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世界の大豆生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関(FAO)のデータによれば、2018年の世界の大豆生産量ランキングの1位はアメリカ合衆国で約1億2千万トン、2位はブラジルで約1億1千8百万トン、3位はアルゼンチンで約3千7百万トンとなっています。この3か国が全体の大豆生産の大部分を占める一方で、日本は世界第24位、年間生産量は約21万1千トンと、主要生産国とは大きな開きがあります。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 120,514,490
2 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 117,912,450
3 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 37,787,927
4 中国国旗 中国 アジア 15,967,100
5 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 11,045,971
6 インド国旗 インド アジア 10,932,970
7 カナダ国旗 カナダ 北アメリカ 7,416,600
8 ウクライナ国旗 ウクライナ ヨーロッパ 4,460,770
9 ロシア連邦国旗 ロシア連邦 ヨーロッパ 4,026,850
10 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 2,942,131
11 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 1,540,000
12 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 1,334,000
13 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 1,186,350
14 インドネシア国旗 インドネシア アジア 953,571
15 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 660,000
16 セルビア国旗 セルビア ヨーロッパ 645,607
17 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 492,680
18 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 398,480
19 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 324,011
20 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 302,720
21 カザフスタン国旗 カザフスタン アジア 255,437
22 クロアチア国旗 クロアチア ヨーロッパ 245,190
23 ベナン国旗 ベナン アフリカ 221,977
24 日本国旗 日本 アジア 211,300
25 オーストリア国旗 オーストリア ヨーロッパ 186,490
26 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 181,240
27 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 176,700
28 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 175,475
29 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 160,000
30 エチオピア国旗 エチオピア アフリカ 149,455
31 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 143,717
32 トルコ国旗 トルコ アジア 140,000
33 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 135,280
34 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 107,624
35 スロバキア国旗 スロバキア ヨーロッパ 106,960
36 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 98,699
37 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 92,373
38 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 92,231
39 カンボジア国旗 カンボジア アジア 91,800
40 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 89,410
41 ベトナム国旗 ベトナム アジア 81,348
42 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 69,688
43 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 59,681
44 ドイツ国旗 ドイツ ヨーロッパ 58,700
45 モルドバ共和国国旗 モルドバ共和国 ヨーロッパ 57,684
46 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 55,000
47 エジプト国旗 エジプト アフリカ 46,997
48 タイ国旗 タイ アジア 41,165
49 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 38,000
50 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 35,266
51 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 31,314
52 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 28,903
53 ネパール国旗 ネパール アジア 27,681
54 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 25,504
55 チェコ国旗 チェコ ヨーロッパ 25,260
56 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 24,427
57 ボスニア・ヘルツェゴビナ国旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ ヨーロッパ 23,332
58 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 22,809
59 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 21,321
60 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 11,951
61 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 11,776
62 ウズベキスタン国旗 ウズベキスタン アジア 11,399
63 ポーランド国旗 ポーランド ヨーロッパ 10,390
64 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 8,380
65 マリ国旗 マリ アフリカ 6,693
66 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 5,693
67 スロベニア国旗 スロベニア ヨーロッパ 5,330
68 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 5,189
69 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 4,730
70 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 4,404
71 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 4,350
72 ガボン国旗 ガボン アフリカ 3,981
73 スイス国旗 スイス ヨーロッパ 3,740
74 リトアニア国旗 リトアニア ヨーロッパ 3,450
75 リベリア国旗 リベリア アフリカ 3,319
76 キルギスタン国旗 キルギスタン アジア 2,872
77 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 2,520
78 スリランカ国旗 スリランカ アジア 2,500
79 ケニア国旗 ケニア アフリカ 2,398
80 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 2,387
81 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 2,180
82 グルジア国旗 グルジア アジア 2,000
83 シリア・アラブ共和国国旗 シリア・アラブ共和国 アジア 1,727
84 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 1,530
85 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 1,000
86 東ティモール国旗 東ティモール アジア 888
87 アルバニア国旗 アルバニア ヨーロッパ 744
88 フィリピン国旗 フィリピン アジア 658
89 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 570
90 ブータン国旗 ブータン アジア 107
91 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 95
92 北マケドニア国旗 北マケドニア ヨーロッパ 64
93 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 47
94 イラク国旗 イラク アジア 35
95 アゼルバイジャン国旗 アゼルバイジャン アジア 29
96 パキスタン国旗 パキスタン アジア 28
97 タジキスタン国旗 タジキスタン アジア 21
98 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 7
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2018年の世界大豆生産量ランキングでは、アメリカ合衆国が約1億2千万トンと首位を占め、ブラジルが僅差で約1億1千8百万トン、アルゼンチンが3千7百万トンで続いています。この上位3か国で、世界の大豆生産量の約8割を占める状況です。これらの国々が主要な生産拠点となっている背景には、広大な農地、機械化された農業、大豆を主食材とする需要のある市場との密接な関係があります。

一方で、アジア諸国を見てみると、中国が15万9千トンで4位、インドが10万9千トンで6位の生産量を記録しているものの、両国とも人口規模を考慮すると国内需要に対する自給率は十分とは言えません。このように、アジアでは大豆の輸入依存度が比較的高い傾向が見られます。たとえば日本は、国内生産が約21万1千トンで総需要の数パーセントを賄うのみとなっており、大部分の大豆を輸入に頼っています。

重要な点として、大豆は食用(豆腐、納豆、味噌など)に加え、飼料用やバイオ燃料の原料としての需要も高い作物です。特に、中国やインドなどでは飼料用の需要が急増しているため、輸入に依存するリスクがさらに拡大する可能性があります。この動向により、国際的な貿易摩擦や価格変動が各国の食料安全保障に影響を与えるリスクも併存しています。

また、大豆生産は地政学的な要因とも密接に関連しています。ブラジルやアルゼンチンでは、農地拡大に伴う森林伐採が環境問題として指摘されており、このままでは気候変動の進行を加速させる懸念があります。さらに、ウクライナやロシアでの農業は大豆生産においても重要であり、これに関連する地域紛争が生産や流通に与える影響も無視できません。

アジアの大豆生産国である日本や韓国、大豆消費国としての中国が抱える課題は、自国の供給能力をどう強化するかにあります。特に日本では、農地の減少や高齢化といった国内農業の構造問題が自給率向上の大きな障害となっています。アメリカやブラジルからの安価な大豆の輸入が簡便であるため、国内生産を積極的に推進する動機が薄い点も課題として挙げられます。

将来的には、アジア地域内でのより強固な農業協力の枠組みを構築し、例えば中国やインドが技術提供や共同研究などを通じて地域全体の生産性向上を支援することが重要と思われます。また、日本国内では、機械化・AI技術の導入や、持続可能な農業への取り組みを進めることで、少なくとも特定の需要(例:高品質の食品用大豆)の自給率を上げる方向性が必要です。

結論として、2018年のデータは世界の大豆生産が特定の国々に著しく偏っている一方で、多くの国が輸入依存傾向にあることを示しています。これに対して、地政学的リスクの軽減、気候変動対策、生産効率の向上を目的に、国際協力と国内改革を進めることが、今後の大豆需要を安定的に満たすために不可欠と言えるでしょう。

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