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世界の大豆生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関(FAO)が発表した2017年の世界の大豆生産量ランキングによると、1位はアメリカ合衆国(1億2,006万4,970トン)、2位はブラジル(1億1,473万2,101トン)、3位はアルゼンチン(5,497万1,626トン)でした。これら3か国で、世界の大豆生産量の大半を占めており、大豆市場において主要な役割を果たしています。一方、日本は253,000トンで21位となっており、国内需要を満たすには程遠い状況にあります。

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順位 国名 地域 生産量(トン)
1 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 120,064,970
2 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 114,732,101
3 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 54,971,626
4 中国国旗 中国 アジア 15,282,500
5 インド国旗 インド アジア 13,158,730
6 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 10,478,000
7 カナダ国旗 カナダ 北アメリカ 7,716,600
8 ウクライナ国旗 ウクライナ ヨーロッパ 3,899,370
9 ロシア連邦国旗 ロシア連邦 ヨーロッパ 3,621,712
10 ウルグアイ国旗 ウルグアイ 南アメリカ 3,212,000
11 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 2,671,046
12 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 1,316,000
13 イタリア国旗 イタリア ヨーロッパ 1,019,781
14 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 993,955
15 インドネシア国旗 インドネシア アジア 538,729
16 セルビア国旗 セルビア ヨーロッパ 461,272
17 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 432,927
18 フランス国旗 フランス ヨーロッパ 415,202
19 ルーマニア国旗 ルーマニア ヨーロッパ 393,495
20 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 351,416
21 日本国旗 日本 アジア 253,000
22 カザフスタン国旗 カザフスタン アジア 252,319
23 朝鮮民主主義人民共和国国旗 朝鮮民主主義人民共和国 アジア 223,325
24 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 208,556
25 クロアチア国旗 クロアチア ヨーロッパ 207,765
26 オーストリア国旗 オーストリア ヨーロッパ 193,416
27 ハンガリー国旗 ハンガリー ヨーロッパ 179,282
28 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 170,490
29 ベナン国旗 ベナン アフリカ 164,761
30 ミャンマー国旗 ミャンマー アジア 145,465
31 イラン(イスラム共和国)国旗 イラン(イスラム共和国) アジア 140,000
32 トルコ国旗 トルコ アジア 140,000
33 スロバキア国旗 スロバキア ヨーロッパ 102,441
34 ベトナム国旗 ベトナム アジア 101,856
35 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 96,921
36 エチオピア国旗 エチオピア アフリカ 86,468
37 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 85,644
38 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 80,106
39 カンボジア国旗 カンボジア アジア 73,300
40 ドイツ国旗 ドイツ ヨーロッパ 66,000
41 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 60,348
42 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 57,452
43 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 50,000
44 モルドバ共和国国旗 モルドバ共和国 ヨーロッパ 46,524
45 タイ国旗 タイ アジア 42,829
46 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 38,000
47 チェコ国旗 チェコ ヨーロッパ 37,012
48 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 36,478
49 エジプト国旗 エジプト アフリカ 36,388
50 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 36,001
51 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 35,006
52 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 31,335
53 ネパール国旗 ネパール アジア 29,061
54 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 28,097
55 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 23,934
56 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 22,150
57 ポーランド国旗 ポーランド ヨーロッパ 20,297
58 ブルガリア国旗 ブルガリア ヨーロッパ 20,000
59 ブルキナファソ国旗 ブルキナファソ アフリカ 18,500
60 スリランカ国旗 スリランカ アジア 14,363
61 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 13,037
62 ボスニア・ヘルツェゴビナ国旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ ヨーロッパ 11,740
63 ギリシャ国旗 ギリシャ ヨーロッパ 8,099
64 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 7,960
65 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 7,855
66 スロベニア国旗 スロベニア ヨーロッパ 7,713
67 ウズベキスタン国旗 ウズベキスタン アジア 6,138
68 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 6,135
69 マリ国旗 マリ アフリカ 5,801
70 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 5,693
71 スイス国旗 スイス ヨーロッパ 5,642
72 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 5,314
73 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 4,674
74 スペイン国旗 スペイン ヨーロッパ 4,599
75 ガボン国旗 ガボン アフリカ 3,911
76 シリア・アラブ共和国国旗 シリア・アラブ共和国 アジア 3,901
77 キルギスタン国旗 キルギスタン アジア 3,512
78 リベリア国旗 リベリア アフリカ 3,254
79 ケニア国旗 ケニア アフリカ 2,518
80 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 2,210
81 ブルンジ国旗 ブルンジ アフリカ 2,167
82 グルジア国旗 グルジア アジア 2,000
83 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 1,581
84 モロッコ国旗 モロッコ アフリカ 1,000
85 東ティモール国旗 東ティモール アジア 899
86 フィリピン国旗 フィリピン アジア 666
87 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 509
88 アルバニア国旗 アルバニア ヨーロッパ 500
89 ブータン国旗 ブータン アジア 204
90 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 100
91 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 47
92 北マケドニア国旗 北マケドニア ヨーロッパ 34
93 イラク国旗 イラク アジア 33
94 アゼルバイジャン国旗 アゼルバイジャン アジア 29
95 タジキスタン国旗 タジキスタン アジア 21
96 パキスタン国旗 パキスタン アジア 19
97 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 7
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2017年の世界の大豆生産状況は、アメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチンの3大生産国が大豆市場を牽引していることを示しています。この3か国を合わせると、世界全体の生産量の約80%を占めています。アメリカは2位のブラジルを上回り世界一の生産量を誇りましたが、その差はやや縮まっています。ブラジルの急成長は、近年の農業技術の向上や土地拡大による部分が大きく、アマゾン地域の環境破壊を伴う議論も見られます。

