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世界のバナナ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

1965年度、バナナ生産量ランキングで1位はブラジル(3,624,630トン)、2位はエクアドル(3,304,000トン)、3位はインド(3,271,000トン)でした。トップ3の国々で全体生産量のおよそ40%近くを占めており、南アメリカやアジア地域がバナナの主要生産地としての地位を確立していることがわかります。一方で日本は91位(2,000トン)に留まり、国内でのバナナ栽培・生産は限定的です。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 3,624,630
2 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 3,304,000
3 インド国旗 インド アジア 3,271,000
4 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 1,202,250
5 タイ国旗 タイ アジア 1,173,000
6 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 1,140,000
7 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 1,035,080
8 フィリピン国旗 フィリピン アジア 959,650
9 インドネシア国旗 インドネシア アジア 950,000
10 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 825,255
11 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 724,500
12 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 653,000
13 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 619,800
14 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 578,900
15 コスタリカ国旗 コスタリカ 南アメリカ 516,122
16 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 460,094
17 ベトナム国旗 ベトナム アジア 410,000
18 ケニア国旗 ケニア アフリカ 400,000
19 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 372,400
20 マレーシア国旗 マレーシア アジア 371,000
21 パプアニューギニア国旗 パプアニューギニア オセアニア 325,000
22 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 285,800
23 ドミニカ共和国国旗 ドミニカ共和国 南アメリカ 266,044
24 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 255,000
25 ジャマイカ国旗 ジャマイカ 南アメリカ 238,900
26 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 232,000
27 マルティニーク国旗 マルティニーク 南アメリカ 220,000
28 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 210,000
29 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 200,000
30 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 165,500
31 グアドループ国旗 グアドループ 南アメリカ 162,000
32 ソマリア国旗 ソマリア アフリカ 157,000
33 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 155,000
34 中国国旗 中国 アジア 145,000
35 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 138,300
36 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 135,000
37 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 127,719
38 カンボジア国旗 カンボジア アジア 127,000
39 ハイチ国旗 ハイチ 南アメリカ 125,000
40 プエルトリコ国旗 プエルトリコ 南アメリカ 117,600
41 セントルシア国旗 セントルシア 南アメリカ 102,500
42 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 102,000
43 ギニア国旗 ギニア アフリカ 87,000
44 エジプト国旗 エジプト アフリカ 64,005
45 リベリア国旗 リベリア アフリカ 56,000
46 パキスタン国旗 パキスタン アジア 50,800
47 中央アフリカ共和国国旗 中央アフリカ共和国 アフリカ 50,000
48 ドミニカ国旗 ドミニカ 南アメリカ 49,756
49 イスラエル国旗 イスラエル アジア 44,000
50 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 37,000
51 キューバ国旗 キューバ 南アメリカ 36,326
52 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 36,000
53 ポルトガル国旗 ポルトガル ヨーロッパ 34,000
54 セントビンセントおよびグレナディーン諸島国旗 セントビンセントおよびグレナディーン諸島 南アメリカ 33,800
55 サモア国旗 サモア オセアニア 33,000
56 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 31,000
57 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 28,943
58 グレナダ国旗 グレナダ 南アメリカ 26,000
59 レバノン国旗 レバノン アジア 25,340
60 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 25,000
61 マリ国旗 マリ アフリカ 24,000
62 コモロ国旗 コモロ アフリカ 23,000
63 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 18,000
64 東ティモール国旗 東ティモール アジア 16,500
65 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 16,154
66 ヨルダン国旗 ヨルダン アジア 15,400
67 イエメン国旗 イエメン アジア 14,000
68 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 13,900
69 赤道ギニア国旗 赤道ギニア アフリカ 12,000
70 トンガ国旗 トンガ オセアニア 11,000
71 モーリシャス国旗 モーリシャス アフリカ 10,318
72 ベナン国旗 ベナン アフリカ 10,000
73 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 9,400
74 コンゴ国旗 コンゴ アフリカ 8,000
75 オマーン国旗 オマーン アジア 8,000
76 カーボベルデ国旗 カーボベルデ アフリカ 7,272
77 トリニダード・トバゴ国旗 トリニダード・トバゴ 南アメリカ 6,985
78 トルコ国旗 トルコ アジア 6,000
79 レユニオン国旗 レユニオン アフリカ 6,000
80 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 5,500
81 ガボン国旗 ガボン アフリカ 5,000
82 バハマ国旗 バハマ 南アメリカ 4,500
83 ガイアナ国旗 ガイアナ 南アメリカ 4,440
84 フィジー国旗 フィジー オセアニア 4,000
85 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 4,000
86 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 3,248
87 ニューカレドニア国旗 ニューカレドニア オセアニア 3,000
88 サントメ・プリンシペ国旗 サントメ・プリンシペ アフリカ 2,886
89 セネガル国旗 セネガル アフリカ 2,282
90 キリバス国旗 キリバス オセアニア 2,240
91 日本国旗 日本 アジア 2,000
92 バルバドス国旗 バルバドス 南アメリカ 1,800
93 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 1,398
94 キプロス国旗 キプロス アジア 1,290
95 フランス領ギアナ国旗 フランス領ギアナ 南アメリカ 1,280
96 セーシェル国旗 セーシェル アフリカ 1,000
97 バヌアツ国旗 バヌアツ オセアニア 1,000
98 エスワティニ国旗 エスワティニ アフリカ 903
99 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 700
100 モルディブ国旗 モルディブ アジア 600
101 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 500
102 フランス領ポリネシア国旗 フランス領ポリネシア オセアニア 460
103 クック諸島国旗 クック諸島 オセアニア 450
104 ブルネイ ダルサラーム国旗 ブルネイ ダルサラーム アジア 438
105 シンガポール国旗 シンガポール アジア 305
106 ニウエ国旗 ニウエ オセアニア 220
107 ツバル国旗 ツバル オセアニア 150
108 ソロモン諸島国旗 ソロモン諸島 オセアニア 148
109 リビア国旗 リビア アフリカ 140
110 バーレーン国旗 バーレーン アジア 100
111 トケラウ国旗 トケラウ オセアニア 11
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このランキングは、国際連合食糧農業機関(FAO)が集めた1965年度の世界各国におけるバナナ生産データに基づいており、各国の気候、農業技術、経済状況、国際貿易の影響を反映したものです。上位には熱帯気候に適し、多くの人々の食糧や経済の基幹作物となっている国々が並んでいます。

