世界の大麦生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

出典： Food and Agriculture Organization「国際連合食糧農業機関」

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表したデータによると、2016年の大麦生産量ランキングでは、ロシア連邦が最多の17,967,161トンを生産し、次いでドイツが10,730,500トン、フランスが10,439,229トンと続きました。トップ10の生産国は、合計で約80％の世界の大麦を生産しており、特に欧州地域が強い影響力を持っています。一方、日本は生産量が170,400トンで、世界全体におけるシェアは小さい状況です。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	ロシア連邦	ヨーロッパ	17,967,161
2	ドイツ	ヨーロッパ	10,730,500
3	フランス	ヨーロッパ	10,439,229
4	ウクライナ	ヨーロッパ	9,435,710
5	スペイン	ヨーロッパ	9,176,159
6	オーストラリア	オセアニア	8,992,274
7	カナダ	北アメリカ	8,839,400
8	トルコ	アジア	6,700,000
9	イギリス	ヨーロッパ	6,655,000
10	アルゼンチン	南アメリカ	4,938,723
11	アメリカ合衆国	北アメリカ	4,352,610
12	デンマーク	ヨーロッパ	3,949,600
13	イラン（イスラム共和国）	アジア	3,724,398
14	ポーランド	ヨーロッパ	3,441,090
15	カザフスタン	アジア	3,231,268
16	エチオピア	アフリカ	2,221,068
17	チェコ	ヨーロッパ	1,845,254
18	ルーマニア	ヨーロッパ	1,817,269
19	ハンガリー	ヨーロッパ	1,594,233
20	フィンランド	ヨーロッパ	1,580,700
21	スウェーデン	ヨーロッパ	1,530,400
22	アイルランド	ヨーロッパ	1,479,900
23	インド	アジア	1,440,000
24	中国	アジア	1,324,598
25	ベラルーシ	ヨーロッパ	1,252,668
26	イタリア	ヨーロッパ	988,285
27	メキシコ	南アメリカ	978,349
28	シリア・アラブ共和国	アジア	954,480
29	アゼルバイジャン	アジア	928,923
30	アルジェリア	アフリカ	919,907
31	オーストリア	ヨーロッパ	859,702
32	ブルガリア	ヨーロッパ	689,850
33	サウジアラビア	アジア	648,620
34	ノルウェー	ヨーロッパ	634,800
35	モロッコ	アフリカ	619,919
36	スロバキア	ヨーロッパ	584,602
37	リトアニア	ヨーロッパ	545,191
38	イラク	アジア	499,222
39	キルギスタン	アジア	415,266
40	セルビア	ヨーロッパ	395,501
41	ギリシャ	ヨーロッパ	381,650
42	ブラジル	南アメリカ	379,687
43	ニュージーランド	オセアニア	364,186
44	エストニア	ヨーロッパ	357,387
45	南アフリカ	アフリカ	355,000
46	ウルグアイ	南アメリカ	354,800
47	ベルギー	ヨーロッパ	345,559
48	チュニジア	アフリカ	327,621
49	アフガニスタン	アジア	301,856
50	ラトビア	ヨーロッパ	283,200
51	クロアチア	ヨーロッパ	263,165
52	モルドバ共和国	ヨーロッパ	255,707
53	オランダ	ヨーロッパ	236,231
54	ペルー	南アメリカ	210,298
55	アルメニア	アジア	197,057
56	日本	アジア	170,400
57	ウズベキスタン	アジア	167,384
58	スイス	ヨーロッパ	159,890
59	北マケドニア	ヨーロッパ	144,832
60	タジキスタン	アジア	141,957
61	タイ	アジア	120,000
62	チリ	南アメリカ	108,269
63	エジプト	アフリカ	99,751
64	スロベニア	ヨーロッパ	91,653
65	リビア	アフリカ	90,000
66	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	77,294
67	大韓民国	アジア	73,893
68	エリトリア	アフリカ	65,000
69	ケニア	アフリカ	62,000
70	パキスタン	アジア	60,549
71	ジンバブエ	アフリカ	54,977
72	レバノン	アジア	48,790
73	グルジア	アジア	47,200
74	ポルトガル	ヨーロッパ	46,615
75	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	45,996
76	ヨルダン	アジア	37,929
77	ルクセンブルク	ヨーロッパ	33,995
78	ネパール	アジア	32,801
79	エクアドル	南アメリカ	25,414
80	トルクメニスタン	アジア	19,879
81	パレスチナ国	アジア	19,700
82	イエメン	アジア	17,395
83	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	16,200
84	タンザニア連合共和国	アフリカ	15,705
85	イスラエル	アジア	13,750
86	コロンビア	南アメリカ	11,545
87	アルバニア	ヨーロッパ	9,000
88	ザンビア	アフリカ	7,530
89	アイスランド	ヨーロッパ	7,389
90	モンゴル	アジア	6,483
91	キプロス	アジア	2,907
92	クウェート	アジア	2,296
93	マルタ	ヨーロッパ	2,163
94	ブータン	アジア	1,702
95	オマーン	アジア	1,695
96	モーリタニア	アフリカ	1,430
97	モンテネグロ	ヨーロッパ	1,068
98	コンゴ民主共和国	アフリカ	964
99	カタール	アジア	672
100	バングラデシュ	アジア	317
101	レソト	アフリカ	305
102	グアテマラ	南アメリカ	18
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大麦は、食糧としてだけでなく、飼料やビールの原料としても重要な作物です。2016年の生産量データを見てみると、ロシア連邦が圧倒的な生産量を誇っており、全体の約23％を占めています。生産量の差を見ると、ドイツとフランスが次に来るものの、その差は約7百万トンと大きく、ロシアがいかに大きな役割を果たしているかが分かります。また、ウクライナやスペインなどの国々も、生産量が高く、欧州全体の生産が支えられていることが浮き彫りになっています。

現在のトレンドとして、気候変動が農業全般に与えるインパクトは決して無視できません。特に、ヨーロッパやウクライナ地域は、異常気象の影響を受けやすく、農業生産に不安定要素が多く存在しています。地政学的にも、ウクライナは紛争の影響を受け、農業生産に対する直接的なリスクが高まっており、この地域の安定が求められます。特に、大麦の需要は、世界的には飼料の需要増加に伴い高まっているため、生産の安定性が重要です。

日本は大麦生産が限定的ですが、今後は気候変動に考慮した持続可能な農業の推進が求められます。また、大麦の生産を支えるためには農業技術の革新や、国際的な連携の強化が不可欠です。特に、農業分野における国際協力の強化が、災害や疫病に対する抵抗力を高め、農業の安定的な発展に寄与します。

将来的には、個別の国が抱える課題に対する理解を深め、資源配分や共同作業の枠組みを設けることが必要です。たとえば、地域グループ間での技術交換や情報共有を進めることで、より効率的に生産を行う道が開けるでしょう。日本としても、国際的な大麦市場に関与する方法を模索し、技術援助や情報提供を行うことが、新たなビジネスチャンスを生む可能性があります。

結論として、2016年の大麦生産量データは、将来の農業生産にかかる課題の多様性を示しています。国や国際機関は、このデータを基に、自国の農業政策や国際協力を見直し、持続可能な農業経済の実現に向けた具体的な対策を講じていくべきです。