世界のオレンジ生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

Food and Agriculture Organization（国際連合食糧農業機関）が発表した1967年のオレンジ生産量データによると、1位はアメリカ合衆国で7,190,068トン、2位はブラジルで2,504,656トン、3位はスペインで1,820,800トンという結果でした。日本は16位で244,300トンを記録しており、他の上位国と比較して大きな差が見られる結果となりました。このランキングは、当時の各国の農業政策や気候条件を反映しており、地域ごとに生産の集中度や環境的背景が異なることを示しています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	7,190,068
2	ブラジル	南アメリカ	2,504,656
3	スペイン	ヨーロッパ	1,820,800
4	メキシコ	南アメリカ	1,805,030
5	イタリア	ヨーロッパ	1,251,500
6	インド	アジア	1,000,000
7	イスラエル	アジア	765,950
8	モロッコ	アフリカ	648,800
9	アルゼンチン	南アメリカ	640,400
10	エジプト	アフリカ	532,000
11	南アフリカ	アフリカ	492,000
12	トルコ	アジア	380,000
13	パキスタン	アジア	330,000
14	ギリシャ	ヨーロッパ	301,159
15	アルジェリア	アフリカ	282,277
16	日本	アジア	244,300
17	オーストラリア	オセアニア	232,455
18	ペルー	南アメリカ	190,791
19	エクアドル	南アメリカ	181,747
20	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	167,810
21	パラグアイ	南アメリカ	158,310
22	レバノン	アジア	153,848
23	タイ	アジア	137,500
24	ポルトガル	ヨーロッパ	129,000
25	イラン（イスラム共和国）	アジア	122,000
26	コンゴ民主共和国	アフリカ	117,000
27	キューバ	南アメリカ	116,823
28	インドネシア	アジア	100,000
29	キプロス	アジア	86,800
30	コロンビア	南アメリカ	83,000
31	ジャマイカ	南アメリカ	82,236
32	チュニジア	アフリカ	75,900
33	中国	アジア	68,000
34	ベトナム	アジア	64,000
35	ガーナ	アフリカ	57,917
36	ドミニカ共和国	南アメリカ	57,778
37	コスタリカ	南アメリカ	51,200
38	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	50,900
39	ウルグアイ	南アメリカ	41,500
40	パナマ	南アメリカ	41,200
41	チリ	南アメリカ	40,000
42	ニカラグア	南アメリカ	38,600
43	エルサルバドル	南アメリカ	37,300
44	ヨルダン	アジア	33,578
45	プエルトリコ	南アメリカ	29,937
46	ベリーズ	南アメリカ	28,535
47	エスワティニ	アフリカ	28,000
48	カンボジア	アジア	26,000
49	ハイチ	南アメリカ	22,900
50	イラク	アジア	22,000
51	トリニダード・トバゴ	南アメリカ	19,459
52	ジンバブエ	アフリカ	19,000
53	ブータン	アジア	19,000
54	ホンジュラス	南アメリカ	18,748
55	アフガニスタン	アジア	18,500
56	ラオス人民民主共和国	アジア	15,000
57	リビア	アフリカ	13,784
58	中国、台湾 中国省	アジア	13,113
59	モザンビーク	アフリカ	12,500
60	スリランカ	アジア	12,000
61	マレーシア	アジア	11,500
62	スリナム	南アメリカ	11,134
63	中央アフリカ共和国	アフリカ	11,000
64	ベナン	アフリカ	10,500
65	フィリピン	アジア	9,548
66	ガイアナ	南アメリカ	9,072
67	マダガスカル	アフリカ	8,000
68	ケニア	アフリカ	8,000
69	マリ	アフリカ	7,500
70	トーゴ	アフリカ	7,200
71	ソマリア	アフリカ	6,000
72	コートジボワール	アフリカ	5,000
73	リベリア	アフリカ	5,000
74	シリア・アラブ共和国	アジア	4,700
75	クック諸島	オセアニア	4,500
76	バングラデシュ	アジア	4,000
77	フランス	ヨーロッパ	3,120
78	アルバニア	ヨーロッパ	2,560
79	コンゴ	アフリカ	2,200
80	ザンビア	アフリカ	2,200
81	トンガ	オセアニア	2,000
82	ドミニカ	南アメリカ	1,730
83	セネガル	アフリカ	1,000
84	グレナダ	南アメリカ	810
85	ニュージーランド	オセアニア	705
86	ボツワナ	アフリカ	671
87	ブルネイ ダルサラーム	アジア	450
88	フィジー	オセアニア	400
89	マルティニーク	南アメリカ	300
90	グアドループ	南アメリカ	300
91	セントビンセントおよびグレナディーン諸島	南アメリカ	210
92	フランス領ポリネシア	オセアニア	200
93	セントルシア	南アメリカ	150
94	フランス領ギアナ	南アメリカ	80
95	クウェート	アジア	12
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1967年、オレンジ生産量ランキングにおいてアメリカ合衆国が圧倒的な1位を獲得しました。7,190,068トンという生産量は、2位のブラジル（2,504,656トン）のほぼ3倍にあたります。この時期、アメリカ合衆国はフロリダ州やカリフォルニア州といった気候条件が適した州での集中的なオレンジ栽培が行われ、効率的な農業技術や灌漑システムの導入により大規模生産が可能となっていました。加えて、国内市場の需要が非常に高く、また輸出市場も有利に進展していたことがこの結果に寄与したと考えられます。

