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世界の牛乳生産量ランキング【1961〜2022】国別推移・年間比較データ

1975年度、国際連合食糧農業機関(FAO)が発表したデータによると、牛乳生産量ランキングで世界1位はアメリカ合衆国(52,343,376トン)、2位はドイツ(28,746,100トン)、3位はインド(25,600,000トン)でした。これらの国々は農業基盤や酪農技術の発展、広大な土地に支えられており、世界の牛乳生産において主要な役割を果たしています。日本は18位(4,961,017トン)で、国内需要を満たすことを優先しつつ、効率的な生産が課題とされています。アジア全体ではインドの突出ぶりが目立つ一方、中国や韓国はまだ小規模生産国であることが分かります。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 52,343,376
2 ドイツ国旗 ドイツ ヨーロッパ 28,746,100
3 インド国旗 インド アジア 25,600,000
4 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 24,716,100
5 ポーランド国旗 ポーランド ヨーロッパ 16,382,563
6 イギリス国旗 イギリス ヨーロッパ 13,933,900
7 オランダ国旗 オランダ ヨーロッパ 10,221,000
8 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 10,054,500
9 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 10,031,018
10 トルコ国旗 トルコ アジア 8,235,700
11 パキスタン国旗 パキスタン アジア 8,193,000
12 カナダ国旗 カナダ 北アメリカ 7,751,230
13 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 6,698,000
14 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 6,235,710
15 ニュージーランド国旗 ニュージーランド オセアニア 6,096,615
16 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 5,674,648
17 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 5,649,880
18 日本国旗 日本 アジア 4,961,017
19 デンマーク国旗 デンマーク ヨーロッパ 4,918,400
20 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 3,811,900
21 アイルランド国旗 アイルランド ヨーロッパ 3,593,000
22 スイス国旗 スイス ヨーロッパ 3,396,000
23 オーストリア国旗 オーストリア ヨーロッパ 3,289,172
24 スウェーデン国旗 スウェーデン ヨーロッパ 3,168,000
25 フィンランド国旗 フィンランド ヨーロッパ 3,160,700
26 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 2,500,000
27 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 2,400,000
28 中国国旗 中国 アジア 2,315,200
29 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 2,096,447
30 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 1,876,209
31 ノルウェー国旗 ノルウェー ヨーロッパ 1,841,900
32 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 1,802,839
33 ソマリア国旗 ソマリア アフリカ 1,777,000
34 エジプト国旗 エジプト アフリカ 1,772,300
35 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 1,689,899
36 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 1,223,633
37 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 1,179,188
38 ケニア国旗 ケニア アフリカ 1,147,068
39 チリ国旗 チリ 南アメリカ 995,698
40 アフガニスタン国旗 アフガニスタン アジア 847,000
41 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 831,604
42 キューバ国旗 キューバ 南アメリカ 800,000
43 ポルトガル国旗 ポルトガル ヨーロッパ 796,550
44 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 791,635
45 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 745,413
46 ネパール国旗 ネパール アジア 714,520
47 アルジェリア国旗 アルジェリア アフリカ 672,860
48 イスラエル国旗 イスラエル アジア 644,820
49 イラク国旗 イラク アジア 573,510
50 シリア・アラブ共和国国旗 シリア・アラブ共和国 アジア 566,756
51 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 513,320
52 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 446,210
53 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 410,000
54 プエルトリコ国旗 プエルトリコ 南アメリカ 379,673
55 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 370,680
56 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 370,000
57 ドミニカ共和国国旗 ドミニカ共和国 南アメリカ 320,000
58 マリ国旗 マリ アフリカ 302,207
59 アルバニア国旗 アルバニア ヨーロッパ 282,730
60 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 282,171
61 ニジェール国旗 ニジェール アフリカ 275,495
62 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 270,095
63 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 265,154
64 コスタリカ国旗 コスタリカ 南アメリカ 258,550
65 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 253,000
66 チュニジア国旗 チュニジア アフリカ 245,000
67 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 235,300
68 モンゴル国旗 モンゴル アジア 231,300
69 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 200,436
70 インドネシア国旗 インドネシア アジア 187,600
71 スリランカ国旗 スリランカ アジア 185,270
