世界の大豆生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

国際連合食糧農業機関（FAO）が発表した2009年の大豆生産量ランキングによると、世界最大の生産国はアメリカ合衆国で、約9147万トンを生産しました。2位のブラジルが約5734万トン、3位のアルゼンチンが約3099万トンと続き、この3か国で世界の大豆生産の大半を占めています。一方、日本は19位で約22万トンを生産しており、自給率が低い状況です。このデータは大豆を中心とした食糧需要や国際市場の構造を理解するうえで重要な指標となります。

順位	国名	地域	生産量(トン)
1	アメリカ合衆国	北アメリカ	91,469,550
2	ブラジル	南アメリカ	57,345,382
3	アルゼンチン	南アメリカ	30,993,380
4	中国	アジア	14,981,500
5	インド	アジア	9,964,500
6	パラグアイ	南アメリカ	3,855,000
7	カナダ	北アメリカ	3,581,600
8	ボリビア (多民族国家)	南アメリカ	1,892,619
9	ウクライナ	ヨーロッパ	1,043,500
10	ウルグアイ	南アメリカ	1,028,600
11	インドネシア	アジア	974,512
12	ロシア連邦	ヨーロッパ	943,660
13	南アフリカ	アフリカ	516,000
14	イタリア	ヨーロッパ	468,200
15	ナイジェリア	アフリカ	426,590
16	朝鮮民主主義人民共和国	アジア	350,000
17	セルビア	ヨーロッパ	349,193
18	ミャンマー	アジア	253,700
19	日本	アジア	229,900
20	ベトナム	アジア	215,200
21	タイ	アジア	178,224
22	イラン（イスラム共和国）	アジア	172,299
23	大韓民国	アジア	139,251
24	カンボジア	アジア	137,275
25	メキシコ	南アメリカ	120,900
26	ザンビア	アフリカ	118,794
27	クロアチア	ヨーロッパ	115,159
28	ガーナ	アフリカ	113,000
29	フランス	ヨーロッパ	109,842
30	カザフスタン	アジア	94,330
31	ジンバブエ	アフリカ	90,000
32	マラウイ	アフリカ	85,098
33	ルーマニア	ヨーロッパ	84,268
34	オーストラリア	オセアニア	80,105
35	ハンガリー	ヨーロッパ	75,587
36	オーストリア	ヨーロッパ	71,333
37	エクアドル	南アメリカ	68,000
38	コロンビア	南アメリカ	59,400
39	バングラデシュ	アジア	58,899
40	ベナン	アフリカ	57,307
41	ベネズエラ (ボリバル共和国)	南アメリカ	54,420
42	ルワンダ	アフリカ	54,000
43	モルドバ共和国	ヨーロッパ	49,157
44	トルコ	アジア	38,442
45	グアテマラ	南アメリカ	36,000
46	ウガンダ	アフリカ	27,000
47	エジプト	アフリカ	22,436
48	ネパール	アジア	21,456
49	ラオス人民民主共和国	アジア	19,425
50	コンゴ民主共和国	アフリカ	17,517
51	ブルキナファソ	アフリカ	15,686
52	スロバキア	ヨーロッパ	15,379
53	チェコ	ヨーロッパ	13,641
54	カメルーン	アフリカ	11,595
55	ボスニア・ヘルツェゴビナ	ヨーロッパ	8,193
56	エチオピア	アフリカ	7,899
57	アンゴラ	アフリカ	5,936
58	エルサルバドル	南アメリカ	4,803
59	タンザニア連合共和国	アフリカ	3,900
60	スリランカ	アジア	3,790
61	ペルー	南アメリカ	3,441
62	ブルンジ	アフリカ	3,200
63	ガボン	アフリカ	3,143
64	リベリア	アフリカ	3,000
65	スイス	ヨーロッパ	3,000
66	スペイン	ヨーロッパ	2,767
67	ニカラグア	南アメリカ	2,300
68	ケニア	アフリカ	2,110
69	マリ	アフリカ	1,874
70	東ティモール	アジア	1,818
71	シリア・アラブ共和国	アジア	1,623
72	ホンジュラス	南アメリカ	1,275
73	グルジア	アジア	1,200
74	モロッコ	アフリカ	1,000
75	ドイツ	ヨーロッパ	1,000
76	トーゴ	アフリカ	1,000
77	フィリピン	アジア	842
78	コートジボワール	アフリカ	685
79	ベリーズ	南アメリカ	585
80	ブータン	アジア	546
81	アルバニア	ヨーロッパ	500
82	ブルガリア	ヨーロッパ	400
83	中国、台湾 中国省	アジア	221
84	ポーランド	ヨーロッパ	209
85	スロベニア	ヨーロッパ	193
86	北マケドニア	ヨーロッパ	192
87	パナマ	南アメリカ	102
88	ギリシャ	ヨーロッパ	50
89	マダガスカル	アフリカ	48
90	パキスタン	アジア	31
91	タジキスタン	アジア	30
92	イラク	アジア	26
93	スリナム	南アメリカ	22
94	アゼルバイジャン	アジア	21
95	キルギスタン	アジア	16
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2009年の大豆生産量ランキングにおいて、アメリカ合衆国、ブラジル、アルゼンチンの3か国が世界の生産量の主要な部分を担っています。これらの国々は広大な耕地面積と効率的な農業技術を活用しており、それぞれの生産量は他国を大きく引き離しています。この3か国だけで世界の大豆生産量の約80％を占めており、これが国際市場の価格形成はもちろん、世界的な食料安全保障にも大きな影響を及ぼしています。