2位のブラジルについては、近代的な農業技術が導入される前の段階にあったものの、広大な土地と温暖な気候を活用したオレンジ栽培の潜在的な可能性がこの順位に現れています。ブラジルはその後、オレンジの加工品市場、特にオレンジジュース輸出の重要拠点として成長することになります。

3位のスペイン（1,820,800トン）や4位のメキシコ（1,805,030トン）は地中海性気候や熱帯性気候が栽培に適しており、ヨーロッパや北米といった市場において安定的な需要が歴史的に高い地域でした。一方、5位のイタリア（1,251,500トン）もまたスペイン同様、地中海性気候の恩恵を受けた結果を示しています。

一方、日本は16位にランクインしており、244,300トンの生産量を記録しました。日本のオレンジ栽培は主に温暖な南部地域、特に愛媛県を中心とした四国や九州地方で行われ、農地の規模が限られていることや、当時の国内需要の範囲に対応する形で生産されていました。栽培面積が他国に比べて小規模なため、総生産量では差をつけられたものの、独自の高品質な柑橘類生産へのアプローチが進んでいました。

データの全体を通じてみると、生産量トップ10にランクインした国々は気候的に適した地域での栽培が中心であることがわかります。また、農業技術の成熟度や輸出市場への対応能力など、単なる気候要因だけではなく、政策面や貿易環境が生産量に大きく影響を与えていることが示唆されます。

今後の課題としては、気候変動の影響を踏まえ、いかにして適応的な農業政策を展開するかが挙げられます。特に、少雨や高温が頻発する地域では、灌漑設備の強化や耐性のある品種の開発が求められるでしょう。さらに、輸出志向型の農業を進める場合には、国際市場の価格競争力をどのように高めるかが重要です。

国際的に見ると、発展途上国や気候に適した地域での農業技術支援が、全体のオレンジ供給の安定に寄与すると考えられます。また、地政学的リスクや災害の発生が、輸出入に影響を与える可能性を常に考慮し、各国間での協力体制を強化する必要があります。具体的には、国際連合や地域協定を通じた栽培ノウハウの共有、輸送インフラの整備支援、農業従事者への教育プログラムの提供などが挙げられます。

最終的に、このデータが示す重要なメッセージとしては、オレンジ生産は単なる農業活動にとどまらず、気候、技術、国際経済、地域政策の複合的な影響下にあるという点です。このことをふまえ、各国が協力し持続可能な農業のあり方を探求する姿勢が今後ますます求められることでしょう。