世界のキャベツ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2018年のキャベツ生産量ランキングによると、1位は中国（35,217,942トン）、2位はインド（9,037,000トン）、3位は韓国（2,763,597トン）でした。日本は6位で1,467,000トンを生産しており、これは上位国に比べ控えめな生産量です。このデータは、キャベツの世界的な生産状況や地域ごとの農業生産能力を示す重要な指標となります。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	中国	アジア	35,217,942
2	インド	アジア	9,037,000
3	大韓民国	アジア	2,763,597
4	ロシア連邦	ヨーロッパ	2,495,839
5	ウクライナ	ヨーロッパ	1,650,760
6	日本	アジア	1,467,000
7	インドネシア	アジア	1,407,930
8	ポーランド	ヨーロッパ	985,350
9	アメリカ合衆国	北アメリカ	884,846
10	ベトナム	アジア	872,767
11	トルコ	アジア	765,276
12	ウズベキスタン	アジア	743,411
13	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	707,898
14	ルーマニア	ヨーロッパ	692,630
15	ケニア	アフリカ	674,253
16	中国、台湾 中国省	アジア	651,187
17	ドイツ	ヨーロッパ	604,330
18	カザフスタン	アジア	546,081
19	エチオピア	アフリカ	463,049
20	エジプト	アフリカ	451,618
21	イタリア	ヨーロッパ	443,680
22	ベラルーシ	ヨーロッパ	360,254
23	ニジェール	アフリカ	346,686
24	バングラデシュ	アジア	321,719
25	イラン（イスラム共和国）	アジア	308,135
26	アンゴラ	アフリカ	291,972
27	タイ	アジア	278,903
28	イギリス	ヨーロッパ	214,818
29	メキシコ	南アメリカ	214,802
30	スペイン	ヨーロッパ	213,310
31	オランダ	ヨーロッパ	210,030
32	セルビア	ヨーロッパ	209,353
33	マラウイ	アフリカ	187,874
34	カナダ	北アメリカ	176,472
35	北マケドニア	ヨーロッパ	173,141
36	南アフリカ	アフリカ	160,710
37	フランス	ヨーロッパ	155,170
38	キルギスタン	アジア	147,019
39	ポルトガル	ヨーロッパ	145,300
40	ベルギー	ヨーロッパ	122,250
41	フィリピン	アジア	120,656
42	タジキスタン	アジア	116,899
43	キューバ	南アメリカ	112,787
44	スリランカ	アジア	111,141
45	アゼルバイジャン	アジア	108,745
46	アルジェリア	アフリカ	107,412
47	ルワンダ	アフリカ	94,994
48	オーストラリア	オセアニア	92,877
49	アルメニア	アジア	89,461
50	ホンジュラス	南アメリカ	86,942
51	ギリシャ	ヨーロッパ	86,050
52	タンザニア連合共和国	アフリカ	84,769
53	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	83,301
54	マレーシア	アジア	80,641
55	マリ	アフリカ	80,184
56	パキスタン	アジア	79,804
57	セネガル	アフリカ	76,116
58	ニカラグア	南アメリカ	70,247
59	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	69,778
60	グアテマラ	南アメリカ	69,501
61	トルクメニスタン	アジア	66,468
62	ニュージーランド	オセアニア	63,569
63	カメルーン	アフリカ	63,127
64	レバノン	アジア	61,950
65	コロンビア	南アメリカ	56,283
66	チリ	南アメリカ	53,636
67	オーストリア	ヨーロッパ	53,360
68	ハンガリー	ヨーロッパ	53,310
69	アルバニア	ヨーロッパ	52,857
70	イスラエル	アジア	52,595
71	ヨルダン	アジア	52,262
72	モロッコ	アフリカ	51,054
73	リトアニア	ヨーロッパ	49,630
74	シリア・アラブ共和国	アジア	48,341
75	ブルガリア	ヨーロッパ	47,240
76	ドミニカ共和国	南アメリカ	41,803
77	ジャマイカ	南アメリカ	39,135
78	クロアチア	ヨーロッパ	38,770
79	デンマーク	ヨーロッパ	38,760
80	チェコ	ヨーロッパ	37,840
81	ペルー	南アメリカ	36,326
82	スイス	ヨーロッパ	32,480
83	ノルウェー	ヨーロッパ	31,613
84	チュニジア	アフリカ	30,318
85	コスタリカ	南アメリカ	28,650
86	アイルランド	ヨーロッパ	25,970
87	スロベニア	ヨーロッパ	25,940
88	フィンランド	ヨーロッパ	23,300
89	サウジアラビア	アジア	22,259
90	コンゴ民主共和国	アフリカ	21,032
91	オマーン	アジア	20,036
92	スウェーデン	ヨーロッパ	19,470
93	モンゴル	アジア	18,790
94	モルドバ共和国	ヨーロッパ	18,631
95	グルジア	アジア	18,500
96	ラトビア	ヨーロッパ	18,400
97	マダガスカル	アフリカ	18,064
98	ハイチ	南アメリカ	17,210
99	パレスチナ国	アジア	17,060
100	スロバキア	ヨーロッパ	15,590
101	ボツワナ	アフリカ	14,790
102	アラブ首長国連邦	アジア	14,055
103	ガイアナ	南アメリカ	13,380
104	モンテネグロ	ヨーロッパ	12,509
105	エクアドル	南アメリカ	12,381
106	クウェート	アジア	10,997
107	エストニア	ヨーロッパ	9,630
108	ネパール	アジア	9,272
109	イエメン	アジア	7,714
110	イラク	アジア	6,130
111	ナミビア	アフリカ	5,993
112	カーボベルデ	アフリカ	5,383
113	リビア	アフリカ	4,710
114	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	4,623
115	フィジー	オセアニア	4,581
116	マルタ	ヨーロッパ	4,500
117	キプロス	アジア	4,230
118	ブータン	アジア	4,035
119	ウルグアイ	南アメリカ	3,756
120	モーリシャス	アフリカ	3,642
121	パナマ	南アメリカ	2,819
122	スーダン	アフリカ	2,782
123	東ティモール	アジア	2,710
124	カタール	アジア	2,142
125	コンゴ	アフリカ	1,635
126	バハマ	南アメリカ	1,499
127	グレナダ	南アメリカ	1,311
128	スリナム	南アメリカ	1,289
129	フランス領ポリネシア	オセアニア	1,269
130	ベリーズ	南アメリカ	1,213
131	サントメ・プリンシペ	アフリカ	847
132	トーゴ	アフリカ	824
133	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	790
134	ルクセンブルク	ヨーロッパ	780
135	中国、香港特別行政区	アジア	758
136	バーレーン	アジア	750
137	バルバドス	南アメリカ	674
138	エルサルバドル	南アメリカ	674
139	シンガポール	アジア	650
140	ジンバブエ	アフリカ	492
141	ドミニカ	南アメリカ	449
142	セントルシア	南アメリカ	239
143	アイスランド	ヨーロッパ	160
144	プエルトリコ	南アメリカ	135
145	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	67
146	セントクリストファー・ネイビス	南アメリカ	48
147	ジブチ	アフリカ	8
148	ナウル	オセアニア	1
+ すべての国を見る

