという圧倒的な量を生産しており、これは2位の中国の1.36倍にあたります。ヨーロッパはランキング上位に多くの国が名を連ねており、ドイツ(3位)、フランス(6位)、オランダ(7位)、イギリス(8位)などが上位を占めています。これらの国々ではジャガイモが主要な農作物として位置づけられ、国内の食料供給や輸出品目として重要な役割を果たしています。さらに、ジャガイモは持久力のある作物として知られ、厳しい環境でも効率的に栽培ができる点が、北欧から東欧に至る地域での普及につながったと考えられます。

一方で、中国(2位)やインド(5位)といったアジア諸国も、1987年時点で既にジャガイモの重要な生産国となっています。特に、これらの国々では人口増加に伴う食料需要の高まりが背景にありました。中国は谷物に代わる炭水化物供給源としてジャガイモを活用しており、内陸部や山間部を中心に栽培が進められてきたことがわかります。この傾向は、同国の経済発展とともにますます加速していったと考えられます。

日本に目を向けると、395万トンの生産量は12位で、中国やインドに比べるとかなり少ないものの、国内の需要をある程度満たす規模として位置しています。北海道を中心にした気候条件が栽培に向いていることが要因です。しかし、日本は農地面積が限られているため、他の主要農作物との競合や輸入品の増加に直面しています。こうした状況は、国内農業の収益性や自給率の課題とも密接に関連しています。

一方、南北アメリカ大陸ではアメリカ合衆国(4位)が突出しており、大規模機械化農業により効率的な生産が行われています。これにより、国内市場だけでなく、メキシコやカナダを含む近隣諸国への輸出にも貢献しています。それに対し、南アメリカのアルゼンチンやブラジルでは、生産量そのものは少ないものの、地域食文化や生態条件に基づく独自の栽培手法が目立っています。

このデータから見える課題としては、国や地域ごとの生産量の格差が挙げられます。ポーランドや中国のような主要生産国が供給の大部分を担う一方で、アフリカ諸国や中南米の多くの国では、栽培が限定的であるため、食料安全保障を脅かす一因となっています。また、地政学的リスクや気候変動も、この不平等をさらに深刻化させる可能性があります。例えば、紛争地域では農業インフラが未整備であるため、生産量が極めて少ない国が多い現状があります。

今後の対策としては、こうした地域での技術支援や農業インフラ整備が急務となります。国際的な枠組みでの支援を強化すること、また、新しい耐寒性種や耐干ばつ性種の開発が進められるべきです。そして、肥沃な土地に乏しい国々では、垂直農業・都市農業のような革新的な栽培法を導入することで、持続可能なジャガイモ供給を確保する施策が求められます。

最後に、グローバルな視点で考えると、ジャガイモを効率的に生産・消費するためには、多国間での協力が必要です。例えば、輸出入の自由化を進めることで、需要供給のバランスをとる施策が考えられます。また、気候変動の影響を軽減するための環境政策も併せて推進すべきです。このような取り組みにより、ジャガイモが食料安全保障や農村開発にさらに貢献できるようになるでしょう。

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