72 モーリタニア国旗 モーリタニア アフリカ 182,350
73 サウジアラビア国旗 サウジアラビア アジア 173,289
74 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 163,748
75 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 147,500
76 アイスランド国旗 アイスランド ヨーロッパ 126,175
77 チャド国旗 チャド アフリカ 125,900
78 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 120,627
79 イエメン国旗 イエメン アジア 100,990
80 リビア国旗 リビア アフリカ 99,020
81 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 90,900
82 セネガル国旗 セネガル アフリカ 90,488
83 レバノン国旗 レバノン アジア 81,000
84 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 80,200
85 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 74,280
86 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 72,806
87 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 72,700
88 ボツワナ国旗 ボツワナ アフリカ 72,425
89 ナミビア国旗 ナミビア アフリカ 62,000
90 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 57,170
91 フィジー国旗 フィジー オセアニア 52,000
92 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 49,800
93 ジャマイカ国旗 ジャマイカ 南アメリカ 49,000
94 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 46,189
95 ヨルダン国旗 ヨルダン アジア 45,800
96 キプロス国旗 キプロス アジア 43,180
97 ハイチ国旗 ハイチ 南アメリカ 41,800
98 ギニア国旗 ギニア アフリカ 38,610
99 エスワティニ国旗 エスワティニ アフリカ 32,000
100 フィリピン国旗 フィリピン アジア 31,179
101 マレーシア国旗 マレーシア アジア 30,740
102 ベトナム国旗 ベトナム アジア 30,000
103 マルタ国旗 マルタ ヨーロッパ 29,966
104 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 28,342
105 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 26,000
106 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 25,214
107 ブータン国旗 ブータン アジア 24,873
108 オマーン国旗 オマーン アジア 24,389
109 モーリシャス国旗 モーリシャス アフリカ 22,400
110 カンボジア国旗 カンボジア アジア 17,850
111 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 17,550
112 レソト国旗 レソト アフリカ 16,820
113 シエラレオネ国旗 シエラレオネ アフリカ 16,750
114 アラブ首長国連邦国旗 アラブ首長国連邦 アジア 16,650
115 クウェート国旗 クウェート アジア 15,800
116 ベナン国旗 ベナン アフリカ 14,895
117 タイ国旗 タイ アジア 14,000
118 ガイアナ国旗 ガイアナ 南アメリカ 11,720
119 ギニアビサウ国旗 ギニアビサウ アフリカ 9,945
120 中央アフリカ共和国国旗 中央アフリカ共和国 アフリカ 8,925
121 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 8,500
122 トリニダード・トバゴ国旗 トリニダード・トバゴ 南アメリカ 7,981
123 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 7,790
124 カタール国旗 カタール アジア 7,500
125 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 6,345
126 バーレーン国旗 バーレーン アジア 6,022
127 バルバドス国旗 バルバドス 南アメリカ 5,744
128 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 5,600
129 ガンビア国旗 ガンビア アフリカ 4,988
130 レユニオン国旗 レユニオン アフリカ 4,820
131 中国、香港特別行政区国旗 中国、香港特別行政区 アジア 4,649
132 マルティニーク国旗 マルティニーク 南アメリカ 3,800
133 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 3,650
134 ジブチ国旗 ジブチ アフリカ 3,310
135 アンティグア・バーブーダ国旗 アンティグア・バーブーダ 南アメリカ 3,300
136 コモロ国旗 コモロ アフリカ 2,950
137 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 2,500
138 カーボベルデ国旗 カーボベルデ アフリカ 1,990
139 バハマ国旗 バハマ 南アメリカ 1,920
140 グレナダ国旗 グレナダ 南アメリカ 1,870
141 バヌアツ国旗 バヌアツ オセアニア 1,800
142 フランス領ポリネシア国旗 フランス領ポリネシア オセアニア 1,700
143 ドミニカ国旗 ドミニカ 南アメリカ 1,400
144 セントビンセントおよびグレナディーン諸島国旗 セントビンセントおよびグレナディーン諸島 南アメリカ 1,340
145 ニューカレドニア国旗 ニューカレドニア オセアニア 1,200
146 東ティモール国旗 東ティモール アジア 1,125
147 ソロモン諸島国旗 ソロモン諸島 オセアニア 1,040
148 グアドループ国旗 グアドループ 南アメリカ 1,030
149 パプアニューギニア国旗 パプアニューギニア オセアニア 965
150 セントルシア国旗 セントルシア 南アメリカ 826
151 コンゴ国旗 コンゴ アフリカ 750
152 リベリア国旗 リベリア アフリカ 663
153 サモア国旗 サモア オセアニア 600
154 セーシェル国旗 セーシェル アフリカ 392
155 フランス領ギアナ国旗 フランス領ギアナ 南アメリカ 330
156 トンガ国旗 トンガ オセアニア 252
157 ブルネイ ダルサラーム国旗 ブルネイ ダルサラーム アジア 112
158 ガボン国旗 ガボン アフリカ 94
159 サントメ・プリンシペ国旗 サントメ・プリンシペ アフリカ 75
160 ニウエ国旗 ニウエ オセアニア 52
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1975年度の牛乳生産量データを見ると、世界の生産分布には地理的要因や経済力、技術力が大きく影響していることがわかります。アメリカ合衆国は52,343,376トンと圧倒的な1位を占めており、広大な農地と先進的な酪農技術の恩恵を効果的に利用していることがわかります。同様に、ヨーロッパ諸国、特にドイツ(28,746,100トン)やフランス(24,716,100トン)も高い生産量を誇り、伝統的な酪農業とそれを支える政策的な支援が背景にあると考えられます。

