世界の牛乳生産量ランキング【1961〜2022】国別推移・年間比較データ

1990年度の牛乳生産量ランキングを示す国際連合食糧農業機関（FAO）のデータによると、1位はアメリカ合衆国（67,005,000トン）、2位はインド（53,678,000トン）、3位はドイツ（31,342,024トン）が占めています。これら上位3カ国が全体生産量の大きな割合を占め、非常に重要な役割を果たしていることがわかります。日本は12位にランクインしており、生産量は8,189,348トンでした。このデータは、農業生産、資源配置、および消費需要に影響を与える重要な情報を提供しています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	67,005,000
2	インド	アジア	53,678,000
3	ドイツ	ヨーロッパ	31,342,024
4	フランス	ヨーロッパ	26,806,742
5	ポーランド	ヨーロッパ	15,839,677
6	イギリス	ヨーロッパ	15,251,204
7	ブラジル	南アメリカ	15,075,930
8	パキスタン	アジア	14,723,000
9	イタリア	ヨーロッパ	11,955,700
10	オランダ	ヨーロッパ	11,226,000
11	トルコ	アジア	9,617,415
12	日本	アジア	8,189,348
13	カナダ	北アメリカ	7,975,000
14	ニュージーランド	オセアニア	7,509,000
15	中国	アジア	6,820,722
16	スペイン	ヨーロッパ	6,642,773
17	オーストラリア	オセアニア	6,456,000
18	アルゼンチン	南アメリカ	6,281,980
19	メキシコ	南アメリカ	6,265,936
20	アイルランド	ヨーロッパ	5,402,400
21	デンマーク	ヨーロッパ	4,741,900
22	コロンビア	南アメリカ	4,037,290
23	イラン（イスラム共和国）	アジア	3,900,000
24	スイス	ヨーロッパ	3,884,710
25	ルーマニア	ヨーロッパ	3,812,076
26	スウェーデン	ヨーロッパ	3,508,000
27	オーストリア	ヨーロッパ	3,365,555
28	ハンガリー	ヨーロッパ	2,853,849
29	フィンランド	ヨーロッパ	2,816,844
30	ケニア	アフリカ	2,737,319
31	南アフリカ	アフリカ	2,475,000
32	ブルガリア	ヨーロッパ	2,457,805
33	エジプト	アフリカ	2,294,000
34	ソマリア	アフリカ	2,230,000
35	ノルウェー	ヨーロッパ	1,991,556
36	ギリシャ	ヨーロッパ	1,791,183
37	大韓民国	アジア	1,754,178
38	ポルトガル	ヨーロッパ	1,665,434
39	バングラデシュ	アジア	1,593,503
40	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	1,497,246
41	チリ	南アメリカ	1,390,000
42	シリア・アラブ共和国	アジア	1,331,373
43	エクアドル	南アメリカ	1,050,708
44	キューバ	南アメリカ	1,034,525
45	イスラエル	アジア	985,325
46	アルジェリア	アフリカ	977,000
47	ウルグアイ	南アメリカ	965,944
48	モロッコ	アフリカ	961,780
49	ネパール	アジア	922,238
50	アフガニスタン	アジア	830,150
51	ペルー	南アメリカ	795,900
52	インドネシア	アジア	599,155
53	タンザニア連合共和国	アフリカ	596,840
54	イラク	アジア	546,705
55	ミャンマー	アジア	523,311
56	アルバニア	ヨーロッパ	517,520
57	マダガスカル	アフリカ	477,000
58	ジンバブエ	アフリカ	470,000
59	サウジアラビア	アジア	468,508
60	コスタリカ	南アメリカ	463,800
61	ウガンダ	アフリカ	429,800
62	チュニジア	アフリカ	425,912
63	ニジェール	アフリカ	423,856
64	マリ	アフリカ	419,124
65	プエルトリコ	南アメリカ	402,363
66	ナイジェリア	アフリカ	351,000
67	ホンジュラス	南アメリカ	349,644
68	ドミニカ共和国	南アメリカ	347,093
69	モンゴル	アジア	299,846
70	エルサルバドル	南アメリカ	271,810
71	モーリタニア	アフリカ	267,080
72	スリランカ	アジア	251,981
73	グアテマラ	南アメリカ	251,255
74	パラグアイ	南アメリカ	225,790
75	中国、台湾 中国省	アジア	214,530
76	イエメン	アジア	206,808
77	ジャマイカ	南アメリカ	191,500
