世界のバナナ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1978年のバナナ生産量ランキングにおいて、1位はインドで4,560,900トン、2位はブラジルで4,326,660トン、3位はフィリピンで3,340,673トンとなっています。このデータは国際連合食糧農業機関（FAO）が収集したもので、主要な生産国とその生産量を示しています。日本は94位で、生産量1,500トンとなっており、他の上位国と比べて非常に低い生産量となっています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	インド	アジア	4,560,900
2	ブラジル	南アメリカ	4,326,660
3	フィリピン	アジア	3,340,673
4	エクアドル	南アメリカ	2,152,192
5	ルワンダ	アフリカ	1,931,712
6	タイ	アジア	1,450,000
7	メキシコ	南アメリカ	1,393,080
8	インドネシア	アジア	1,378,000
9	ホンジュラス	南アメリカ	1,266,518
10	コスタリカ	南アメリカ	1,182,962
11	ブルンジ	アフリカ	1,122,000
12	パナマ	南アメリカ	1,056,489
13	コロンビア	南アメリカ	1,050,000
14	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	900,119
15	ベトナム	アジア	670,000
16	バングラデシュ	アジア	596,393
17	グアテマラ	南アメリカ	465,000
18	カメルーン	アフリカ	450,000
19	パプアニューギニア	オセアニア	440,000
20	マレーシア	アジア	440,000
21	スペイン	ヨーロッパ	401,200
22	ウガンダ	アフリカ	360,000
23	ドミニカ共和国	南アメリカ	315,598
24	コンゴ民主共和国	アフリカ	307,800
25	マルティニーク	南アメリカ	305,000
26	アンゴラ	アフリカ	300,000
27	パラグアイ	南アメリカ	254,380
28	マダガスカル	アフリカ	240,070
29	ケニア	アフリカ	240,000
30	コートジボワール	アフリカ	196,773
31	ハイチ	南アメリカ	195,000
32	中国、台湾 中国省	アジア	182,079
33	グアドループ	南アメリカ	170,256
34	ジャマイカ	南アメリカ	160,000
35	ニカラグア	南アメリカ	157,000
36	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	151,780
37	キューバ	南アメリカ	149,677
38	タンザニア連合共和国	アフリカ	147,000
39	パキスタン	アジア	130,538
40	アルゼンチン	南アメリカ	128,700
41	エジプト	アフリカ	113,394
42	プエルトリコ	南アメリカ	113,286
43	南アフリカ	アフリカ	102,780
44	オーストラリア	オセアニア	97,808
45	ギニア	アフリカ	97,718
46	中国	アジア	85,000
47	カンボジア	アジア	78,000
48	中央アフリカ共和国	アフリカ	76,000
49	リベリア	アフリカ	73,000
50	ソマリア	アフリカ	69,700
51	マラウイ	アフリカ	67,000
52	セントルシア	南アメリカ	66,907
53	モザンビーク	アフリカ	65,000
54	イスラエル	アジア	53,700
55	ジンバブエ	アフリカ	49,000
56	ドミニカ	南アメリカ	48,386
57	スリナム	南アメリカ	40,822
58	マリ	アフリカ	36,000
59	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	32,630
60	コモロ	アフリカ	31,415
61	ポルトガル	ヨーロッパ	25,766
62	コンゴ	アフリカ	25,000
63	レバノン	アジア	25,000
64	トルコ	アジア	23,000
65	グレナダ	南アメリカ	20,841
66	イエメン	アジア	20,500
67	サモア	オセアニア	20,000
68	オマーン	アジア	18,000
69	東ティモール	アジア	15,500
70	ベリーズ	南アメリカ	15,000
71	トーゴ	アフリカ	13,700
72	ベナン	アフリカ	12,000
73	赤道ギニア	アフリカ	10,500
74	カーボベルデ	アフリカ	9,000
75	ガボン	アフリカ	8,000
76	バハマ	南アメリカ	7,439
77	モーリシャス	アフリカ	7,154
78	ヨルダン	アジア	6,399
79	ガイアナ	南アメリカ	6,200
80	ラオス人民民主共和国	アジア	5,200
81	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	5,000
82	セネガル	アフリカ	5,000
83	フィジー	オセアニア	4,800
84	バヌアツ	オセアニア	4,800
85	レユニオン	アフリカ	4,240
86	ガーナ	アフリカ	4,000
87	ニューカレドニア	オセアニア	3,800
88	キプロス	アジア	3,505
89	キリバス	オセアニア	3,500
90	ギリシャ	ヨーロッパ	3,498
91	アメリカ合衆国	北アメリカ	2,590
92	サントメ・プリンシペ	アフリカ	2,350
93	トンガ	オセアニア	2,100
94	日本	アジア	1,500
95	シンガポール	アジア	1,400
96	セーシェル	アフリカ	1,300
97	エスワティニ	アフリカ	1,000
98	モルディブ	アジア	1,000
99	アラブ首長国連邦	アジア	808
100	バルバドス	南アメリカ	750
101	フランス領ポリネシア	オセアニア	700
102	バーレーン	アジア	600
103	ニウエ	オセアニア	500
104	ブルネイ ダルサラーム	アジア	500
105	ザンビア	アフリカ	419
106	クック諸島	オセアニア	360
107	フランス領ギアナ	南アメリカ	300
108	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	232
109	ソロモン諸島	オセアニア	180
110	ツバル	オセアニア	110
111	イタリア	ヨーロッパ	100
112	シリア・アラブ共和国	アジア	28
113	トケラウ	オセアニア	13
114	クウェート	アジア	2
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1978年における世界のバナナ生産量ランキングのデータによると、インド、ブラジル、フィリピンがトップスリーを占めています。これらの国は気候がバナナ栽培に適しており、また農地用の土地面積も十分であることが、この結果を後押ししています。バナナは特に熱帯や亜熱帯の地域で重要な作物であり、食糧としての日常的な消費だけでなく、輸出品としても経済に大きな影響を与えています。4位のエクアドルや5位のルワンダといった国々も、地理的条件が有利であるため、生産量が多いことがわかります。