中国とインドがそれぞれ4位と5位にランクインしている点も注目すべきです。中国では国内需要の増加により、輸入に依存する構造が続いていますが、このデータは国産の努力も一定程度進んでいることを示しています。一方、インドは約1000万トンを生産しており、国内外の市場で徐々に注目されています。これらのアジアの国々は、人口の多さによる需要と生産の拡大のバランスが大きな課題になります。

日本は19位に位置し、年間生産量が約22万トンにとどまっています。これは、その需要量のわずかな部分に過ぎず、安定した供給を確保するためには輸入に大きく依存せざるを得ない状況です。日本の大豆生産には休耕地の活用や農業技術の向上が求められますが、高齢化や農家減少の課題が立ちはだかっています。同じく東アジアの韓国も23位で約14万トンを生産していますが、似たような問題を抱えています。

地政学的な観点から見ると、大豆市場の中心であるアメリカ、ブラジル、アルゼンチンは、その輸出主導型の農業政策が世界の食料供給に与える影響が大きいです。たとえば、国際貿易交渉や輸送ルートの確保は、供給の安定性や価格形成に直結します。また、これらの国々が直面する気候変動や自然災害は、将来の生産に悪影響を与える可能性が指摘されています。とりわけアマゾン熱帯雨林を抱えるブラジルでは、乱開発による環境悪化が生産の長期的な持続可能性を脅かしています。

さらに、世界的な需要拡大に伴い、生産規模の違いが供給途絶や価格高騰というリスクを引き起こす可能性もあります。とくに中国やインドのような経済成長を遂げている国々では、大豆を原料とする食用油や飼料の需要が急増しており、今後も供給不足が懸念されます。

これを踏まえると、いくつかの具体的な対策が必要です。まず、大豆の主要生産国は資源の持続可能な管理を重視し、環境保護と効率的な生産を両立させる政策を進めるべきです。また、輸出に依存する生産国と輸入依存の国々は、二国間および多国間の協力枠組みを構築し、価格の急騰や供給不足に備える必要があります。さらに、農業の多様化を進めることで、特定の作物への偏りを軽減し、世界的な食料安全保障の強化を図ることが求められます。

結論として、2009年の大豆生産量データは、世界規模での食料供給の現状と課題をはっきりと示しています。各国や国際機関はこのデータを参考に、持続可能な農業システムの確立や食料安定供給のための具体的な施策を進めることが重要です。特に気候変動への対応や地政学的リスクの管理は、今後の生産および流通に大きな影響を与えうるため、早急な対応が求められます。