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世界のパイナップル生産量ランキング【1961〜2023】国別推移・年間比較データ

FAO(国際連合食糧農業機関)が発表した2022年度のパイナップル生産量ランキングによると、インドネシアが3,203,775トンで1位に輝き、続くフィリピン(2,914,425トン)とコスタリカ(2,909,750トン)が2位と3位を占めました。これらの国々は農業環境に恵まれており、輸出競争力でも注目されています。一方で、日本の生産量はわずか6,783トンで56位となり、自給的生産が中心である現状が見られます。このデータは、世界的なパイナップル需給動向や地域間の生産性の違いを反映しています。

順位 国名 地域 生産量(トン)
1 インドネシア国旗 インドネシア アジア 3,203,775
2 フィリピン国旗 フィリピン アジア 2,914,425
3 コスタリカ国旗 コスタリカ 南アメリカ 2,909,750
4 ブラジル国旗 ブラジル 南アメリカ 2,337,302
5 中国国旗 中国 アジア 1,960,000
6 インド国旗 インド アジア 1,851,000
7 タイ国旗 タイ アジア 1,714,213
8 ナイジェリア国旗 ナイジェリア アフリカ 1,607,200
9 メキシコ国旗 メキシコ 南アメリカ 1,247,593
10 コロンビア国旗 コロンビア 南アメリカ 919,709
11 アンゴラ国旗 アンゴラ アフリカ 710,530
12 ベトナム国旗 ベトナム アジア 705,460
13 ガーナ国旗 ガーナ アフリカ 678,079
14 ペルー国旗 ペルー 南アメリカ 587,217
15 ドミニカ共和国国旗 ドミニカ共和国 南アメリカ 496,873
16 ベナン国旗 ベナン アフリカ 472,514
17 ベネズエラ (ボリバル共和国)国旗 ベネズエラ (ボリバル共和国) 南アメリカ 472,400
18 中国、台湾 中国省国旗 中国、台湾 中国省 アジア 403,730
19 タンザニア連合共和国国旗 タンザニア連合共和国 アフリカ 384,215
20 グアテマラ国旗 グアテマラ 南アメリカ 342,204
21 マラウイ国旗 マラウイ アフリカ 331,887
22 カメルーン国旗 カメルーン アフリカ 312,968
23 エクアドル国旗 エクアドル 南アメリカ 295,311
24 マレーシア国旗 マレーシア アジア 287,799
25 ケニア国旗 ケニア アフリカ 257,022
26 バングラデシュ国旗 バングラデシュ アジア 206,164
27 コンゴ民主共和国国旗 コンゴ民主共和国 アフリカ 188,620
28 アメリカ合衆国国旗 アメリカ合衆国 北アメリカ 168,322
29 南アフリカ国旗 南アフリカ アフリカ 132,429
30 パナマ国旗 パナマ 南アメリカ 128,291
31 ホンジュラス国旗 ホンジュラス 南アメリカ 102,147
32 マダガスカル国旗 マダガスカル アフリカ 88,623
33 ボリビア (多民族国家)国旗 ボリビア (多民族国家) 南アメリカ 86,514
34 ラオス人民民主共和国国旗 ラオス人民民主共和国 アジア 74,650
35 オーストラリア国旗 オーストラリア オセアニア 72,966
36 ギニア国旗 ギニア アフリカ 71,437
37 ニカラグア国旗 ニカラグア 南アメリカ 67,219
38 パラグアイ国旗 パラグアイ 南アメリカ 59,260
39 モザンビーク国旗 モザンビーク アフリカ 56,199
40 スリランカ国旗 スリランカ アジア 52,869
41 ジャマイカ国旗 ジャマイカ 南アメリカ 51,652
42 コートジボワール国旗 コートジボワール アフリカ 40,545
43 ガイアナ国旗 ガイアナ 南アメリカ 34,040
44 エスワティニ国旗 エスワティニ アフリカ 32,385
45 キューバ国旗 キューバ 南アメリカ 27,854
46 カンボジア国旗 カンボジア アジア 23,920
47 パプアニューギニア国旗 パプアニューギニア オセアニア 23,490
48 ルワンダ国旗 ルワンダ アフリカ 20,917
49 中央アフリカ共和国国旗 中央アフリカ共和国 アフリカ 16,496
50 ネパール国旗 ネパール アジア 15,324
51 ウガンダ国旗 ウガンダ アフリカ 12,635
52 ザンビア国旗 ザンビア アフリカ 12,550
53 リベリア国旗 リベリア アフリカ 9,221
54 フィジー国旗 フィジー オセアニア 7,393
55 ハイチ国旗 ハイチ 南アメリカ 7,192
56 日本国旗 日本 アジア 6,783
57 イスラエル国旗 イスラエル アジア 6,600
58 モーリシャス国旗 モーリシャス アフリカ 5,579
59 サモア国旗 サモア オセアニア 4,593
60 フランス領ポリネシア国旗 フランス領ポリネシア オセアニア 4,450
61 ベリーズ国旗 ベリーズ 南アメリカ 4,208
62 南スーダン国旗 南スーダン アフリカ 4,203
63 スリナム国旗 スリナム 南アメリカ 4,185
64 スーダン国旗 スーダン アフリカ 3,810
65 コンゴ国旗 コンゴ アフリカ 3,808
66 アルゼンチン国旗 アルゼンチン 南アメリカ 3,245
67 プエルトリコ国旗 プエルトリコ 南アメリカ 3,036
68 ドミニカ国旗 ドミニカ 南アメリカ 2,342
69 トーゴ国旗 トーゴ アフリカ 1,897
70 トリニダード・トバゴ国旗 トリニダード・トバゴ 南アメリカ 1,521
71 ガボン国旗 ガボン アフリカ 1,276
72 ブルネイ ダルサラーム国旗 ブルネイ ダルサラーム アジア 1,243
73 大韓民国国旗 大韓民国 アジア 972
74 エチオピア国旗 エチオピア アフリカ 968
75 エルサルバドル国旗 エルサルバドル 南アメリカ 906
76 ギニアビサウ国旗 ギニアビサウ アフリカ 413
77 ジンバブエ国旗 ジンバブエ アフリカ 141
78 東ティモール国旗 東ティモール アジア 136
79 ブータン国旗 ブータン アジア 98
80 セントルシア国旗 セントルシア 南アメリカ 80
81 グレナダ国旗 グレナダ 南アメリカ 78
82 セーシェル国旗 セーシェル アフリカ 32
83 セントクリストファー・ネイビス国旗 セントクリストファー・ネイビス 南アメリカ 19
84 クック諸島国旗 クック諸島 オセアニア 17
85 アンティグア・バーブーダ国旗 アンティグア・バーブーダ 南アメリカ 1
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2022年度のパイナップル生産量ランキングを見ると、東南アジア、中南米、アフリカの熱帯・亜熱帯地域が上位を占めています。特にインドネシア、フィリピン、コスタリカの上位3か国は、一年を通じて温暖な気候と豊富な降水量に恵まれ、パイナップル栽培に理想的な環境を有しています。これらの国々は、国内消費だけでなく、輸出向けにも大規模な栽培を行っています。コスタリカやフィリピンは輸出市場で特に強い立場にあり、アメリカやヨーロッパへの輸出が経済に重要な寄与をしています。

