Skip to main content

世界のサツマイモ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した2020年のサツマイモ生産量のデータによると、世界のサツマイモ生産量ランキングの1位は中国で48,891,862トン、2位はマラウイで6,918,420トン、3位はナイジェリアで4,014,767トンでした。中国は他国を大きく引き離しており、圧倒的な生産量となっています。日本は687,600トンで17位にランクインしました。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 中国国旗 中国 アジア 48,891,862
2 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 6,918,420
3 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 4,014,767
4 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 4,000,000
5 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 1,749,832
6 インドネシア国旗 インドネシア アジア 1,604,000
7 エチオピア国旗 エチオピア アフリカ 1,598,838
8 ベトナム国旗 ベトナム アジア 1,378,014
9 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 1,366,583
10 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 1,275,614
11 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 1,167,000
12 インド国旗 インド アジア 1,141,000
13 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 1,128,064
14 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 849,397
15 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 817,780
16 パプアニューギニア国旗 パプアニューギニア オセアニア 710,951
17 日本国旗 日本 アジア 687,600
18 ケニア国旗 ケニア アフリカ 685,687
19 マリ国旗 マリ アフリカ 573,184
20 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 558,367
21 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 556,675
22 フィリピン国旗 フィリピン アジア 546,891
23 エジプト国旗 エジプト アフリカ 531,285
24 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 517,281
25 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 448,633
26 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 329,927
27 ギニア国旗 ギニア アフリカ 322,066
28 キューバ国旗 キューバ 南アメリカ 302,581
29 スーダン国旗 スーダン アフリカ 263,773
30 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 246,002
31 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 245,719
32 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 243,157
33 ニジェール国旗 ニジェール アフリカ 209,864
34 チャド国旗 チャド アフリカ 206,243
35 シエラレオネ国旗 シエラレオネ アフリカ 195,016
36 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 144,706
37 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 143,393
38 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 126,559
39 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 125,000
40 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 114,728
41 ソロモン諸島国旗 ソロモン諸島 オセアニア 107,401
42 赤道ギニア国旗 赤道ギニア アフリカ 102,380
43 ハイチ国旗 ハイチ 南アメリカ 100,982
44 セネガル国旗 セネガル アフリカ 89,730
45 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 84,120
46 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 81,544
47 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 77,251
48 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 75,396
49 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 62,205
50 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 60,258
51 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 57,983
52 ドミニカ共和国国旗 ドミニカ共和国 南アメリカ 57,142
53 ベナン国旗 ベナン アフリカ 56,923
54 マレーシア国旗 マレーシア アジア 54,750
55 カンボジア国旗 カンボジア アジア 52,991
56 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 52,046
57 ジャマイカ国旗 ジャマイカ 南アメリカ 49,972
58 スリランカ国旗 スリランカ アジア 44,580
59 ギニアビサウ国旗 ギニアビサウ アフリカ 35,415
60 イスラエル国旗 イスラエル アジア 34,262
61 リベリア国旗 リベリア アフリカ 24,203
62 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 21,838
63 ガイアナ国旗 ガイアナ 南アメリカ 20,255
64 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 19,646
65 チリ国旗 チリ 南アメリカ 15,125
66 パキスタン国旗 パキスタン アジア 14,400
67 ニュージーランド国旗 ニュージーランド オセアニア 11,740
68 コモロ国旗 コモロ アフリカ 11,171
69 フィジー国旗 フィジー オセアニア 9,454
70 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 9,303
71 コンゴ国旗 コンゴ アフリカ 9,204
72 ソマリア国旗 ソマリア アフリカ 8,668
73 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 7,430
74 トンガ国旗 トンガ オセアニア 6,522
75 東ティモール国旗 東ティモール アジア 5,688
76 モーリタニア国旗 モーリタニア アフリカ 5,266
77 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 4,507
78 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 4,164
79 ガボン国旗 ガボン アフリカ 3,951
80 カーボベルデ国旗 カーボベルデ アフリカ 3,287
81 ミクロネシア連邦国旗 ミクロネシア連邦 オセアニア 3,116
82 パレスチナ国国旗 パレスチナ国 アジア 3,000
83 トリニダード・トバゴ国旗 トリニダード・トバゴ 南アメリカ 2,759
84 エスワティニ国旗 エスワティニ アフリカ 2,490
85 ドミニカ国旗 ドミニカ 南アメリカ 2,316
86 セントビンセントおよびグレナディーン諸島国旗 セントビンセントおよびグレナディーン諸島 南アメリカ 2,219
87 バハマ国旗 バハマ 南アメリカ 1,772
88 バルバドス国旗 バルバドス 南アメリカ 1,549
89 グレナダ国旗 グレナダ 南アメリカ 1,286
90 コスタリカ国旗 コスタリカ 南アメリカ 1,100
91 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 751
92 ニューカレドニア国旗 ニューカレドニア オセアニア 724
93 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 591
94 セントルシア国旗 セントルシア 南アメリカ 585
95 モーリシャス国旗 モーリシャス アフリカ 490
96 プエルトリコ国旗 プエルトリコ 南アメリカ 489
97 イエメン国旗 イエメン アジア 327
98 クック諸島国旗 クック諸島 オセアニア 298
99 ブルネイ ダルサラーム国旗 ブルネイ ダルサラーム アジア 278
100 ニウエ国旗 ニウエ オセアニア 251
101 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 190
102 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 187
103 セントクリストファー・ネイビス国旗 セントクリストファー・ネイビス 南アメリカ 160
104 ボツワナ国旗 ボツワナ アフリカ 139
105 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 136
106 アンティグア・バーブーダ国旗 アンティグア・バーブーダ 南アメリカ 70
107 ブータン国旗 ブータン アジア 67
108 中国、香港特別行政区国旗 中国、香港特別行政区 アジア 61
109 クウェート国旗 クウェート アジア 34
110 モルディブ国旗 モルディブ アジア 2
111 シンガポール国旗 シンガポール アジア 0
+ すべての国を見る