ブラジルが1位に輝いた背景には、国内での豊富な農地と適切な自然条件、さらにバナナを主食としても重要視する文化的要素が挙げられます。2位のエクアドルや3位のインドも同様に、年間を通じてバナナの主要栽培に最適な気象条件を持っているだけでなく、輸出産業としての成長が影響しています。特にエクアドルは、地理的にも輸出拠点として有利な位置にあり、現在でもバナナ輸出の主要国となっています。

ランキングを分析すると気候条件が大きなファクターとして浮かび上がります。アフリカやアジアでランクインしている国々、例えば4位のルワンダや5位のタイも熱帯地域に位置し、地域の食糧供給の基盤となっています。一方で、寒冷地域や温帯地域に位置する多くの国々は、栽培に適した条件を欠いており、日本(91位)やアメリカ(86位)は生産量が少なく、多くを輸入に依存しています。

生産量には地政学的な背景も影響しています。例えばバナナは一種のモノカルチャー作物となることが多く、国内の農業経済の安定にも深く関わっています。特にラテンアメリカの国々では、バナナを主要輸出品とした経済モデルが築かれています。しかし、このような輸出依存型の経済は、国際市場での価格変動や地政学的リスクに脆弱です。例えば政治的不安定や紛争、自然災害が発生すると、生産や輸出が大きく阻害されます。対策としては、生産の多様化や持続可能な農業技術の導入、国際市場における安定的な貿易協定構築などが必要です。

また、病害虫問題も課題のひとつです。この時期からすでに、特定のバナナ品種が世界的に主流となることが生産にリスクをもたらしています。現在の「キャベンディッシュ種」以前には、例えば「グロスミッチェル種」が主流でしたが、パナマ病という土壌真菌による壊滅的な被害によって衰退しました。すべての生産地に多品種化や耐病性品種の普及を進める必要があります。

未来に向けた課題として、気候変動が無視できないリスクと言えます。生産国の多くが気候変動の影響を大きく受けやすい地域に位置しています。例えば、エクアドルやフィリピンなどは気温の上昇と異常気象に直面しており、栽培に適した地域が徐々に限られていく可能性があります。これに対抗するためには、地元の農民と協力した地域適応型の農林業技術の普及や、温室効果ガス排出量削減のための取り組み強化が求められます。

さらに、日本のような沿岸部の温帯気候の国々では、農業技術を駆使して年中温暖な条件を再現する人工栽培が進む余地があります。生産自給率を向上させるには、政府や産業界からの研究資金の提供や国内農家への支援が肝要です。同時に、輸入依存に頼る国々では、バナナの需給バランスが安定しない場合の食糧安全保障の確保にも注力すべきです。

データから結論づけると、1965年当時は生産地の地理条件や輸出産業としての発展度が主要なランキング要因となっていますが、将来に向けては収穫量を安定させるための病害虫管理や気候変動適応、新規品種の開発、地政学的リスクの緩和が不可欠となります。これには国連機関、地域政府、現地農業者が一丸となった国際的な協力が必要です。

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