世界のジャガイモ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1982年度の国際連合食糧農業機関（FAO）が発表したジャガイモ生産量ランキングによると、世界最大のジャガイモ生産国はポーランド（31,950,640トン）、次いで中国（25,700,000トン）、ドイツ（16,704,081トン）となっています。このデータは、当時の各国の農業生産力や気候条件、消費需要の違いを反映したものであり、日本は11位（3,774,800トン）という結果に位置しています。他の主要国では、アメリカが4位、インドが5位といった順位にあります。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	ポーランド	ヨーロッパ	31,950,640
2	中国	アジア	25,700,000
3	ドイツ	ヨーロッパ	16,704,081
4	アメリカ合衆国	北アメリカ	16,108,500
5	インド	アジア	9,911,800
6	イギリス	ヨーロッパ	6,875,000
7	フランス	ヨーロッパ	6,797,000
8	オランダ	ヨーロッパ	6,218,623
9	スペイン	ヨーロッパ	5,221,800
10	ルーマニア	ヨーロッパ	5,005,608
11	日本	アジア	3,774,800
12	トルコ	アジア	3,000,000
13	カナダ	北アメリカ	2,780,880
14	イタリア	ヨーロッパ	2,571,900
15	ブラジル	南アメリカ	2,154,775
16	コロンビア	南アメリカ	2,149,000
17	アルゼンチン	南アメリカ	1,816,960
18	イラン（イスラム共和国）	アジア	1,814,029
19	ペルー	南アメリカ	1,721,265
20	ハンガリー	ヨーロッパ	1,459,390
21	デンマーク	ヨーロッパ	1,229,497
22	エジプト	アフリカ	1,184,000
23	オーストリア	ヨーロッパ	1,120,676
24	バングラデシュ	アジア	1,095,151
25	ポルトガル	ヨーロッパ	1,082,256
26	スウェーデン	ヨーロッパ	1,036,160
27	ギリシャ	ヨーロッパ	1,021,000
28	メキシコ	南アメリカ	1,012,321
29	南アフリカ	アフリカ	996,000
30	スイス	ヨーロッパ	959,900
31	オーストラリア	オセアニア	918,577
32	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	900,000
33	アイルランド	ヨーロッパ	869,000
34	チリ	南アメリカ	841,550
35	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	640,000
36	フィンランド	ヨーロッパ	601,100
37	大韓民国	アジア	538,517
38	ノルウェー	ヨーロッパ	525,600
39	ケニア	アフリカ	498,065
40	モロッコ	アフリカ	477,000
41	パキスタン	アジア	476,599
42	ブルガリア	ヨーロッパ	468,812
43	ベトナム	アジア	418,700
44	エクアドル	南アメリカ	416,417
45	アルジェリア	アフリカ	415,102
46	ネパール	アジア	321,100
47	マラウイ	アフリカ	285,000
48	シリア・アラブ共和国	アジア	279,151
49	アフガニスタン	アジア	273,000
50	ルワンダ	アフリカ	268,800
51	タンザニア連合共和国	アフリカ	267,641
52	キューバ	南アメリカ	258,274
53	ニュージーランド	オセアニア	238,725
54	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	216,567
55	マダガスカル	アフリカ	200,810
56	イスラエル	アジア	200,000
57	ウガンダ	アフリカ	196,000
58	キプロス	アジア	171,704
59	イエメン	アジア	158,747
60	インドネシア	アジア	157,696
61	ウルグアイ	南アメリカ	149,148
62	カメルーン	アフリカ	145,120
63	レバノン	アジア	126,000
64	ミャンマー	アジア	123,891
65	チュニジア	アフリカ	110,000
66	リビア	アフリカ	107,956
67	アルバニア	ヨーロッパ	101,200
68	イラク	アジア	93,000
69	スリランカ	アジア	76,893
70	モンゴル	アジア	75,100
71	モザンビーク	アフリカ	65,000
72	グアテマラ	南アメリカ	50,000
73	フィリピン	アジア	40,677
74	ナイジェリア	アフリカ	40,000
75	アンゴラ	アフリカ	40,000
76	ラオス人民民主共和国	アジア	40,000
77	ブルンジ	アフリカ	35,000
78	中国、台湾 中国省	アジア	29,955
79	コスタリカ	南アメリカ	28,800
80	コンゴ民主共和国	アフリカ	27,000
81	ジンバブエ	アフリカ	24,994
82	ブータン	アジア	24,925
83	レソト	アフリカ	20,000
84	パナマ	南アメリカ	17,318
85	アイスランド	ヨーロッパ	14,300
86	ニカラグア	南アメリカ	13,743
87	モーリシャス	アフリカ	13,445
88	チャド	アフリカ	13,000
89	マルタ	ヨーロッパ	12,486
90	ドミニカ共和国	南アメリカ	12,426
91	サウジアラビア	アジア	9,700
92	セネガル	アフリカ	9,595
93	ハイチ	南アメリカ	9,000
94	ホンジュラス	南アメリカ	8,900
95	ヨルダン	アジア	7,621
96	ジャマイカ	南アメリカ	6,667
97	エスワティニ	アフリカ	6,000
98	タイ	アジア	5,057
99	ザンビア	アフリカ	4,800
100	パラグアイ	南アメリカ	4,550
101	レユニオン	アフリカ	4,280
102	エルサルバドル	南アメリカ	4,000
103	ニューカレドニア	オセアニア	2,745
104	アラブ首長国連邦	アジア	2,509
105	オマーン	アジア	1,900
106	コンゴ	アフリカ	1,682
107	フェロー諸島	ヨーロッパ	1,300
108	カーボベルデ	アフリカ	1,300
109	フランス領ポリネシア	オセアニア	1,000
110	ニジェール	アフリカ	800
111	東ティモール	アジア	570
112	中央アフリカ共和国	アフリカ	460
113	モーリタニア	アフリカ	400
114	クウェート	アジア	350
115	ドミニカ	南アメリカ	350
116	フィジー	オセアニア	300
117	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	260
118	パプアニューギニア	オセアニア	164
119	バーレーン	アジア	67
120	カタール	アジア	26
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1982年度のジャガイモ生産量データでは、ポーランドが世界一の生産量を記録しています。この結果は、ポーランドの冷涼で適度な降水量を持つ気候が、ジャガイモ栽培に適していることを示しています。当時、ポーランドではジャガイモが主食として消費されるだけでなく、家畜飼料や工業用原料としても重要視されており、これが生産量の増加に寄与しました。一方、中国が2位となり、その後の経済成長と人口増加を反映する基盤がすでに形成されていたことがこのデータからうかがえます。中国は現在でも世界最大のジャガイモ生産国ですが、1982年の時点ではポーランドに次ぐ順位に甘んじていました。

