世界のバナナ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1976年度のバナナ生産量ランキングにおいて、世界第1位はブラジルで4,530,240トン、2位はインドで3,758,200トン、3位はエクアドルで2,570,925トンでした。上位には熱帯性気候を活かしたバナナ生産国が並び、10位以内にアジア、中南米、アフリカからも多くの国がランクインしています。一方で、日本の生産量は2,000トンでランキング93位となり、アメリカやヨーロッパの国々も比較的低い生産量にとどまりました。このデータから、バナナ生産が地理的条件と経済的ニーズに深く影響を受けていることがわかります。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	ブラジル	南アメリカ	4,530,240
2	インド	アジア	3,758,200
3	エクアドル	南アメリカ	2,570,925
4	フィリピン	アジア	2,193,181
5	ルワンダ	アフリカ	1,820,163
6	タイ	アジア	1,400,000
7	ブルンジ	アフリカ	1,262,800
8	インドネシア	アジア	1,219,464
9	メキシコ	南アメリカ	1,199,427
10	コスタリカ	南アメリカ	1,187,147
11	ホンジュラス	南アメリカ	1,073,962
12	コロンビア	南アメリカ	1,060,000
13	パナマ	南アメリカ	999,399
14	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	859,005
15	バングラデシュ	アジア	588,625
16	ベトナム	アジア	550,000
17	マレーシア	アジア	455,000
18	グアテマラ	南アメリカ	451,000
19	パプアニューギニア	オセアニア	450,000
20	マダガスカル	アフリカ	359,605
21	カメルーン	アフリカ	350,000
22	ウガンダ	アフリカ	340,000
23	スペイン	ヨーロッパ	337,100
24	ドミニカ共和国	南アメリカ	317,750
25	コンゴ民主共和国	アフリカ	317,600
26	アンゴラ	アフリカ	300,000
27	アルゼンチン	南アメリカ	277,500
28	マルティニーク	南アメリカ	260,000
29	ケニア	アフリカ	228,000
30	パラグアイ	南アメリカ	227,800
31	中国、台湾 中国省	アジア	213,446
32	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	202,380
33	ハイチ	南アメリカ	190,000
34	ニカラグア	南アメリカ	152,800
35	グアドループ	南アメリカ	151,249
36	コートジボワール	アフリカ	147,190
37	タンザニア連合共和国	アフリカ	143,000
38	ジャマイカ	南アメリカ	140,000
39	キューバ	南アメリカ	121,269
40	パキスタン	アジア	116,614
41	プエルトリコ	南アメリカ	112,500
42	エジプト	アフリカ	111,786
43	オーストラリア	オセアニア	103,233
44	ソマリア	アフリカ	96,600
45	ギニア	アフリカ	95,850
46	カンボジア	アジア	88,000
47	南アフリカ	アフリカ	87,474
48	中央アフリカ共和国	アフリカ	72,000
49	リベリア	アフリカ	69,000
50	モザンビーク	アフリカ	65,000
51	セントルシア	南アメリカ	60,838
52	マラウイ	アフリカ	60,000
53	イスラエル	アジア	57,400
54	ジンバブエ	アフリカ	45,000
55	スリナム	南アメリカ	42,532
56	ドミニカ	南アメリカ	40,362
57	レバノン	アジア	36,000
58	マリ	アフリカ	34,000
59	中国	アジア	32,000
60	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	31,420
61	コモロ	アフリカ	27,548
62	コンゴ	アフリカ	24,360
63	ポルトガル	ヨーロッパ	23,202
64	サモア	オセアニア	23,000
65	グレナダ	南アメリカ	21,000
66	東ティモール	アジア	20,500
67	トルコ	アジア	20,100
68	イエメン	アジア	18,999
69	オマーン	アジア	15,500
70	トーゴ	アフリカ	13,000
71	ベナン	アフリカ	12,000
72	赤道ギニア	アフリカ	10,000
73	ベリーズ	南アメリカ	10,000
74	ガーナ	アフリカ	9,000
75	ガボン	アフリカ	8,000
76	モーリシャス	アフリカ	7,540
77	ラオス人民民主共和国	アジア	6,900
78	バハマ	南アメリカ	6,600
79	セネガル	アフリカ	5,000
80	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	4,800
81	フィジー	オセアニア	4,500
82	カーボベルデ	アフリカ	4,500
83	ヨルダン	アジア	4,457
84	ガイアナ	南アメリカ	4,082
85	ニューカレドニア	オセアニア	3,600
86	バヌアツ	オセアニア	3,600
87	キリバス	オセアニア	3,300
88	キプロス	アジア	3,251
89	トンガ	オセアニア	2,900
90	アメリカ合衆国	北アメリカ	2,263
91	サントメ・プリンシペ	アフリカ	2,250
92	ギリシャ	ヨーロッパ	2,134
93	日本	アジア	2,000
94	シンガポール	アジア	1,670
95	レユニオン	アフリカ	1,210
96	セーシェル	アフリカ	1,150
97	エスワティニ	アフリカ	1,000
98	ザンビア	アフリカ	960
99	モルディブ	アジア	900
100	バルバドス	南アメリカ	730
101	フランス領ポリネシア	オセアニア	680
102	クック諸島	オセアニア	605
103	ニウエ	オセアニア	500
104	フランス領ギアナ	南アメリカ	300
105	ブルネイ ダルサラーム	アジア	300
106	ソロモン諸島	オセアニア	170
107	バーレーン	アジア	150
108	イタリア	ヨーロッパ	100
109	シリア・アラブ共和国	アジア	70
110	ツバル	オセアニア	70
111	アンティグア・バーブーダ	南アメリカ	23
112	トケラウ	オセアニア	13
113	クウェート	アジア	1
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1976年の世界のバナナ生産量データは、熱帯や亜熱帯地域を中心にバナナが主要な農作物として生産されていることを明確に示しています。第1位のブラジルでは、気候条件がバナナ栽培に非常に適していることに加え、輸出市場を見据えた広範な農業産業の発展が背景にあります。インドやエクアドルなど、その他の上位国も同様に熱帯性気候下での農業が経済基盤の重要な部分を占めています。インドは国内消費の需要が高い一方、エクアドルは強力な輸出国としてもその地位を確立しています。