78	カメルーン	アフリカ	173,425
79	ニカラグア	南アメリカ	157,920
80	チャド	アフリカ	156,750
81	アンゴラ	アフリカ	155,601
82	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	154,398
83	リビア	アフリカ	154,200
84	ブルキナファソ	アフリカ	153,723
85	キプロス	アジア	141,900
86	タイ	アジア	130,278
87	レバノン	アジア	130,000
88	パナマ	南アメリカ	124,066
89	ボツワナ	アフリカ	115,350
90	アイスランド	ヨーロッパ	113,032
91	ルワンダ	アフリカ	96,628
92	ヨルダン	アジア	96,400
93	セネガル	アフリカ	93,421
94	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	88,000
95	ザンビア	アフリカ	77,700
96	ナミビア	アフリカ	76,000
97	オマーン	アジア	74,170
98	モザンビーク	アフリカ	71,735
99	ベトナム	アジア	60,471
100	フィジー	オセアニア	58,000
101	ハイチ	南アメリカ	56,800
102	ギニア	アフリカ	47,408
103	中央アフリカ共和国	アフリカ	46,502
104	ブルンジ	アフリカ	43,970
105	アラブ首長国連邦	アジア	42,371
106	エスワティニ	アフリカ	42,000
107	マレーシア	アジア	38,745
108	マラウイ	アフリカ	36,800
109	ブータン	アジア	36,740
110	マルタ	ヨーロッパ	26,491
111	クウェート	アジア	26,198
112	フィリピン	アジア	24,190
113	レソト	アフリカ	23,780
114	カタール	アジア	22,977
115	ベナン	アフリカ	21,025
116	ガーナ	アフリカ	20,800
117	バーレーン	アジア	18,898
118	ガイアナ	南アメリカ	18,820
119	コートジボワール	アフリカ	17,600
120	カンボジア	アジア	17,342
121	シエラレオネ	アフリカ	17,250
122	スリナム	南アメリカ	16,400
123	ギニアビサウ	アフリカ	15,734
124	バルバドス	南アメリカ	14,199
125	ジブチ	アフリカ	11,765
126	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	11,147
127	モーリシャス	アフリカ	11,000
128	レユニオン	アフリカ	7,858
129	コンゴ民主共和国	アフリカ	7,800
130	トーゴ	アフリカ	7,110
131	ドミニカ	南アメリカ	6,450
132	ガンビア	アフリカ	5,950
133	カーボベルデ	アフリカ	5,915
134	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	5,538
135	ラオス人民民主共和国	アジア	4,700
136	コモロ	アフリカ	4,000
137	バヌアツ	オセアニア	2,400
138	マルティニーク	南アメリカ	2,090
139	フランス領ポリネシア	オセアニア	2,050
140	中国、香港特別行政区	アジア	1,808
141	バハマ	南アメリカ	1,688
142	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	1,340
143	ソロモン諸島	オセアニア	1,327
144	ニューカレドニア	オセアニア	1,286
145	ベリーズ	南アメリカ	1,240
146	サモア	オセアニア	1,200
147	セントルシア	南アメリカ	1,050
148	ガボン	アフリカ	1,000
149	コンゴ	アフリカ	1,000
150	リベリア	アフリカ	741
151	東ティモール	アジア	625
152	グアドループ	南アメリカ	608
153	グレナダ	南アメリカ	490
154	セーシェル	アフリカ	450
155	フランス領ギアナ	南アメリカ	270
156	トンガ	オセアニア	225
157	パプアニューギニア	オセアニア	175
158	サントメ・プリンシペ	アフリカ	121
159	ニウエ	オセアニア	45
160	ブルネイ ダルサラーム	アジア	41
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1990年度の牛乳生産量データによれば、アメリカ合衆国が67,005,000トンで世界1位となっており、次いでインドが53,678,000トン、ドイツが31,342,024トンと続きます。このランキングは、それぞれの国が持つ農業資源、技術力、気候条件、および国内需要に対応する生産体制の違いを反映していると言えます。

