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イタリアのサツマイモ生産量の推移【1961年~2023年】世界ランキング・統計データ

Food and Agriculture Organization(国際連合食糧農業機関)が発表した最新データによると、イタリアにおけるサツマイモ生産量は1960年代の35,000トン以上をピークに、その後は全体的に減少傾向にあります。2000年代以降、生産量は一部の年度で増加したものの、2010年代では8,000トン前後と低迷が続いています。このような流れの中で、イタリアのサツマイモ市場にはいくつかの課題と今後の可能性が見られます。

年度 生産量(トン) 増減率
2017年 8,494
-31.81% ↓
2016年 12,456
65.04% ↑
2015年 7,547
12.26% ↑
2014年 6,723
5.8% ↑
2013年 6,354
28.14% ↑
2012年 4,959
-51.33% ↓
2011年 10,190
17.38% ↑
2010年 8,681
11.71% ↑
2009年 7,771
-4.74% ↓
2008年 8,158
2.22% ↑
2007年 7,981
-61.01% ↓
2006年 20,469
1.08% ↑
2005年 20,251
-9.99% ↓
2004年 22,498
8.99% ↑
2003年 20,643
32.18% ↑
2002年 15,617
10.76% ↑
2001年 14,100
-2.76% ↓
2000年 14,500
41.73% ↑
1999年 10,231
-14.74% ↓
1998年 12,000
-5.51% ↓
1997年 12,700
-4.51% ↓
1996年 13,300
-6.82% ↓
1995年 14,273
-16.61% ↓
1994年 17,115
-0.06% ↓
1993年 17,126
5.54% ↑
1992年 16,227
30.86% ↑
1991年 12,400
9.73% ↑
1990年 11,300
9.71% ↑
1989年 10,300
-5.5% ↓
1988年 10,900
-3.54% ↓
1987年 11,300
-14.39% ↓
1986年 13,200
-3.65% ↓
1985年 13,700
-9.87% ↓
1984年 15,200
-9.52% ↓
1983年 16,800
1.2% ↑
1982年 16,600
-18.23% ↓
1981年 20,300
-5.14% ↓
1980年 21,400
4.39% ↑
1979年 20,500
-2.38% ↓
1978年 21,000
-14.63% ↓
1977年 24,600
-6.82% ↓
1976年 26,400
14.78% ↑
1975年 23,000
-2% ↓
1974年 23,470
12.73% ↑
1973年 20,820
-14.64% ↓
1972年 24,390
-2.71% ↓
1971年 25,070
-4.06% ↓
1970年 26,130
-10.88% ↓
1969年 29,320
-13.59% ↓
1968年 33,930
-5.06% ↓
1967年 35,740
11.2% ↑
1966年 32,140
-9.72% ↓
1965年 35,600
-0.92% ↓
1964年 35,930
10.62% ↑
1963年 32,480
11.42% ↑
1962年 29,150
6.93% ↑
1961年 27,260 -
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イタリアのサツマイモ生産量推移データは、特に1960年代から2017年にかけての変動を明確に示しています。1961年から1966年までは順調な増加が見られ、ピーク時の1964年には35,930トンと歴史上最も高い数値が記録されました。しかし、その後の10年間で大きな下降傾向が発生し、1970年代には25,000トンを割り込む状況が常態化しました。この減少の背景としては、農業の多角化や他の作物の需要増加が要因と考えられます。また、サツマイモ栽培は主に温暖な気候を必要とするため、気候変動による影響の可能性も排除できません。

1980年代になると減少幅がさらに顕著となり、1990年代を迎えるころには1万トン台で推移する状態にまで縮小しました。このような状況下では、国内需要の低下や他品目への転作が主要な原因と考えられます。しかし1992年から1994年にかけては、一時的ですが16,000トン以上の回復が見られます。この期間における生産力増加の要因は、国内外市場の動向や農業技術の向上に起因している可能性があります。

21世紀に入ると、2003年から2005年の回復期を除いて、生産量の減少傾向は断続的に継続しています。特に2007年以降は7,000トン台へ落ち込み、2012年にはついに5,000トンを下回りました。これは地中海地域を含むヨーロッパ全体での供給チェーンの変化や、イタリア国内の農業の衰退が影響していることが考えられます。しかし、2016年には12,456トンへの一時的な増加が見られます。この年度における回復は、新たな需要創出や特定地域による栽培奨励の成果と推測されます。

他国との比較を行うと、現代のイタリアにおけるサツマイモ生産量は非常に限定的です。一方で中国やインドネシアなどのアジア諸国では、依然としてサツマイモが重要な食糧作物として生産されています。また、日本ではその加工品や輸出市場の拡大が進み、高付加価値市場を形成しています。イタリアにおいても、畑作の多様化を促進することで、生産基盤を再構築し競争力を強化できる可能性があります。

今後の課題としては、まず需要と供給のバランスを適正化し、サツマイモの新たな市場価値を創造することが挙げられます。例えば、地元産品としてのブランド化を進めることや、グルテンフリー食品需要の増加を活用する施策が考えられます。また、気候変動が与える影響を減少させるため、耐候性のある品種開発や、灌漑設備の導入など持続可能性を重視した農法の推進も不可欠です。さらに、地域間協力や国際協力の枠組みを通じて生産技術を共有し、輸出市場拡大を目指すことも長期的な成長へのステップとなるでしょう。

結論として、イタリアにおけるサツマイモ生産は過去数十年で大きく縮小しましたが、これは国内外の環境や市場の変化による複合的な結果です。しかし、適切な政策と技術革新を通じて、新たな成長の可能性を見出すことが可能です。特に地産地消や高付加価値商品化といったアプローチは、現代の食の多様化ニーズにも合致しており、イタリア農業の競争力強化につながると期待されます。

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