世界のオレンジ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

2007年度におけるオレンジ生産量ランキングは、ブラジルが約1868万トンで1位となり、世界のオレンジ生産を大きく牽引しました。次いでアメリカ合衆国が約692万トン、インドが約426万トンと続いており、トップ3の生産量だけで全体の大部分を占めています。一方、日本は6万5000トンで52位と比較的低い位置にあり、オレンジ生産が主要産業ではないことが示されています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	ブラジル	南アメリカ	18,684,984
2	アメリカ合衆国	北アメリカ	6,917,286
3	インド	アジア	4,266,900
4	メキシコ	南アメリカ	4,248,715
5	中国	アジア	3,496,401
6	スペイン	ヨーロッパ	2,740,280
7	インドネシア	アジア	2,625,884
8	イタリア	ヨーロッパ	2,527,500
9	イラン（イスラム共和国）	アジア	2,054,658
10	エジプト	アフリカ	2,054,626
11	トルコ	アジア	1,426,965
12	南アフリカ	アフリカ	1,408,083
13	パキスタン	アジア	1,030,730
14	ギリシャ	ヨーロッパ	815,668
15	アルゼンチン	南アメリカ	800,000
16	モロッコ	アフリカ	711,500
17	ベトナム	アジア	654,700
18	シリア・アラブ共和国	アジア	602,930
19	ガーナ	アフリカ	520,000
20	アルジェリア	アフリカ	490,915
21	オーストラリア	オセアニア	470,673
22	コスタリカ	南アメリカ	424,000
23	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	389,842
24	タイ	アジア	383,079
25	コロンビア	南アメリカ	352,983
26	ペルー	南アメリカ	344,267
27	キューバ	南アメリカ	302,800
28	パラグアイ	南アメリカ	260,000
29	ホンジュラス	南アメリカ	236,709
30	レバノン	アジア	228,700
31	ベリーズ	南アメリカ	213,149
32	ポルトガル	ヨーロッパ	194,779
33	中国、台湾 中国省	アジア	192,910
34	イスラエル	アジア	190,408
35	ウルグアイ	南アメリカ	186,272
36	コンゴ民主共和国	アフリカ	180,700
37	チリ	南アメリカ	150,000
38	グアテマラ	南アメリカ	134,649
39	タンザニア連合共和国	アフリカ	130,000
40	イエメン	アジア	129,098
41	マリ	アフリカ	129,077
42	ドミニカ共和国	南アメリカ	121,633
43	ジャマイカ	南アメリカ	112,632
44	チュニジア	アフリカ	104,100
45	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	91,634
46	マダガスカル	アフリカ	90,000
47	ジンバブエ	アフリカ	88,169
48	ニカラグア	南アメリカ	85,000
49	イラク	アジア	73,447
50	エルサルバドル	南アメリカ	66,978
51	ケニア	アフリカ	65,000
52	日本	アジア	65,000
53	カンボジア	アジア	63,000
54	エクアドル	南アメリカ	56,059
55	ブータン	アジア	48,506
56	ラオス人民民主共和国	アジア	47,000
57	パナマ	南アメリカ	46,121
58	リビア	アフリカ	44,500
59	エチオピア	アフリカ	42,807
60	キプロス	アジア	42,113
61	エスワティニ	アフリカ	40,000
62	セネガル	アフリカ	40,000
63	ハイチ	南アメリカ	37,000
64	ネパール	アジア	36,736
65	パレスチナ国	アジア	35,366
66	ヨルダン	アジア	35,190
67	コートジボワール	アフリカ	35,000
68	中央アフリカ共和国	アフリカ	21,751
69	マレーシア	アジア	20,604
70	プエルトリコ	南アメリカ	18,079
71	モザンビーク	アフリカ	18,000
72	スリナム	南アメリカ	13,651
73	トーゴ	アフリカ	13,000
74	ベナン	アフリカ	12,500
75	ソマリア	アフリカ	8,841
76	ニュージーランド	オセアニア	8,800
77	リベリア	アフリカ	7,200
78	アフガニスタン	アジア	7,109
79	スリランカ	アジア	6,380
80	ギニアビサウ	アフリカ	6,000
81	ガイアナ	南アメリカ	6,000
82	モンテネグロ	ヨーロッパ	5,239
83	フィリピン	アジア	5,148
84	ドミニカ	南アメリカ	4,587
85	フランス	ヨーロッパ	4,298
86	アルバニア	ヨーロッパ	4,200
87	グルジア	アジア	3,700
88	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	3,500
89	ザンビア	アフリカ	3,384
90	ナミビア	アフリカ	2,983
91	コンゴ	アフリカ	2,300
92	アゼルバイジャン	アジア	2,266
93	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	1,700
94	東ティモール	アジア	1,451
95	ニューカレドニア	オセアニア	1,449
96	ルワンダ	アフリカ	1,400
97	マルタ	ヨーロッパ	1,188
98	トンガ	オセアニア	1,150
99	ボツワナ	アフリカ	980
100	バングラデシュ	アジア	867
101	グレナダ	南アメリカ	735
102	タジキスタン	アジア	700
103	セントルシア	南アメリカ	596
104	ブルキナファソ	アフリカ	550
105	クロアチア	ヨーロッパ	531
106	フランス領ポリネシア	オセアニア	519
107	ブルネイ ダルサラーム	アジア	356
108	ロシア連邦	ヨーロッパ	270
109	フィジー	オセアニア	257
110	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	125
111	クック諸島	オセアニア	100
112	クウェート	アジア	72
113	セーシェル	アフリカ	37
114	ジブチ	アフリカ	3
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国際連合食糧農業機関（FAO）のデータによると、2007年度のオレンジ生産量は、地球規模で大きな地域格差が見られます。特に、ブラジルが突出した生産量を記録しており、その18,684,984トンという数値は、2位のアメリカ合衆国に対しておよそ2.7倍の差をつけています。ブラジルがオレンジ生産大国である背景には、広大な土地面積、肥沃な土壌、そして温暖で生産に適した気候条件が挙げられます。また、ブラジルの生産量の多くが輸出に回されており、特にオレンジジュースの原料需要が世界市場において非常に強いことが、その地位を支えています。

