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世界の大豆生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関(FAO)の最新データによると、2019年度の世界の大豆生産量ランキングでは、ブラジルが約1億1431万トンで1位、アメリカ合衆国が約9667万トンで2位、アルゼンチンが約5526万トンで3位となりました。これら上位3カ国で世界の総生産量の約80%を占めており、大豆生産は南北アメリカを中心に集中しています。一方、日本の生産量は21万7800トンで25位と低く、大豆の需要量と比べて生産量は非常に小規模です。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 114,316,829
2 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 96,667,090
3 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 55,263,891
4 中国国旗 中国 アジア 18,100,000
5 インド国旗 インド アジア 13,267,520
6 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 8,520,350
7 カナダ国旗 カナダ 北アメリカ 6,145,000
8 ロシア連邦国旗 ロシア連邦 ヨーロッパ 4,359,956
9 ウクライナ国旗 ウクライナ ヨーロッパ 3,698,710
10 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 2,990,845
11 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 2,828,000
12 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 1,170,345
13 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 1,042,830
14 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 800,000
15 セルビア国旗 セルビア ヨーロッパ 700,502
16 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 440,120
17 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 428,530
18 インドネシア国旗 インドネシア アジア 424,000
19 カザフスタン国旗 カザフスタン アジア 282,185
20 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 281,389
21 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 263,920
22 ベナン国旗 ベナン アフリカ 257,000
23 クロアチア国旗 クロアチア ヨーロッパ 244,280
24 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 232,680
25 日本国旗 日本 アジア 217,800
26 オーストリア国旗 オーストリア ヨーロッパ 217,780
27 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 180,000
28 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 180,000
29 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 180,000
30 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 169,570
31 トルコ国旗 トルコ アジア 150,000
32 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 141,939
33 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 126,000
34 エチオピア国旗 エチオピア アフリカ 125,623
35 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 124,638
36 スロバキア国旗 スロバキア ヨーロッパ 119,660
37 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 114,056
38 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 110,785
39 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 105,340
40 ドイツ国旗 ドイツ ヨーロッパ 84,100
41 ベトナム国旗 ベトナム アジア 77,263
42 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 65,190
43 モルドバ共和国国旗 モルドバ共和国 ヨーロッパ 64,239
44 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 55,000
45 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 51,708
46 カンボジア国旗 カンボジア アジア 42,100
47 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 39,515
48 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 39,000
49 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 37,350
50 エジプト国旗 エジプト アフリカ 36,260
51 ネパール国旗 ネパール アジア 31,567
52 チェコ国旗 チェコ ヨーロッパ 27,840
53 タイ国旗 タイ アジア 26,283
54 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 25,044
55 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 24,526
56 ボスニア・ヘルツェゴビナ国旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ ヨーロッパ 23,753
57 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 23,043
58 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 22,953
59 ポーランド国旗 ポーランド ヨーロッパ 15,540
60 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 15,136
61 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 12,172
62 ウズベキスタン国旗 ウズベキスタン アジア 10,858
63 マリ国旗 マリ アフリカ 10,440
64 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 10,000
65 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 7,819
66 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 7,570
67 スイス国旗 スイス ヨーロッパ 5,350
68 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 5,185
69 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 5,170
70 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 4,776
71 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 4,584
72 スロベニア国旗 スロベニア ヨーロッパ 4,240
73 ガボン国旗 ガボン アフリカ 3,916
74 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 3,720
75 リベリア国旗 リベリア アフリカ 3,342
76 キルギスタン国旗 キルギスタン アジア 2,835
77 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 2,564
78 ケニア国旗 ケニア アフリカ 2,396
79 リトアニア国旗 リトアニア ヨーロッパ 2,310
80 スリランカ国旗 スリランカ アジア 2,197
81 シリア・アラブ共和国国旗 シリア・アラブ共和国 アジア 2,086
82 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 2,033
83 グルジア国旗 グルジア アジア 2,000
84 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 1,475
85 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 1,000
86 東ティモール国旗 東ティモール アジア 868
87 フィリピン国旗 フィリピン アジア 659
88 アルバニア国旗 アルバニア ヨーロッパ 605
89 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 593
90 ブータン国旗 ブータン アジア 171
91 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 99
92 北マケドニア国旗 北マケドニア ヨーロッパ 65
93 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 47
94 イラク国旗 イラク アジア 33
95 アゼルバイジャン国旗 アゼルバイジャン アジア 30
96 タジキスタン国旗 タジキスタン アジア 21
97 パキスタン国旗 パキスタン アジア 15
98 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 11
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2019年度のデータによると、世界の大豆生産は極めて偏った分布を示しています。ブラジル、アメリカ合衆国、アルゼンチンの3カ国が大豆生産のトップを占め、これらの国々は大豆輸出国としても重要な地位にあります。ブラジルが1位にランクインした背景には、広大な農地と気候条件の適合性、そして近年の農業技術の導入があります。同国がバイオエタノールなどのエネルギー用途や家畜飼料向け需要の増加に戦略的に対応したことが、大きな成功要因となっています。

アメリカも伝統的な大豆生産の中心として、広大な中西部の農地や輸送インフラの効率性が強みになっていますが、地政学的リスクとしては主要輸出先である中国との貿易摩擦が生じる可能性が、将来の安定性に対する懸念材料とされています。アルゼンチンは土地の肥沃さから収穫量は高いものの、国内経済の不安定性やインフラ整備の遅れが課題です。

一方で、アジア諸国の大豆生産量は低調で、消費量が増加するのに対し自給率の向上が難しい状況にあります。中国は18位、インドでは13位とアジア勢としては上位に位置していますが、いずれも需要に対して生産量が不足しています。特に中国の場合、大豆の輸入依存度が高く、地政学的要因や国際価格の変動が国民への影響に直結するため、食料安全保障上のリスクが指摘されています。日本は25位に留まり、生産量はわずか21万7800トンです。これは、日本国内の大豆利用量を考えると非常に少なく、大豆をほぼ輸入に頼っている現状です。

このような構図において、大豆生産の拡大は地球規模での課題も伴います。特にブラジルにおけるアマゾンの森林伐採は地球温暖化への影響が懸念されており、持続可能な農業への転換が急務となっています。また、アルゼンチンやカナダなど輸出国では、輸送コストや物流効率の向上が重要で、これらが輸出競争力の鍵を握るでしょう。さらに、災害や気候変動の影響を受けやすい中小規模の生産国では、大豆生産の安定性を確保するために、適切な技術支援と国際的な連携が求められます。

未来に向けては、各国が異なる戦略を採る必要があります。日本のような輸入依存の高い国は、国内生産の促進と海外の安定的な輸入元を確保するための外交関係の強化が重要となります。具体的には、国産大豆を利用した加工食品の普及や、生産効率向上のための農業技術への投資が考えられます。一方で、中国やインドのような大規模消費国は、国内生産の自給率を上げるために新たな農地の開拓、農家支援策を講じることが求められます。これに加え、グローバルな課題である気候変動への対応として環境への負担を最小限に抑える農法の普及が急務です。

最後に、地域衝突や紛争が国際的な主要輸出国に及ぼす影響も注意が必要です。ウクライナやロシアなど比較的小規模な大豆生産国でも、これらの国々の農業インフラが被害を受けると世界全体の供給バランスに影響を与える可能性があります。国連や国際組織は、農業生産の安定供給を保障するための枠組み構築に努めるべきです。未来の食糧安全保障を確保するためには、各国がそれぞれの役割を果たすと同時に、国際協力を強化することがますます重要になるでしょう。

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