一方で、アジア地域では中国が4位、インドが5位にランクインしています。中国は15,282,500トン、インドは13,158,730トンの生産量を記録し、地域的には重要な生産国となっています。ただし、中国でも依然として輸入依存が高く、特にアメリカやブラジルからの輸入が経済や地政学的な局面において重要な影響を及ぼしています。この背景には、大豆の輸入が家畜飼料や食品産業における需要を補うための必須手段となっていることが挙げられます。

日本に目を向けると、253,000トンという生産量は他国と比較して極めて小さい数値です。大豆は味噌や醤油、豆腐といった日本の伝統的な食品の基幹原料として欠かせない存在ですが、そのほとんどを輸入に頼っている現状です。これが経済や安全保障面での潜在的課題を孕んでいる点は見逃せません。主な輸入元であるアメリカやブラジルに大きく依存しているため、輸送コストの上昇や地政学的リスクによって供給が不安定となる可能性があります。

地域的な違いを考慮すると、南アメリカ大陸におけるブラジルやアルゼンチン、パラグアイのような大豆生産の集中は、彼らにとって経済的優位性を提供している一方で、環境負荷の問題も伴っています。農地の拡大により熱帯雨林の減少が深刻化し、気候変動への悪影響が指摘されています。このような生態系への悪影響を緩和するためには、生産効率を高める持続可能な農業技術や土地利用計画が不可欠です。

将来的な課題への対応として、日本を含む他の国々が大豆自給率を向上させることが重要です。特に日本においては、休耕地や耕作放棄地を活用した大豆栽培の推進、農業技術の革新、国際的な協力枠組みの強化などが挙げられます。また、消費動向に基づくメニューの多様化や代替食品開発の支援も国としての戦略の一環となるべきです。

国際的な視点で見ても、大豆は家畜飼料や食品製造に欠かせないだけでなく、バイオ燃料の原料としても利用されており、将来の重要資源としての位置づけが高まっています。このことから、各国が地政学的リスクを軽減すべく輸出入の多角化を図ることや気候リスクに備えた対策を進めることが推奨されます。

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