アメリカ合衆国が上位に立つ理由としては、大規模な酪農システムの確立や生産効率の高さが挙げられます。この国は広大な農地を持ち、技術革新によって生産量を最大化しています。一方、2位のインドにおいては、国内人口の多さや伝統的な乳製品文化の広がりが、大量の牛乳生産につながっています。インドの生産方式は、大規模酪農だけでなく、小規模な農家や村単位の生産が中心となっていることが特徴的です。3位のドイツは、主に高品質の乳製品輸出産業を支えている点で、非常に洗練された酪農の取り組みを行っています。

日本は12位にランクインし、生産量は8,189,348トンでした。日本の牛乳生産は他国と比較して規模は劣りますが、高品質な乳製品供給のための安全基準が最優先されており、技術力の高さが評価されています。ただし、農地の制約や消費量の伸び悩みもあり、生産量自体は大きな上昇を見せていません。他のアジア諸国では、中国が15位（6,820,722トン）と上位に位置しています。また、韓国は37位（1,754,178トン）で、東アジアの中では比較的低い順位にあります。これには、地形的制約や農業資源の少なさが影響していると考えられます。

一方で、発展途上国の中には生産量が限られている国も多く、最下位に位置するブルネイ ダルサラームの41トンや、ニウエの45トンがその例です。こうした国々では、牛乳生産に必要なインフラや資源が十分に確保できておらず、国内需要も高くないことが窺えます。

このデータから明らかな課題として、まず、世界各国間の生産量の不均衡が挙げられます。これは、単なる地理的・気候的な要因だけではなく、政策的な取り組みや農業技術の差が影響しています。この不均衡を是正するためには、例えば発展途上国における酪農技術の導入支援や高収益が見込まれる農業分野への投資促進が考えられます。また、気候変動に伴い主要酪農国が直面する環境リスクについても注意が必要です。例えば、アメリカやインドのような大規模酪農システムを持つ国では、地球温暖化や水資源不足の影響が生産量の減少を引き起こす可能性もあります。したがって、持続可能な農業技術と水管理政策を含む対策が必要です。

生産と消費のバランスを取るための国際協力も求められます。特に牛乳の輸出入について、国際貿易の枠組みの安定確保は重要です。日本を例にとると、国内生産に依存し過ぎるのではなく、合理的な輸入戦略を採用することで需給の安定化が図られます。同時に、自国の酪農を守る政策を継続しながら、技術革新による生産の効率化を進める必要があります。

将来的には、牛乳生産の効率化だけでなく、健康志向の高まりに応じた乳製品開発や代替乳製品市場への対応も重要になります。例えば、植物由来の代替ミルク製品が世界的に増加している中、従来の牛乳生産の将来性を再評価し、多様化する消費者のニーズに対応することが求められるでしょう。営農と消費を持続可能にするための政策設計が、各国の共通課題となります。

結論として、牛乳生産量データは、各国の農業実情だけでなく、その背景にある政策や資源の使われ方、消費動向、さらには環境負荷までを映し出します。このデータを活用して、各国間の連携強化や、地域特性に即した生産体制の構築、さらに世界全体での農業改良に向けた取り組みを進めることが重要です。国際連合をはじめとする国際機関がこうした取り組みをリードする役割を一層強化すべきです。