インドは25,600,000トンと第3位にランクインし、世界最大の牛乳消費国でもあるという点から明らかに酪農業でも一大生産国となっています。ただし、インドの場合、主に小規模な農家が牛乳生産を担っているため、生産基準や物流面での課題が指摘されています。また、中国はわずか2,315,200トンで28位とまだ規模の小さい市場にとどまっています。しかし、これが以後の経済成長や農業集中政策によって世界的プレイヤーとなる布石となったことは注目に値します。

日本は1975年に18位(4,961,017トン)に位置しており、政府の酪農振興政策と都市部の需要増加がその背景にあります。ただ、ヨーロッパの国々と比べると土地資源が限られており、乳製品の輸入依存も高いため、国内消費の拡大と競争力向上のバランスをどのように維持するかが課題です。

大きな特徴として、1975年の時点では多くのアジアやアフリカ諸国の牛乳生産量がまだ非常に低い水準にあることが挙げられます。例えば、韓国は163,748トンで74位、中国は28位、日本との差も顕著です。これらの国では、農業インフラの整備が未熟であることが生産量の低さに影響を及ぼしていました。しかし、これらの局面が特に中国ではその後の数十年で根本的に変わることになります。

このランキングのデータを考慮する際、地政学的背景や国際貿易の影響も見逃せません。ヨーロッパを中心とした国々においては、EUの成立に先立つ形で国ごとに酪農業の自給率を高める取り組みが進められていました。一方で、冷戦下であった1975年という時代背景を考えた場合、東欧諸国やソ連(現ロシア)では国内需要の確保が優先され、国際的な生産競争には関与していなかったことが分かります。また、こうした背景は途上国でも同様で、牛乳の生産が主に自国民の栄養確保に照準を合わせた活動として行われていました。

今後の課題としては、生産効率の向上や酪農生産の多国化への対応が挙げられます。気候変動や自然災害が農業生産に直接的な影響を与えるリスクがあり、特に熱帯地域では牛乳生産を大規模に行うための冷蔵技術や輸送インフラの整備を進める必要があります。また、紛争地域や政治的不安定による食料供給の途絶が問題となる可能性があるため、国連やFAOなどの国際機関が中心となって地域協力を促進するとともに、牛乳や乳製品のグローバルなマーケット支援を提供することが求められるでしょう。

例えば、アジア地域ではインドが中心的役割を担い、周辺国へ生産技術を共有することで産業全体を強化することが考えられます。また、日本の場合、国内生産自体を維持するため、若者への酪農業支援や新技術を取り入れた自動化設備の導入も急がれるべきです。加えて、中国やアフリカ諸国を含めた発展途上国では乳製品消費の開拓と生産を結びつける「共同農業モデル」が有効でしょう。

1975年のデータは、今日のグローバルな食料供給事情がどのように進化してきたかを理解するための重要な基礎を提供しています。これを基に、経済格差や地政学的リスクを考慮した農業政策を各国がどのように共有していくかが明日への課題です。

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