一方で、気候や地形がバナナ栽培に適していない地域では生産量が低くなる傾向があります。たとえば、日本の1978年の生産量は1,500トンに留まっており、ランキングでは94位となっています。日本は温帯気候のため大規模なバナナ栽培には向きませんが、消費市場としての重要性を持つ国です。同様に、ヨーロッパや北アメリカのいくつかの国も、バナナ生産量が非常に限られています（アメリカは91位で2,590トン、イタリアは111位で100トン）。

このランキングが示しているように、生産量の分布には地理的条件とそれに伴う経済的な背景が大きく影響しています。たとえば、エクアドルやホンジュラスといった中南米の国々は、気候の利点を生かして、世界市場で輸出を行っています。一方で、国内消費に依存するルワンダのような国々では輸出による収益は少ないと言えます。

具体的な課題としては、中規模な生産国が直面する持続可能性の問題や、大規模生産国におけるモノカルチャー（単一作物栽培）のリスクが挙げられます。モノカルチャーは土地の生産力を低下させる可能性があり、また作物特有の病害が広がった場合、深刻な損害をもたらすことがあります。たとえば、バナナは「パナマ病」という土壌病原菌が原因の壊滅的な影響を受けるリスクが知られています。これは生産国全体にとって重要な脅威となっています。

地政学的な背景も無視できません。一部の中南米諸国では、土地の所有権をめぐる争いや労働環境の問題が報告されており、これらの問題が生産量や輸出に影響を与える可能性があります。また、気候変動も将来的に生産地に大きな影響を及ぼすでしょう。極端な気象現象や気温の上昇がバナナ栽培に悪影響を与えることは避けられません。

今後、バナナ産業の課題を克服するためには、耐病性の高い新品種の開発や、環境に優しい農法の導入が不可欠です。また持続可能な生産を目指すため、国際機関や各国政府間で協力を深めることも重要です。例えば、技術移転や農業研究の分野での国際的な協力を通じて、生産地の強靭性を高めることができます。さらに、バナナの供給が脆弱な地域においては、輸入の安定性を確保する戦略が必要になるでしょう。

このデータからは、バナナが単なる食料作物ではなく、地域経済や地政学、さらには気候変動という要素に密接に関連していることが明らかです。今後の持続可能な開発目標（SDGs）の文脈においても、バナナ生産と流通の改善は重要な課題となるでしょう。