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ウガンダのサツマイモ生産量推移(1961年~2023年)

ウガンダのサツマイモ生産量は1960年代から2022年までの長期にわたり大きな変動を見せています。例えば、1970年に急激に増加し1,570,000トンに達した後、1975年には最高値である1,953,000トンを記録しました。しかし、その後生産量は不安定で、最近では2018年から2019年にかけて大きく減少し、2022年には1,337,512トンに留まっています。この変動には、政治的、経済的要因や気候条件、農業技術の改善が関係していると考えられます。

年度 生産量(トン) 増減率
2023年 1,648,681
23.26% ↑
2022年 1,337,512
5.26% ↑
2021年 1,270,617
8.88% ↑
2020年 1,167,000
8.86% ↑
2019年 1,072,000
-27.77% ↓
2018年 1,484,163
-23.11% ↓
2017年 1,930,139
1.02% ↑
2016年 1,910,718
-6.57% ↓
2015年 2,045,153
12.5% ↑
2014年 1,817,903
0.4% ↑
2013年 1,810,650
-2.24% ↓
2012年 1,852,222
3.01% ↑
2011年 1,798,056
-9.51% ↓
2010年 1,987,000
2.26% ↑
2009年 1,943,000
8.31% ↑
2008年 1,794,000
-32.4% ↓
2007年 2,653,710
0.98% ↑
2006年 2,628,000
0.92% ↑
2005年 2,604,000
-1.74% ↓
2004年 2,650,000
1.53% ↑
2003年 2,610,000
0.69% ↑
2002年 2,592,000
3.06% ↑
2001年 2,515,000
4.88% ↑
2000年 2,398,000
1.87% ↑
1999年 2,354,000
8.18% ↑
1998年 2,176,000
14.89% ↑
1997年 1,894,000
22.35% ↑
1996年 1,548,000
-30.36% ↓
1995年 2,223,000
4.42% ↑
1994年 2,129,000
8.73% ↑
1993年 1,958,000
2.78% ↑
1992年 1,905,000
6.72% ↑
1991年 1,785,000
5.43% ↑
1990年 1,693,000
2.12% ↑
1989年 1,657,795
-3.39% ↓
1988年 1,716,000
2.51% ↑
1987年 1,674,000
-10.22% ↓
1986年 1,864,595
12.05% ↑
1985年 1,664,000
2.09% ↑
1984年 1,630,000
-11.56% ↓
1983年 1,843,000
23.94% ↑
1982年 1,487,000
14.38% ↑
1981年 1,300,000
8.33% ↑
1980年 1,200,000
-5.66% ↓
1979年 1,272,000
-24.68% ↓
1978年 1,688,700
1.82% ↑
1977年 1,658,500
-17.14% ↓
1976年 2,001,600
2.49% ↑
1975年 1,953,000
9.35% ↑
1974年 1,786,000
45.07% ↑
1973年 1,231,100
0.56% ↑
1972年 1,224,200
-14.09% ↓
1971年 1,425,000
-9.24% ↓
1970年 1,570,000
96.25% ↑
1969年 800,000
21.21% ↑
1968年 660,000
0.3% ↑
1967年 658,000
26.54% ↑
1966年 520,000
-13.33% ↓
1965年 600,000
-1.64% ↓
1964年 610,000
0.83% ↑
1963年 605,000
10% ↑
1962年 550,000
11.11% ↑
1961年 495,000 -

ウガンダはサツマイモの主要生産国の一つであり、その生産量は国の農業・食料安全保障において重要です。Food and Agriculture Organization(FAO)の最新データを元にすると、ウガンダでは1961年の495,000トンから2022年の1,337,512トンまで、半世紀以上にわたってサツマイモ生産量が大きな変化を見せています。このデータは、気候変動、土地利用の変化、人々の食文化の変遷、ならびに政治的安定性など、多面的な要因が生産量に与える影響を映し出しています。

過去に目を向けると、1970年の急激な増産の背景には、ウガンダでの農業拡大政策が影響していたと考えられます。しかし、1980年代から1990年代にかけては、生産量は増減を繰り返しながら徐々に上昇基調を見せました。これはおそらく、農業技術の向上や農家のスキル強化、政府や国際機関による支援プログラムの成果と言えます。一方で、記録的に高い2,653,710トンを達成した2007年からは、いくつかの年において生産量が急減し、不安定な傾向が生じています。例えば、2008年の1,794,000トンといった顕著な下降は、恐らく異常気象や作物病害の発生が要因と考えられるでしょう。

2019年から2022年にかけて、ウガンダの生産量は急減する傾向が続いています。特に2018年の1,484,163トンから2019年の1,072,000トンへの著しい低下は、気候変動や土壌劣化、新型コロナウイルスの影響といった複合的な問題が絡んでいる可能性があります。パンデミックは、農作業の効率を妨げただけでなく、物流システムに深刻な影響を及ぼし、農家が収穫物を市場に運ぶことが困難になる状況を生み出しました。また、ウガンダを含むサブサハラアフリカ地域では、旱魃や暴雨といった気候変動による不規則な天候が農作物の収穫量にも影響を与えています。

サツマイモは、比較的育てやすく、栄養価も高い作物であるため、多くの地域で主要な食料源となっています。しかし、生産量の不安定性は食料安全保障に潜在的なリスクをもたらします。このリスクに対応するためには、いくつかの具体的対策が考えられます。一つ目は、灌漑や乾燥耐性の高い新品種の導入など、サツマイモ栽培のための農業基盤を強化することです。二つ目は、作物病害を防ぐための農業技術の普及や農薬の適切な使用を促進するプログラムを導入することです。三つ目は、物流や市場へのアクセス改善を目的としたインフラへの投資を増やすことで、パンデミックがもたらしたような供給チェーンへの影響を緩和することです。

加えて、地政学的背景を考えると、周辺国の不安定な政治状況や地域競争がウガンダの農業生産に間接的な影響を与える可能性があります。特に、資源争奪や資金不足が生じれば、サツマイモ生産への支援が減退することも考慮する必要があります。これら地政学的リスクに対応するには、地域間協力を深めるとともに、国際的な支援機関とのパートナーシップを拡充していくことが必要です。

結論として、ウガンダにおけるサツマイモ生産量の推移は、地元経済や気候、政策がどのように密接に影響しているかを示しています。今後、ウガンダ政府や国際機関が連携し、農業技術の向上、インフラ整備、そして環境問題への対応策を講じることで、この重要な作物を未来にわたって持続可能に育んでいくことが求められます。