ドイツやアメリカといった先進諸国も上位に位置しています。これらの国々の生産の背景には、成熟した農業技術やインフラの整備、更には広大な耕地面積が挙げられます。一方、日本は11位で、その生産量は3,774,800トンに達しました。ただし、日本の農地面積が他の上位国と比較して限られていることを考えれば、効率的な栽培方法や改善された品種の導入が現れているとも考えられます。

興味深い点は、地域間で生産量が非常に大きく異なることです。例えば、上位10カ国の生産量の合計が世界全体の生産量のかなりの部分を占めている一方、下位の多くの国々、特に熱帯地域や乾燥地帯では、ほとんど生産が見られません。これは、気候条件やジャガイモの栽培に必要な技術的・経済的資本の影響を反映したものです。

このデータを基に考える今後の課題として、ジャガイモの栽培が地理的条件に大きく依存する一方で、急速な人口増加が予測される地域における食料供給とのギャップをどう埋めていくかが挙げられます。特に、アフリカや南アジア地域での生産拡大や輸入促進を検討する必要があります。

さらに、気候変動の影響も無視できません。ジャガイモ栽培は気温や降水量、土壌pHに強く依存するため、地球温暖化が進むにつれて、生産可能地域に変化が生じる可能性があります。このような状況に備え、新しいジャガイモ品種の開発、灌漑設備の整備、農業技術の導入が今後の重要課題となるでしょう。これらは国際的な協力を必要とし、特に国際機関がリーダーシップを発揮する場面が増えるものと予測されます。

また、地政学的背景としては、主要な農産物輸出国であるヨーロッパやアメリカと、人口が多い新興国や発展途上国間での食料資源の分配が鍵となります。特に、貿易を巡る摩擦や紛争のリスクが生産・供給の安定化に対する大きな障害となる可能性があります。

結論として、1982年度のジャガイモ生産量ランキングは、当時の農業生産と食料の自給自足体制を反映するだけでなく、未来に向けての多くの示唆を与えてくれるデータです。国際社会は、気候変動、地政学リスク、食料需給の均衡といった課題に対処するため、技術革新や国際的な協力に力を注ぐべきです。このような対応が、将来の持続可能な食料供給の確保に向けた具体的な一歩となるでしょう。