フィリピンやタイを含む東南アジアの国々は、バナナの伝統的な消費文化と地域内供給に支えられた生産国です。一方で、アフリカにおけるルワンダやブルンジなどの生産量も注目に値します。これらのアフリカ諸国では、農作物多様性の維持と地域の食糧安全保障においてバナナが重要な役割を果たしています。しかしながら、輸出基盤の発展は未だ課題であり、地域経済の成長に結びつけるための施設や輸送インフラの整備が期待されます。

反対に、北アメリカ、ヨーロッパ、東アジアのバナナ生産量は、気候的条件の影響で非常に低調です。日本は2,000トン（93位）、アメリカは2,263トンと気候要因だけでなく農業政策や消費需要のバランスが原因です。また、バナナの主要輸入国である日本の場合、国内の限られた生産地を活用していますが、大半をフィリピンなどから輸入に依存している現状があります。

課題として、バナナ生産はしばしば気候変動や土壌荒廃のリスクに直面しており、これが生産の安定性と持続可能性を脅かします。また生産地域では、バナナの輸出に特化しすぎることで食料安全保障の低下や輸出依存が懸念されます。特にパナマ病（バナナ枯死病）などの疫病が生産に甚大な影響を与えることが知られており、長期的な問題としてバナナの品種改良や生育方法の改善が求められます。

これからの対応として、各国は気候に強いバナナ品種の開発と栽培を促進する技術的支援を拡大する必要があります。また、生産の効率化だけでなく、貿易体制や物流の整備で地域間の連携を深めることが重要です。特にアフリカでは、地域内市場の開拓や輸送インフラの整備を国際的な支援の対象とするべきでしょう。さらに、バナナを主要産品としている国々では、輸出収入に依存しすぎない多様な経済戦略が求められます。

地政学的には、バナナ生産が一部の国々に集中していることで供給の脆弱性があり、天然災害や紛争が貿易に与える影響も見逃せません。特に、エクアドルやフィリピンなどの主要輸出国では地震や台風といった自然災害のリスクが高く、これが国際市場に大きな影響を与えかねません。

結論として、持続可能なバナナ生産は農業、経済、貿易、そして自給自足に関わる多方面の対策を必要とする分野です。生産地域での技術革新、適切な輸出バランス、さらに気候変動対策を統合した政策が欠かせません。国際機関や民間投資家間の協力の枠組みを強化することで、バナナ生産を効率化し、世界の食料供給の安定に寄与することが求められます。