2018年のキャベツ生産データは、世界の食料保障や農業活動の状況を理解する上で非常に重要な情報です。このデータからは、特に東アジア地域がキャベツの主要生産地であることが明らかです。中国が突出しており、世界全体の生産量に占める比率が50％以上にも達しています。そのほか、インドがアジア地域で2位を占めるなど、南アジアでも農業活動が活発であることがうかがえます。

一方で、西欧諸国やアフリカ地域の生産量は比較的限られており、アメリカやカナダなどの北米地域も大規模生産国に比べると中位の順位が目立ちます。たとえば、アメリカの884,846トンは世界全体の上位に入っていますが、中国の生産量とは大きな格差があります。

日本は6位にランクインし、国内での安定的なキャベツ生産が確保されています。しかし、隣国である韓国（3位）は2,763,597トンを生産しており、日本の約2倍に近い差があります。この差は、国内市場の需要や作付面積、生産効率の違いなどさまざまな要素が影響していると考えられます。さらに、インドネシア（7位）やインド（2位）など、アジア地域での競争は今後も激化すると予測されます。

また、地政学的な背景もキャベツの生産には影響を及ぼします。たとえば、ロシア（4位）やウクライナ（5位）は近年、農業活動に影響を与える地域紛争や国際的な制裁の状況が続いています。これが農産物の供給や輸出能力に制限を与えている可能性があります。特にウクライナは生産量1,650,760トンで5位に入っていますが、これが今後どのように変化するかが注目されます。

世界的な視点で見ると、キャベツは多くの国で重要な食材であり、栄養価が高いことから食料安全保障の観点でも重要とされています。ただし、肺炎や台風、洪水のような自然災害が作物に壊滅的な影響を与えるリスクも同時に存在します。こうしたリスクを軽減するためには、農業技術の向上や気候変動への適応策が必要です。

未来の課題として、1つ目は気候変動への対応が挙げられます。気温の変化や異常気象の頻発は、キャベツのような露地栽培作物に深刻な影響を及ぼす可能性があります。生産を安定させるためには、耐干ばつ性のある品種の開発や、灌漑システムの整備が鍵となります。2つ目として輸出入のバランス改善です。とくに生産量が多いアジア地域では、輸出市場との連携を強化し、輸送インフラを整えることで、余剰生産分を有効活用する道が開けます。

特に日本においては、国内生産を維持しつつ、効率的な輸出戦略を追求することも選択肢として考えられます。そうした中で、地域間協力の枠組みづくりも重要です。アジア諸国が連携し、農業技術や資源の共有、気候変動への協調対応を進めることで、地域全体のキャベツ供給力が底上げされるでしょう。

結論として、2018年のキャベツ生産量データは農業技術や政策、地政学的リスクの影響しかば、大きく均一化されるものではありません。ただし、その差異を理解し、将来の課題を戦略的に解決していくことで、食料供給の安定と農村部の経済的発展に寄与する可能性があります。国連や各国政府は、今後も持続可能な農業の実現に向けた取り組みに力を入れるべきです。