2020年のFAOによる報告では、サツマイモ生産量の上位国として中国が圧倒的に先導している状況が見られます。中国は世界全体の生産量の約6割以上を占め、一国で多くのシェアを確保しています。この背景には、中国国内での栽培面積の広大さや気候条件がサツマイモ栽培に適していることが挙げられます。また、中国では食用としての利用だけでなく、飼料やバイオエタノールの原材料としてもサツマイモが幅広く活用されています。このような多用途性が生産の拡大を支えていると考えられます。

2位のマラウイや3位のナイジェリアをはじめとするアフリカ諸国も注目に値します。これらの国々の生産量はそれぞれ6,918,420トンと4,014,767トンとなり、特にマラウイは中国に次ぐ高い生産量を記録しています。アフリカ地域ではサツマイモが主食の一部として重要な役割を果たしており、乾燥地でも育ちやすい作物として非常に普及しています。ただし、一方では気候変動による干ばつや洪水など、気象リスクが生産量に大きな影響を与えるという課題も存在しています。

一方、日本に目を向けると、生産量687,600トンで順位は17位となっています。日本では主に九州や四国地方での栽培が盛んで、国内の消費用途としては焼き芋や菓子類、さらには食品加工市場での利用が顕著です。しかし、日本の農業分野では人手不足や高齢化といった構造的課題が深刻化しており、農地の縮小などが影響を及ぼしていると考えられます。これらにより、生産量のさらなる増加には一定のハードルが存在しています。

アメリカでは1,366,583トンの生産量で9位にランクインしており、特にノースカロライナ州が国内生産の中心地です。アメリカでは食用だけでなく、栄養価の高さを重視した健康食品としての消費が増えており、それが生産活動を支えています。一方で、イギリスやドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国は上位に入っておらず、サツマイモが伝統的な食文化の中であまり重要視されていないことが背景にあるようです。

地政学的な観点でも、サツマイモ生産は注目されるべきです。アフリカでは人口増加が進行中であり、その食糧需要を満たすための主要な作物としてサツマイモの役割がますます重要になると予想されます。しかし、紛争や気候変動による農村部の不安定化がサプライチェーンに及ぼす影響も無視できません。特にサヘル地域では内戦やテロ活動が農業活動を阻害し、さらには輸出にも悪影響を与える可能性があります。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2020年に各国の生産活動に一定の混乱をもたらしましたが、サツマイモのような栽培サイクルの比較的短い根菜類の栽培はその影響を受けにくいとする見方もあります。それでも物流の制約などが持続的な成長を阻む要因となったことは否めません。

今後の課題としては、特にアフリカや日本などでの持続可能な生産基盤の確立が挙げられます。例えば、気候変動に対応するための耐性品種の開発や効率的な灌漑技術の導入が重要です。また、日本では若い世代を農業に惹きつけるための政策刷新や、都市と農村の連携の強化が求められます。

結論として、サツマイモは食糧安全保障において非常に重要な作物であり、その生産量を維持し増加させるためには、技術革新、地域間協力、地政学的安定といった多面的な戦略が欠かせません。国際機関としてのFAOや各国政府が緊密に連携し、気候変動や人口増加という共通課題に対応するためのグローバルな協力体制を構築することが期待されます。

新着記事

記事一覧を見る

キーワード検索
楽天おすすめ