世界の大豆生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

2003年度の世界の大豆生産量ランキングによると、アメリカ合衆国が生産量66,782,720トンで第1位、ブラジルが51,919,440トンで第2位、アルゼンチンが34,818,552トンで第3位という結果になっています。この3か国だけで世界の大豆生産量の約80%を占めており、圧倒的な影響を見せています。一方で、日本は232,200トンで第14位と、国内需要を大きく下回る生産量が課題として浮かび上がっています。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	66,782,720
2	ブラジル	南アメリカ	51,919,440
3	アルゼンチン	南アメリカ	34,818,552
4	中国	アジア	15,393,200
5	インド	アジア	7,818,900
6	パラグアイ	南アメリカ	4,204,865
7	カナダ	北アメリカ	2,273,300
8	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	1,586,031
9	インドネシア	アジア	671,600
10	ナイジェリア	アフリカ	494,000
11	イタリア	ヨーロッパ	397,000
12	ロシア連邦	ヨーロッパ	392,477
13	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	352,000
14	日本	アジア	232,200
15	ウクライナ	ヨーロッパ	231,800
16	タイ	アジア	230,516
17	ルーマニア	ヨーロッパ	224,908
18	ベトナム	アジア	219,700
19	ウルグアイ	南アメリカ	201,000
20	ウガンダ	アフリカ	187,000
21	フランス	ヨーロッパ	147,368
22	ミャンマー	アジア	146,500
23	イラン（イスラム共和国）	アジア	144,865
24	南アフリカ	アフリカ	136,520
25	メキシコ	南アメリカ	126,006
26	エクアドル	南アメリカ	108,816
27	大韓民国	アジア	105,089
28	コロンビア	南アメリカ	91,980
29	トルコ	アジア	85,000
30	クロアチア	ヨーロッパ	82,591
31	カンボジア	アジア	63,188
32	ハンガリー	ヨーロッパ	50,137
33	ジンバブエ	アフリカ	41,197
34	マラウイ	アフリカ	41,000
35	オーストリア	ヨーロッパ	39,465
36	カザフスタン	アジア	37,865
37	グアテマラ	南アメリカ	34,000
38	エジプト	アフリカ	28,681
39	ルワンダ	アフリカ	19,869
40	モルドバ共和国	ヨーロッパ	19,396
41	ネパール	アジア	18,681
42	コンゴ民主共和国	アフリカ	14,250
43	スロバキア	ヨーロッパ	12,210
44	ザンビア	アフリカ	12,000
45	チェコ	ヨーロッパ	11,918
46	オーストラリア	オセアニア	9,212
47	ラオス人民民主共和国	アジア	7,799
48	ニカラグア	南アメリカ	7,273
49	ベナン	アフリカ	6,812
50	カメルーン	アフリカ	6,515
51	スイス	ヨーロッパ	5,934
52	ブルキナファソ	アフリカ	5,687
53	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	5,132
54	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	3,799
55	グルジア	アジア	3,710
56	シリア・アラブ共和国	アジア	3,465
57	エルサルバドル	南アメリカ	3,407
58	リベリア	アフリカ	3,013
59	スリランカ	アジア	2,960
60	ガボン	アフリカ	2,549
61	マリ	アフリカ	2,373
62	ケニア	アフリカ	2,094
63	ペルー	南アメリカ	1,929
64	ブルンジ	アフリカ	1,600
65	ベリーズ	南アメリカ	1,595
66	ホンジュラス	南アメリカ	1,542
67	アンゴラ	アフリカ	1,300
68	モロッコ	アフリカ	1,000
69	フィリピン	アジア	974
70	タンザニア連合共和国	アフリカ	843
71	東ティモール	アジア	650
72	スペイン	ヨーロッパ	623
73	コートジボワール	アフリカ	615
74	エチオピア	アフリカ	600
75	ブルガリア	ヨーロッパ	584
76	アルバニア	ヨーロッパ	500
77	パキスタン	アジア	351
78	中国、台湾 中国省	アジア	341
79	ポーランド	ヨーロッパ	260
80	キルギスタン	アジア	225
81	ブータン	アジア	125
82	パナマ	南アメリカ	94
83	スロベニア	ヨーロッパ	68
84	ギリシャ	ヨーロッパ	68
85	イラク	アジア	50
86	マダガスカル	アフリカ	49
87	スリナム	南アメリカ	45
88	タジキスタン	アジア	1
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国際連合食糧農業機関（FAO）が発表したデータによると、2003年度の世界の大豆生産量は地域間で大きな格差が見られます。特にアメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチンの3か国が大豆生産量の上位を独占しており、この3か国で世界全体の生産量のほぼ4分の3を握っています。これらの国々は、公平な気候条件、広大な農地、効率的な農業技術を擁しています。この生産集中は、グローバル市場における供給主導権を事実上これらの国々が握っていることを意味し、輸入国への影響力を強めています。

中国とインドはそれぞれ15,393,200トンと7,818,900トンの生産で4位と5位にランクインしていますが、両国の大豆生産量は自国内の需要に対して不足しており、これが輸入依存を招いています。特に中国は大豆消費大国でありながら、輸入が国内供給の重要な割合を占めています。この背景には、経済の発展に伴う畜産業の成長と食用油の需要増加が挙げられます。一方、日本は生産量が232,200トンにとどまり、14位に位置しています。この数字は全国で消費される大豆量に比べて著しく少なく、結果として輸入に依存している現状が伺えます。

日本国内での大豆生産が低い原因には、可耕地面積が限られていることや、政策的な支援の少なさが挙げられます。これにより、国内需要の多くをアメリカ合衆国やブラジルなどからの輸入によって賄う状況が続いています。さらに、大豆の生産と輸送には気候変動や輸送ルートの不安定さといったリスクも存在します。これは日本や他の輸入依存国にとって、潜在的な供給不足や価格の変動を引き起こす可能性があります。

今後、日本を含めた輸入依存国は、大豆供給の安定性を確保する対策を講じることが必要です。たとえば、自国内での生産性向上を目指して生産技術の革新に投資することや、海外の耕地を利用した契約栽培を拡大することが有力な対策です。同時に、大豆の代替となる作物の研究や、食用油の原材料多様化を進めることもリスク分散の一助となるでしょう。

また、地政学的な観点からも、輸出国間の競争や新興国の需要増が供給網に影響を与える懸念があります。例えば、輸出大国の中での政策変更や貿易摩擦が輸出量を抑制した場合、価格急騰や競争激化による供給不安が生じる可能性があります。特に紛争や地政学的リスクに直面する地域においては、農業生産の安定性がさらに損なわれる可能性があるため、平時からの協力体制や輸入元の多角化が急務といえます。

結論として、大豆生産は単なる農産物供給の問題にとどまらず、国際貿易、地政学、そして持続可能性の観点からも重要な課題です。特に輸入に大きく依存する日本にとって、国際市場での変化に柔軟に対応できる体制を整えつつ、国内での持続的な農業の発展を目指すことが必要です。今後も政策的な後押しや技術支援によって、食料自給率向上を目指す取り組みを強化していくべきです。