世界の牛乳生産量ランキング【1961〜2022】国別推移・年間比較データ

1984年の牛乳生産量ランキングによると、世界トップの生産国はアメリカ合衆国で約61,439,000トン、続いてインドが41,470,000トン、ドイツが33,826,800トンとなっています。一方、日本は7,137,500トンで15位に位置しており、国際的にも一定の生産規模を持つことが示されています。このデータは国際連合食糧農業機関（FAO）が収集したもので、生乳の生産量を基準とし、各国ごとの比較を可能としています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	61,439,000
2	インド	アジア	41,470,000
3	ドイツ	ヨーロッパ	33,826,800
4	フランス	ヨーロッパ	29,060,614
5	ポーランド	ヨーロッパ	16,738,584
6	イギリス	ヨーロッパ	16,225,000
7	オランダ	ヨーロッパ	12,782,000
8	ブラジル	南アメリカ	12,416,828
9	イタリア	ヨーロッパ	11,696,100
10	パキスタン	アジア	10,242,000
11	トルコ	アジア	9,387,531
12	カナダ	北アメリカ	7,641,567
13	ニュージーランド	オセアニア	7,624,250
14	メキシコ	南アメリカ	7,140,525
15	日本	アジア	7,137,500
16	スペイン	ヨーロッパ	7,046,591
17	オーストラリア	オセアニア	6,107,000
18	アイルランド	ヨーロッパ	5,736,500
19	アルゼンチン	南アメリカ	5,538,532
20	デンマーク	ヨーロッパ	5,234,000
21	ルーマニア	ヨーロッパ	4,457,260
22	中国	アジア	4,308,600
23	スイス	ヨーロッパ	3,874,600
24	スウェーデン	ヨーロッパ	3,795,000
25	オーストリア	ヨーロッパ	3,781,387
26	フィンランド	ヨーロッパ	3,223,700
27	イラン（イスラム共和国）	アジア	3,200,000
28	ハンガリー	ヨーロッパ	2,885,529
29	コロンビア	南アメリカ	2,854,840
30	ブルガリア	ヨーロッパ	2,590,043
31	南アフリカ	アフリカ	2,400,000
32	ソマリア	アフリカ	2,273,355
33	エジプト	アフリカ	2,034,000
34	ノルウェー	ヨーロッパ	2,020,800
35	ギリシャ	ヨーロッパ	1,659,815
36	ケニア	アフリカ	1,647,005
37	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	1,496,880
38	バングラデシュ	アジア	1,250,530
39	キューバ	南アメリカ	1,132,700
40	シリア・アラブ共和国	アジア	1,006,122
41	ポルトガル	ヨーロッパ	941,295
42	チリ	南アメリカ	917,280
43	エクアドル	南アメリカ	913,697
44	アルジェリア	アフリカ	888,700
45	アフガニスタン	アジア	867,100
46	ウルグアイ	南アメリカ	861,916
47	イスラエル	アジア	857,100
48	大韓民国	アジア	845,384
49	ペルー	南アメリカ	799,400
50	ネパール	アジア	795,300
51	モロッコ	アフリカ	745,540
52	ミャンマー	アジア	632,571
53	イラク	アジア	580,050
54	タンザニア連合共和国	アフリカ	471,680
55	マダガスカル	アフリカ	465,000
56	ドミニカ共和国	南アメリカ	430,646
57	ジンバブエ	アフリカ	420,000
58	アルバニア	ヨーロッパ	402,330
59	インドネシア	アジア	376,000
60	コスタリカ	南アメリカ	356,873
61	プエルトリコ	南アメリカ	351,052
62	ウガンダ	アフリカ	349,650
63	マリ	アフリカ	340,250
64	チュニジア	アフリカ	314,100
65	ニジェール	アフリカ	305,250
66	ナイジェリア	アフリカ	304,000
67	サウジアラビア	アジア	290,584
68	スリランカ	アジア	279,750
69	グアテマラ	南アメリカ	258,200
70	モンゴル	アジア	249,400
71	ホンジュラス	南アメリカ	246,738
72	エルサルバドル	南アメリカ	212,600
73	モーリタニア	アフリカ	202,860
74	パラグアイ	南アメリカ	175,071
75	アンゴラ	アフリカ	161,000
76	ニカラグア	南アメリカ	156,000
77	イエメン	アジア	155,098
78	リビア	アフリカ	142,060
79	チャド	アフリカ	133,525
80	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	129,925
81	アイスランド	ヨーロッパ	121,211
82	レバノン	アジア	115,500
83	カメルーン	アフリカ	107,040
84	キプロス	アジア	100,200
85	ボツワナ	アフリカ	97,500
86	ブルキナファソ	アフリカ	96,570
87	パナマ	南アメリカ	96,033
88	セネガル	アフリカ	88,000
89	ルワンダ	アフリカ	76,640
90	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	70,000
91	中国、台湾 中国省	アジア	68,610
92	モザンビーク	アフリカ	68,238
93	ナミビア	アフリカ	68,000
94	ザンビア	アフリカ	59,700
95	オマーン	アジア	54,730
96	ヨルダン	アジア	49,956
97	ジャマイカ	南アメリカ	49,313
98	ベトナム	アジア	49,200
99	ギニア	アフリカ	47,695
100	タイ	アジア	46,197
101	ブルンジ	アフリカ	41,290
102	マラウイ	アフリカ	40,600
103	ハイチ	南アメリカ	39,280
104	エスワティニ	アフリカ	37,500
105	クウェート	アジア	36,188
106	中央アフリカ共和国	アフリカ	35,860
107	フィジー	オセアニア	34,000
108	マレーシア	アジア	33,155
109	フィリピン	アジア	33,000
110	ブータン	アジア	30,224
111	マルタ	ヨーロッパ	30,010
112	アラブ首長国連邦	アジア	28,614
113	レソト	アフリカ	22,040
114	ガーナ	アフリカ	21,060
115	ベナン	アフリカ	20,055
116	シエラレオネ	アフリカ	17,250
117	カンボジア	アジア	16,150
118	コートジボワール	アフリカ	15,300
119	ギニアビサウ	アフリカ	12,545
120	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	10,377
121	スリナム	南アメリカ	9,819
122	カタール	アジア	9,750
123	モーリシャス	アフリカ	9,150
124	バーレーン	アジア	8,807
125	バルバドス	南アメリカ	8,730
126	ガイアナ	南アメリカ	8,620
127	ジブチ	アフリカ	7,830
128	トーゴ	アフリカ	7,200
129	コンゴ民主共和国	アフリカ	6,600
130	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	5,800
131	ベリーズ	南アメリカ	5,500
132	ガンビア	アフリカ	4,900
133	マルティニーク	南アメリカ	4,300
134	ラオス人民民主共和国	アジア	3,800
135	中国、香港特別行政区	アジア	3,676
136	コモロ	アフリカ	3,640
137	ドミニカ	南アメリカ	3,634
138	レユニオン	アフリカ	3,428
139	カーボベルデ	アフリカ	2,568
140	フランス領ポリネシア	オセアニア	2,100
141	バヌアツ	オセアニア	1,950
142	バハマ	南アメリカ	1,770
143	グアドループ	南アメリカ	1,611
144	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	1,450
145	ソロモン諸島	オセアニア	1,300
146	ニューカレドニア	オセアニア	1,260
147	セントルシア	南アメリカ	1,000
148	サモア	オセアニア	1,000
149	コンゴ	アフリカ	925
150	リベリア	アフリカ	819
151	グレナダ	南アメリカ	600
152	フランス領ギアナ	南アメリカ	501
153	東ティモール	アジア	475
154	セーシェル	アフリカ	360
155	トンガ	オセアニア	290
156	ガボン	アフリカ	233
157	パプアニューギニア	オセアニア	186
158	サントメ・プリンシペ	アフリカ	109
159	ブルネイ ダルサラーム	アジア	96
160	ニウエ	オセアニア	50
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1984年のデータは、各国の牛乳生産がいかに食糧供給や産業の多様化において重要な役割を果たしていたかを示しています。アメリカ合衆国が他国を大きく引き離してトップの生産量を誇っていることは、同国の広大な農地、高度な酪農技術、そして効率的な物流インフラの相互作用が成功しているからです。これに対して、インドが2位につけている点は酪農分野での伝統的な役割や、人口の多さを背景とする国内需要の大きさを反映しています。