アメリカ合衆国は、6,917,286トンで2位にランクインしており、主にフロリダ州などの農業地域で生産されています。アメリカもまた輸出に力を入れており、特にカナダや欧州連合への輸出が盛んです。一方で、アメリカでは気候変動やハリケーンなどがオレンジ生産量に悪影響を与える懸念があり、これが将来的な課題となります。

世界第3位のインドと第4位のメキシコは、それぞれ4,266,900トンと4,248,715トンを記録しました。インドでは特に国内消費が主とされ、輸出向けよりも国内需要に対応した形で生産が行われています。一方のメキシコは、アメリカ市場への輸出が大きな収入源であり、国際貿易における戦略的な位置づけにあります。

日本は52位の6万5000トンにすぎず、生産量の点では他国と大きな差があります。これは、日本が四季の変化が明瞭で、オレンジの大規模生産には適した気候ではないためと考えられます。実際、日本ではより気候適性が高いみかんや柚子などの温州柑橘類の生産が盛んであり、オレンジ全体の需要も輸入によって賄われています。隣国の中国は3,496,401トンで5位、韓国はランク外ですが、両国とも国内消費が中心である点が日本と類似する特徴です。

しかし、地政学的リスクや気候変動は、多くの国でオレンジ生産に影響を与える可能性があります。たとえば、気候変動による温度上昇や降水パターンの変化は、主要産地における収穫量や品質を大きく左右します。さらに、アメリカやメキシコなどのオレンジ生産地は、自然災害や害虫被害への対応も求められており、持続可能な農業技術の導入が急務です。

将来的には、世界的な需要増加に対応しつつ、環境負荷を軽減するための努力が求められます。例えば、日本のような生産量が少ない国でも、輸入依存を少しでも削減するために高付加価値オレンジの生産を検討することが有益です。また、ブラジルやアメリカといった主要生産国では、オレンジジュースなど加工品の輸出に依存しすぎないよう、生産地マーケティングの多角化や新たな市場開拓も重要な施策でしょう。

結論として、2007年度のオレンジ生産量データは、各国の農業政策や気候条件が深く反映されたものであり、地球規模での課題と進展する取り組みを示しています。特に気候変動や自然災害に対応することで、オレンジ生産の安定性と持続可能性を向上させることが、国際社会全体の利益へとつながるでしょう。