世界のバナナ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2012年のバナナ生産量ランキングによると、世界最大のバナナ生産国はインドで、約26,509,000トンを生産しました。第2位の中国の生産量は11,558,000トン、第3位のフィリピンが9,226,768トンでした。これら上位3カ国が全体の生産量の大部分を占めています。一方で、日本は117カ国中115位で、53トンと極めて少量の生産に留まっています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	インド	アジア	26,509,000
2	中国	アジア	11,558,000
3	フィリピン	アジア	9,226,768
4	エクアドル	南アメリカ	7,012,245
5	ブラジル	南アメリカ	6,902,184
6	インドネシア	アジア	6,189,052
7	アンゴラ	アフリカ	2,991,454
8	グアテマラ	南アメリカ	2,978,324
9	ルワンダ	アフリカ	2,550,000
10	タンザニア連合共和国	アフリカ	2,524,740
11	コスタリカ	南アメリカ	2,352,212
12	メキシコ	南アメリカ	2,203,861
13	ペルー	南アメリカ	2,082,089
14	コロンビア	南アメリカ	1,878,710
15	ベトナム	アジア	1,791,937
16	カメルーン	アフリカ	1,471,007
17	ケニア	アフリカ	1,207,841
18	ブルンジ	アフリカ	1,184,075
19	パプアニューギニア	オセアニア	1,180,000
20	エジプト	アフリカ	1,129,777
21	タイ	アジア	1,020,458
22	ドミニカ共和国	南アメリカ	968,553
23	ホンジュラス	南アメリカ	879,522
24	コンゴ民主共和国	アフリカ	788,515
25	スーダン	アフリカ	750,000
26	バングラデシュ	アジア	745,927
27	モザンビーク	アフリカ	470,000
28	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	424,558
29	南アフリカ	アフリカ	386,680
30	マラウイ	アフリカ	380,000
31	スペイン	ヨーロッパ	371,211
32	ラオス人民民主共和国	アジア	365,100
33	マダガスカル	アフリカ	356,000
34	コートジボワール	アフリカ	326,500
35	パナマ	南アメリカ	307,583
36	エチオピア	アフリカ	302,502
37	中国、台湾 中国省	アジア	295,265
38	マレーシア	アジア	289,034
39	オーストラリア	オセアニア	285,535
40	ハイチ	南アメリカ	270,000
41	モロッコ	アフリカ	222,267
42	ギニア	アフリカ	215,000
43	トルコ	アジア	207,727
44	キューバ	南アメリカ	195,496
45	アルゼンチン	南アメリカ	175,203
46	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	169,615
47	ネパール	アジア	168,484
48	マリ	アフリカ	149,539
49	カンボジア	アジア	139,616
50	中央アフリカ共和国	アフリカ	128,000
51	イエメン	アジア	127,468
52	リベリア	アフリカ	127,000
53	イスラエル	アジア	126,000
54	プエルトリコ	南アメリカ	110,318
55	ベリーズ	南アメリカ	105,881
56	ジンバブエ	アフリカ	100,000
57	パキスタン	アジア	96,545
58	スリナム	南アメリカ	92,391
59	イラン（イスラム共和国）	アジア	91,852
60	コンゴ	アフリカ	82,280
61	ガーナ	アフリカ	80,000
62	コモロ	アフリカ	72,900
63	レバノン	アジア	63,544
64	パラグアイ	南アメリカ	60,022
65	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	59,688
66	オマーン	アジア	56,790
67	ジャマイカ	南アメリカ	47,473
68	ニカラグア	南アメリカ	40,874
69	サントメ・プリンシペ	アフリカ	40,542
70	ヨルダン	アジア	38,852
71	セネガル	アフリカ	35,000
72	赤道ギニア	アフリカ	27,789
73	ソマリア	アフリカ	25,724
74	サモア	オセアニア	24,039
75	トーゴ	アフリカ	23,000
76	ポルトガル	ヨーロッパ	22,528
77	ベナン	アフリカ	18,500
78	ガボン	アフリカ	17,000
79	バヌアツ	オセアニア	15,500
80	ドミニカ	南アメリカ	14,441
81	セントルシア	南アメリカ	14,011
82	モーリシャス	アフリカ	10,196
83	カーボベルデ	アフリカ	9,560
84	バハマ	南アメリカ	9,462
85	ギニアビサウ	アフリカ	7,500
86	アメリカ合衆国	北アメリカ	7,202
87	キリバス	オセアニア	7,000
88	キプロス	アジア	6,002
89	エスワティニ	アフリカ	6,000
90	グレナダ	南アメリカ	5,834
91	ギリシャ	ヨーロッパ	4,408
92	パレスチナ国	アジア	3,915
93	ガイアナ	南アメリカ	3,847
94	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,600
95	セーシェル	アフリカ	2,000
96	ミクロネシア連邦	オセアニア	2,000
97	ブータン	アジア	1,547
98	ニューカレドニア	オセアニア	1,025
99	バルバドス	南アメリカ	950
100	ブルネイ ダルサラーム	アジア	850
101	トンガ	オセアニア	825
102	フィジー	オセアニア	730
103	ザンビア	アフリカ	680
104	モルディブ	アジア	547
105	東ティモール	アジア	497
106	イタリア	ヨーロッパ	340
107	アルジェリア	アフリカ	335
108	ツバル	オセアニア	270
109	ソロモン諸島	オセアニア	255
110	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	250
111	シリア・アラブ共和国	アジア	249
112	フランス領ポリネシア	オセアニア	196
113	アラブ首長国連邦	アジア	189
114	ニウエ	オセアニア	80
115	日本	アジア	53
116	クック諸島	オセアニア	31
117	トケラウ	オセアニア	15
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バナナは世界的に重要な農産品であり、食品だけでなく経済面でも多くの国にとって重要な役割を果たしています。2012年のランキングから見ると、全体の生産量においてアジアと南米の地域が圧倒的な強みを持っていることがわかります。特にインドは、主要なバナナの生産国として突出しており、その生産量は次点の中国を2倍以上上回っています。この地域での農業技術の確立や気候条件が、多様な品種のバナナを育てるのに適しており、生産量の大きさに寄与していると考えられます。

