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世界の羊の毛生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

Food and Agriculture Organization(国際連合食糧農業機関)の最新データ(1962年の統計に基づく)によると、世界の羊毛生産量ランキングでは、1位がオーストラリア(770,500トン)、2位がニュージーランド(281,500トン)、3位がアルゼンチン(176,000トン)でした。羊毛の生産はオセアニア地域が特に強く、上位20位にアジアや南アメリカの国々が多く含まれる点も特徴です。一方、日本は48位(1,877トン)で、国内生産は非常に小規模であることが分かります。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 770,500
2 ニュージーランド国旗 ニュージーランド オセアニア 281,500
3 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 176,000
4 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 136,500
5 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 134,838
6 中国国旗 中国 アジア 95,000
7 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 83,081
8 イギリス国旗 イギリス ヨーロッパ 59,200
9 トルコ国旗 トルコ アジア 42,700
10 インド国旗 インド アジア 32,900
11 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 30,909
12 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 29,929
13 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 25,247
14 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 24,200
15 アフガニスタン国旗 アフガニスタン アジア 23,600
16 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 22,800
17 チリ国旗 チリ 南アメリカ 22,000
18 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 21,700
19 パキスタン国旗 パキスタン アジア 17,700
20 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 16,000
21 モンゴル国旗 モンゴル アジア 15,600
22 イラク国旗 イラク アジア 13,200
23 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 12,300
24 アイルランド国旗 アイルランド ヨーロッパ 11,927
25 ポルトガル国旗 ポルトガル ヨーロッパ 11,607
26 ドイツ国旗 ドイツ ヨーロッパ 11,200
27 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 10,664
28 インドネシア国旗 インドネシア アジア 10,500
29 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 9,400
30 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 8,605
31 ポーランド国旗 ポーランド ヨーロッパ 8,200
32 シリア・アラブ共和国国旗 シリア・アラブ共和国 アジア 8,000
33 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 6,174
34 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 5,690
35 アルジェリア国旗 アルジェリア アフリカ 5,500
36 ノルウェー国旗 ノルウェー ヨーロッパ 4,500
37 レソト国旗 レソト アフリカ 4,304
38 チュニジア国旗 チュニジア アフリカ 4,000
39 エジプト国旗 エジプト アフリカ 3,516
40 ナミビア国旗 ナミビア アフリカ 3,400
41 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 3,000
42 イエメン国旗 イエメン アジア 2,934
43 アルバニア国旗 アルバニア ヨーロッパ 2,800
44 カナダ国旗 カナダ 北アメリカ 2,671
45 リビア国旗 リビア アフリカ 2,406
46 アイスランド国旗 アイスランド ヨーロッパ 2,300
47 ケニア国旗 ケニア アフリカ 1,900
48 日本国旗 日本 アジア 1,877
49 サウジアラビア国旗 サウジアラビア アジア 1,815
50 レバノン国旗 レバノン アジア 1,500
51 ヨルダン国旗 ヨルダン アジア 1,300
52 オランダ国旗 オランダ ヨーロッパ 1,100
53 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 900
54 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 900
55 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 740
56 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 686
57 マリ国旗 マリ アフリカ 500
58 キプロス国旗 キプロス アジア 500
59 スイス国旗 スイス ヨーロッパ 480
60 ネパール国旗 ネパール アジア 440
61 オーストリア国旗 オーストリア ヨーロッパ 400
62 スウェーデン国旗 スウェーデン ヨーロッパ 400
63 イスラエル国旗 イスラエル アジア 350
64 フィンランド国旗 フィンランド ヨーロッパ 263
65 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 250
66 クウェート国旗 クウェート アジア 186
67 デンマーク国旗 デンマーク ヨーロッパ 100
68 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 78
69 マレーシア国旗 マレーシア アジア 36
70 マルタ国旗 マルタ ヨーロッパ 27
71 ブータン国旗 ブータン アジア 25
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1962年の羊毛生産量ランキングでは、オセアニア地域の国々、特にオーストラリアとニュージーランドが世界的なリーダーとして位置づけられています。オーストラリアは770,500トンを生産しており、唯一70万トンを超える国です。これは、広大な牧草地や恵まれた気候条件、そして長い放牧業の歴史を背景とした結果です。ニュージーランドの生産量はその約3分の1に当たる281,500トンでしたが、こちらも非常に高い貢献度を誇ります。この二国は、当時から世界の羊毛市場を牽引してきたことが分かります。

また、アルゼンチンや南アフリカ、アメリカ合衆国も上位に名を連ねており、彼らの生産量はそれぞれ176,000トン、136,500トン、134,838トンでした。これらの地域も広大な土地と気候条件を活かした羊毛生産が盛んです。一方で、中国やインドといったアジア地域は、当時の規模で見ると比較的小規模な生産国であり、中国が6位(95,000トン)、インドが10位(32,900トン)でした。しかし、これらの国々では人口が多いことから、国内需要を満たすための羊毛生産に特化していたと考えられます。

日本は48位、1,877トンという数値にとどまっており、国内産業としての羊毛生産は限られています。これは地理的条件の制約のほか、より工業化された産業構造への移行によるものと推測できます。この状況は日本だけでなく、オランダやスイスなどの欧州諸国も同様であり、これらの国々も生産量は少数でした。

この統計からは、地域ごとの地理的条件や経済的背景による差が際立っています。例えば乾燥地帯や草原地帯を持つ国々は、羊の繁殖に適した環境を持ち、生産量が集中する一方で、土地面積が狭小、または気候条件が適さない国の生産量は非常に限られていることが確認できます。

将来を見据えた課題としては、地球温暖化や土地の過剰利用が放牧地へ与える影響が挙げられます。特に、主要生産国であるオーストラリアやニュージーランドでは、異常気象や干ばつのリスクが生産性に直接的な脅威を与える可能性があります。また、国際的な羊毛需要が変化する中で、途上国を含む新興市場での生産効率向上が求められます。

具体的な対策としては、主要生産国による持続可能な農業技術の導入・普及が有効です。例えば、効率的な放牧管理や環境保護の観点から炭素排出量の低減などが挙げられます。さらに、アジアやアフリカといった地域での生産技術支援も重要です。これにより、世界全体での羊毛供給がさらに安定する可能性が高まります。

地政学的には、羊毛は産業用資源であり、輸出国への依存度が高いことから、輸出制限や紛争などによる供給リスクが潜在的に存在します。国際的な平和と安定が持続的な生産と貿易の基盤となるため、地域協力の枠組みを整えることは、生産国・消費国の双方にとって非常に重要です。

1962年の羊毛生産量データは、地域ごとの自然・経済条件が羊毛産業の格差につながると同時に、持続可能な国際協力の重要性を示しています。今後、地球規模での持続可能性を考慮した政策が求められるでしょう。

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