アジアの中では、中国やインドもそれぞれ1,960,000トンと1,851,000トンを生産し、総生産量の観点から大きな役割を果たしていますが、これらはいずれも国内消費の比率が高いことが特徴です。一方、タイやベトナムなどの東南アジア諸国は、気候の条件が有利であるため高い生産能力を持つものの、輸出規模では主に地域内市場に留まっている状況があります。

一方、日本は生産量が6,783トンと極めて控えめであり、これは主に沖縄県や一部の南西諸島での栽培に限られるためです。この生産量は日本国内の需要を満たすには不十分で、ほとんどの消費者が輸入品に依存しています。これにより価格が為替や輸送コストに大きく左右される傾向が見られます。

地理的にアジアや中米と比較して不利な環境にあるヨーロッパ諸国や冷涼な気候を持つ国々の中では、アメリカやフランス領ポリネシアなどの輸入依存が見られます。また、冷涼な国々での施設栽培技術が進展する可能性もあり、今後の競争力強化の鍵となるでしょう。

ただし、パイナップル生産分布には特定地域の地政学的課題も影響を及ぼし得ます。たとえば、ナイジェリアやカメルーンなどアフリカ諸国では、気候変動や政治的不安定さが農業生産にマイナスの影響を与えており、これらの課題解決が生産拡大の鍵となりそうです。また、メキシコやコロンビアは持続可能性に注意を払いながら生産量を増やす動きがあり、中南米全体の競争力を高める取り組みの一環として評価されています。

今後の課題としては、気候変動の影響や輸送コスト増大による国際市場の混乱が想定されます。輸入依存が大きい国々や、生産量が少ない国々は特にリスクが高いと言えます。日本の場合、輸入品に強く依存しているため、輸入先の多様化や国内の生産基盤強化が必要です。たとえば、農業技術の向上や沖縄を中心としたパイナップル産業の地域振興策を講じることが考えられます。

まとめると、パイナップル生産はその地域の気候や経済状況に強く影響を受ける分野です。将来的には持続可能性と効率化を意識した生産体制や貿易協力が求められます。このため、国際的な協力関係の構築や、地域ごとの生産強化が重要になるでしょう。さらに、日本など生産量が限られている国々では、消費者の嗜好やマーケットニーズに応じた高品質な国産品の開発が新たな価値を生み出す可能性を秘めています。

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