日本は総生産量で15位に位置しており、主要な酪農国とまでは言えないものの、国内消費に対する自給率を一定水準で維持している点には注目すべきです。ただし、狭い国土や都市化の進行が酪農業の拡大に制約を与えています。一方、近隣国である韓国や中国は当時、牛乳生産量がそれぞれ845,384トンと4,308,600トンと比較的低く、酪農業がまだ発展途上にあったことが示されています。

ランキングデータからは地域差も浮かび上がります。ヨーロッパはドイツ、フランス、ポーランドなどが上位にランクインしており、高い生産性と長い酪農の歴史を背景に、安定した供給能力を持つことが明らかです。これに対し、アフリカや中東地域の多くの国は、特に気候条件や技術の未発展が原因で、生産量が極めて低いことがわかります。例えばナイジェリアは304,000トン、サウジアラビアは290,584トンという結果にとどまっています。

世界的に見ると、牛乳生産の分布は地理的要因や各国の経済構造の影響を強く受けています。酪農は土地や水資源、それに加えて家畜の健康を支えるための医療インフラが不可欠であるため、内戦地域や災害を多く抱える国々では生産量が制限されています。今後、気候変動や人口増加により、特に乾燥地域や貧困国ではより深刻な酪農資源の不足が見込まれます。

このような課題に対応するためには、各国が協力して効率的な酪農技術の共有を進めるべきです。例えば、日本を含む先進国がアフリカ諸国や中東の国々に対し、食糧供給の持続可能性を高めるための支援体制を構築することが重要です。また、国際機関を通じた酪農分野の多国間協力の枠組みを整備し、天候や市場変動に柔軟に対応できる仕組みを作ることも有効です。

さらに、食糧と水の争奪が動的に進む中、政治的・地政学的な安定が農業全体に持つ影響を考慮する必要があります。牛乳のように生産から供給まで多くの資源を要する食品は、紛争地域や不安定な地政学的環境では特に大きなリスクにさらされるため、平和構築努力の継続が欠かせません。

総じて、1984年における牛乳生産量ランキングは、各国の技術力、経済状況、地理的条件を反映した結果として非常に興味深いものです。このデータから示唆されるのは、各地域での公平なリソース配分と、未来の気候的・政治的リスクを見据えた柔軟な対応策の重要性です。