一方、輸出を主とする国として特に注目されるのがエクアドルなどの南米諸国です。この地域では、品質重視のバナナ生産や輸出インフラの整備が進んでおり、エクアドルは世界の主要輸出国としてその名を馳せています。一方でアフリカ諸国や中東地域では、生産規模は小さいものの、地元消費に貢献しており、特にルワンダやタンザニアなどの国々では栄養供給源としての役割も重要性を増しています。

しかしながら生産量が多い国々にも課題が存在します。インドや中国などの大規模生産国では、土壌の劣化や農薬の使用による環境への負荷、気候変動による異常気象の影響を懸念する声が高まっています。このような状況に対応するため、有機栽培への転換や持続可能な農業技術の導入が求められています。また、フィリピンやエクアドルでは、輸出産業の基盤を支える労働環境の改善や紛争の回避が課題として挙げられています。

地政学的リスクについても留意する必要があります。農産物輸出に依存する発展途上国では、紛争や政治的不安定がバナナ生産の安定を脅かしています。例えば、経済基盤が脆弱な国々は、輸出が失敗した際に大きな打撃を受ける可能性があります。また、輸送における国際的な摩擦や制裁、さらには疫病（バナナの破壊的な病害であるパナマ病など）の影響も懸念材料です。

日本に目を向けると、国内生産は115位と非常に低く、大部分を輸入に依存しています。生産が少ない原因は、気候条件が適していないことや農業従事者の減少が関係していると考えられます。輸入国としては、主要な来源国であるフィリピンが特に重要です。しかし、天然災害や紛争などによる供給不安に対応するため、食糧安全保障の観点からも国際協力と備蓄体制の充実が欠かせません。

今後の対策として、バナナ生産全体の持続可能性を重んじる必要があります。特に、国際的な連携で気候変動や病害虫への対応策を練り、有害な農薬や化学肥料の使用を減らしていく取り組みが鍵となります。また、バナナ生産に依存している国々では現地の労働者を支える政策強化が必要です。日本においても、安全で安定した供給を確保するため、輸入先の多様化や気象変動に強い新しい品種の開発を支援することが重要と考えられます。特にASEAN諸国との協力や技術交流が今後の鍵になるでしょう。

結論として、バナナ生産は生物多様性や地域経済の構造にも深く関与しており、単に農業生産として捉えるだけでなく、グローバルな観点での課題解決が求められる分野です。今後、国際社会が環境保全や公平な貿易ルールの整備を通して、この重要な農産物を安定的に提供し続ける努力が必要です。