基本情報
遺跡名称 | 中国南方カルスト |
遺跡名称(英語) | South China Karst |
国名 | 中国 |
登録区分 | 自然遺産 |
登録基準(登録基準とは) | (vii)(viii) |
世界遺産登録年 | 2007年 |
資産面積 | 49537ha |
世界遺産「中国南方カルスト」の登録理由や特徴について
南中国のカルスト地形(South China Karst)は、湿潤熱帯から亜熱帯のカルスト景観として世界でも最も壮大な例の一つです。この地帯は、貴州省、広西チワン自治区、雲南省、重慶市にまたがる一連のサイトで構成されており、総面積は176,228ヘクタールにも及びます。南中国のカルストは、塔状カルスト、尖峰カルスト、円錐カルストなど、最も重要な種類のカルスト地形を含み、さらに自然橋、峡谷、大規模な洞窟システムなどの他の壮観な特性も持っています。
特に、石林(Shilin)はその超自然的な現象として知られ、世界的な参照地点とされています。石林は、独特な形状の石柱が立ち並ぶ光景が印象的で、大自然の力によって形作られた不思議な世界を体感できます。また、リボ(Libo)地域の円錐カルストおよび塔状カルストなども、これらのカルストタイプにおける世界的な参照地点とされています。リボの風景は、美しく、特徴的な景観を形成しています。
さらに、武隆カルスト(Wulong Karst)は、その巨大なドリーネ(陥没穴)、自然橋、そして洞窟で評価され、ユネスコの世界遺産に登録されています。この地域の地形は、長年にわたって水の侵食によって形成され、多様な生態系を支えています。カルストの地形は、地下水系と結びついており、独特な地形や生物多様性を育んでいます。
南中国カルストは、観光地としても非常に人気が高く、国内外の多くの旅行者が訪れています。特に、洞窟探検、ハイキング、自然観察などのアクティビティが魅力とされています。これらの景観は、人類の文化や歴史とも深く結びついており、地域の民族文化とも交差しています。多様な民族が暮らすこの地域では、彼らの伝統や生活様式も、カルストの壮大な自然と調和して共存しています。
このように、南中国カルストはただの自然美にとどまらず、地質学的な価値、生態的な豊かさ、さらには文化的な多様性を兼ね備えた、地球上で非常に重要な場所です。これらの特徴を通じて、訪れる人々は自然の偉大さと人類の文化の深さを再認識することができるのです。南中国のカルスト地形は、その魅力とともに、未来の世代にも受け継がれるべき大切な資産です。
「中国南方カルスト」はどこにある?